6.ニュースレター

201
2016.8.01
16-No.1
No.1
アジア共生学会
The Academic Society for Asian Symbiosis
1.活動報告
■第1
■第1回研究会
日
時:2016 年 6 月 11 日(土)14 時~15 時
場
所:九州国際大学 2 号館 1 階 2105 教室
出席者:会員 8 名
発表者:青木美樹
発表者:青木美樹氏
青木美樹氏(九州国際大学)
九州国際大学)
演 題:「
題:「台湾の学生運動から見る台中関係」
台湾の学生運動から見る台中関係」
(要旨)
青木氏は、
「台湾の学生運動から見る台中関係」と題して報告された。前中国の国家主席
胡錦濤は台湾を刺激しないように、台湾問題については言及を控えていた。しかし、習近
平登場後、中国の対台湾政策が変わった。福建省で長く地方幹部として仕事をした習近平
としては、台湾問題で何らかの成果をあげたいと考えているふしがある。馬政権に強い圧
力をかけて、中台間の政治対話や和平協定締結に向かわせようとしている。
また、習近平は台湾側の認識を十分理解した上で「一国二制度」を持ち出した。おりし
も、
「一国二制度」が適用されている香港ではそれに疑問を投げかける抗議行動が発生した。
台湾で中国への 警戒感が高まったのは言うまでもない。2008~12 年の馬英九-胡錦濤時代
に保たれていた双方の自制による台中関係の微妙なバランスはこうして崩れた。
2014 年 3 月 17 日に、馬政権による台湾と中国との「海峡両岸サービス貿易協定」が議
会で強行採決された。この協定を結んだら、台湾の若者の雇用が脅かされてしまうため、3
月 18 日に、この「海峡両岸サービス貿易協定」に反対する学生デモが起きた。3 週間に及
んだ学生による立法院(国会議事堂に相当)の占拠で、学生と政府との対話ができて、学生
が丸2日がかりで立法院内を大掃除し、退去した。その後、与党の国民党が選挙で大敗し、
1
今年の 1 月 16 日に民進党の蔡英文が台湾初の女性大統領として選出された。改めて「ひま
わり運動」による訴えが政治を動かしたと評価が高まっている。
蔡政権になり、台湾の国民からは、①「二二八事件」の真相解明、②国民党の不法党産
をゼロにする、などが求められている。
■第2回研究会
■第2回研究会
日
時:2016 年 7 月 31 日(日)14 時 00 分~16 時 30 分
場
所:中村学園大学西 4 号館 2 階会議室
出席者数:会員 7 名、一般 1 名、計 8 名
発表者:片山富弘氏(中村学園大学)
発表者:片山富弘氏(中村学園大学)
演 題:「アイランド・マーケティング
アイランド・マーケティング~佐賀県唐津市の事例~
マーケティング~佐賀県唐津市の事例~」
~佐賀県唐津市の事例~」
(要旨)
片山氏は、
「アイランド・マーケティング~佐賀県唐津市の事例~」と題して報告された。
内容は、佐賀県高島の事例を取り上げながら実態調査とアンケート調査による考察を行い、
アイランド・マーケティングという新しい分野のマーケティングについての試論を説明さ
れた。高島は人口 270 人、唐津港から定期船で約 10 分、宝くじの当選祈願を行う宝当神社
が有名である。高島におけるアンケート調査結果を踏まえた今後の対策として、①高島の
リピーターアップ対策、②高島の 4 イメージに対する対策(観光案内不十分、イベント不
十分、一般的な島、宝当関係重視)が重要であるとしている。
発表者:山田啓一氏
発表者:山田啓一氏(
山田啓一氏(中村学園大学)
中村学園大学)
演 題:「東南アジアにおける貧困問題とマイクロファイナンス」
東南アジアにおける貧困問題とマイクロファイナンス」
(要旨)
山田氏は、
「東南アジアにおける貧困問題とマイクロファイナンス」と題して報告された。
アジア開発銀行によれば、
「マイクロファイナンスは、貧困者および低所得者の家庭および
小規模事業に対する、貯蓄、貸付、支払、送金、および保険を含む幅広い範囲の金融サー
ビスの提供である」と定義されている。報告の中では、フィリピンのマイクロファイナン
ス機関である CARD MRI の事例や 2014 年 8 月、マニラ首都圏カロオカン市バゴングシラン
グでのインタビュー調査結果をもとに話しをされた。マイクロファイナンスの課題として、
①返済見込みの小さい最底辺の貧困者が取り残されてしまうこと、②返済期間が短く、金
額も少なく、金利が高いこと、③融資条件および審査が厳しく利用しづらいこと、④用途
制限があり、利用しづらいこと、があげられた。
発表者:甲斐諭
発表者:甲斐諭氏(中村学園大学)
甲斐諭氏(中村学園大学)
演 題:「アジアの高齢化と医療費削減への取組み~筑前町の住民アンケート調査から
の示唆~」
の示唆~」
2
(要旨)
甲斐氏は、
「アジアの高齢化と医療費削減への取組み~筑前町の住民アンケート調査から
の示唆~」と題して報告された。アジアには日本、韓国、タイのように高齢化が高速に進
む国と、インドネシア、インド、フィリピンのように低速で進む国が存在する。高齢化が
進むと社会保障給付費が急速に増加する。このようななかで、福岡県筑前町(人口約 3 万
人、65 歳以上 26.2%)で高齢者 200 人に対してアンケート調査を実施された。特に、高齢
女性の健康不健康別の分析では、健康な方は食事をおいしく食べており、1 日 30 分以上運
動をしている人が多いなどの結果が出ている。
■201
2016 年度会員総会
年度会員総会
日
時:2016 年 6 月 11 日(土)15 時~15 時 45 分
場
所:九州国際大学 2 号館 1 階 2105 教室
出席者:会員参加者 8 名、委任状 5 名
計 13 名(会員総数 28 名に対し 46.4%)
(会則第 14 条 4 項の決議ができる定数に達している。)
・審議事項は、①2015 年度決算、②2016 年度事業計画案、③2016 年度予算案、④人事
案、の 4 件であり、全て異議なく承認された。
・事務局より、会員数の動向(現時点で 28 名)が報告された。
(退会者 3 名、入会者 1 名)
・事務局より、第 2 回研究会(7/31)の案内がされた。
2.今後のスケジュール
■2016
2016 年度 事業概要
事業概要(
概要(8 月 1 日以降)
日
事業内容
事業担当者
10/22(土) 全国研究報告会兼国際シンポジウム
事務局(男澤)
13~16時
中野会長、伊藤会員
「労働力不足下における企業の外国人労働力
詳細は別紙を参照願います。
の活用方策」
(九州国際大学地域連携推進事業採択)
10/31(月) ニュースレター発行②
(7/26郵送・メール済)
7/26郵送・メール済)
事務局(男澤)
10~12月
<八幡図書館にて市民向けセミナーを開催>
伊藤会員、事務局(男澤)
①10/9
1 回目:中野洋一会長
詳細は別紙を参照願います。
②11/13
③12/11
「世界のエネルギー問題と中国」
2 回目:青木美樹会員
「台湾の学生運動から見る台中関係」
3
(7/26郵送・メール済)
7/26郵送・メール済)
3 回目:山田良介氏
10時30分
~12時
「北部九州から考える日韓関係」
<企画運営委員会の開催予定>
第3回
9/5(16 時~) 2016 年度国際シンポジウムの確認、
2017 年度国際シンポジウムの検討
第4回
10/24(18 時~)2017 年度の国際シンポジウムの検討
第5回
2/20(16 時~)2016 年度の決算および事業の総括、2017 年度事業計画の検討
※10 月 22 日は国際シンポジウムを開催しますので、会員の報告は募集致しま
せん。
※本学会は会員の皆様の会費とご協力のもとに成立している組織です。企画運営委員会で
おおまかな事業計画は立案しますが、会員の皆様のご意見・ご要望もお受けしておりま
すので、ご意見等あります方は事務局までご連絡下さい。
ニュースレター
編集・発行
2016
2016 年 8 月 1 日
アジア共生学会事務局長
男澤智治
〒805-8512 北九州市八幡東区平野一丁目 6 番 1 号
(九州国際大学経済学部男澤研究室)
TEL&FAX.093-662-8319
E-mail:[email protected]
学会ホームページ:http://www.asiakyousei2014.com
4