別海町立別海中央中学校 発行 校長 校長室便り 青坂信司 第25号平成28年7月21日(木) ※明 日 22日 で一 学 期 終 了 です。 一 学 期 、生 徒 たちも先 生 方 も頑 張 ってきました。 これからも一人一人を大切にすることを目指します・その1 ◆ 一 人 一 人 の 生 徒 を 大 切 に し た い と 常 に 思 っ て き た 。し か し 、そ の 思 い を 現 実 の も の と す る こ と は な か な か 難 し い こ と だ 。教 師 生 活 3 6 年 経 っ て も 、 「本当にお前は一人一人を大 切 に し て い る の か 」と 問 わ れ た ら 、申 し 訳 な い 気 持 ち で い っ ぱ い に な る 。誰 か ら 見 て も 、 そして子供たち自身からしても「大切にされている」ということを実感させることは本 当に難しいことだと思う。学校生活の中で、子供たちが育っていく一番のポイントは、 やはりなんといっても授業だ。この授業が一人一人にとって、有意義なもの価値あるも のになっていれば、子供たちは育っていく。そう信じている。授業が有意義なもの価値 あるものになるためには、どうしたらよいのか。それは、教師側からしたら「お客様」 をつくらないということだ。きちんとしているがただそこに座っているだけ。教師の話 を聞いているようだが、実は違うことを考えている。そういう授業は、有意義な価値あ る授業とは呼べない。 ◆一人残らず全ての生徒が授業に参加している状態とは、ただそこに座っているというこ とではなく、全員が脳みそを働かせて授業に臨んでいる状態だ。これこそが 「全員参加 の授業」と呼べるものだ。教師は、生徒たちにとって授業をよりよくしようとして、他 の教師に見てもらいアドバイスを受ける「研究授業」ということをする。教師力・授業 力を伸ばそうとするためには、 「 他 人 の 目 に さ ら さ れ る 」こ の 研 究 授 業 は 不 可 欠 だ 。こ の 研究授業を私が参観させてもらうとき、私の見方の一番のポイントは決まっている。そ れは「全員参加の授業」になっているかどうかだ。子供たちの授業に臨む態度がきちん としているかとか活発に意見を出しているか。そういうことは二の次だ。真っ先に見る ポイントが「お客様」がいないか、そして「全員参加の授業」になっているかというこ とだ。いわゆる「できる子」も「できない子」も、自分なりの精一杯さで授業に臨んで いることこそ大切なことだと私は考えている。 ◆この「全員参加の授業」は、どのような時代になっても、どのような教育の形になった としても、変わらないことだ。なぜなら、一人一人を大切にする思想こそが人間社会の 根本であるからだ。一人一人の子供・人間を大切にするという不変の真理こそ、教育の 根幹をなすものだ。一斉授業だろうと、少人数授業だろうと、TT(ティームティーチ ング)の授業だろうと、その根幹をなすものは一人一人を大切にし、一人一人の可能性 を伸ばしていくことで、幸せで豊かな人生を送るようにしてあげることなのだ。 学校と いう現場では、日々それが求められている。しかし、それが困難な道なのだ。さまざま な生徒がいる。限定された時間ということもある。社会から求められることもある。そ う し た 状 況 の 中 で 、 毎 日 、 教 師 は 悪 戦 苦 闘 し て い る と い う の が 現 実 な の だ 。【 続 く 】
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