1 - 大阪府社会福祉事業団

事例
【プロフィール】
男性 19歳
障がい名:脳出血による左片麻痺
身体障がい者手帳:1種2級
左上肢機能障がい(3級)・左下肢機能障がい(4級)
障がい履歴:
平成26年11月、大学1年(18歳)の時に自宅で倒れ、救急病院に搬送、
開頭血腫除去術施行。急性期治療後、回復期リハビリテーション病院に転院
しリハ施行し日常生活自立。退院後、家庭復帰するが、閉じこもりがちであ
り一日中何もしないため、家族が心配して当事業所に利用相談があり、本人
も利用希望したため、相談支援事業所と連携し、サービス等利用計画を策定
の上、平成27年10月3日から通所を開始する(1年間の利用を想定)。
【医学的所見】
原疾患:脳動静脈奇形に起因する脳出血
ブルンストローム・ステージ:上肢 Ⅳ、手指 Ⅳ、下肢 Ⅴ
日常生活自立。移動は、短下肢装具装着+T字杖での単独歩行及び階段昇降可
現在、6ヶ月に1度の定期受診で術後経過観察中。抗てんかん薬服用。
【利用契約時の希望】
本人:訓練を受けて、左片麻痺を改善したい。将来のことを考えられない。
家族:退院時には日常生活は自立したので規則正しい生活に努め、自分で何で
も行うように言われたが何もしようとしない。自宅でも家事等を担うこともこ
れから先に役に立つ気がする。もっと社会活動に参加して、できれば復学して
卒業後は就職して欲しい。
【初期面接】
・地元の小・中学校・高校を卒業。高校から吹奏楽を始めた。大学文学部英文
科(現在休学中)入学後、吹奏楽サークルに入り(主にトロンボーンを担当)、
熱心に取り組み、友人も多かった。自宅から電車通学である。自動車免許も
取得している。
・現在の生活は、自宅でテレビ鑑賞やインターネット閲覧しながら過ごす日が
多い。
・家族は父(52歳会社員)、母(50歳パート)、姉(22歳・大学生)弟
(16歳・高校生)。全員同居。関係良好。
事例
〈参
考〉
○ブルンストローム・ステージ(Brunnstrom
stage)とは、
片麻痺の回復過程をステージ化した評価法。ステージⅠ~Ⅵまでがあり、
上肢・下肢・手指で評価を行う。その他片麻痺機能検査(12グレード法)
などもある。
<上肢・手・下肢>
Ⅰ:随意運動なし(弛緩)
Ⅱ:共同運動またはその要素の最初の出現期(痙性発現)
Ⅲ:共同運動またはその要素を随意的に起こしうる(痙性著明)
Ⅳ:基本的共同運動から逸脱した運動(痙性やや弱まる)
Ⅴ:基本的共同運動から独立した運動(痙性減少)
Ⅵ:協調運動ほとんど正常(痙性最小期)
<上肢>
Ⅰ:弛緩期
反射的にも随意的にも運動・筋収縮がない状態。
Ⅱ:痙性発現期
多少の痙性と共同運動パターンの出現期で、連合反応あるいは随意的に
おこる筋収縮がみられる状態。
Ⅲ:痙性極期
随意的に共同運動またはその一部の要素による運動を起こすことができ
る状態。共同運動パターン(屈筋共同運動・伸筋共同運動)が最も強くな
る時期。
Ⅳ:痙性(やや)減弱期
共同運動パターンから分離しはじめた状態で、下記の運動が可能となる。
1)
手を腰の後ろに回す
2)
腕を前方水平位に挙上する
3)
肘関節90°屈曲位で前腕を回内・回外する
Ⅴ:痙性減少期
共同運動パターンからかなり分離した運動ができる状態で、
下記の運動が可能となる。
1)
腕を側方水平位に挙上する
2)
腕を頭上まで挙上する
3)
肘関節伸展位で前方または側方水平位で腕を回旋する
事例
Ⅵ:痙性最小期
単一の関節運動が自由に可能となり協調運動もほとんど正常になる。
ほぼ正常な動作ができる状態。
<下肢>
(各段階の麻痺状態は上肢と同じ)
Ⅰ:全く随意性がみられない状態。
Ⅱ:多少の痙性と共同運動がみられる状態。
連合反応としてレイミステ反応がみられる時期。
Ⅲ:痙性が最も強い状態。
屈筋共同運動・伸筋共同運動パターンが最も強く現れる時期。
Ⅳ:痙性がやや減弱し、共同運動パターンから分離し始めた状態。
下記の運動が可能となる。
1)
坐位での膝関節伸展
2)
坐位で膝関節を90°以上屈曲して足を床の後方へ滑らす
3)
坐位で踵を床から離さずに足関節を背屈する
Ⅴ:さらに共同運動パターンから分離した状態。下記の運動が可能になる。
1)
立位で股関節伸展位で膝関節を屈曲する
2)
立位で足を少し前方に出し、踵を床につけたまま足関節を背屈する
3)
坐位で股関節を内旋する
Ⅵ:協調運動がほぼ正常にできる状態。下記の運動が可能になる。
1)
立位で膝関節伸展位のまま股関節を外転する
2)
立位での足踏み
<手指>
Ⅰ:弛緩状態で、手指が全く動かない状態。
Ⅱ:自動的に手指の屈曲のみがわずかにできる状態。
Ⅲ:随意的に全指同時握り(集団屈曲)や鉤握りができる状態。
しかし随意的な伸展はできない。
Ⅳ:集団伸展が一部可能となり、横つまみができる状態。
Ⅴ:集団伸展が充分にでき、対向つまみ・筒握り・球握りができる状態。
しかし動きは不器用で実用性は低い。
Ⅵ:全ての握りやつまみが可能となり、巧緻性も改善し完全な伸展ができる
状態。
個別の手指の運動はできるが健側に比べ正確さは劣る。
サービス等利用計画
大阪 太郎
利用者氏名
障害福祉サービス受給者証番号 1234567890
障害程度区分
区分 ?
相談支援事業者名
○○相談支援センター
利用者負担上限額
0円
計画作成担当者
△△ △△
利用者同意署名欄
大阪 太郎
地域相談支援受給者証番号
2015年9月25日
計画作成日
利用者及びその家族の
生活に対する意向
(希望する生活)
総合的な援助の方針
長期目標
短期目標
優
先
順
位
モニタリング期間(開始年月) 1月(2015年10月~12月の3か月)
本人) あえていえば左片麻痺を改善したい。
家族) 日常生活で大きな介護がいるわけでもなく、身体の状態はある程度回復したと思っている。意欲が持てないことが心配。積極的に社会とかかわってほしい。
復学、卒業、就職への道筋がつけばうれしい。
将来のことについて具体的に見通しが立てられるよう支援します。
当面は、社会との関わりを再び取り戻していくことから一緒に考えていきましょう。
自身の障がいについて詳しく理解し、将来の進路を決めましょう。
訓練に継続して取り組み、自分でできることを少しずつ増やしていきましょう。
外出して興味や関心が持てることを探しましょう。
解決すべき課題
(本人のニーズ)
左片麻痺を改善したい
1
支援目標
どの部分に回復の可能性があ
るのか専門的な評価を受けた
上で、訓練目標を明確にす
る。
達成
時期
当面、
支給決定期
間の12ヶ
月とする
福祉サービス等
種類・内容・量(頻度・時間)
・自立訓練(機能訓練)月22
日
課題解決のための
本人の役割
提供事業者名
(担当者名・電話)
○○事業所(○○ ・評価に協力する。
サービス管理責任 ・訓練に取り組む。
者 ***-***-****)
・具体的メニューは初期評価
後検討
専門的な評価を受け、意欲が
わかない原因が何か探る。
・訓練に取り組む。
1ヶ月
将来の道筋が立たないことへ
の不安
訓練経過を定期的に振り返
り、将来のことを考える。
・評価結果や同様の障がいの
方の体験談を聞くなど様々な
情報から、将来像をイメージ
してみる。
1ヶ月
意欲がわかない
訓練以外で様々な体験をす
る。
・昔の趣味などに再度挑戦す
るなど、気になることに取り
組んでみる。
1ヶ月
将来の道筋が立たないことへ
の不安
ご本人、ご家族の安心感につ
なげられるよう、ステップご
とに情報共有を行い、話し合
いをする。
・職員やご家族、相談支援専
門員に自分の思いを伝える。
1ヶ月
3
4
同上
その他留意事項
1ヶ月
意欲がわかない
2
5
評価
時期
・相談支援(随時)
○○相談支援事業
所(○○相談支援
専門員 ***-*******)
自立訓練以外の社会資源利用の検討