IoT/ビッグデータ時代に向けた情報通信政策

IoT/ビッグデータ時代に向けた情報通信政策
平成28年7月20日
総務省 情報通信戦略局 情報通信政策課
吉田弘毅
IoTとは? (いくつかの例)
2
安倍内閣総理大臣施政方針演説
(平成28年1月22日 第190回国会)
人工知能、ロボット、IoT、宇宙など、次世代を
切り拓く挑戦的な研究を支援し、大胆な規制改革
によって新しい可能性を開花させてまいります。
3
国立研究開発法人情報通信研究機構法及び特定通信・放
送開発事業実施円滑化法の一部を改正する等の法律
(平成28年4月20日成立、5月31日施行予定)
特定通信・放送開発事業実施円滑化法 附則第5条第2項
(新設)
一 新技術開発施設供用事業 インターネット・オブ・シ
ングスの実現(インターネットに多様かつ多数の物が接
続され、及びそれらの物から送信され、又はそれらの物
に送信される大量の情報の円滑な流通が国民生活及び経
済活動の基盤となる社会の実現をいう。)に資する新た
な電気通信技術の開発又はその有効性の実証のための設
備(これを設置するための建物その他の工作物を含
む。)を他人の利用に供する事業をいう。
4
IoT・ビッグデータ・人工知能の社会浸透に伴うデータ量の増大
*1: SDN (Software-Defined Networking)
:ネットワークのソフトウェア化
*2: NFV (Network Function Virtualization)
:ネットワーク機能の仮想アプリ化
従来
将来
データのダウンロード
が中心
動画コンテンツなど
クラウド
データの
アップロードが
増加
ネットワーク
SDN*1/
クラウド
ネットワーク
データの
アップロード
データの
ダウンロード
モバイルNW
2010年
約1ゼタバイト
*ゼタバイトはテラバイトの10億倍
Wi-Fi
RFID
ビーコン
Bluetooth
光ファイバー
LTE
10年で
約40倍
2020年
約40ゼタバイト
セキュり
ティ・監視
ヘルスケア
工場
農業・建設
小売り
消費者・家庭
スマート
インフラ
交通
IoT分野の市場予測(1)
5
IoT分野の経済効果は、2025年には世界で都市や工場を中心として、最大で1,336兆円程度と推定.。
利用シーン
2025年経済効果
(単位:兆円)
IoTへのニーズ
ソリューション例
ウェアラブル
疾病のモニタリング、管理や健康増進
•
•
•
患者や高齢者のバイタル等管理、治療オプションの最適化
医療機関/診察管理(遠隔治療、サプライチェーン最適化等)
創薬や診断支援等の研究活動
20.4-190.8
家
エネルギーマネジメント、安全やセキュリティ、家事
自動化、機器の利用に応じたデザイン
•
•
•
宅内の配線、ネットワークアクセス、HEMS等の管理
家庭の安全&火災警報、高齢者/子供等の見守り
宅内の温度/照明調節、電化製品/エンタメ関連の自動運転
24.0-42.0
小売り
自動会計、配置最適化、スマートCRM、店舗内
個人化プロモーション、在庫ロス防止
•
サプライチェーンの可視化、顧客&製品情報の収集、在庫管理の改善、エネルギー消費
の低減、資産とセキュリティの追跡を可能とするネットワーキングシステム及びデバイスの提供
49.2-139.2
オフィス
組織の再設計と労働者モニタリング、拡張現実ト
レーニング、エネルギーモニタリング、ビルセキュリティ
•
•
自動監視・制御(HVAC、照明、防災&防犯、入退出管理 等)
オフィス関連機器(コピー機、プリンタ、FAX、PBXの遠隔監視、IT/データセンタ、イントラ
の機器類)の監視・管理
8.4-18.0
工場
オペレーション最適化、予測的メンテナンス、在庫
最適化、健康と安全
•
インフラ/サプライチェーン管理、製造工程管理、稼働パフォーマンス管理、配送管理、
バージョン管理、位置分析等
作業現場
オペレーション最適化、機器メンテナンス、健康と安 •
•
全、IoTを活用したR&D
車
状態に基づくメンテナンス、割引保険
都市
建物外
公共の安全と健康、交通コントロール、資源管理
配送ルート計画、自動運転車、ナビゲーション
145.2-444.0
エネルギー源となる資源(石油、ガス等)の採掘、運搬等に係る管理の高度化
鉱業、灌漑、農林業等における資源の自動化
19.2-111.6
•
自動車、トラック、トレーラー等の管理(車両テレマティクス、ナビゲーション、車両診断、盗
難車両救出、サプライチェーン統合等、追跡システム、モバイル通信等)
25.2-88.8
•
•
電力需給管理(発送電設備、再生可能エネルギー、メータ等)
旅客情報サービス、道路課金システム、駐車システム、渋滞課金システム等主に都市部に
おける交通システム管理の高度化
公共インフラ:氾濫原、水処理プラント、気候関連等の環境モニタリング等
飛行機、船舶、コンテナ等非車両を対象とした輸送管理
追跡システム:人(孤独な労働者、仮出所者)、動物、配送、郵便、食(生産者⇒
消費者)、手荷物等のトレーシング
監視:CCTV、高速カメラ、軍事関係のセキュリティ、レーダー/衛星等
•
•
•
•
111.6-199.2
67.2-102.0
出典:McKinsey Global Institute analysis “THE INTERNET OF THINGS: MAPPING THE VALUE BEYOND THE HYPE 2015
IoT分野の市場予測(2)
6
 世界のIoTデバイス数は、2013年時点での約158億個から、2020年までに約530億個まで増大すると予測。
 IDCは、世界のIoT市場規模について、2014年の約6,500億ドルから、2020年には1.7兆ドルになると予測。
 また、シスコは、ヒト・モノ・プロセスを結びつけ、これまで以上に密接なつながりを通して価値を創出する「Internet of
Everything (IoE)」を提唱しており、IoEによって2013年から2022年で14.4兆ドルの経済価値を生み出すと推定。
(億個)
IoT市場規模
IoTデバイス数
2013年から2022年までの経済価値
14.4兆ドル
1.7兆ドル
(世界の企業利益を21%押し上げ)
年平均成長率
16.9%
6558億ドル
・ ・ ・ ・ ・ ・
2014
2020
出典:平成27年度情報通信白書 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/index.html
(年)
各種国家戦略での位置付け①
7
経済財政運営と改革の基本方針2016(平成28年6月2日閣議決定)
第2章 成長と分配の好循環の実現
2.成長戦略の加速等
(1)生産性革命に向けた取組の加速
世界最高水準のITインフラ環境、その運用を行う人材の確保及び生活に密着した分野における利活用促進、サイバーセキュリティ対策、知的財産戦
略の推進、先端技術の国際標準化に、官民挙げて取り組む。
「日本再興戦略」改訂2016(平成28年6月2日閣議決定)
第二 具体的施策
Ⅰ 新たな有望成長市場の創出、ローカル・アベノミクスの深化等
「スマートIoT推進フォーラム」の活動等を通じ、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が保有するテスト環境(テストベッド)のベン
チャー企業等における利活用と技術開発等を推進することで、通信・放送・農業・医療・都市/住まいといった、生活に身近で地方創生につな
がる重点分野におけるサービスの創出支援を行う。
データプラットフォームに関しては、日本の強みを踏まえ、競争領域・協調領域を明確化した上で、官民連携の下、データの集約と、企業間等での
データ共有、利活用がなされるよう、実証環境や制度・ルールの整備、国際標準化等を推進する。また、データ流通市場の形成に向け、データを
授受する者の間での権利や責任の帰属、取引ルールの明確化等について、関係省庁が連携し早急に検討を進め、迅速な取組につなげる。
個別にデータ利活用が期待され、そのための環境整備が必要となる分野については、その特定及びスケジュールについて、具体的なデータ利活
用プロジェクトを通じて得られる知見等を踏まえて、関係省庁が連携して検討を進め、本年中を目途に結論を得る。
IoT時代のデータ流通を支える情報通信インフラの2020年までの整備に向けて、ネットワークの高度化等のために、ソフトウェア・仮想化技術等の
活用によって膨大なIoT機器等を迅速・効率的にネットワークに接続するための最適制御技術の実用化に向けた開発・実証実験を来年度実
施するとともに、これらの技術等を活用したネットワークの運用・管理に求められるスキルの明確化やその認定の在り方について検討を行う。
※その他、5Gの実現、初等中等教育におけるプログラミング教育の推進等についての記載あり。
各種国家戦略での位置付け②
8
世界最先端IT国家創造宣言(平成28年5月20日閣議決定)
II – 2.【重点項目2】 安全・安心なデータ流通と利活用のための環境の整備
(基盤を支える技術開発等)
データ流通基盤を支えるネットワーク等技術(第5世代移動通信システム(5G)、ソフトウェア制御、仮想化技術の活用等)の研究開発、国際標
準化、総合実証及び社会実装を推進。また、低廉かつ高速のブロードバンド環境が利用できるよう事業者間の公正な競争条件の確保等、競争政策を
促進する取組を推進。
(人材育成)
我が国が第4次産業革命を勝ち抜くために、初等中等教育において様々な課題解決に必要な論理的思考力や創造性、情報活用能力などの汎用的
な力を育成(中略)。その際、プログラミング教育を推進するため、府省庁と産業界との連携、学習指導要領の改訂、IT インフラ環境の整備に取り組む。
II –3.【重点項目3】 超少子高齢社会における諸課題の解決
(3)–② 地方創生の実現
通信・放送・農林水産業・医療・都市/住まい・観光といった生活に身近で地域格差を含む課題解決に資する重点分野を特定し、セキュリティやプライ
バシーに配慮しつつ、データの利活用を促すための制度整備に向けた検討を推進。
ニッポン一億総活躍プラン(平成28年6月2日閣議決定)
5.「戦後最大の名目GDP600 兆円」に向けた取組の方向
(1)第4次産業革命
インターネットを介して全てのモノが繋がり、収集・蓄積されたビックデータを人工知能が解析することで、人間だけでは思いつきもしなかった新しい
価値、商品、サービスが生まれる。未知の領域に力強く踏み出し、世界に先駆けて第4次産業革命を実現するため、産学官の叡智を結集し、
製造現場など我が国の強みを活かした戦略を官民で共有する。
「IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方」
に関する情報通信審議会からの第二次中間答申の概要
情報通信審議会への諮問
10
- IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策の在り方 -
情報通信審議会 情報通信政策部会 IoT政策委員会 委員
1.検討経緯
(主査)村井 純
平成27年
9月25日
10月~
12月14日
12月~
IoT/ビッグデータ時代に向けた新たな情報通信政策
の在り方について、情報通信審議会に諮問。
情報通信政策部会の下に「IoT政策委員会」を新設。
谷川 史郎
株式会社野村総合研究所 理事長
森川 博之
東京大学先端科学技術研究センター 教授
主査ヒアリングを開催(4回)し、目指すべき方向性等
について議論
青野 慶久
サイボウズ株式会社 代表取締役社長
総会にて 第1次中間答申 を公表
阿部 展久
株式会社みずほフィナンシャルグループ インキュベーションPT PT長
各分野のヒアリングや主査ヒアリング等を実施(5回)し、
猪子 寿之
重点分野やデータ利活用等に必要となるルールづくり
について検討併せて、標準化やG7への対応等につい
岩田 一政
て議論
※ヒアリング分野:都市、家、医療、農業、通信、放送、 内永 ゆか子
小売、教育、自動車、金融 等
栄藤 稔
平成28年
4月29・30日
7月7日
慶應義塾大学環境情報学部長・教授
G7情報通信大臣会議
第2次中間答申
加賀 邦明
加藤 百合子
(1)制度整備・予算、成長戦略等に反映
(2)本年4月開催のG7情報通信大臣会合等に反映
公益社団法人日本経済研究センター 理事長
NPO法人J-Win 理事長
株式会社NTTドコモ 執行役員
株式会社地球快適化インスティテュート 代表取締役社長
株式会社エムスクエア・ラボ 代表取締役社長
越塚 登
東京大学大学院情報学環 教授
砂田 薫
国際大学GLOCOM 主幹研究員
竹村 詠美
2.アウトプット
チームラボ株式会社 代表取締役社長
玉置 肇
光行 恵司
宮坂 学
Peatix Inc. 相談役
株式会社ファーストリテイリング 執行役員
株式会社デンソー 情報企画部 部長
ヤフー株式会社 代表取締役社長
※下線_はプロジェクトWG構成員も兼務
概要
WHY?
~目指すべき価値~
HOW?
11
国力の強化(capability)
社会の革新(openinnovation)
質の高い雇用の創出・生産性の向上
課題解決(高齢化・地域格差、国際競争力)
未来のICT人材育成
社会変化をもたらす利便性向上、コスト低下
日本ならではの高品質サービス
未来のICTインフラ整
備
データ利活用
~政策の方向性~
「データ」、「人材」、「インフラ資源」
世界一に向けたビジョン・目標設定
WHAT?
~具体的施策~
WHERE?
~重点分野~
データ利活用
促進モデル
人材育成
(資格等・プログラ
ミング教育等)
明確化すべき
ルール
育成すべき
人材目標
地域を核に(範囲の経済)
スマートシティ、スマートハウス 等
分野の「選択」と「集中」
ICT投資促進
IoTインフラの
整備目標
国際展開
技術標準化
(open standard)
国際標準化の
分野と年次目標
生活に身近な分野を中心に
医療、農林水産業、通信、放送、家庭、小売 等
WHEN?
生活に身近な分野(衣食住等)にもIoTが浸透する
~目標時期~
2025年頃を目指して
基本的考え方 (「総論部分」)
12
黎明期のインターネットが想定しなかった抜本的変化
 大量のデータの「収集」を可能とする技術(センサー、ネットワーク・ロボット、AI等)
 大量のデータの「流通」を支えるICTインフラ(IPv6、SDN/NFV、5G等)
指数関数的なデータの増加・多様化
我々が直面する社会変化
データが価値の源泉に
データ利活用
による変化
 データがビジネスの主役となり、産業構造・就業構造が大転換
 社会経済の効率化(ICT)から 新たな社会経済の創造(IoT)へ
既存サービス分野の質の向上
《健康医療、農林水産業、観光・・・》
複数分野をまたいだ
協調的イノベーション
新たなサービスの促進、産業の新陳代謝による人材の流動化
《自動走行、ドローン・ロボット、スマートハウス・・・》
いま取り組むべき課題
<生活に身近な分野に重点化>
データによる付加価値を最大化するルールづくり
高品質のサービスを支える環境の確保
国際展開
利用者の「安心・安全」に係るルール
(セキュリティ、プライバシー等)
世界最高水準のインフラ整備(ネットワーク、データ)
データ流通基盤
等我が国市場
の魅力向上
「分野横断」を支えるルール(技術標準化等)
ネットワーク運用等に関する人材育成
人材の基礎となるプログラミング教育
【参考】 「経済財政運営と改革の基本方針2016」(いわゆる「骨太の方針」)
Ⅱ成長戦略の加速等
(1)生産性革命に向けた取組の加速
世界最高水準のITインフラ環境、その運用を行う人材の確保及び生活に密着した分野における利活用促進、サイバーセキュリティ対策、知的財産戦
略の推進、先端技術の国際標準化に、官民挙げて取り組む。
成長戦略等を踏まえた取組
13
項目
取組の方向性
1 テストベッド・
セキュリティ演習
 サイバーセキュリティ演習、テストベッド助成をNICTの業務に追加すること等を内容とする、情報通
信研究機構法等の改正法が成立 (5月31日施行)。
 昨年度補正予算を活用し、IoT関連実証を支援 (公募・選定済:予算額2.7億円)。
2 データ利活用
促進モデル
 NICTが保有しベンチャー企業等も利用可能なテストベッドを活用した技術開発・実証、標準化を一
体的に推進し、通信・放送・農業・医療・都市/住まいといった、生活に身近で地方創生につなが
る重点分野におけるサービスの創出支援を行う。
 パーソナルデータに加え、個別にルール整備が必要となる分野の特定及びスケジュールについて、
具体的なデータ利活用プロジェクトを通じて得られる知見等を踏まえ、関係省庁が連携して検討を
進め、本年中に結論を得る。
 データ利活用における個人の関与の仕組みや健全な取引市場のあり方、個人自らがデータを信頼
できる者に託し個人や社会のために活用する等の仕組みについて技術・制度面から本年度末まで
にとりまとめる。
3 ネットワーク投資
の促進
4 人材育成・
資格制度
5 国際展開
(標準化等)
 固定ネットワークの高度化のために、ソフトウェア・仮想化技術等の活用によって膨大なIoT機器を
迅速・効率的にネットワークに接続するための最適制御技術の実用化に向けた実証実験を来年度
実施する。
 研究開発の成果を踏まえて来年度から第5世代移動通信システム(5G)の総合実証試験を行うと
ともに、平成32年頃のサービスインに向けた技術基準策定等の制度整備を進める。
 ネットワークの運用・管理に求められるスキルの明確化やその認定の在り方について検討を行う。
 初等中等教育におけるプログラミング教育等のIT教育で、第4次産業革命を支える人材育成・教
育システムを構築する。
 G7情報通信大臣会合の成果文書(共同宣言等)において、経済成長への貢献、NRENの整備、セ
キュリティ・プライバシーの確保等を記載。
 官民連携の下、データが集約・利活用されるよう、実証環境や制度・ルールの整備、国際標準化等
を推進する。
アクションプラン案
• テストベッド関連予算(昨年度補正:約2.7億円)や来年度予算(検討中)を活用
した実証事業を実施し、データ利活用に関する規格やガイドラインの策定を支援する。
テストベッド
(ヘルスケア、教育、農業など)
スマートシティ
スマートハウス
重点分野の
データ利活用
放送
通信
ソフトウェア対応
14
(
分
野
横
断
的
な
デ
ー
タ
の
利
活
用
)
• 一定規模の自治体を対象として、当面の間、予算を活用し、自治体を中心とする体制を
構築し、複数分野におけるデータ利活用の方策等に関する調査研究を実施する。
• 模擬施設において関係者(通信事業者、家電メーカ、損保会社等)が標準化提案に
係る検討を行う体制を立ち上げ、今年度中を目途に方向性を得る。
• データ利活用の課題を整理・検討する体制を今年度中に立ち上げ、予算等を活用した実
証事業(視聴者参加型)を通じて、必要な技術規格やルールの整備を行う。
• 位置情報の取扱いについて、今年度中を目途にガイドラインを整備する。
• 企業間のデータ流通に関する課題等について、「IoT推進コンソーシアム」において、
個別ユースケースを取り上げつつ検討を進める。
セキュリティ
• IoT推進コンソーシアムにおける議論を踏まえ、IoT機器やサービスの供給者等が考慮すべ
きセキュリティガイドラインを本年7月5日に策定。これを踏まえ、予算等を活用した総合的
なIoTシステム対策を実施する。
SDN実装支援
• SDN/NFVについて、予算等を活用し、公共的な設備(IX等)において相互運用性を
検証するための実証事業を実施する。
専門人材育成
• ネットワークの運用・管理に関するスキルの策定・認定の在り方について、
検討体制を立ち上げ、検討に着手。
初等中等教育
• 予算等を活用し、教材クラウドの構築、教育用Wi-Fiの整備、都市部のみならず地方も
含めたプログラミング体験機会の提供等の支援を行う。
国際連携
• G7情報通信大臣会合において、標準化に関する国際連携の推進で一致(共同宣言に
明記)。今年度中目途に、IoT関連団体の連携方策(イベント等)を検討する。
国内体制
• IoT時代に重要となるオープンな民間標準について、予算等を活用し、
国内企業の標準化活動(国際会議への対応等)に対する支援を行う。
国際標準化
重点分野のデータ利活用
分野
T [利用される情報]
利活用方策
15
主な課題
医療
 計測器、センサー
[バイタル情報、受診履歴]
 本人のライフログやバイタル情報
を活用したサービスの個別化
 遠隔地又は(感染症等)自
 スマートTV
宅診療等が適切な受診者の見
[受診者映像、機器の動作情報]
守り等
 受診者データの「取得」、「取得」
されたデータへの「アクセス」に係る
ルール整備
 ネットワークを介した受診者との
間の診療・相談に係るルール整
備
農業
 センサー
[気温、照度などの環境データ、育
成のための肥量データなど]
 データを踏まえた収穫予測の活
用等による脱低価格化、安定
化の付加価値向上および農作
物の質向上など
 政府が公表する「農業情報創
成・流通促進戦略に係る個別ガ
イドライン」の有効性確認・課題
整理
放送
スマートTV
[on/off情報を含む視聴データ]
 番組レコメンド、eコマース、高齢
者見守りや防災情報の提供等
 視聴データの取得に関する同意
取得のルール化等
 視聴データのオープン化に係る
ルール化
通信
基地局等
[位置情報]
 通信サービスの高度化や災害
時における交通状況等の把握
等
 通信事業者のパーソナルデータ
利活用に係るルール化
スマートハウス
家電を含む家庭内機器
[電力等の利用状況、生活履歴]
 家庭内機器のモニターや制御
(遠隔操作を含む)による利
便性向上
 リアル世界で動作する機器がイン
ターネットに接続されることに伴う、
新たなリスク管理に係るルール
小売
センサー
[購買履歴、顧客の身体情報]
 トレンド分析(商品開発)
 消費者のプライバシー保護に係る
利活用のルール化等制度整備
スマートシティ
公共施設に設置したセンサー等
[電力・水道等の利用状況]
 市民ニーズを踏まえた行政サー
ビス
 匿名加工情報に係るデータ利活
用のルール化
ソフトウェア対応(インフラ)
16
これまでの取組と課題
 IoT時代は、インターネットに接続される機器が爆発
的に増大し、多種多量のデータが流通することとな
るため、変動の激しいトラフィックやその経路を効率
的に制御する必要がある。そのため、ネットワークにお
ける対応として、特定の機能を有するハードウェアの
追加・変更よりも、汎用機を活用し、ソフトウェアによ
り柔軟かつ効率的に制御することが求められる。
ソフトウェアによるネットワーク運用
 このようなネットワーク制御(例:SDN)については、
通信事業者や自営通信網の運用者等が、それぞ
れ導入するソフトウェアについて、相互接続性・相互
運用性を確保することが不可欠。
 SDNについては、相互接続性等を確保する環境を
整備することにより、関係事業者等において、対応
機器や設備の普及を図っていくことが課題。
新たな取組の方向性(案)
 今後、ネットワークのソフトウェア化を進めていくためには、通信事業者、自営通信網の運用者等が整備するソフトウェア(※)及び
その実装機器について、相互運用性を確保していく必要。
(※)現在、ハードウェア(専用交換機等)が果たしている機能(メール交換等)を代替するもの。
 このため、関係事業者が、ソフトウェアの相互運用性を検証するため、これまでの官民の研究成果も活用しつつ、マルチベンダーの試
験環境を整備することにより、関連製品の実装を促進することが有益。
 具体的には、公共的な性質を持つ設備(例:IX)に対する公的支援等を通じて、関係事業者が使いやすい試験環境を整備し
ていく必要。
ソフトウェア対応(人材育成)
ICT人材の現状
 日本のICT人材は、米国等と比較して質・量ともに不足しているとともに、
ユーザ企業よりもICT企業に多く偏在している状況。
ICT人材の国際比較(推計)
(万人)
350
330
ユーザー企業IT技術者数
 グローバルに競争するIoT時代を迎え、今後10年間(~2025年)で、
ICT企業中心の「日本型」からユーザ企業中心の「米国型」への転換を図
り、最大200万人規模のICT人材の創出と、最大60万人規模の産業
間人材移動を実現することが必要。
300
 今後、IoTの進展により、ユーザ企業によるデータの取扱いが飛躍的に増
加し、ネットワークの柔軟な運用(ソフトウェア制御等)やデータ分析、情
報セキュリティ対策等のスキルを持つ人材のニーズが、通信事業者網・自
営網の双方において、高まってくると想定される。
150
 IoTの市場拡大によるICT人材の不足に対応し、上記のスキルを備えた
ICT人材の量的拡大、人材流動化、既存のICT人材のスキル転換等
を早期に進めることが課題。
17
250
200
○ICT人材を約200万人に
倍増
○うち、ユーザ企業が占め
る比率を51%に上昇
ITサービス企業IT技術者数
201
202
181
103
100
50
23
22
0
米国 中国 インド 韓国 ロシア
2011年
日本
目標
(2025年)
(出典) IPA「グローバル化を支えるIT人材確保・育成施策に関する調査」 (平成23年3月)」
目標は、IPA「IT人材白書2015」、総務省等「情報通信業基本調査報告書(平成28年3月)」等より推計
今後の取組の方向性
(注: 日本国内のICT人材について一定の仮定をもとに推計。オフショア等による日本国外のICT人材
の活用については考慮していない。
 IoTの「重点分野」への集中投資によって関連市場の拡大が進むと、100万人近くのICT人材の追加需要が発生する可能性。
 これを踏まえ、プログラミング教育を始めとする初等中等教育における取組や、ICT人材への移行を促す資格の在り方の検討等を
通じ、ICT人材の量的拡大を図ることが必要。また、既存のICT人材についても、IoT時代に求められるスキルへの転換が急務。
 特に、急速に進展しつつあるネットワークのソフト化やデータ分析、情報セキュリティ対策等のニーズに対応するため、新たな資
格制度( 「任意資格」や「推奨資格」を含む。)について、検討・具体化に着手することが必要。
 また、IoTの新サービス創出支援のためのテストベッド等を通じた異業種連携の促進やICT人材の雇用促進制度等を通じ、産
業間のミスマッチを解消し、ユーザ企業を中心としたICT人材の流動化を図っていくことが必要。
(参考) 教育関連の今後の主な取組
クラウド
教育クラウド・プラットフォームの普及
18
実証事業
NTT com
リクルート
ベネッセ
Z会
ソフトバンク
▶ 世界6か国、71校、8,894名が参加し、実証中。(H26’~28’) 学研 等
KDDI
▶ 民間事業者も参入。これらの協調・競争を促進。
▶ プログラミング教育の教材も搭載。(H28’~)
デジタル教材の質・価格等でオープンに競争
天
プラットフォームのプラットフォーム
技術面/普及面で協調
ネットワーク
地
基盤となる教育用Wi-Fiの整備支援
▶ 整備率(教室ベース)は、23.5%(小25.5% 中24.6% 高14.7%)
▶公立学校の9割は避難所に指定されるなど、地域の防災拠点でもある。
サポート体制 体験機会提供等の全国キャラバン
人
▶ WIFIルータ、タブレット、3Dプリンタ等の最新機器を
積み込み、ネットワーク環境の簡易診断、子供や教員
のICT体験、教育委員会担当者への助言等を実施。
▶ プログラミング教育については、地域人材を指導者と
して育成し、学校に派遣する取組も実証。(H28’~)
キャラバンカーの例(Mozilla財団のMozBus)
国際標準化
19
諸外国における標準化の取組
ICTに関する標準化
 EUにおいては、欧州電気通信標準化機構
(ETSI: European Telecommunications Standards
Institute)が、通信・放送分野の国際標準化にお
いて、世界的に大きな影響力を持つ。総収入
(約30億円)のうち、欧州委員会等の拠出金
は約5億円(全体の約16%)を占める。
 韓国においては、韓国情報通信技術協会
(TTA)が国際標準化において主導的な役割を
発揮。総収入(約94億円)のうち、政府からの
受託収入は約34億円(全体の約4割)を占め
る。具体的には、標準に関する技術力の向上、
標準化・認証等に係る資金支援等を実施。
新たな取組の方向性
 IoTについては、政府等が主体となるデジュール標準に加え、「W3C」「IETF」等のフォーラム標準に関わる標準化団体
の役割が重要。
 これらフォーラム団体においては、「TV上のブラウザを放送・通信で制御するAPI」や「家電の動作制御を行うためのブラウ
ザ上のAPI」等について、議論が開始されている。
 このような議論の場において、日本企業が活動するに際し、「リクエストの収集と提案の策定」「国際会議への出席・対
応」「会議の招へい」等を行う場合の支援体制について、民間活力を最大限に活用しつつ構築していく必要。
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(参考)IoT/BD/AIがもたらす新たなサービスのイメージ
ヘルスケア
ICT教育
患者宅
社会変革実現に向けた課題
遠隔医療
システム
データ利活用
○膨大なデータの積極利用を促進す
る利活用ルール整備
病院内ネットワーク
データ蓄積
○高度かつ瞬時のデータ処理・流通を
可能とするAI・ロボットの活用
人工知能
病院側
TVを中心としたセンサ・医療デバイスの集約
ウェアラブル端末で異常を検知し、
家にいながら病院と変わらないサービスを実現
未来のICT人材育成
一人一台の端末をWi-Fiでつなぎ、習熟度に
応じた最適な学習ツールを個別に提供
○IoT時代のスキルを備えた専門
ICT人材の量的・質的拡大
スマートシティ
○学校教育でのクラウド、Wi-Fi、
プログラミング等の積極活用
未来のICTインフラ整備
○大量の同時接続・低遅延を実現する
超高速・超大容量ネットワーク
スマート農業
クラウド
サーバ
○柔軟なネットワーク運用を実現す
るソフトウェア制御
○データの安心・安全を確保するサ
イバーセキュリティ対策
多数の交通機関を遅延なくネットとつなぎ、
都市における安全な自動運転を支援
無数のセンサーを農地や家畜につけ、
環境や生育に応じた人手不要の個体管理を実現
具体的な取組
- IoT推進コンソーシアム、IoTサービス創出支援事業 -
IoT推進コンソーシアム
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 IoT/ビッグデータ/人工知能時代に対応し、企業・業種の枠を超えて産学官で利活用を促進するため、総務省及び経済産業省の
共同の呼びかけのもと、民主導の組織として「IoT推進コンソーシアム」を設立。(平成27年10月23日(金)に設立総会を開催。)
 技術開発、利活用、政策課題の解決に向けた提言等を実施。
(会員法人数2,219社(平成28年7月11日現在))
総 会
 会長
 副会長
会長
村井
純
慶應義塾大学 環境情報学部長兼教授
副会長
鵜浦
中西
博夫
宏明
日本電信電話株式会社 代表取締役社長
株式会社日立製作所 執行役会長兼CEO
運営委員会 (15名)
運営委員会メンバー
大久保 秀之
越塚 登
小柴 満信
齊藤 裕
坂内 正夫
志賀 俊之
篠原 弘道
技術開発WG
(スマートIoT推進フォーラム)
ネットワーク等のIoT関連技術
の開発・実証、標準化等
委員長
村井
三菱電機株式会社 代表執行役
東京大学大学院 教授
JSR株式会社 社長
株式会社日立製作所 副社長
情報通信研究機構 理事長
産業革新機構 会長(CEO)
日本電信電話株式会社 副社長
先進的モデル事業推進WG
(IoT推進ラボ)
先進的なモデル事業の創出、
規制改革等の環境整備
純
慶應義塾大学 環境情報学部長兼教授
須藤 修
堂元 光
徳田 英幸
野原 佐和子
程 近智
林 いづみ
松尾 豊
東京大学大学院 教授
日本放送協会 副会長
慶應義塾大学大学院 教授
イプシ・マーケティング研究所 社長
アクセンチュア株式会社 会長
弁護士
東京大学 准教授
IoTセキュリティWG
データ流通促進WG
IoT機器のネット接続に
関するガイドラインの検討等
データ流通のニーズの高い
分野の課題検討等
協力
協力
総務省、経済産業省
等
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IoT推進コンソーシアム 各WGの取組状況等
目 的
テーマ
技術開発WG
(スマートIoT推進
フォーラム)
先進的モデル事業
推進WG
(IoT推進ラボ)
IoTセキュリティWG
データ流通促進WG
先進的な技術開発・実
証、標準化を推進し、多
様なサービスを実現。
資金支援や規制改革等
を通じ、先進的なIoT
サービスを実現。
IoTのセキュリティを確保
し、国民が安全で安心し
て暮らせる社会を実現。
企業間のデータ流通時に
生じる課題を抽出・検討
し、データ流通を促進。
 技術開発・実証
 テストベッドの活用
 国際標準化
 企業連携支援
 資金支援
 規制改革支援
 IoT特有の性質に注
目したセキュリティガイ
ドラインの策定
 事例に即した検討
 企業間のデータ取引
に関するルール検討
昨年10月 第1回会合
1月 企業連携イベント
3月 資金支援イベント
1月 第1回会合
春頃 第2回会合
7月 ガイドライン公表
1月 第1回会合
2月 第2回会合
ユースケース毎に課題整理
個別プロジェクトを選定
し、事業化を支援。
IoT機器等の設計・製造・
構成・管理及びIoT機器
の通信ネットワークへの接
続に係るセキュリティガイド
ラインの策定。
データ特性に応じた契約条
項やデータの権利帰属の考
え方等を整理。
(例)
 プローブ情報
 スマホアプリの移動情報 等
昨年12月 第1回会合
スケジュール 3月4日 第1回合同
作業部会
3月~ プロジェクト実施
成果案
技術開発・標準化戦略を
策定し、重点分野における
技術開発や実証を推進。
(例)
 スマートシティ・ハウス
 ネットワーク制御ロボット・車
 スマート農業 等
(例)
 製造
 観光 等
スマートIoT推進フォーラムで検討する出口分野
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• IoTのカバーする分野は広く、検討・推進に当たっては、我が国の強みや今後の社会経済への影響を踏ま
え、本フォーラムにおいては、会員のご意見を踏まえ、プロジェクトの出口分野を重点化しつつ(例えば、自律
型モビリティシステム)、技術開発・実証、標準化等を検討。
具体的な検討課題  技術開発
(例)
 テストベッドの活用方策
 標準化、国際展開
 その他留意事項(データ保護等)
高
自動走行
機械制御
自律型モビリティシステム
(工場等)
(電気自動車、農業機械、
工事車両、電気車いす、
サービスロボット、ドローン等)
通
信
頻
度
スマートシティ・
スマートハウス
多様なIoTサービスを創出する
共通基盤技術
インフラ維持管理
農業効率化
※その他、必要に応じ、求められるセキュリティ強度等、
他の検討軸も含めて検討。
低
低 (遅延許容度:高)
リアルタイム性
高 (遅延許容度:低)
スマートIoT推進フォーラム 第1回合同部会 開催模様
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• スマートIoT推進フォーラムの下部組織である技術戦略検討部会と研究開発・社会実証プロジェクト部会の第1回部会を
平成28年3月4日(金)に明治記念館で合同で開催。500名以上の会員が参加。
• 部会長による部会方針の説明に加え、ベンチャー等による多様な利活用分野におけるIoT実証の取組や、NICTのテストベッドを
利用した研究開発事例に関する講演を実施。
• 民間企業等14社による、IoTに関する先進的な研究・実証の取組についての展示会を併せて開催。
スマートIoT推進フォーラム
スマートIoT推進委員会
 座長
 座長代理
主な講演者・講演内容
徳田 慶應大教授
下條 大阪大教授
森川 東京大教授
 外村 仁 (エバーノートジャパン会長)
シリコンバレーを拠点としたスタートアップ企業アドバイザーとしての経験から,
日本のベンチャー企業への期待について講演
 NTTドコモ アグリガール
女性の視点で【農女】のニーズを調査、ICTを活用したソリューションを提案・
開発するなど、女性の視点を活かした農業IoT化に向けた取組について講演
技術戦略検討部会
 部会長 森川 博之(東京大教授)
第1回合同部会を開催(3/4)
研究開発・社会実証プロジェクト部会
 部会長 下條 真司(大阪大教授)
 小川 誠 (株式会社Z-Works 代表取締役社長)
自らの介護経験も活かして、センサー等のIoTを活用したがんばらない介護の
実現について講演
 鶴岡 マリア (サイマックス株式会社 代表取締役CEO)
世界初となる小型・低価格のトイレ便器内への後付け型センサーにより、
トイレを使っているだけで病気の予兆を知らせてくれるサービスについて講演
通信モジュール
アグリガール
Z-Works社<がんばらない介護実現イメージ>
サイマックス社
<トイレでの簡易な方法による病気予兆の検知>
IoT技術展示会の様子
「IoTサービス創出支援事業」の概要
○ IoTサービスの普及に当たって克服すべき課題を特定するとともに、その課題の解決に向けた先行的なリファ
レンス(参照)モデルを構築するための実証事業を公募により実施。
○ なお、本公募は、平成27年度補正予算を活用し、生活に身近なIoTサービスの重点分野から早期に達成すべ
きものを先行的に実施するもの。
公募の概要
 対象分野 ①都市(スマートシティ)、②家庭(スマートホーム)、③通信、④放送、⑤医療、⑥教育、⑦農業、⑧小売
 委託金額 1件当たり上限6千万円
 提案主体 地方公共団体、民間法人、大学、NPO法人等からなるコンソーシアムを想定。ただし、データを活用する主体である
ユーザー企業を含むことを必須とする
 要件
1) IoTサービスについて、克服すべき具体的な課題を特定するともに、その課題の解決に向けた先行的なリファレンス(参照)
モデルを構築すること。
2) リファレンスモデルは、①地域経済・雇用の活性化、②中小事業者の生産性向上、③国内他地域・アジア諸国等への展開、
のいずれかに資するものであること。
3) リファレンスモデルについて、本事業により達成すべき目標(ルール整備等)を明確に設定すること。
4) 実証終了後の事業の継続を見込んだ多業種にまたがる民産学官等の連携体制を構築すること。
5) 実証の実施に当たっては、IoTに関する多種多様な法人・団体等との連携や、多様な分野の事業者がIoTシステムの開発・
検証を行うことができるNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)のテストベッド環境の活用に努めること。
 その他
・採択に当たっては、外部有識者による評価会を開催し、その評価結果に基づき委託先候補を選定する。
・本事業の実施に当たり、総務省の行政手続等に関するサポート窓口を設け、円滑な事業の実施を図るものとする。
スケジュール
公募期間:3/29(火)~4/28((木)
採択結果公表:6/14(火)
実証期間:総務省との契約終了後、H29年2月末まで
「IoTサービス創出支援事業」委託先候補(全8件)一覧
No.
分野
代表提案者
1
都市
一般社団法人 救急医療・
災害対応無人機等自動支援
システム推進協議会(EDAC)
2
家庭
3
4
事業名
実施地域
救急医療・災害対応におけるIoT利活用
モデル実証事業
福岡県福岡市
合同会社
ゼロワン研究所
スマートホームを想定した連携IoT機器の
セキュリティ検証用テストベッドの構築
東京都目黒区、
沖縄県那覇市
放送
株式会社
HAROiD
テレビのIoT化とオーディエンスデータ連携
による地域経済活性化実証プロジェクト
静岡県及び関東地方
医療
本田屋本店
有限会社
会津若松スマートウェルネスシティ
IoTヘルスケアプラットフォーム事業
福島県会津若松市
インセンティブ付きIoT健康サービスの
有料化挑戦事業
新潟県見附市、福島県
伊達市、大阪府高石市、
栃木県大田原市、千葉県
浦安市、岡山県岡山市
学校授業のための学習空間状態と
事前学習理解度の最適化
神奈川県南足柄市
5
医療
株式会社つくば
ウエルネスリサーチ
6
教育
株式会社電通
7
農業
株式会社アグリガーデンス
クール&アカデミー
発酵土壌づくりのためのセンシング
ネットワークシステムとナレッジ提供のた
めのアルゴリズム開発
福岡県朝倉市
8
農業
一般社団法人
東松島みらいとし機構
海洋ビッグデータを活用したスマート漁業
モデル事業
宮城県東松島市
28
ご静聴ありがとうございました。
総務省
情報通信国際戦略局情報通信政策課
吉田弘毅