7月号 - 中野山小学校

新潟市立中野山小学校
平成28年7月22日
100冊越えを
校長
本間
正人
97
この数字は何でしょう。テストの点数でも、気になる腹周りでもありません。昨年
度、子どもたちが図書館から借りた1人当たりの年間貸出冊数です。この数字を皆さ
んは、多いと感じたでしょうか、それとも少ないと感じたでしょうか。年間の授業日
数が約200日ですので、2日に1冊借りたことになります。そう考えると読む読ま
ないは別にして、私は多いと思うのです。
6月に、校内読書旬間を行いました。司書や図書委員による読み聞かせ、ペープサ
ートによるお話し会など校内の取組に加えて、読書を通して、家族のふれあいの機会
を も ち 、 家 庭 で の 読 書 を 奨 励 す る 家 庭 読 書 (う ち ど く )の 取 組 を お 願 い し ま し た 。 そ れ
ぞれのご家庭で素敵な時間を過ごされたことと思います。また、今年度、図書館を読
書の楽しさを提供する場とすることに加え、担任と図書館司書が協働して、授業に図
書館を活用する取組を始めました。
親の読み聞かせが子どもに与える影響について、県内外で読み聞かせボランティア
の 養 成 に 携 わ り 、絵 本 論 を 研 究 す る 錦 恵 美 子 さ ん は 、以 前 次 の よ う に 話 し て い ま し た 。
「読み聞かせは読み手と聞き手のスキンシップ。温かな肉声で愛情を感じながら物語
を聞く体験は、子どもにとって至福の時間である。将来、困難や挫折を経験した時に
その記憶を思い出せば情緒が安定し、人生を肯定的に捉えて乗り切ることができる」
読書によって読解力や思考力が身に付くとされ、とかく学力への効果だけを期待し
がちですが、実はそれだけではないようです。情緒の安定や心を豊かにするという点
で も 大 き な 効 果 が あ る と い う こ と で す 。当 校 で は 、週 3 回 、朝 読 書 を 行 っ て い ま す が 、
1日の始まりを心を落ち着けて学習に臨めているという点で、なるほど合点がいきま
す。
子どもたちが読書する習慣を身に付けることは、一生の宝物を得たのと同じです。
子どもが読書に興味をもつには、読書は楽しいと知ってもらうことが第一であり、大
人が一緒に読書を楽しむことであり、継続することだそうです。
できる時に、僅か5分でも10分でも、子どもに本を読み聞かせたり、親子で読書
したり、子どもと本にかかわる時間をもって読書する楽しさを知らせてほしい。私の
子育ての反省からそんなことを思っています。
もうすぐ、夏休みです。たくさんの本と出会わせてください。
今年度は、ぜひ100冊越えを…。
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