企業価値を支える基盤 IT 戦略 基本的な考え方 ITシステムは、金融機関にとって経営戦略 ・ビジネス戦 安心・安全、 シームレスなサービスを提供しています。 略上、欠かせないものとなっており、IT 戦略の優劣が、他社 新中期経営計画では、「One MIZUHO 戦略」を支え、 との差別化や競争優位の源泉となっています。 グループ総力を挙げて競争優位を確立する、効率的で安定 そのような認識や過去のシステム障害の教訓を踏まえ、 した「強い IT」を目指して、お客さまニーズや、進化するIT 決済インフラを支える担い手として、システム安定稼働に 新技術、金融規制強化等にもしっかりと対応するシステム 向けたリスク管理にしっかりと取り組んでいます。さらに経 開発を継続し、 「銀行 ・ 信託 ・ 証券一体」でグローバルな IT 済のグローバル化、監督規制強化、FinTechの台頭等、社 サービスを提供していきます。またシステム面でのオペレー 会環境が大きく変化するなか、多様化するお客さまニーズ ショナルエクセレンスを追求するとともに、ITガバナンスの に対して、ITシステムを活用した「銀行 ・ 信託 ・ 証券一体」で、 強化にも継続して取り組んでいきます。 システム安定稼働への取り組みおよび進化する IT システム 2002 年 4 月∼ 2004 年 12 月 2010 年 4 月∼ 2013 年 3 月 3 行統合 2013 年 4 月∼ 変革プログラム システム統合 2016 年 5 月∼ 新中期経営計画 前中期経営計画 システムリスク評価のレベルアップ システム安定稼働に向けた システムリスク管理・システム品質管理の徹底 2016 年 12 月(予定) ∼ One SYSTEM ∼ レガシーシステムを刷新 サイバー攻撃への対応強化 勘定系中核部分の構築 サービス・機能レベルアップ インフラ共通化 コスト削減 機能改善 戦略的 再構築 ワンバンク 対応 ・商品 / サービスの高度化 ・金融グローバル化 次期システム ハブ&スポーク システムの導入 周辺システム の段階再構築 ・金融規制への対応 業務共通 基盤導入 ビジネスを支えるITガバナンス強化への取り組み 年々複雑化するシステムを安全・確実に開発するための こうしたグループベースでの一元的な ITガバナンスのも 体制構築、システム基盤共通化や稼働したシステムの管理 と、顧客セグメントごとに、戦略の企画 ・ 立案から遂行をよ 強化・安定化のためのIT 投資等を行い、安定稼働に向けた りスピーディーに、かつ強力に展開していくカンパニーとと 継続的な取り組みを続けています。さらに、グループベース もに、ビジネス戦略を支える効率的で最適な IT 投資に取り でのデータマネジメントやサイバーセキュリティへの対応を推 組み、銀行 ・ 信託 ・ 証券一体でグローバルに「安心 ・ 安全」・ 進し、 ビジネスを支えるITガバナンスの強化に努めています。 「シームレス」なお客さまサービスを提供しています。 ビジネスを支えるITガバナンス強化への取り組み 信頼No.1 〈みずほ〉 サービス提供力No.1 銀 行 信 託 グループ戦略 証 券 (IT・事業・経営) その他 リテール 事業法人 お客さま グループ力No.1 大企業・金融 グローバル 公共法人 コーポレート グローバル マーケッツ アセット マネジメント グローバル プロダクツ リサーチ & コンサル ティング 「安心・安全」・「シームレス」なサービスを提供 持株会社を中心としたグループグローバルな IT ガバナンス システム基盤 データセンター 86 みずほフィナンシャルグループ データマネジメント 組織体制 システム安定稼働 IT人材育成 サイバー攻撃対策 情報セキュリティ 進化するIT新技術 プロジェクトマネジメント サイバーセキュリティ 予想されるなか、〈みずほ〉では、お客さまの安全を守るた 外部専門組織 め、Mizuho-CIRT ※ 1 を中心に、外部の専門機関とも連携 サイバー対応専担要員(Mizuho-CIRT) 連携 統合 SOC フォレンジック 情報収集 対策 捜査 しながら、統合 SOC ※ 2 の構築や多層的防御態勢整備等、 レスキュー・支援 監視・対応 守るべき資産・サービス 攻撃者 サイバー攻撃へ迅速に対応できる態勢の継続的な強化に 〈みずほ〉について サイバー攻撃による脅威が今後さらに深刻化することが 標的型攻撃 取り組んでいます。 ホームページ改竄 ※1.CyberIncidentResponseTeam ※2.SecurityOperationCenter 情報資産 顧客情報 防御 DDoS 攻撃 不正侵入 私たちが目 指すもの 不正送金 多層防御態勢 データマネジメント データを収集 ・ 分析し、経営やビジネスに活かす 「データ 〈みずほ〉のお客さま 提携 マネジメント」の重要性が高まるなか、国際金融規制への対 SNS 応やMIS ※ 3 の高度化に向け、 経営に必要なリスク・収益デー ネット タ等を収集 ・ 分析し、 グループで一元的に管理できるデータ カード ネット バンキング 店舗 情報系 経営情報データベース マーケティングデータ ※ 3.ManagementInformationSystem ビッグデータを活用した マーケティング高度化 価 値 創 造のための戦 略 推進しています。 証券 市場系 コール センター データ分析基盤 マーケティングの高度化に向け、データ分析基盤の整備を 信託 勘定系 銀行・信託・ ATM 証券 ホーム ページ ベースを整備しています。また、ビッグデータ等を活用した 銀行 リスク・収益データ 国際金融規制への 適切な対応 経営のダッシュボード・ MIS 高度化 次期システム移行に向けた取り組み 企 業 価 値を支える基 盤 次期システムの開発については、設計 ・プログラミング工程を終了し、稼働テストを着実に進めている状況です。次期システムで は、現在の3つの勘定系システムを一元化することによりITシステムのスリム化・効率化等を図るとともに、業務・機能別にコンポー ネント化することで新サービスへの柔軟な対応や新規開発の期間短縮・コスト削減等を実現し、最先端の勘定系システムを構築す ることによりお客さまに対するサービス提供基盤の強化や事務処理スピードの向上等につなげていきます。今後、開発完了に向け、 万全の稼働テストを推進するとともに、 現行システムからのスムーズな移行を実現するための手順を具体化していきます。あわせて、 営業部店における研修の本格化や、お客さまへのご案内等も順次進めていき、最重要プロジェクトとして、万全な態勢のもと、他行に 先駆けた次世代システムへの移行を推進していきます。 • シンプルな構成による柔軟性向上 • 新サービスへの柔軟な対応 • 新規開発の期間短縮・コスト削減 • サービス提供基盤の強化 • 事務処理スピードの向上 みずほ 信託銀行 バンキング システム インターネット バンキング 等 外部接続 システム 等 行内端末 業務共通基盤(2013 年度から稼働中) コンポーネント 預金 情報系 ■ 最先端の「次世代」勘定系システム 旧みずほ コーポレート銀行 バンキング システム 勘定系 ■ 業務・機能別にコンポーネント化 旧みずほ銀行 バンキング システム 次期システム(概要) 財 務レビュー • IT システムのスリム化・効率化 • 障害対応力の向上 みずほ銀行 チャネル系 みずほ信託銀行の勘定系システム一元化 (既存システム) システム一元化へ 他行に先駆けた次世代システム ■ 旧みずほ銀行/旧みずほコーポレート銀行/ 内国 為替 融資 外国 為替 信託 ... 基幹情報系 2016統合報告書ディスクロージャー誌 87
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