2016(H28).8.5 秋田地域振興局 農林部 農業振興普及課 稲作情報 号外 Tel. 018-860-3410 Fax. 018-860-3834 出 穂 後 の 高 温 に 注 意 ! 適切な水管理で高温登熟回避 気象経過 概 35 秋田県を含む東北北部 の梅雨明けは、平年より1 日遅い7月29日頃でした。 気象庁発表の週間予報 30 25 気 20 温 ℃ 5 降 水 量 ミ リ によると 今後1週間の 15 10 0 60 50 40 30 20 10 0 60 50 本年 本年 本年 平年 平年 平年 4 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5 5 6 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 7 8 8 8 平均 最高 最低 平均 最高 最低 8 8 8 本年 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 平年 最高気温は、連日3 0℃を超える予報で す 。 ま た 、 8月 4日 に は 秋 田県を含む東北地方に 高 温に関する異常天 候早期警戒情報 が 発 4 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5 5 6 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 7 8 8 8 8 8 8 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4本年 5 6 平年 40 日 30 照 時 20 間 10 0 況 4 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5 5 6 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7 7 8 8 8 8 8 8 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 月/半旬 表 さ れ ま し た 。 8月 9日 からの一週間、気温がか なり高くなると予想され ています。今後の気象情 報 に 注 意 し て く だ さ い。 特に、出穂後の登熟期 間中の高温により、玄米 品質の低下が懸念されま す。適切な管理により品 質低下を防ぐよう心がけ ましょう。 半旬毎の気象経過(4~8月) アメダス:秋田(気象庁W.P.資料より作成) 高温に 注意して、農作物管理と体調管理 に努めてください。 ゲリラ 豪雨等、急激な気象変化に注意し てください。 1 1 今後の水管理 ① 出穂期は水を多く必要とするので、出穂後10日間程度湛水状態を保ちます。特に出穂 前後に台風等の強風に遭うと、褐変籾や白穂等が発生し、収量・品質に大きく影響しま す。台風の接近が予想される場合は、必ず湛水状態を保つようにします。 ② その後、出穂後30日間程度は間断かん水を基本とします。直播栽培では転び型倒伏を 防止するため、落水期間を長めに間断かん水を行います。また、軟弱なほ場についても 落水期間を長めにします。早期に落水すると胴割粒の発生を助長することがあるので、 注意してください。 ③ 高温時やフェーン現象時には、かけ流しや水の入れ替えにより、水稲根の活力維持に 努め、玄米品質の低下を防ぎます。 ○ 高温登熟被害粒の発生要因と技術対策 項 目 着色粒(カメムシ) 栽培的要因 畦畔・水田内雑草で増殖 防除・除草の不徹底 黒点症状米 出穂後の高温 高温時のかん水不足 (くさび米) (水分ストレス) 白未熟粒 乳白 出穂後4~20日頃の高温 籾数の過多 背白・基白 出穂後16~24日頃の高温 登熟期後半の養分不足 充実度不足粒 登熟期間の高温 登熟期の養分不足 胴割粒 出穂後10日間の高温 早期落水、刈り遅れ、 登熟期の養分不足 2 気象的要因 出穂後の高温 技術対策 適期防除(出穂期の10日後頃) 畦畔・水田内の除草の徹底 夏期常時湛水 掛け流し、夏期常時湛水、籾数制御 掛け流し、夏期常時湛水、穂肥 掛け流し、穂肥 掛け流し、夏期常時湛水、穂肥 斑点米カメムシ防除対策 病害虫防除所によると、斑点米被害の原因となっているアカスジカスミカメの発生量は やや多いと予報されています。アカスジカスミカメはノビエやホタルイ類の穂に産卵し、 増殖します。従って、水田内にノビエやホタルイ類が多発するとアカスジカスミカメの水 田への侵入を助長することになるので、ノビエ・ホタルイ類の多いほ場では、雑草対策を 徹底してください。 現在出穂期を迎えているほ場が多くなっています。この時期に畦畔や農道、休耕田で草 刈りを行うと、却ってカメムシを水田に追いやってしまう事になるので、出穂後の殺虫剤 散布までは、草刈りを行わないようにします。 出穂期10日後頃にスタークル剤またはアルバリン剤による薬剤散布を行い、7日以内に 畦畔や農道の草刈りを必ず行うようにします。 水田内に雑草があるほ場や、牧草地・休耕田に隣接するほ場では、出穂期24日後頃にキ ラップ剤による追加防除を行います。 ★6/1~8/31は「農薬危害防止運動」の実施期間です。 農薬の安全かつ適正な使用及び管理を徹底しましょう。 ★暑い中での薬剤散布や草刈り作業となります。 休息と水分補給により、体調管理に努めましょう。 次号は、8月22日頃に発行予定→ 「秋田 稲作情報」で検索! 2
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