VMware View Client 管理ガイド

テクニカル ノート
VMware View Client
管理ガイド
VMware View Client for Linux 4.0
エンド ユーザーは VMware® View™ Client を使用することで仮想デスクトップにアクセスできます。View
Client はコマンド ライン オプションを使用して構成できます。また、サーバ情報を構成して、ユーザーが
サーバを改ざんできないようにすることもできます。
複数の構成オプションを設定する場合は、構成オプションをテキスト ファイルに記述し、--file オプショ
ンを使用してそのファイルを参照できます。テキスト ファイルを使用すると、構成をすばやく更新するこ
ともできます。オプションが設定されていない場合、View Client は接続に関するすべての情報を入力するよ
うに要求するメッセージを表示します。
コマンド ライン オプション
ここでは、View Client のすべてのコマンド ライン オプションについて説明します。
構成ファイルの使用
指定した構成ファイルを使用して、View Client を起動します。テキスト ファイルを使用して構成オプショ
ンを設定できるので、View Client の起動や、構成の更新の管理を簡単に行うことができます。
-f, --file=<file path>
<file path> は、コマンド ライン引数を含むファイルへのパスです。例:
vmware-view --file=./file/config
コネクション ブローカーの使用
View Client の起動時に、View Connection Server との接続を確立します。
-s, --serverURL=<broker URL>
<broker URL> は、View Connection Server の URL です。例:
vmware-view --serverURL=https://view.yourcompany.com
ユーザー名の指定
View Client の起動時に使用するユーザー名を指定します。
-u, --userName=<user name>
例:
vmware-view --userName=jdoe
VMware, Inc.
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パスワードの指定
View Client の起動時に使用するパスワードを指定します。
-p, --password=<password>
例:
vmware-view --password=secret001
パスワード引数としてハイフンのみを渡した場合(--password=-)、パスワードは stdin から読み取られ
ます。このようにすると、パスワードをプログラムで指定できます。
vmware-view などのコマンド ライン プログラムでは、特殊文字($、!、? など)がシェルによって解釈さ
れないように、特殊文字をエスケープする必要があります。
ドメイン名の指定
View Client の起動時のドメインを指定します。
-d, --domainName=<domain name>
例:
vmware-view --domainName=companydomain
デスクトップの指定
View Client 用に使用する特定のリモート デスクトップを指定します。
-n, --desktopName=<desktop name>
例:
vmware-view --desktopName=WindowsXPDesktop
非対話モードの使用
非対話モードでは、コマンド ラインで指定されている画面がスキップされます。たとえば、サーバ、ユー
ザー名、パスワード、およびデスクトップがコマンド ラインで指定されている場合、View Client は起動す
ると指定されているデスクトップに直接接続します。必要のない手順がエンド ユーザーに対して表示され
ないようにするには、このオプションを使用します。
-q, --nonInteractive
例:
vmware-view --nonInteractive
フル スクリーン モードの使用
フル スクリーン モードではホスト オペレーティング システムは表示されず、View Client がフル スクリーン
の背景とともに表示されます。シン クライアントのディスプレイに View Client のみを表示するには、この
オプションを使用します。
注意 このオプションでは、View Client のユーザー インターフェイスのみにフル スクリーン モードが設定
されます。デスクトップ セッションの画面モードには影響しません。
--fullscreen
例:
vmware-view --fullscreen
VMware, Inc.
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フル スクリーン モードでの背景イメージの指定
背景イメージを設定します。これによりホスト オペレーティング システムは表示されなくなり、View
Client がフル スクリーンの背景とともに表示されます。イメージはモニタに合わせて伸縮されます。
-b, --background=<image>
<image> は、背景イメージ ファイルのパスです。サポートされるイメージ ファイルの種類はシステムに依
存します。例:
vmware-view --background=./view/background.png
キーボード グラブの無効化
View Client によるキーボード制御のグラブを停止し、ウィンドウ マネージャのキー バインドを保持します。
-K, --keep-wm-bindings
例:
vmware-view --keep-wm-bindings
MMR ライブラリの場所の指定
MMR ライブラリのパスを指定します。
-m, --mmrPath=<mmr directory>
例:
vmware-view --mmrpath=/usr/lib/altmmr
rdesktop オプションの指定
rdesktop アプリケーションに渡すオプションを指定します。
--rdesktopOptions=<rdesktop options>
例:
vmware-view --rdesktopOptions="-f -k en-gb -m"
rdesktop でリダイレクトするローカル デバイスは、--redirect オプションを使用して指定できます。
「リモート デスクトップへのデバイスの転送」を参照してください。
リモート デスクトップへのデバイスの転送
リモート デスクトップにローカル デバイスをリダイレクトします。--redirect に渡すものはすべて、
rdesktop の -r オプションに直接渡されます。この機能は、rdesktop によってサポートされるデバイスに限
定されます。詳細については、rdesktop のドキュメントを参照してください。
-r, --redirect=<device info>
<device info> は、rdesktop の -r オプションに渡す必要のあるデバイス情報です。例:
vmware-view --redirect=lspci
設定する各 rdesktop デバイス オプションに対応する複数のデバイス オプションを、1 つのコマンドで設定
できます。例:
vmware-view --redirect=lspci --redirect=sound:off
--usb オプションを使用すると、リモート デスクトップにローカル USB デバイスをリダイレクトできます。
4 ページの「リモート デスクトップへの USB デバイスのリダイレクト」を参照してください。
VMware, Inc.
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リモート デスクトップへの USB デバイスのリダイレクト
USB リダイレクト コマンド(vmware-view-usb)をコマンド ラインから呼び出して制御することによっ
て、リモート デスクトップにローカル USB デバイスをリダイレクトします。
--usb=<usb opt>
<usb opt> は、vmware-view-usb の -o オプションに渡されるオプションです。次の例は、トレース レベル
のログをオンにします。
vmware-view --usb=log:trace
設定する各 vmware-view-usb オプションに対して --usb オプションの複数のインスタンスを指定できま
す。次の例は、デバッグ レベルのログをオンにして、ID によって指定されたデバイスを除外します。
vmware-view --usb=log:debug --usb=exid:vid0012pid0034
--usb オプションと一緒に使用できるオプションの詳細については、
「USB リダイレクト オプション」を参
照してください。
USB リダイレクト オプション
表 1 は、vmware-view コマンドの --usb オプションの引数として指定できる USB リダイレクト オプション
を示しています。vmware-view コマンドでは、USB リダイレクト コマンド(vmware-view-usb)を実行す
るときにこれらのオプションを使用します。
表 1 USB リダイレクト オプション
オプション
説明
disable-boot-fwd
USB ブート デバイスの転送を無効にします。デフォルト
では、検出が無効であり、デバイスは転送されません。
ex:<devname1>[,<devname2>]...
指定されたデバイスのリストを転送対象から除外します。
例:
vmware-view --usb=ex:”flash 1”
exfa:<devfamilyname1>[,<devfamilyname2>]...
指定されたデバイス ファミリのリストを転送対象から除
外します。例:
vmware-view --usb=exfa:storage
exid:<devid1>[,<devid2>]...
ID(10 進形式の、ベンダ ID と製品 ID を組み合わせた値)
によって指定されたデバイスのリストを転送対象から除
外します。例:
vmware-view --usb=exid:vid1123pid5813
expt:<devpath1>[,<devpath2>]...
パス(10 進形式の、バス値とポート値を組み合わせた値)
によって指定されたデバイスのリストを転送対象から除
外します。例:
vmware-view --usb=expt:bus01port04,bus05port03
in:<devname1>[,<devname2>]...
指定されたデバイスのリストを転送対象に追加します。
例:
vmware-view --usb=in:”flash 1”
infa:<devfamilyname1>[,<devfamilyname2>]...
指定されたデバイス ファミリのリストを転送対象に追加
します。例:
vmware-view --usb=infa:storage
inid:<devid1>[,<devid2>]...
ID(10 進形式の、ベンダ ID と製品 ID を組み合わせた値)
によって指定されたデバイスのリストを転送対象に追加
します。例:
vmware-view --usb=inid:vid2718pid2818
VMware, Inc.
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表 1 USB リダイレクト オプション(続き)
オプション
説明
inpt:<devpath1>[,<devpath2>]...
パス(10 進形式の、バス値とポート値を組み合わせた値)
によって指定されたデバイスのリストを転送対象に追加
します。例:
vmware-view --usb=expt:bus03port01,bus04port02
log:{debug|error|info|trace}
vmware-view-usb のログ レベルを指定します。ログ レ
ベルは、詳しいものから順に、trace、debug、info
(デフォルト)、error です。ログ ファイル
(backendLog.txt)は、vmware-view-usb の実行可能
ファイルが配置されているディレクトリに書き込まれま
す。例:
vmware-view --usb=log:error
デバイスを対象に追加または除外するときの優先順位は次のとおりです。
expt > inpt > ex > in > exid > inid > exfa > infa
次の例は、ID によって指定された 1 つのデバイスを除くすべてのストレージ ファミリ デバイスを除外します。
vmware-view --usb=exfa:storage --usb=inid:vid1812pid1492
標準的な構成
ここでは、オプションを組み合わせて特定の動作を実現する方法の例を示します。
フル スクリーン シン クライアント
この例では、シン クライアントのブローカーを事前に構成し、シン クライアントのホスト オペレーティン
グ システムを非表示にして、背景に会社のロゴを表示します。また、不必要なログイン画面をクライアン
トがスキップするようにします。
使用するオプション:
„
--serverURL=<broker URL>
„
--background=<image>
„
--nonInteractive
例:
vmware-view --serverURL=https://view.yourcompany.com --background=./view/background.png
--nonInteractive
フル スクリーン キオスク
この例のシン クライアントは、指定されたデスクトップに、指定されたユーザー名、パスワード、ドメイ
ンを使用して自動的にログインします。クライアントは、起動されると、指定された認証情報でコネクショ
ン サーバにログインし、指定されたデスクトップに接続します。
使用するオプション:
„
--serverURL=<broker URL>
„
--desktopName=<desktop name>
„
--userName=<user name>
„
--password=<password>
„
--domainName=<domain name>
„
--nonInteractive
例:
VMware, Inc.
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vmware-view --serverURL=https://view.yourcompany.com userName=kioskuser --password=xyz
--domainName=companydomain --desktopName=kioskXPdesktop --nonInteractive
サーバ情報のみのウィンドウ モード
この例では、View Client などの複数のアプリケーションにシン クライアントを使用します。サーバのみを
指定し、どの画面もスキップしません。
使用するオプション:
„
--serverURL=<broker URL>
例:
vmware-view --serverURL=https://view.yourcompany.com
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