小牧岩倉衛生組合ごみ処理施設建設工事 審査基準書 平成23年5月

小牧岩倉衛生組合ごみ処理施設建設工事
審査基準書
平成23年5月
小牧岩倉衛生組合
《目
次》
第1 総則 ·········································································· 1
第2 技術的に最適な者を特定する方法 ················································ 1
第3 審査の枠組み ·································································· 1
1. 資格審査 ···································································· 1
2. 技術審査 ···································································· 1
第4 技術提案審査及び経済性審査における点数化方法 ·································· 2
1. 技術評価点の決定方法 ························································ 2
2. 経済性評価点の決定方法 ······················································ 4
第5 評価 ·········································································· 4
第1 総則
本審査基準書は、小牧岩倉衛生組合(以下「組合」という。
)が、小牧岩倉衛生組合ごみ処理施
設建設工事(以下「本工事」という。)を実施する工事受注者(以下「受注者」という。)との契
約締結に先立ち、プロポーザルへの参加しようとする者を対象に配布するプロポーザル実施要領
書等と一体となるものである。
審査基準は、技術的に最適な者を特定するにあたって、参加資格者のうち最も優れた提案を行
った者を客観的に評価・選定するための方法や評価項目を示し、参加資格者が行う提案について、
具体的な指針を示すものである。
第2 技術的に最適な者を特定する方法
技術的に最適な者を特定する方法は、本工事の性能発注という特性から、経済性のほかに、性
能、機能、技術等の提案を評価する必要があることから、公募型プロポーザル方式によるものと
する。
本工事は、施設の設計・施工を実施するため、専門的な技術やノウハウにより、搬入される処
理対象物を環境負荷の低減を考慮した方法で、安定的かつ効率的に処理するとともに、リサイク
ル及び発電等を行うものである。そのため、技術的に最適な者の特定については、設計・施工に
関する技術並びに参考工事見積額により評価するものとする。
第3 審査の枠組み
審査は、資格審査及び技術審査で構成される。
資格審査では、参加表明者から提出された資格審査申請書を基に、参加表明者の資格要件の確
認を行う。要件を満たすことが確認された参加表明者だけが、提出要請者として技術提案書類を
提出し、次段階の技術審査を受けることができる。
技術審査は、
「基礎審査」
、
「技術提案審査」及び「経済性審査」で構成され、提案内容を評価し
て技術的に最適な者を特定する。
1.資格審査
参加表明者から提出された資格審査申請書から、プロポーザル実施要領の第3の「参加資格要
件等」を満たしていることを確認し、結果を参加表明者に対し通知する。なお、参加資格要件等
を満たしていない場合は、失格とする。
2.技術審査
(1) 基礎審査
基礎審査は、見積設計図書の内容について、発注仕様書及びプロポーザル実施要領に対する質
疑回答書に基づき、組合の要求する性能要件を満足するものであることの確認を行うものである。
具体的な確認方法を以下に示す。なお、発注仕様書に示す性能要件を満たしていない場合、失格
とする。
ア
提出書類の審査
1
①
必要な書類がそろっているか
②
書類間で整合がとれているか
イ
見積設計図書と発注仕様書の適合性
①
発注仕様書で示す性能要件を満足した技術提案がされているか(ただし、プロポーザル
実施要領に対する質疑回答書の内容も考慮した上で判断を行う)。
(2) 技術提案審査
技術提案書の内容を以下の5つの観点から評価し技術評価点を決定する。なお、審査にあた
り参加資格者の提案内容についてプレゼンテーションを求めるとともにヒアリングを実施する。
ア
業務の実現性
イ
「安全・安心な施設」に関する技術提案
ウ
「環境に配慮した施設」に関する技術提案
エ
「循環型社会の拠点となる施設」に関する技術提案
オ
「費用対効果を考慮した施設」に関する技術提案
(3) 経済性審査
参考工事見積書に記載された金額が予算額の範囲内であることの確認を行い、経済性評価点
を決定する。なお、予算額を上回った参加資格者は失格とする。
(4) 評価
(2)の技術評価点と(3)の経済性評価点を加えて評価点を算出する。組合管理者は、審査委
員会による審査結果を踏まえ、技術的に最適な者を決定する。
第4 技術提案審査及び経済性審査における点数化方法
1.技術評価点の決定方法
技術評価点は、80 点満点とする。技術評価点については、以下の方法で算定する。
技術提案審査点=評価点合計×0.8
※評価点は、各評価項目において(2)評価項目の点数化基準の「 ア
評価項目の点数化方法」
により算出し、小数点第2位を四捨五入して、小数点第1位とする。
(1) 評価項目と配点
評価項目、評価事項(着眼点)、判断基準及び配点は表1のとおりとする。
2
表 1 技術提案審査における評価項目等と配点
No.
評価事項(着眼点)
評価項目
判断基準
対象とする施設
工事内容・背景・手続きの理解がなさ 高効率ごみ発電施設
れ、実績等に基づく工事内容・企業体制 リサイクルセンター
管理棟等
(1) 業務の理解度と工事の実現性 となっているかを評価する。
敷地条件や周辺環境等、配慮すべき事項 高効率ごみ発電施設
を的確に把え、実績等に基づく施設配置 リサイクルセンター
施設配置計画の妥当性と外観 計画(動線計画を含む)及び外観イメー 管理棟等
(2)
イメージ等への配慮
ジとなっているかを評価する。
1
業務の実現性
敷地や既設建物の諸条件(解体・既設稼 高効率ごみ発電施設
働の必要性)等、配慮すべき事項を的確 リサイクルセンター
工事計画(工程)の妥当性と に把え、実績等に基づく工事計画(工 管理棟等
(3)
信頼性
程)となっているかを評価する。
同種業務の建設工事実績を評価する。
(4) 企業評価(建設工事実績)
「安全・安心な施設」
に関する技術提案
「環境に配慮した施設」
に関する技術提案
実績等に基づき、今回計画する施設へ採 高効率ごみ発電施設
用する技術内容がCO2低減になってい リサイクルセンター
管理棟等
るかを評価する。
実績等に基づき、今回計画する施設へ採 高効率ごみ発電施設
熱エネルギーの有効利用促進 用する技術内容が高効率発電の実現等に
(2)
に向けた具体策
つながっているかを評価する。
納入施設の溶融スラグ流通実績と溶融ス 高効率ごみ発電施設
ラグの品質を評価する(流通体制・支
スラグやメタルの有効利用促 援・利用用途等が実現可能なものと判断
(1)
できるかどうか)。溶融スラグの有効利
進に向けた具体策
用の用途開発状況についても評価を加え
る。
4
「循環型社会の拠点となる施設」
最終処分量の低減に向けた具
(2)
に関する技術提案
体策
(3) 見学者動線等の具体的提案
「費用対効果を考慮した施設」
に関する技術提案
5
25
10
5
5
15
10
10
5
実績等に基づき、今回計画する施設へ採 高効率ごみ発電施設
用する技術内容が地域住民を含めた見学 リサイクルセンター
者への関心と理解を深め得るものである 管理棟等
かを評価する。
実績等に基づき、今回計画する施設に採 高効率ごみ発電施設
用する技術内容が省エネ化につながるも リサイクルセンター
管理棟等
建築設備における省エネ化を のであるかを評価する。
(2)
目標とした提案
維持管理費及び副生成物の最
終処分費までを含めたランニ
(3)
ングコストの縮減に向けた対
策
5
施設全体からの最終処分量が少ないこと 高効率ごみ発電施設
を評価する。
リサイクルセンター
実績等に基づき、今回計画する施設に採 高効率ごみ発電施設
用する技術内容が、ごみ質の変動等を考 リサイクルセンター
プラント設備における維持管 慮したうえで維持管理・補修費等の低減
(1) 理・補修費等の低減を目標と につながるものであるかを評価する。
した提案
5
5
5
施設の安全・安心な操業体制・配置が行 高効率ごみ発電施設
施設運営における操業体制・ われ、引渡し後のサポート体制が十分に リサイクルセンター
(4) 配置の妥当性と引渡し後にお なされているかを評価する。
けるサポート体制
3
25
5
炉の緊急停止に至るような重大な事象発 高効率ごみ発電施設
生時等、配慮すべき事項を的確に捉え、 リサイクルセンター
緊急時における処理プロセス 今回計画する施設に採用する処理プロセ
(3)
の信頼性
スの技術内容が信頼できるものであるか
を評価する。
CO2排出量低減に向けた具
体策
5
リサイクルセンター
ごみ質の変動、炉の立上げ・立下げ時 高効率ごみ発電施設
等、配慮すべき事項を的確に捉え、今回
操業に必要な処理プロセスの 計画する施設に採用する処理プロセスの
(2)
信頼性
技術内容が信頼できるものであるかを評
価する。
(1)
5
高効率ごみ発電施設
実績等に基づく技術改善(改良)事例な 高効率ごみ発電施設
ど、配慮すべき事項を的確に捉え、今回 リサイクルセンター
過去の技術改善(改良)事例 計画する施設に採用する技術内容が安
(1)
等
全・安心な技術・システムとして構築さ
れたものであるかを評価する。
2
配点
ウェイト
維持管理費(用役費(熱エネルギー有効 高効率ごみ発電施設
利用に伴う売電収入を含む)、人件費、 リサイクルセンター
補修費)及び副生成物の最終処分費(ス 管理棟等
ラグ・メタル売却益、溶融飛灰埋立処分
費)までを含めたシステム全体コストが
低コストとなっているかを評価する。
20
5
5
5
15
5
100
合 計
3
(2) 評価項目の点数化基準
各評価項目において、以下に示す方法で評価、点数化する。
ア
評価項目の点数化方法
各評価項目において、表2に示す5段階により評価、点数化する。
表 2 評価項目の点数化基準
評価
評価内容
点数化の方法
A
提案の効果に非常に大きな期待ができる。
配点×5/5
B
提案の効果に大きな期待ができる。
配点×4/5
C
提案の効果に期待ができる。
配点×3/5
D
提案の効果にあまり期待ができない。
配点×2/5
E
提案の効果にほとんど期待ができない。
配点×1/5
注)各評価内容とも、「実績等に基づく独自提案であること」を基本とする。
なお、No.1 の「(4)企業評価(建設工事実績)」については、以下の算出式により評価、点数
化する。
建設工事実績の評価点=配点×提出建設実績数/最大建設実績数
2.経済性評価点の決定方法
経済性評価点は、20 点満点とする。経済性評価点については、以下の方法で算定する。
経済性評価点=20×最低見積価格/見積価格
※経済性評価点は、小数点第 2 位を四捨五入して、小数点第1位とする。
第5 評価
評価点の満点は 100 点であり、技術評価点及び経済性評価点の合計により評価点を算出する。
評価点=技術評価点+経済性評価点
評価点で最高得点を付けた参加資格者が同点である場合は、技術評価点の上位者を選定する。
4