音訳者養成講座Q&A

平成 28 年 8 月 1 日 江東区立図書館
音訳者養成講座Q&A
Q.「音訳者」とはどのような人ですか?
A.図書館では、主として視覚障害など通常の活字資料の利用が困難な方(以下利用者とい
います。)に、活字資料を「音声化」あるいは「点字化」することによって本人の希望
する情報の提供をはかる事業を行なっています。
このうち資料を音声化する事業に、専門技術をもってご協力いただく方を「音訳者」
と呼んでいます。
Q.「音訳」と「朗読」はどう違うのですか?
..が「自己表現の手段」であり「主として文学を」「感情豊かに読む」ことに対し、
A.朗読
..は「利用者の求め」に応じて「自分の主観を入れることなく」「書いてあることを
音訳
忠実に」音声化するものです。資料に書かれている絵や写真やグラフなどの活字以外
の情報も音によって表現します。
「自分の選んだ本」を「読む」のではなく、「利用者が読みたい本・必要としている本」
を「音訳する」ことになるため、音訳する本は自分にとって面白いとは限りませんし、
場合によっては苦手な分野のものも読まなくてはならなくなります。
文学に限らず、あらゆる分野の情報を伝えることになるため、幅広い情報を音声化す
るための知識と専門技術が必要となります。
他の場所で既に「朗読」の講座等を受講している場合でも、「音訳」はそれとは全く別
のものになりますので、全く新たな技術を習得していただくことになります。
Q.講座は毎回出席しなくてはいけませんか?
..出席してください。
A.原則全回
講座は前回の講義内容を踏まえて進んでいきます。
かなり密度の濃い内容ですので、一度欠席されると次の講義についていくことは難し
くなります。
ご事情があり出席できない場合には必ず前もってご相談ください。
Q.それでは全回必ず出席していれば「音訳者」になれるということですか?
A.当講座の受講にあたっては、ご自宅での予習・復習が必須となります。
講座当日に単に出席しているだけでは講座内容の理解は困難です。
受講のためには相応の時間が必要となりますので、その心づもりでご参加ください。
また講座中途で理解度を確認するための試験を行います。
この結果によりましては以後の受講をお断りする場合がありますのでご了承ください。
Q.受講費用はいくらですか?
A.無料です。
ただし講座で使用するアクセント辞典を各自ご用意いただきます。
アクセント辞典はご自身でお買い求めください。講座で使用するのは三省堂新明解ア
クセント辞典第2版CD付(¥4,000+消費税)です。
(講演・ガイダンスにお持ちになる必要はありません。)
Q.「音訳」に興味があるのでちょっと勉強してみたいのですが...
A.江東区立図書館の音訳者養成講座は、前期・後期 2 年間の連続講座です。
2 年間の継続受講をもって修了となります。
講座修了後は江東区立図書館に音訳者として登録し、図書館からの依頼に基き、対面
音訳、録音図書・情報テープ等の作成にご協力いただけることが受講の必須要件とな
ります。
Q.仕事を持っているので夜間なら活動できるのですが...
A.時間の制約が大きい方だと、利用者の要望に応えられるように音訳活動を継続してい
くことは困難だと思われます。
Q.なぜ年齢制限を設けるのですか?
A.「音訳」活動をする場合、そのための専門技術を身につけていることが最も大事ですが、
他にも重要な要素がたくさんあります。
例えば、一冊の録音図書を作成するには、どんなに早くても数ヶ月の時間を要します。
その期間、ひとつのことに根気強く取り組み続けられる精神力が必要になります。
また音訳をする場合、数時間声を出して読み続けることになるため、相当の体力・集
中力も必要となります。対面音訳では最新の新聞や雑誌などを下読みなくその場で音
訳することになる場合もあるため、瞬時に情報を正しく音声化できる判断力も必要に
なります。
利用者が求めている情報を早く正しく届けることが図書館で「音訳」をする目的です。
そのための年齢制限であることをご理解いただきたく思います。
Q.パソコンの基本操作というのはどういうことを指しているのですか?
A.これまで録音図書はカセットテープに録音して作成してきましたが、現在はデジタル
録音が主流になっています。今しばらくはパソコンと専用デジタル録音機との併用に
よる作成になりますが、早晩、すべてパソコンによる録音になると思われます。
このため、録音図書を作成するための専用ソフトを操作して録音ができること、録音
したデータを USB メモリや CD-ROM に移せること、出来上がったデータをメールに
添付して校正者*に送付できること等が必要となります。
*録音図書は、作成者とは別の音訳者が、必ず録音内容の確認を行なっています。
その音訳者を校正者と呼びます。
Q.9 月 8 日の基調講演にどうしても参加できないのですが...
A.基調講演では「音訳」とはどういうものかを、講師から詳しくお話いただきます。
「音訳」がどういったものか正しく理解されたうえで受講していただきたいので、基調
講演には必ずご参加してください。
基調講演にご参加いただけない場合、残念ですが受講申込はお受けできません。
また基調講演開始後 20 分を過ぎた入場は、講演内容がわからなくなってしまうため、
お断りいたします。