コチラ - 社会教育推進全国協議会

第56回社会教育研究全国集会は、東京・明治大学を会場に開催されます。
この間、安保法制の成立など平和と民主主義をおびやかす動きが顕著になっています。それに抗する市民の運
動も、若い世代を含めてかつてない盛り上がりを見せています。憲法の理念に基づく人間らしい暮らしを求めて、
いま人びとが立ち上がっています。
東京は首都であるがゆえに、そこでの政策動向が全国に大きな影響を与えるという位置にあります。一方で、
グローバル化を前提とした地域政策や、人口の集中と格差・貧困の拡大など、地域特有の課題もまたさまざまに
横たわっているという現実があります。しかし、東京の社会教育がそれらの課題を解決する学びを保障できてい
るかと問われれば、それは不十分であるといわざるをえません。
あらためて学びの権利と自由に裏打ちされた社会教育の創造と発展をめざし、人間らしい暮らしを支える地域
と社会を共同の力でどうつくり上げていくか、大いに語り合いたいと思います。全国各地から多くの皆さんのご
参加をお待ちしております。
期 日
2016年8月27日(土)
・28日(日)
・29日(月)
会 場
明治大学駿河台キャンパス・リバティタワー校舎(東京都千代田区神田駿河台1-1)
主 催
第56回社会教育研究全国集会東京集会実行委員会
社会教育推進全国協議会
後 援
特別区社会教育主事会、特別区社会教育指導員会
日 程 (プログラムにより会場が異なりますので、当日配布の資料・掲示等もあわせてご参照ください)
日 時
9
10
11
27日
(日)
29日
(月)
参加費
13
受付
(土)
28日
12
分科会
第二全体会
14
15
第一
移
全体会
動
昼食
分科会
16
17
課題別学習会
休憩
18
移
動
19
20
21
全体交流会
この指とまれ
(自由交流会)
※全国委員会
集会参加費(集会資料集および報告書を含む)
一般5,000円、学生・院生3,000円、1日参加3,000円 ※高校生以下は参加費無料
全体交流会費 一般4,000円、学生・院生3,000円
28日昼食(弁当/飲物付) 700円
第1日目 8月27日(土) 受付開始 12時30分
■第 一 全 体 会(13時30分~14時45分)
会場:明治大学リバティタワー校舎1階 ・リバティホール
開会行事/基調提案/東京のいまを語るリレートーク
■課題別学習会(15時00分~17時30分)
会場:明治大学リバティタワー校舎内
№
課題別学習会名と主な討議の内容
世話人
格差・貧困に抗う社会教育
1
「子どもの貧困」という言葉を目にする機会が増えましたが、格差は広がる一方です。そして、格差・貧困
の問題に限らず、既存の枠組みや制度では捉えきれずにセーフティネットからこぼれ落ちてしまう人たちは
大串 隆吉
数多く存在しています。一方で、そのような孤立している人たちがつながる“居場所”をつくる活動、セー
高崎 宗悦
フティネットの充実を求める運動、人々の共助・連帯によって孤立している人が尊厳を持って生きていける
吉野 友二
社会づくりの運動も広がっています。そうした活動の最前線にいる人たちと社会教育にかかわる人たちの学
びあいから、孤立している・困っている人たちの声を聞くこと・つながることや、こうした状況の中で社会
教育は何をすべきか・何が出来るかを考えます。
公共施設再編政策と住民の学び
2
国主導の「地方創生」政策の下で、財政効率や稼働率などを基準とした地域の公共施設の統廃合、複合化を
谷岡 重則
進める公共施設の再編計画が進められています。また一方では、
「まちづくり協議会」など住民組織の再編
長澤 成次
による地域の担い手づくりが強く期待されていて、社会教育施設を地域づくりの拠点施設として廃止再編す
松田 泰幸
る動きが加速しています。住民主体の民主的な地域づくりと住民の学習の自由と自治を保障する社会教育施
設の役割について政策動向に対抗する理論的な課題と運動の取り組みについて報告を受け検討を行います。
学びの自由と教育の中立をめぐって
3
さいたま市の九条俳句訴訟は、公民館における住民の学ぶ権利と自由の保障をめぐって展開中である。公民館
が「教育の中立」を理由に団体への干渉、統制行為はさいたま市だけに限った問題ではなくなっている。あきる野
市における市民団体の会報の配架拒否にみられる公民館の対応は、公民館が住民の自主的活動を支える立場
を放棄し、住民の自由な活動を規制管理する機関に変質していることを示している。本学習会では、こうした問題
がなぜ起こるのか、本来の公民館の役割を取り戻すにはどうしたらいいのか、裁判の経過をふまえ訴訟弁護団や
公民館利用者を交えて話し合いたい。
姉崎
荒井
岩松
細山
洋一
文昭
真紀
俊男
社会教育の仕事と労働問題-格差拡大に抗する労働運動に学びながら
4
不安定で低賃金の非正規雇用が広がる一方で、これに抵抗し、それぞれの仕事の価値と、誇りをもって働く
意義を提起する労働運動が、厳しい条件で働く当事者から生みだされてきている。職種を超えて「労働権」
荒井 容子
の理解を深め合うことが、今、社会教育実践の課題になっているのではないか。それは資格制度がありなが
影山 愛子
ら後退へと転じて久しい社会教育職員制度下で働く者にとっても切実な課題である。今日の状況下では、
「尊
ほか
厳ある労働」という共通理念の下、それぞれの職種を尊重し合い、そこに、人々の学びを支える「社会教育
という仕事」の価値を位置づける運動が求められている。社会教育実践の課題でも、土台でもある労働問題
に注目し議論していく。
「社会教育入門」-私にとっての「課題」を探るための学習会-
5
今、社会教育をめぐる状況は、課題であふれています。課題というより、危機と言った方が適切かもしれま
せん。しかしながら、何がなぜどのように課題であり危機なのかを、私たち一人ひとりは自分自身の言葉で
表現することはできているのでしょうか。本課題別学習会では、私にとってなぜ課題なのかを自らの言葉で
語ることをめざし、学びの自由をめぐる課題や指定管理施設を含めて働く職員をめぐる課題、そして、親が
育つ家庭教育、思いを伝える広報の力、などのグループに分かれて討議します。肩ひじ張らない本学習会に、
社会教育を学びつつある学生の皆さんや、少し意欲を失ってきたかと思う皆さんの参加を期待します。
上田 幸夫
金
宝藍
高井
正
田中真由美
古里 貴士
全体交流会(8月27日 18時~20時)
場所:明治大学リバティタワー校舎
23階ホール
全国各地から参加された皆様同士の情報交換や交流の場として、美味しい料理を食べながら楽しいひとときを
過ごしましょう!
第2日目 8月28日(日)
■分 科 会(9時30分~16時30分)
分科会会場 明治大学リバティタワー校舎内(第16分科会のみ生田キャンパス)
№
1
分科会名と主な討議の内容
18歳をめぐる子育ち支援 -子どもと大人の合間の捉え方-
18歳選挙が現実となり、注目が集まる一方、児童福祉法改正をめぐる議論では、自立に時間を要する年長
の子どもや若者が増えているとして、支援対象年齢を20歳以上に引き上げることが検討されている。国の
政策・施策もゆれている。また、教育の機会均等法や義務教育機会確保法をめぐる動きも目だってきている。
「自立」という言葉が多々使われるが、様々な事情で心身に痛手を負い、それが著しく困難な子どももいる。
現代の年長の子どもの発達をどう捉え、有効な支援策を構想できるか、都内の関係施設、団体の実践を踏ま
えて検討したい。なお、集会前日に、事前申し込み参加者有志によるプレイベントとして、
「秋葉原散策ツ
アー」を実施する。
世話人
上杉 孝實
上野 陽子
小木美代子
金
舜姫
河野
遊
立柳
聡
七浦美知子
宮代 哲男
横矢 翔剛
子育て&親育ち
2
親が主体として力を発揮し育ち合いながら地域をつくる実践の交流を目指して始まった分科会も今年で4
年目となります。社会教育実践を展開している親や支援者たちが自らの実践を振り返りつつ、全国の取り組
みから学ぶことを目指しています。毎年、大学生の参加が多く、今年も世代間の意見交換の場になることを
期待しています。昨年から今年にかけて子育てと政治について考えさせられる状況がいくつもありました。
ある母親のブログで「保育園落ちた日本死ね!!!」というメッセージが発信され共感を呼んだことは記憶
に新しいのではないでしょうか。本分科会では、子育ての問題状況を議論しつつ、その先につながる豊かな
子育て・親育ち実践の事例に学びたいと思っています。
若者の自立と社会参画
3
(^_-)「若者の息苦しさ、生きにくさ」
(若者像)に対して、
“若者の自立と社会参画”の可能性を考える分
科会である。今日、
「子ども・若者支援」は大きな社会課題である。加えて東北、熊本における震災の続発、
貧困・格差問題等々も、若者の自立の視点から見過ごせぬ課題となっている。(~_~)サポステや NPO、自治
体における若者支援について、ここ3・4年の論議をふまえて深め、地域「若者政策(youth policy)」の可
能性まで考えてみたい。また「18歳選挙権」は、若者の社会参画の中核的な論点であり、若者の自立と政
治参加の視点から論議したい。(^J^)若者、学生、若者の好きな大人、自治体・民間団体職員、専門職員、
研究者の皆さんお集まり下さい。
相戸 晴子
河野 和枝
沢村 紀子
鈴木 玲子
丸山
修
吉岡亜希子
大坂 祐二
大村
惠
小川 清貴
小林 平造
高崎 宗悦
鳥澤 文彦
永澤 義弘
深谷じゅん
地域福祉と社会教育の連携
4
地域福祉の現場では、
「ケア・バイ・ザ・コミュニティ」への転換が求められており、子育て、医療、介護
等に関わる地域住民が自ら人々の繋がりを日常生活圏域(中学校区)ごとにつくり出す活動や学習は、地域
福祉と社会教育の両輪であると考える。
東京では、団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年に、全国に類を見ない高齢化が予想されており、未婚率
の高さ等も相まって、少子高齢化問題が懸念されている。そこで多様な人々を繋いでいくために住民、研究
者、実践者が一堂に集い、互いの実践を交換しながら、これからの地域福祉と社会教育が連携することで、
住民・当事者を中心とした「支えあい・助け合い」の地域づくりについて考えあう分科会とする。
障害をもつ人の生涯にわたる学習保障
5
「障害者青年(成人)学級の到達点と今後の在り方を展望する」をテーマに、主として東京都内の青年学級
の取り組みについて報告をいただき、それにもとづいて全体で討論をしながら、上記のテーマに迫っていき
たい。全国的に見ても、社会教育事業として障害をもつ人の青年学級の取り組みは墨田区を先駆として、東
京ではほとんどの市区町村で取り組まれてきている点が特筆される。そこでは、障害の重度化や多様化、学
級生の増加と高齢化など様々な課題が提起され、それにどのように対応しながら学級を運営していくかにつ
いて様々な試行と模索が続けられている。そうした取り組みに学びながら、障害をもつ人の生涯にわたる学
習文化の支援のあり方についていっしょに考えていきたい。
ジェンダー学習の課題を問うー沖縄、フクシマ、
「慰安婦」を重ね合わせて
6
経済優先、強いもの勝ちの社会にあって、女性はますます生きにくい状況に追いやられ、苦しんでいます。
福島での大震災と原発事故はそれに拍車をかけ、沖縄の米兵によるレイプはいまだに続いています。長年に
わたって人間の尊厳をとりもどしたいと努力してきた当事者に耳を傾けることもなく、
「慰安婦」問題での
日韓合意。真の謝罪もなく、被害者への解決策もなく、曖昧にしようとしています。しかし、女性たちは負
けてはいないのです。
「慰安婦」問題、女性センターや公民館での学習、福島の現状、沖縄についての学習活動などを中心にレポ
ートを予定しています。国の方向性が増々、無責任なほうへ行きつつある状況で、私達は、課題を共有し、
知恵を出し合い、未来を切り開くジェンダーの学びについて考えあいましょう。
荒井 邦昭
工藤千佳良
柴田
学
霜島 義和
高橋 伸光
遠藤 輝喜
大塚みのり
小林
繁
高橋 正教
田中
博
中條 尚子
松田 泰幸
鈴木 恵子
鈴木 麻里
谷口 郁子
千葉 悦子
中藤 洋子
野々村恵子
村木 節子
与儀 睦美
平和のための学習・文化活動
7
日本は、今年、非武装永久絶対平和主義と平和に生きる権利とを規定した日本国憲法を制定してから 70 年
めを迎えました。しかし、日本を「戦争をする国」につくりかえようとする「戦争法案」が強行採決され、
さらに政府・与党は憲法改悪をすすめています。そのようななかで、わたしたちには、この国の主権者とし
て、その流れに抵抗するための学習が必要とされています。そこで、本分科会では、①公的社会教育のなか
でさまざまな現代的諸課題をあつかいながら平和学習を推進している板橋区大原社会教育会館の事例報告、
②かつて満蒙開拓青少年義勇軍の訓練所があった茨城県の「内原・友部平和の会」の学習実践、③平和的生
存権の権利性を認めた名古屋高裁によるイラク派兵違憲判決、④自民党改憲案学習の事例、について報告を
受け、討議します。
高橋 勝彦
田島
治
藤田 秀雄
穂積 健児
三矢本靖子
多文化共生・人権尊重をめざす学習
8
今回は、討議の柱としてNPO主催の「多文化フリースクールで学ぶ日本語を母語としない子どもたち」と
「外国にルーツを持つ子どもと若者のための日本語教育・学習支援事業、就労支援事業」
、また夜間中学の
問題解決につながる「多文化の子どもたちの教育機会を保障する立法化の動き」についての報告をもとに、
それぞれに関する学習や課題を取り上げます。そして、外国人が生活するために必要なそのほかの課題や学
習に取り組む身近な実践やその保障、さらに国際人権条約の学習、ヘイトスピーチ問題などの最近の動きや、
広い視野からの人権尊重をめざす学習の在り方や課題についても触れたいと思います。
生田
李
木村
徳重
仲江
藤田
周二
善姫
光夫
由華
千鶴
美佳
自治体改革と住民の学び
9
これからの人口減少社会を見据えれば老朽化した施設の全量更新は不可能、との見通しが広がるなか、今日
では、社会教育施設のあり方の見直しを求める力が、これまでにもなく強まっている。
ここで求められるのは、こうした見直しを、行政的・財政的判断だけに委ねず、いかなる学習条件が地域の
未来に必要であるかを行政と住民が考え合う、ないしは、住民が意見表明する、そうしたプロセスを今日に
いかに導き出すかである。本分科会では、各地の動向に学びながら、これからの社会教育施設のあり方をめ
ぐる市民的議論をいかに導き出すかを協議する。
姉崎 洋一
石井山竜平
上田 幸夫
大石真紀子
長澤 成次
都市農業の可能性と課題
10
大都市東京を会場にする今集会では、都市農業をめぐる情勢を検討し、現場での実践に学ぶ機会にしたい。
昨年 4 月、都市農業振興基本法が制定施行された。これにより従来の、市街地には農地の存続を認めない基
本政策が、都市農業と都市農地の存在価値を認める方向へ転換された。
大都市にあっても農業の本質的価値は産業―生産活動にあるが、今日では都市の環境としての価値も注目さ
れている。
この分科会では、農業体験への参加を支援する公民館事業、農業と福祉事業との連携等の事例に学び、農業
の持つ多面的な機能や可能性を教育と学習の視点から検討したい。
自治と共同を育む住民主体の学びを創る
11
昨年の分科会では、地方創生の動きと地域に根差した社会教育実践を討議の柱とし、東北の歴史を土台とし
ながら新しい住民の自治を築く報告を中心としたものであった。今年は、その対極「一極集中」の東京での
集会である。東京、特に三多摩の社会教育は都市型と呼ばれ、学習を大事にする一方で、地域や地域住民と
の結びつき、自治の活動との乖離を指摘されてきた。東京における一極集中は、逆に地域の課題を鮮明化さ
せているのではないか。当分科会のキーワードである「住民主体の学び」
「自治と共同」こそ、現代社会で
必要とされる介護・保育・防災等々への住民の自治の力を育てる根幹である。今年の分科会では、東京から、
公共施設再編による公的社会教育の後退、社会教育職員の非正規化等の問題を抱えつつ、新たな地域課題に
取り組む実践の報告を、全国からは地域住民とともに創る主体的な学びと地域づくりの報告をもとに、人の
輪の広がりと次世代への継承も含めて、論議を深めていきたい。
地域での調査学習と社会教育
12
東日本大震災以降「自らの暮らしに関わりのある事柄の決定にとって必要なことを自ら知り、学ぶこと」を
キーワードに、公害、災害、農業、農的自然学校、再生可能エネルギー、とさまざまな事例をもとに議論を
深めてきた。今年は「自ら知る」部分に注目する。
“東京という地域”でも自然観察や調査が行われている。
市民による調査、特に生き物調査に焦点をあて、各地で調査・観察や社会教育事業として取り組む際の可能
性と課題について深めたい。当日会場周辺での簡単なフィールドワークを予定している。詳細はFBページ
https://www.facebook.com/kankyotosyakai/でも発信していく予定である。
新井
徹
池田友里恵
大内 諒子
兼松 忠雄
小松 光一
上野
太田
小川
金田
平井
星山
松田
山下
吉川
景三
光紀
則之
光正
愛子
幸男
武雄
剛史
徹
伊東
岩松
斉藤
中村
降旗
古里
静一
真紀
雅洋
亮彦
信一
貴士
地域と学校
13
中央教育審議会答申で示された地域学校協働本部構想は、学校と地域の連携を促進させるとの声がある一方
で、社会教育を学校教育支援に特化させる傾向を促進させるとの危惧も生まれています。本分科会では、(1)
政策動向を検討しながら、子どもの貧困、職場の多忙化、学校統廃合を含む公共施設統廃合など、学校と地
域の実情について話しあいます。そして(2)これからの社会を生きる子どもたちに対する学力保障(ICT、食
育など)に取り組んでいる都内公立小学校におけるカリキュラムづくりの挑戦から学び、(3)長野県辰野高
校の三者協議会、地域フォーラムの取り組みなどから、高校生の参加と共同による主権者教育について学び
あいます。
荒井 文昭
児玉 雄治
谷岡 重則
廣田
健
自由で、深く、多彩な学びを支える公民館
14
事業費削減、施設使用の有料化、公共施設再編の強引な施策展開の下の統廃合や単なる地域施設への変更な
ど、公民館を軽視する政策が広がっている。これに対し市民の学びを支える公民館の価値を確認し、後退す
る政策に抵抗する市民運動も各地で広がっている。主体的な学びを育んできた公民館では「市民企画講座」
等を通じて、自由で深い、多彩で丁寧な学びが市民の力で展開されてきた。そのような主体的な学びの経験
が、学びを支える公民館の価値を確認し合う土台となっている。この分科会では、そのような「市民企画講
座」の実践に注目しつつ、学びを支える公民館を守り、あるいは改めてつくっていこうとする市民運動に学
び、交流しあっていく。
重ねて問う 図書館は“誰のため”
、
“何のために“あるのか~
委託・指定管理制度から「ツタヤ図書館」問題を通して考える
15
ほんの数年前、新しい図書館の在り方として、マスコミの脚光を浴びた佐賀県武雄市図書館。今、その図書
館をモデルとする“ツタヤ図書館”は、様々な問題点が明らかになるにつれて批判にさらされている。一方、
それでも、批判を知ってか知らずか、市民の疑問に答えることなく、その図書館をつくろうとする自治体も
ある。この図書館は、本当に図書館を必要とする市民にとって、相応しいものなのだろうか。そのことを改
めて問いたい。私たちが目指してきた “市民の図書館”とは何か。
“くらしの中に図書館を”が、掲げたも
のの意味をともに考えていきたい。図書館は“誰のため”
、
“何のために“あるのか、を。
住民の学びあいがつくる博物館 ~地域の資料を次代につなぐ教育実践
16
私たちのくらしの周りには、住民自らが生みだした博物館がたくさん存在している。けれどもその過程に身
近な人たちの実践が関わり続けていることは、意外と知られていない。地域住民の豊かな学びあいやつなが
りによって集められた資料や、関わった人たちの思いを、私たちはいかに未来へつないでいくのか。資料を
保存し活用する人たちを支える人たちは、いま何が求められているのか。
①高校生とともに地域で登戸研究所の実態を掘り起こしていった実践、②生活記録運動から四日市公害問題
に迫っていった実践。近年、地域に施設を生みだした二つの教育実践に、現地フィールドワークを交えて学
びあう。共催:明治大学平和教育登戸研究所資料館。
※会場は生田校舎のため、28日の昼食(弁当)は各自でご用意ください。
学びの自由に向き合う社会教育職員
17
「学びの自由」が今、危機的状況にある。本来、市民が主体的に判断すべき政治的・社会的課題について学
ぶことを奨励し、環境醸成しなくてはならない社会教育行政や公民館の職員が、それを忌避する動きが広が
っている。本分科会では、この問題に向き合い市民の「学びの自由」を保障していくために、
「社会教育職
員として何ができるのか」
「どのような力量をどう形成していくのか」を掘り下げたい。これまでの社会教
育職員論の蓄積に学びつつ、社会システムの転換期において社会教育職員が置かれている現状、社会教育の
首長部局移管や施設再編、教育委員会制度改革、学校支援施策などの今日的動向も視野に入れながら、現実
的な議論を展開したい。
地域文化の創造と社会教育
18
表現・文化活動を楽しみ学ぶことは、私達の日々の暮らしに欠かすことができない営みであり、その営みを
支えることはかわらぬ意味をもちつづけている。
『月刊社会教育』6 月号の特集「地域・暮らしのなかの表
現と文化―伝統と創造」に掲載された墨田区民劇場、奄美大島のしまうたの伝承活動などを中心に、地域の
文化を継承し、新たに創造していくことの可能性について話し合いたい。
大学発!地域へ広がる学びのかたち
19
戦後社会教育の歴史を顧みると、専門職員養成や理論研究は一貫して大学を拠点に展開されてきた。しかし、
社会教育の専門課程を設置する大学の減少、また専門職員の非正規化や施設数の減少という潮流を踏まえる
と、大学が社会教育の分野において果たした従来的な拠点としての機能は、縮小の途上にあると見られる。
一方、大学は従来の在り方とは異なる形、すなわち学生と地域をつなぎ、研究の知見を地域に還元し、実践
を発信する「社会教育のハブ」として存在感を増している。本分科会では、大学から地域に広がる実践事例
を検証するとともに、社会教育の今日的拠点として新たな価値を生み出す大学の意義を展望する。
荒井
入江
植松
小倉
武田
森村
和田
容子
康典
賢也
義男
佑子
圭介
貴博
石原 照盛
市村晃一郎
稲場 雅子
太田 克子
中沢 孝之
西河内靖泰
福富洋一郎
蓑田 明子
伊藤 三男
栗山
究
後藤 祥夫
曽我 友良
塚本百合子
對馬 由美
山田
朗
山田龍太郎
渡辺 賢二
會澤 直也
浅野 秀重
井口啓太郎
菊池 剛史
越村 康英
佐野万里子
長堀 雅春
広井 映子
草野 滋之
四宮 嵩世
東海林照一
新藤 浩伸
杉浦ちなみ
畑
潤
山﨑
功
石井
今井
岸本
鈴木
深作
村田
伶奈
雄生
麻依
大祐
拓郎
和子
この指とまれ[自由交流会](8月28日 18時00分~20時00分)
この指とまれ[自由交流会]は参加者の発案により開催できます。開催を希望する方は7月31日(日)までに郵
送、FAX、Eメールのいずれかで社全協事務局までお申し込みください。
※自由交流会のプログラム・会場は当日配布する資料をご参照ください。
第3日目 8月29日(月)
■第二全体会(9時30分~12時00分)
場所:明治大学リバティタワー校舎1階・リバティホール
シンポジウム「憲法を生かし、学びの権利と自由を実現しよう」
閉会行事
・集会まとめ
・第56回社会教育研究全国集会東京集会実行委員会から次回開催地への引き継ぎ
集会の参加お申し込みについて
所定の郵便払込用紙に、必要事項(名前・住所・電話・所属・課題別学習会番号・分科会番号・全体交流会の参
加・弁当希望)を記入の上、合計金額を払い込みください。手話通訳を必要とする方、車いす等を利用している
方は、備考欄にその旨ご記入ください。
口座名 社会教育研究全国集会実行委員会
口座番号 00140-5-148793
締 切 2016年8月10日(水)
※派遣申請が必要な方は、電話、FAX、Eメールのいずれかで社全協事務局までお申し込みください。
宿泊について
お手数ですが各自で手配をお願いいたします(個別に宿泊施設のあっせん等は行っておりません)
。
宿泊施設は混雑が予想されます。あらかじめご了承ください。
会場へのアクセス
明治大学駿河台キャンパス・リバティタワー校舎
■JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅(御茶ノ水橋口改札出て左側) 下車徒歩約3分
■東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅 B1・B2出口より 下車徒歩約5分
■都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅 A5出口より 下車徒歩約5分
明治大学生田キャンパス(8月28日の博物館分科会のみ)
■小田急線生田駅南口より徒歩約10分
■小田急線向ヶ丘遊園駅北口より小田急バス「明大正門前」ゆきで終点下車
お問い合わせ
第56回社会教育研究全国集会東京実行委員会事務局
(社会教育推進全国協議会事務局内 毎週水曜日 午後 1 時~午後 4 時)
〒162-0818 東京都新宿区築地町 19 番地小野ビル 2 階 電話・FAX 03-3235-4143
E-mail:[email protected]
ホームページ:http://japse.main.jp
集会の詳細および最新の情報は集会ホームページでごらんください。 http://japse.main.jp/syukai/