News Release 各位 平成 28 年 8 月 1 日 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 「3次元データマッチング専用デバイス」 に関するお知らせ 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:下條治)は、 この度、 「メモリー型コンピューティング」技術を活用した新デバイス「3D SOP.j」を開発いたしま した。 当デバイスは、国内最大規模の産学マッチングイベントである『イノベーション・ジャパン 2016 ~大学見本市&ビジネスマッチング』の神戸大学ブースにおいて、同大学大川剛直教授より紹介され る「タンパク質分子表面3次元データマイニングシステム」 (神戸大学と当社の共同開発、概要は次ペ ージ参照)で活用されています。 【イベント詳細】 開催場所 : 東京ビッグサイト 開催期間 : 平成 28 年 8 月 25 日(木) 、8 月 26 日(金) 出展者 : 神戸大学 展示タイトル : 『超高速3次元データマイニングとタンパク質分子表面への応用』 大学見本市 URL : http://www.ij2016.com/ システム情報学研究科 情報科学専攻 大川 剛直 教授 【3D SOP.j の特徴】 ・立体物のデータマイニングのための3次元データマッチング専用デバイスです。 具体的には、2つ以上の3次元データを入力し、データ間の類似部分点群の照合処理を高速に実現 します。 ・回転を伴う膨大な計算量を要する3次元座標のマッチング判定を、FPGA 内での回路の並列処理で 解決しています。 ・3次元データマッチングは、従来は大型なサーバーやスパコンが利用されていましたが、通常 PC に本デバイスを接続するだけで高速で高精度な実行環境を構築できます。 【3D SOP.j の活用想定例】 ・創薬研究支援のためのタンパク質分子表面3次元データマイニング ・医療ボリュームデータからの異常部位発見による診断支援 ・構造物の3次元スキャンデータを利用した故障予防・予知 今回の展示結果を踏まえ、製品化に向けて取り組んでまいります。 ◆出展システム 概要ご紹介 タンパク質分子表面3次元データマイニングシステム タンパク質は他のタンパク質や化合物と結合することにより機能を発現します。 その際に、結合はタンパク質構造全体でなく、局所部位において観察されます。なお、共通の機能を 発現するタンパク質の結合部位は、立体構造上類似していることが多いとされています。 局所構造の類似性比較・評価は、タンパク質の機能解析、結合部位の予測に重要な役割を果たします。 「タンパク質分子表面3次元データマイニングシステム」は、「タンパク質立体構造データベース Protein Data Bank」に蓄積されている3次元分子構造データを元に特徴点を抽出し、タンパク質の 局所領域の網羅的比較を高速に行います。 この比較結果から、特定のタンパク質に頻出するような局所部位を、機能にとって重要な部位として 発見することが可能となります。 膨大な量の演算処理を担うシステム基盤として、「3D SOP.j」を使用しています。 システム概念図 局所領域の網羅的比較 Protein Data Bank P1 バイクラスタリング (特定の蛋白質に共通して 対応する特徴点の抽出) P2 P3 可視化 特徴点抽出 P4 ※当システム開発にあたっては、東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 津本浩平 教授のご指導を受けております。 【 従来のドッキングシミュレーションシステムとの比較 目的 効果 】 3次元データマイニング ドッキングシミュレーション タンパク質と他の化合物の相互作用に寄与す タンパク質と他の化合物の結合状態(複合体 る重要な局所領域とその特徴を発見する の安定構造)を予測する ① 多様な化合物の中からタンパク質と相互 ① 絞り込んだ化合物の中からタンパク質と 作用する可能性のあるものを大まかに選 出する 結合する可能性が高いものを選出する ② 結合状態に至る分子の構造変化の様子を ② 離れた状態にある分子間における分子認 識の要因(相互作用をするかどうか)を発 見する 予測する ③ タンパク質と他の化合物の複合体の構造 や結合の強さを予測する ※「ドッキングシミュレーション」とは、タンパク質と他の化合物の結合状態(複合体の安定構造)をコンピュータ上 で計算的に推定する従来の手法の総称です。 ■3D SOP.j 性能目安(平成 28 年 7 月 現在) [ 類似性比較実証例 ] 酵素タンパク質 1bwk( 特徴点 143 )と 酵素タンパク質 1huv( 特徴点 228 ) [ 実証条件 ] 回転角度指定: 30 度刻み(X 軸 12 回、Y 軸 12 回、Z 軸 6 回) 3D SOP.j: 1台 比較回数:特徴点数( 143 × 228 ) × 回転角度( 12 × 12 × 6 ) = 28,169,856 回 比較計算処理時間 約 1.5 秒 以 上 本件に関するお問い合わせ先 日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社 新ビジネス推進部 IRT 担当 〒141-0031 東京都品川区西五反田 4-32-1 TEL:03-5719-2265
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