国道331号災害復旧工事(平成27年災3号)について

【事例発表】
国道331号災害復旧工事(平成27年災3号)について
沖縄県土木建築部北部土木事務所
道路整備班 玉盛 寛己
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災害復旧事業の定義
○ 災害復旧事業は,被災箇所を原形に復旧することを目的
としている。
○ ただし,原形復旧とは,単なる元どおりだけではなく、従前
の効用を復旧することができる。
○ さらに,原形復旧が困難な場合や不適当な場合には,形
状,材質,構造を改良する等,従前と異なる施設形状で復旧
することができる。
-参考-
公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年三月三十一日法律第九十七号)(抜粋)(定義)
第二条
2 この法律において「災害復旧事業」とは,災害に因つて必要を生じた事業で,災害にかかつた施設を原形
に復旧する(原形に復旧することが不可能な場合において当該施設の従前の効用を復旧するための施設を
することを含む。以下同じ。)ことを目的とするものをいう。
3 災害に因つて必要を生じた事業で,災害にかかつた施設を原形に復旧することが著しく困難又は不適当
な場合においてこれに代るべき必要な施設をすることを目的とするものは,この法律の適用については,災
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害復旧事業とみなす。
国道331号災害復旧工事(平成27年災3号)
位置図
大宜味村
平良
東村
名護市
当該現場
平良湾
慶佐次
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-被災概要-
【被災箇所】 :東村平良地内
【被災原因】 :平成27年7月20日豪雨による(後述)
【査定概要】
決定金額:221,766千円
主要工種:切土工(7,410 )、吹付法枠工(4,047㎡)、
植生基材吹付工(540㎡)、布製型枠工(476㎡)、
落石防護柵工(18m)、護岸復旧工(30m)、
磁気探査工(12,300㎡)
工事概要:工事幅;約42m、高低差;約95m、
源頭部区間(上部)、流下部区間(中部)、道路区間(下部)
に区間を分け対策実施
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災害発生時の状況
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-災害時の時系列状況-
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-災害の様子①-
国道331号線
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-災害の様子②-
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-災害の様子②-
土砂流出の流れ
転倒した電柱
土砂が海まで流出
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-災害の様子③-
・旧国道護岸
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素因と誘因
素因
○ 崩積土(N値6~8程度)及び源頭部:強風化砂岩層(N値5
~29程度)の風化が著しく、土砂化が進行している。
○ 源頭部下端はボトルネック形状となっており、表面水・地
下水が集中しやすい地形となっている。
○ 本対策範囲外からの表面水の流入が多い。
(近接する沢がある)
誘因
○7月20日に生じた異常気象(255mm/日)(75mm/時間)
【参考】○8月16日の豪雨(137.5mm/日)により、国道に土
砂が再流出した。
対策工法
・切土工
・吹付法枠工
・植生基材吹付工
・布製型枠
・吹付法枠工
・ロックボルト
・落石防護柵H=3.0m
・仮設防護柵H=3.2m
※本設設置の際撤去
平面図
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対策工法
源頭部
道路部
流下部
・切土工
・吹付法枠工
・植生基材吹付工
仮設防護柵
H=3.2m
・布製型枠
国道331号線
・吹付法枠工
・ロックボルト
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縦断図
• 逆巻き施工(さかまきせこう)とは 、、、
地山補強土工において,掘削工~のり面工~補強材設置
の補強材施工を最上段から1段ごとに繰り返し施工する方法
をいう。
逆巻き施工は,施工中の土砂崩壊等の危険性が低くなる
ため安全性のメリットがあるものの,補強材施工(掘削工~
のり面工~補強材設置のサイクル)を各段ごとに行うため,
掘削工を一度行う場合と比べて施工手間は増加する。
施工方向
施工方向
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交通規制管理手法(案)
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重要な変更について①
イ.仮設防護柵の設置(流下部下端へ追加)
・査定時以後の降雨
や表層土の洗掘、風
化等により源頭部に
転石が確認された。
※約40箇所
安全度の確認
落石シュミレーション
の実施
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落石シュミレーション
【設定方法】
落下の初期運動を0(静止状
態)とし、試行回数50回でシュ
ミレーションを実施した。
・転石確認箇所
・平面図上で矮小かつ、
勾配が緩い
・崩落転石の軌跡
対策工法(案)
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今後想定される課題点
• 現地状況の変化
(台風や大雨による地形等の変化 等)
• 当初土質試験等で確認されたものと異なる土質
や層厚への対応
(土質・支持層の変化に対応した変更 等)
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~ご静聴ありがとうございました~
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