北海道における地殻熱流量の測定 - HUSCAP

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10.北海道における地殻熱流量の測定(その1)
江原, 幸雄; 西田, 直樹; 横山, 泉
北海道大学地球物理学研究報告 = Geophysical bulletin of
the Hokkaido University, 24: 125-139
1970-09-18
10.14943/gbhu.24.125
http://hdl.handle.net/2115/13986
Right
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bulletin
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24_p125-139.pdf
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Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
1
0
. 北海道における地殻熱流量の測定
江原幸雄・西田直樹・横山
(その
1
)
泉
(北海道大学理学部地球物理学教室)
一昭和 4
5年 4月 受 理 一
1.はじめに
地球内部からの熱エネルギーは地殻内でおこるあらゆる現象の源泉となっている。地表で
測定される地殻熱流量は,これらのエネルギー源と密接な関係をもつものである。特に日本列
島は地震活動および火山活動が活発であり,また地磁気変化から推定される電気伝導度の異常
も著しいので,地殻熱流量は重要な意味をもっている。
9
5
7年頃から,東京大学地震研究所によって行なわれ,
日本における地殻熱流量の測定は, 1
海上での測定をも合わせ,日本およびその近海における地殻熱流量の分布状態が次第に明らか
にされつつある。しかし,測定のためにはある程度深い試錐孔を必要とするが,その所在地は
一般に,地下資源の存在する特殊な地域に限定される。地殻熱流量の議論において,未解決の
問題の一つは,ある特定の試錐孔における測定値が,如何なる範囲の地域性を代表するかであ
ろう。この問題に対する基礎的調査として,特殊地域の試錐であることを問題にせず,なるべ
く測定点の密度を高くするよう努力した。この目的のためには,不断の努力と長年月とを必要
とするが,一応,現在までの成果を報告する。
北海道における地殻熱流量の測定は, K.HORAl1) によって羽幌など 6点で既に行なわれて
いる。しかし北海道全域にわたって地殻熱流量の分布を知るためには,未だ十分といえない状
態であった。その後,現在まで 11点の測定を追加した。
地殻熱流量の測定は,野外における地温勾配の測定と,その該当地層の熱伝導率の測定と
から成る:
地温測定は,防水防圧を施したサーミスター感熱部を先端にとりつけた電線を,徐々に試
錐孔中におろし,適宜 10m,25mあるいは 50mごとに測定した。筆者らは,サーミスターの
抵抗変化をホイートストン・ブリッジにより測定し,気象庁検定の水銀温度計によりあらかじ
め較正してある抵抗一温度の関係から温度変化を求めた。測定の前後には,較正を繰り返え
した。
地温勾配は最小二乗法によって決め,その確率誤差を求めた。
地層の熱伝導率は,その地層を構成している種々の岩石の熱伝導率を測定して,それらを
1
) K.HORAI; S
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1(
1
9
6
3
),1
6
7
.
1
2
6
江原幸雄・西国直樹・横山
泉
合成して得られるべきものである。この場合の誤差の見積りとして, K
.HORAl1) は,ある地胞
を構成する岩石の最大の禦げ云導率と最小のそれとの差の 1
/
2を用いている。場合によっては,
この値は相当大きくなれ地殻熱流量の誤差の大部分は,これに起因していると思われる。
K.HORAI によれば,こうして得られた熱伝導率の誤差と最小二乗法で決定された地温勾配の
誤差よりなる地殻熱流量測定値の誤差は一般に測定結果の 20-30%の 程 度 で あ る 。 筆 者 ら
は,地層の熱伝導率の決定に際しては,その地層を構成する代表的な数個の試料について,こ
れらを実験室に持ち帰えり, Divided-bar-methodで測定した値を用いた。
本報文中で‘の熱伝
導率の測定誤差とは,地層全体のそれではなし代表的試料に関してのそれである。従って本
報文における地殻熱流量測定値は 20-30%の誤差は含むものと考えられる。
2
. 各 論
測定は北海道南西部を中心に 11地点で行なわれた。それらは勇払,芦別 ,
s
f
)
!
¥路,国富, (
2地
点)夕張,盃)1,大滝,発足,倶知安,美笛の各地点である。
またそれらの位置は第 l図に示
。
N
46
.
• ••
44←
.
.
力
• 0
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••
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・
・
、
.
.
42
σ
•
0
142
144
146E
第 1図
地殻熱流量測定位置
F
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.1
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c
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: K
unitomi
YF:Yufutsu ASB:A
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KS:Kushiro KN1
YB:Yubari
SG:Sakazukigawa 01
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: H
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KC:Kutchan BF:B
i
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u
e
北海道における地殻熱流量の測定
1
2
7
(その 1
)
されている。以下測定年月日に従って,各測
定点について記す。
O
1000C
50
(
1
) 勇 払
地温測定は 1
9
6
1年 1
0月,石油資源開発
K.K.が同社の
SK-l試 錐 孔 で 行 な っ た 。 地
温測定の最大深は 3
,
570m V
こ達している o 第
2図に示されている測定結果から温度勾配は
0
l
.7
0土 0
.
1
4Cf100m と得られた。岩屑試料の
1000
ため,熱伝導率測定に都合のよい岩石試料が
得られず,温度測定をした地層が露出してい
るものと思われる地域の岩石を湊正雄教授の
l
教示によって,平取で採取し,それをもって
勇払で、の岩石にかえた。その熱伝導率は 2種
類の試料岩石(細粒砂岩)について測定され
2000
たが,それぞれ 3
.
2
4土 0
.
3
8,3
.
2
2土 0
.
0
9(
¥
,
、
ず
0
-3c
a
l
f
c
m
.s
e
c・
OC)であった。
れも X 1
・
••
••
以上
よりこの地域での地殻熱流量の値として 0
.
5
5
••
2
HFU(HFU とは 1
0
-6c
a
l
f
c
m
s
e
c を示す)
・
が得られた。試料採取は牧が行なった。測定
点、及び岩石試料採取地を第 3図に示した。
3000
(
2
) 芦 別
•
地温測定は三井芦別炭砿の石炭探査用試
錐4
5号 を 利 用 し て 行 な わ れ , そ の 温 度 勾 配
3
.
8
1土 0
.
0
80
Cf100m (深さ 130-410m),及
0
9土 0
.
0
3Cf100m (深さ 410-610m) で
びl.8
は
あった(第 4図)。熱伝導率測定のため使用さ
れた岩石試料はともに頁岩であり,その値は,
それぞれ 3
.
7
4土 0
.
2
3 (x1
0
-3c
a
l
f
c
m
.s
e
c・
OC
)
,
5
.
1
0土1.00(x1
0
-3c
a
l
f
c
m
.
s
e
c
。
・C
) であった。
•
4000
作1
第 2図 勇 払 で の 試 錐 孔 に お け る 温 度
深さの関係
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u
f
u
t
s
uSK-l
.
以上より得られた地殻熱流量はそれぞれl.4
2HFU,0
.
9
6HFUであり,この地域の地殻熱流量
の値としては1.19HFUが得られた。なお地温測定は横山,西国(泰),浦上が行なった。
(
3
) 釧 路
地温測定は 1
9
6
9年 4月 2
8,29日北海道東部釧路の太平洋炭砿K.K.の試錐 A 及び B で
行なわれた。 A,B ともに水位が低く更に B では軽いガスの噴出が見られ,試錐内の空気の撹
1
2
8
江原幸雄・西国直樹・横山
泉
乱のため,温度勾配の決定は狭い範囲で行
口
肝
なわれた(第 5,6図 ) 。 そ の 値 は 試 錐 A で
0
円U
円U
nb
0.
Q
70
C
j
1
0
0m であった。この地層の熱伝導率
n
n
0
は 2
.
3
2土 0
.
2
4
Cj100m, 試 錐 B では1.66土
測定に用いられた岩石試料は砂質頁岩であ
43 N
YF
り,白亜紀に属している。熱伝導率は 3
.
6
2土
BIRATORI
0
.
1
2(X1
0
-3c
a
l
j
c
m
.s
e
c・OC)であった。試錐
PACIFIC
A 及び B は近接しており,ほとんど同ーの
50Km
地質構造であった。以上より試錐 A 及び B
で得られた地殻熱流量の値はそれぞれ 0
.
8
4
.
6
0HFUであり,
HFU及び 0
この地域の地
殻熱流量の値として 0
.
7
2HFUを得た。試錐
A,B の距離は約1.8kmである。なお釧路気
象台による釧路の月別気温及び月別地中温度
1
4
1
143E
142
第 3図 試 錐 勇 払 S
K-1 の位置及び熱伝導率
測定用岩石試料採取地平取の位置
F
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c
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.
0
(地下 1
0及び 20cm) を参考にすると 4月末の地中温度は約 7C となる。
これは筆者らが試錐
の温度勾配から求めた地表値とよく一致する。
(
4
) 国 宮
地温測定は 1
9
6
9年 5月及び 8月北海道西部の住友金属鉱山K.K.国富鉱業所の金属鉱床
探査用試錐を利用して行なわれた。試錐は ~o.217, ~o. 219, ~o. 2
26の 3カ所である。温度勾
217では 6
.
7
7:
t0
.
2
90
CjlOOm
m,~o. 226では 6
.
5
4土
0
0
0
.
6
3Cj100m (深さ 1
0
0-300m),4
.
5
9土 0
.
3
5CjlOOm (深さ 300-600m) であった。
配は ~o.
~o.
~o ‘ 219 では 6.81 土 0.21 Cj lOO
0
226では深さ 300mを境にして温度勾配は明瞭に 2つに区別された(第 7,8,9図
)
。
この地域はグリーンタフ地域に属し,熱伝導率測定に用いられた岩石試料はし、ずれも緑色凝灰
岩であり, ~o. 2
26の深さ 300-600m だけが石英安山岩であった。測定された熱伝導率はそ
れぞれ 7
.
4
6土 0
.
2
8,5
.
7
4土 0
.
3
9,2
.
9
2土 0
.
2
0,6
.
0
0土 0
.
1
0(X1
0
-3c
a
l
j
c
m
'
s
e
c・
OC)であった。
以上
より各試錐での地殻熱流量はそれぞれ 5
.
0
5HFU,3
.
9
1HFU,2
.
3
3HFU となった。 ~o. 2
1
7,
~o. 219 と ~o. 2
26 とではそれ程離れてはいないのであるが(約 4.5km),その熱流量の値はか
なり異なっているのでここでは一応, ~o. 217 及び ~o. 2
19か ら 求 め ら れ た 地 殻 熱 流 の 値 を
4.
4
8HFU,~o. 226か ら 求 め ら れ た 値 を 2
.
3
3HFU とする。
なおかつて約 4km南東での
0
1
,
600m 深の試錐で約 400mの深さから湧水があり,その地表での温度が 4
3C であった。
れは今回の試錐 ~o.
こ
226の結果とよく合う。
(
5
) 夕 張
地温測定は 1
9
6
9年 6月北海道炭砿汽船K.K.夕張の石炭探査用試錐 2本(ベンケ 2号及び
桂 1号)を利用して行なわれた。その結果,温度勾配としてはベンケ 2号では 2.
4
2土 0
.
0
6C
j
0
北海道における地殻熱流量の測定
1
0
5
O
•••
•••
••
1
0
0
200
20
1
5
300
25
(その
1
)
1
2
9
0
30C
第 4図
•••
芦別での試錐子LNo.45における
温度ー深さの関係
e
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Fig.4. Temperature-depthr
boreholeNo.45a
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•••
••
•
•••
••
•••
400
500
•••
••
600
700
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5
1
0
0
.
.
.
100
200
5
20C
1
5
1
0
.
.
.
.
.
100
200
300
m
0
20C
・
一
一
一
一
一
一
一
一
一
一
,
一
一
一
ー
一一三一一一 _Wafer
一一--~一一 Wafer
300
m
第 5図
出
1
I
路での試錐孔 A における
温度ー深さの関係、
第 6図
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. Temperature-depthr
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20C
1
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•-
←一二三ゴてご戸可否E
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寸
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一
一
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1
7a
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.
i ;L- o~主ー
・-
•
00
200
国富での試錐干し No.2
1
7における
温度深さの関係
4
0
ー・一一一一一一一 Wafe
•
第 7図
!
i
1
1
路 で の 試 錐 孔 Bにおける
温度一深さの関係
第 8図
国富での試錐孔 No.219における
温度一一深さの関係
F
i
g
.8
. Temperature-depth r
e
l
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t
i
o
ni
n
boreholeNo. 2
1
9a
tKunitomi.
•
江原幸雄・西国直樹・横山
1
3
0
泉
100m(深さ 100-550m),が得られた(第 1
0図)。熱伝導率測定に使用された岩石試料は約
400m深の砂岩であり,その値は 4
.
5
3土 0
.
2
2(Y1
0
-3calfcm.sec・OC)であった。深さ 100-550m
を用いて得られた地殻熱流量の値は1.10HFUである。一方試錐佳一号での温度勾配は 2
.
2
2:
t
0
.
0
5(深さ 250-550m) (
第1
1図),熱伝導率は深さ 250-550m 深の頁岩で 3.
86土 0.29 (X1
0
-3
c
a
l
Jcm's
e
c
.O
C
) が得られた。これより求められた
5
30
20
O
40
50
a
60C
1
0
0
2
0
0
100
200
3
0
0
300
400
400
500
5
0
0
600
600
m
第 9図
国富での試錐孔 N
o.2
2
6 における
温度ー深さの関係
F
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.9
. Temperature-depth r
e
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eNo.2
2
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tKunitomi
7
0
0
800
.
•
•.
•.
••
••
••.
••
1
0
1
5
3
00C
ベ0.2p
900
b
••
•
m
1
0
第
1
1図 夕張での試錐孔経 1号における
温度深さの関係
100
F
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1
. Temperature-depthr
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Yubari
200
300
5
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0
1
5
400
1
0
0
500
600
2
0
0
700
800
300
m
900
1000
π
1
第 1
0図
•
•
.
•.
•
.
0
2
0
C
•
ーー一一一一一一司一一一一 Water
•
第 1
2図 盃 川 で の 試 錐 孔 に お け る
夕張での試錐孔ベンケ 2号における
温度深さの関係
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0
. Temperature-depth r
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l巴 PenkeNo.2a
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温度一深さの関係
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.
北海道における地殻熱流量の測定
1
3
1
(その 1
)
地殻熱流量の値は 0
.
8
6HFUである。以上の 2つの試錐よりこの地域の地殻熱流量の値として
0
.
9
8HFUが得られた。なお両試錐の距離は約 6kmで あ る 。 地 温 測 定 は 西 国 ( 泰 ) の 援 助
を得た。
(
6
)
川(さかづきがわ)
盃
0
9
6
9年 7月積丹半島西部で, 60
地温測定は 1
の傾斜をもっ東邦亜鉛 K.K.の試錐で、行なわ
o
。 ・ー
d -
"
日
c
ooC
・
c
ド
00
間
2
と
CJ
∞
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1100
1
4図 発 足 で の 試 錐 孔 に お け る 温 度 深
さの関係 (
3本の温度計使用)
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4
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.
1
3図 大滝での試錐子しにおける温度 深
3本の温度計使用)
さの関係 (
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3
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第
第
一 一 一
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何
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7
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C
1
5図 倶 知 安 で の 試 錐 孔 に お け る 温 度 深 さ の 関 係
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5
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第
下
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20
40m
.
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• • •
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・
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rl
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D
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k
o
k
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3)
1
6図 千歳鉱山での水平試錐孔における温度分布
F
i
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.1
6
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i
n
e
.
第
1
3
2
江原幸雄・西田直樹・横山
泉
れた。水位が低く地表近くでの測定値は温度勾配決定には用いられていない。求められた温度
勾配は 4
.
6
1土 0
.
1
90C/100m であった(第四図)。この地域はし、わゆるグリーンタフ地域に属し,
地層の索げ云導率測定に用いられた岩石試料は緑色凝灰岩である。その熱伝導率は 4
.
6
4土 0
.
3
2
(x1
0
-3c
a
l
/
c
m
.s
e
c
。
・C
) であった。
以上よりこの地域の地殻熱流量の値として 2
.
1
4HFUが得られた。
(町大
滝
地温測定は 1
9
6
9年 1
1月千歳周辺の大滝で千歳鉱山K.K.千歳鉱山地質係によって,構造
調査試錐を利用して,留点温度計使用によって行なわれたものである。その結果を用いて温度
.
2
0土 0
.
1
9C/100m が得られた(第 1
3図
)
。
勾配を求めてみると 8
熱伝導率は変朽安山岩につい
.
7
7土 0
.
1
9(x1
0
-3c
a
l
/
c
m
.s
e
c・
OC)が得られた。以
て測定され 2
kよりこの地域の地熱殻流量と
0
して 2.27HFUが得られた。
(
8
) 発
足(はったり)
9
6
9年 1
1月北海道西部の発足で,住友金属鉱山K.K.国富鉱業所の手で行な
地温測定は 1
われた。この試錐は構造調査目的のものであり,最大の深さは 1
,
180mにまで達している。そ
0
の温度勾配は 6
.
6
4:
:
t
:0
.
0
6C/100m であった。熱伝導率測定に使用された岩石試料は粗粒玄武岩
.
8
8土 0
.
1
2 (X1
0
-3c
a
l
/
c
m
.
s
e
c・
OC)であった。以上より得られた地殻熱流量
であり,その値は 3
の値は 2
.
5
8HFUである。
地温測定の結果は第 1
4図に示されている。
(
9
) 倶知安
地温測定は 1
9
6
9年 1
2月通産省の構造調査試錐を利用して行なわれた。その結果地温勾配
.
0
2土 0
.
1
6 (深さ 150-450m), 4
.
6
4土 0
.
0
4 (深さ 450~800 m),9
.
1
2土 1
.
0
5(深さ 800~
として, 6
950m
)
oC
j100m
という 3 つが認められた(第 15 図)。岩石の熱伝導率は 150~450m では 6.37 土
0
.
3
6,800~950 m では 5
.
0
3土 0
.
1
8(¥,、ずれも X1
0
-3c
a
l
/
c
m
.s
e
c・
OC)が得られた。なお試料は
いずれも変朽安山岩であった。地殻熱流量を求めると,それぞれ
3
.
8
3HFU
,4
.
5
9HFUと
なり,この地域の地殻熱流量として 4
.
2
1HFUが得られた。
(
1
0
) 美
笛(びふえ)
。
20
1
0
地温測定は 1
9
7
0年 1月,千歳鉱山K.K の千
歳鉱山の鉱内各所 1
3カ所の水平ボーリングを利
用して行なわれた。その方法は先端にサーミスタ
をとりつけ,
外径約 25mmの塩化ビニールパイ
プを次々につなぎたしていき,孔口から約 20~
40m奥での温度を測定するものである。
来の温度を示すといわれていたが必ずしもそうで
はない例が見られた(第 1
6図
)
。
地温測定は基準
4
0
"
C
• •・
f
・
•
200
1
.
.
•• •
••
400
従来孔
口から約 20m も入れば温度はその地点の岩盤木
30
第
1
7図千歳鉱山(美笛)における
温度ー深さの関係
F
i
g
.1
7
.T
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m
p
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nC
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B
i
f
u
e
)
.
北海道における地殻熱流量の測定
面下
(その 1
)
1
3
3
om,60m,90m,180m,240m,300m の各レベルで、それぞれ数カ所の水平ボーリングを
,1
8図に示した。これを
利用して行なわれた。温度一深さの関係及び鉛直断面温度分布を第 17
見ると等温度面が地表の地形にほぼ平行であることがわかる。上記より地温勾配を求めてみる
0
と,地表よりの深さ 98-270m では 6
.
3
6
:
!
:
:
0
.
7
20C/100m,深さ 270-450m では 8
.
2
2土 0
.
5
7C/
100mが得られた。一方熱伝導率測定に用いられた岩石試料はし、ずれも変朽安山岩で,それぞ
.
2
2土 0
.
0
7(X10-3c
a
I
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c
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.
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c・
oc
)
, 5
.
7
1
:
!
:
:
O
.
3
7(X1
O
-3caI/cm.sec・OC)であった。これらよ
れ 6
.
9
6HFU,4
.
6
9HFUと求められ,この地域での地殻熱流量の値とし
り地殻熱流量はそれぞれ 3
て 4.33HFUが得られた。
ALTITUDE
CHITOSE
W
MINE
500m
m
1
0
0
E 400
Of--一一一一一一一一一
-100
-
300
21
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200
-200
-300
ー
・
ー
3
4
.
1
上
L
1FT
500m
O
第1
8図 千歳鉱山における地下等温度面の分:{fi
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8
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eMine(
B
i
f
u
e
)
.
岩石の熱伝導率測定
上記各論での岩石の熱伝導率測定は,すべて Divided-bar-methodによって行なわれた。
その測定例を第四 -24図に示す。
なお上記各論中の熱伝導率値における複号以ドの数値は,個々の試料のー測定上の確率誤差
を示している。なお熱伝導率測定にあたって高橋(文)の援助を得た。
1
3
4
江原幸雄・西国直樹・横山
V
P
.
泉
T/P
B
500
5001.
KUNITQMI-217 150m
7.46XI
O3c
o
l
l
c
msecoC
KUTCHAN 938m
。
。
第
3
5,03X r
ocol/cmsec''
'
c
1
0 omm
1
9図 熱 伝 導 率 測 定 例 1
F
i
g
. 19. Example1o
fthermal con
・
d
u
c
t
i
v
i
t
ymeasurement.
O
O
1
0 8mn1
第 2
2図 熱 伝 導 率 調U
定例 4
F
i
g
. 22. Example4o
fthermalcon~'
c
l
u
c
t
i
v
i
t
y measurement
.
,
T
ン
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〆 予F
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500
500
BIFUE 200m
3
6.22XIO c
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c
ms
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cO
c
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1
0
O
Omrn
KUSHIRO'A 230m
3.65X10 cal
/
cms
e
co
c
第2
0図 熱 伝 導 率 測 定 例 2
F
i
g
.20. Example2o
fthermal
c
o
n
d
u
c
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i
v
i
t
ymeasurement.
O
O
1
0
8m m
第 2
3図 熱 伝 導 率 測 定 例 5
F
i
g
. 23. Example5o
fthermalc
o
n
d
u
c
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i
v
i
t
ymeasurement.
T
/
P
B
500
YU8AR1-PENKE 400m
KUNITOMI-226 592m
3
6.00XIO c
ol
/
cms
e
cO
c
3
4.53X IO cal/cmsecoC
1
0 8m m
第
2
1図 熱 伝 導 率 浪J
I/
E
伊U:
i
F
i
g
. 21
. Example30
1thermal conc
l
u
c
t
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t
ymeasurement.
O
O
1
0 S庁 内
第2
4図 熱 伝 導 率 測 定 例 6
F
i
g
.2
4
. Exampl巴 6ofthermalconc
l
u
c
t
i
v
i
t
y measurement
目
北海道における地殻熱流量の測定
1
3
5
(その 1
)
3
. まとめ
以上の結果をまとめたものが第 1表であり,同時に K
.HORAI2) によって得られた値を第
2表に示す。また以上の結果から得られた約北緯 43 における垂直断面温度分布図(地表下約
0
1km位までにおける)を第 25図に,そして北海道における地殻熱流量の分布は従来の結果を
参考とすることによって描かれ,第 26図に示す。
北海道内における地殻熱流量の測定としては, K
.HORAI2) (1963) の 6地点における測定
があった。過去数年にわたって,吾々は測定の増加に努力してきた。幸い,関係各方面の協力
を得て, 11地点の測定値を追加することができた。温度勾配測定の誤差,熱伝導率測定の誤差,
I地点における測定ボーリング孔の数,およびその測定値の地域代表性などを考慮して,各測
定値を A,B,及び C の 3級に分類した。その結果は第 l表に示されている。海域の熱流量{直
は VACQUlERその他 3) (1966) による。等熱流量線は上記 HORAIの結果に準じて書き,その修
正にとど、めた。注意すべきことは次の 2点である。
1
) 積丹半島,洞爺湖,および支箔湖の一帯は 2以上 4HFUにも達する高熱流量地帯で
あることが確認された。
2
) 日本海溝一帯の特徴とみなされていた低熱流量の領域は,北海道南東の陸上にまで及
んでいるらしい。
理論的考察の前提として,正確な観測値の集積が必要であると,筆者らは信ずる。
K州
SG
YF
s
.
1
100.1
.
-
巨亙
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1
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20Km
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.
-
100Km
犬 j~~
YF 耳湘
0
90C
H.F.~
4
第2
5図
F
i
g
. 25.
北緯 4
30 に沿う,北海道南西部の地下等温度国
(四角内の数字は熱流量値)
Isotherms p
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2
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9
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3
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4(
1
9
6
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),1
5
1
9
.
江原幸雄・西田直樹・横山
1
3
6
第
1表
Table 1
.
S
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a
t
i
o
n
人
Abbre¥
泉
北海道における地殻熱流量
(
1
)
T
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s
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1
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CM
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2
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4
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E
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Kushiro
・
B
Kunitomi-No.2
1
7
Kunitomi-No. 2
1
9
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S
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Kushiro-A
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Kunitomi-No.2
1
7
Kunitomi
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Kunitomi-No.2
2
6
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g
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)
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.
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3
.
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.
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.
3
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.
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.
0
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.
2
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.
7
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.
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.
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.
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.
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9土 0
.
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0
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.
2
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.
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.
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.
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.
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.
0
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.
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.
1
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.
7
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.
1
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.
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2
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第 2表
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括弧内の数字は地殻熱流量値の誤差を示す
謝 辞
北海道における地殻熱流日の測定については,各方面の多くの方々の援助と協力を得た。
札幌通商産業局,地質調究所北海道支所および北海道立地下資源調査所から,既存の資料
や試錐の現況についての情報を教えて戴し、た。勇払試錐孔の温度測定結果は,石油資源開発株
式会社の御好意によって,佼わせて戴いた。芦別の温度測定については,三井鉱山株式会社芦
別鉱業所の坂本札氏の御配慮にあずかった。釧路での温度測定に際しては,太平洋炭砿株式会
社釧路炭砿の佐藤松男氏および太子洋保海工業株式会社釧路出張所大畑寛氏の御協力を得た。
国富,長万部周辺の温度測定に関しては,住友金属鉱山株式会社国富鉱業所の小倉信雄氏,鈴
木良一氏の御世話になった。夕張での温度決J
I定に際しては,北海道炭砿汽船株式会社北海道支
社の手島淳氏,本多仁)答氏その他の方々の御配慮を戴いた。盃川での測定については,東邦亜
鉛株式会社の岸光放氏の御協力を得た。大滝の試錐孔の温度測定結果は,千歳鉱山株式会社千
歳鉱業所の御好意によって利用させて戴き,また千歳鉱山内の温度測定に関しては,同鉱業所
の安永美津雄氏 , thL~木決氏その他の方々の御世話になった。
上記の多くの方々の研究協力,便宜提供なくしては,本報文はまとまらなかった筈のもの
である。ここに心から感謝の意を表したい。
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