PDF版の案内 - 日本臨床心理学会

日本臨床心理学会第 52回大会(東京大会)のご案内
優生思想を問う、外にも内にも、そして相模原障害者殺傷事件から
第 52 回大会実行委員長
山本勝美
はじめに 7 月26日未明、障害者福祉施設「神奈川県立津久井やまゆり園」で発生し
た障害者殺傷事件により亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、ご家族
の方々に心よりお悔み申し上げます。また、負傷された方々の一日も早いご回復をお祈り
いたします。今回の事件は日本だけでなく、世界中に大きな衝撃を与えてしまいました。
若い元職員が障害者を抹殺することは社会貢献という恐るべき優生思想を堂々と語って
いたからです。
私たちの臨床心理学会は、今回の大会のために「優生手術をめぐる追求」をメインの公
開シンポジウムとして準備してきました。
それは背後にある優生思想を問題にすることでもあります。優秀な人だけを増やし劣等
と判断された人は根絶してよいという考え「優生思想」は、ヒットラー率いるナチスに強
制収容所と大量殺戮マシーンをつくらせたのですが、それはユダヤ人以前に、まずは障害
者や同性愛者に対して使われたのです。しかし、優生思想は決して海外のことでも昔話で
もないのです、現在の日本でもなお不法に実施されている事が明らかになっています。
その現実を見据え対抗してゆくためには、何よりも先ず私たち自身の生き方を問うべき
です。とりわけ社会的弱者とされる障害者,病者、不登校生等クライエントの命と人権を
支える私たち心理職としては、1969 年の学会改革以来問い続けてきた原点です。そし
てそれは人と人が共生できる共同社会を形成してゆくための原点なのです。
公開シンポジウムでは、日本で行われてきた不当な不妊手術の歴史、そして運動の進展
ぶりをしっかり見つめたいと思います。16才の時に優生手術とは知らされずに「施され
て」しまった飯塚淳子さん(70 歳)は国に対して謝罪を求めて来られましたが、昨年6
月に日本弁護士連合会に人権救済の申し立てをされました。この叫びに呼応し、今年3月、
国連女性差別撤廃委員会は日本国に勧告しました。これらの運動の成果をめぐり、飯塚淳
子さんの日弁連提訴を支援している弁護士の新里宏二さん、女性差別撤廃委員会のロビー
イングに参加された藤原久美子さん、また優生手術に対する謝罪を求める会の主要メンバ
ーの一人で、飯塚さんのインタビューアの役割りを務めておられる利光恵子さんから発題
をお願いしています
今回の大会では、2 日目のメイン・シンポジウムの他に、1 日目に次の2つワークショ
ップを予定しています。
★ワークショップ1の「性暴力被害サバイバーを支援する取り組みの中から」では、松山
容子さん(性暴力救援センター・東京)の「性暴力被害者のための支援機関」と堀口悦子
さん(明治大学教員)の「「強かん・近親かん・屍かん」を刑法改正(性犯罪関係)から
考える」の発題を基に性暴力について考えてを深めたいと思います。
★ワークショップ2では、滝野功久さん(京都橘大学)と一緒に「オープンダイアローグ
の源を探る、その基礎を学ぶ ―― リフレクティングはいかにできるか?」をリフレク
ティングの方法を用いたグループワークを通して考えて行く予定です。
皆様のご参加をお待ちしています。
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日本臨床心理学会第 52回大会(東京大会)
日
会
時:2016年8月19日(金)~20 日(土)
場:明治大学駿河台キャンパス
リバティタワー8 階
東京都千代田区神田駿河台 1-1
■JR 中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/
御茶ノ水駅 下車徒歩約 3 分
■東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅
下車徒歩約 5 分
■都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線
神保町駅 下車徒歩約 5 分
参 加 費:会員/1,500 円、
非会員/2,000 円、
障害当事者・家族・学生等/1,000 円
2 日目のシンポジュウムのみ/1,000 円
懇親会/4,000 円
*障害をお持ちの方で当時参加されるにあたってのご要望があれば
学会事務局にご連絡下さい。できる限りの対応を検討させて頂きます
大会日程
8月19日(金)
1:30
~
5:00
5:30~
1時より受付
ワークショップ1 (1084教室)
「性被害のサバイバー支援に取り組む中から」
司 会:亀口 公一(学会運営委員長)
発題者:松山 容子(性暴力救援センター・東京)
堀口 悦子(明治大学教員)
ワークショップ2 (1086教室)
「オープンダイアローグの源を探る、その基礎を学ぶ
―― リフレクティングはいかにできるか?
コーディネータ/ファシリテータ:滝野 功久(京都橘大学)
コファシリテータ:田代 順(山梨英和大学)
懇親会 於:café
pensée (カフェパンセ) 明治大学アカデミーコモン1F
8月 20 日(土) 10時より受付
個別発表
10:15
~
12:15
明治大学リバティタワー8階
明治大学リバティタワー8階
*藤澤三佳(京都造形芸術大学)/苦しさを描くことによる自己の変化~精神科病院における造形教室の例か
ら~ *又吉正治(まぶい分析学研究会)/親密な人間関係における男女差に起因する非対称性について~LGBT
の理論的取り扱い、ゲイの男役の心理について~他 *森下温美(翠雨 PTSD 予防&治療研究所)/サイバース
トーカー研究で浮き彫りとなった臨床心理学系諸学会の見識 *亀口公一(NPO 法人アジール舎附属アジール
心理発達相談室)/真の「臨床心理学」とは何か-再び L.ウィトマーの臨床的方法から考える-
シンポジュウム「優生手術をめぐる追求の中から私たち自身の優生思想を問う」
1:30
~
4:30
(シンポジスト)
利光 恵子さん :優生手術に対する謝罪を求める会
/立命館大学生存学研究センター客員研究員
飯塚 淳子さん :被害当事者(欠席に付き関係 DVD 再生)
新里 宏二さん :弁護士
藤原 久美子さん:DPI 女性障害者ネットワーク
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