28年度 - 富山大学

l
後期日程|
平成 2
8年度
!科目!物理
1
理学部物理学科
注意事項
1
. 開始の合図があるまで,この冊子を開いてはいけない。
2
. この中には問題用紙 4枚,解答用紙 3枚と下書き用紙 1枚が折りこまれている。試験開始
の合図があってから確認すること。なお,試験問題に文字などの印刷不鮮明,ページの落
丁・乱丁および解答用紙の汚れなどがあった場合は,手を挙げて監督者に知らせること。
3
. 試験開始後に,すべての解答用紙の指定欄に受験番号を算用数字で記入すること。氏名
を書いてはいけない。
4
. 解答は,すべて問題番号に対応する解答欄に記入すること。
指定された解答用紙以外に記入した解答は,評価(採点)の対象としない。
問題に指示されていない限り,結果のみを解答すること。
5
.試験終了後,解答用紙の 3枚のみを提出し,それ以外は持ち帰ること。
平成 28年度富山大学一般入試個別学力試験
補足説明
理学部(物理学科・地球科学科)
一般入試(後期日程)【物理】
〔補足説明〕
1ペ ー ジ 問 1 問題文 2行目
「斜面に沿って 6.0m上昇した」とは, 「斜面に
沿って上向きに 6.0m進んだ」の意味である。
平成 2
8年度富山大学理学部物理学科 一般入試(後期日程)
白
問題用紙
図のように,なめらかな斜面に沿って上向きに小物体内速度目的を与える。小物
.
0m 上昇した後に下降した。斜面に沿って上向きを正とし,初速度
体は,斜面に沿って 6
を与えた位置・時刻を座標と時間の原点とする。重力加速度の大きさを 9
.
8m/s2として
以下の問いに答えよ。
(
a
)最高点まで上昇するのに要した時間はいくらか。
(
b)小物体の加速度はいくらか。
(
c
)6
.
0秒後の小物体の変位はいくらか。また,それまでに小物体が進んだ距離はいく
らか。
回
図のように,質量の無視できる長さ Lの細い糸の
一端を点 O に固定し,他端に大きさの無視できる質
量 m の小球を取り付けた。その後,糸がたるまず水
平になるように,小球を点 Aの位置まで手で持ち上
,
げた。太さの無視できる釘が,点 Oの真下の点 Cで
面 OACに対して垂直に固定されている。
手を静かに離すと,小球は点 A から円軌道を描き
ながら最下点 Bを通過した後に,点 Cを中心とする
円運動を行う。 CBの長さを T,重力加速度を gとす
る。以下の問いに答えよ。
A合
L
J
O
(
a
)点 Bを通るときの小球の速さを求めよ。
(
b)点 Bを通った直後の糸の張力の大きさを求めよ。
(
c)点 D を通るときの,小球の速さと糸が小球を引く力の大きさを求めよ。ただし,鉛
直方向と CDのなす角を Oとする。
(
d)小球が円運動を続けるための条件を式で表せ。ただし,
妨げないものとする。
1
o
c聞の糸は小球の円運動を
平成 2
8年度富山大学理学部物理学科一般入試(後期日程)
回
問題用紙
長さがそれぞれ Lの細いナイロン糸(絶縁体)の一端に,質量 m の小さな金属球 A と
Bを結びつけて振り子をっくり,糸の他端を天井の点 0に固定した。金属球 A とBに等
しい正電荷 q を与えたところ,図のように金属球同士は反発しあい,それぞれの糸と鉛
直線のなす角が Oとなる位置につり合って静止した。以下の問いに答えよ。
(
a
)金属球 A とBに与えた電気量 qを求めよ。ただし,
重力加速度を g,クーロンの法則の比例定数を kと
する。解き方も示せ。
e
(
b
) =3
0
° であったとき,金属球 A, B と点 Oから等
距離の点 Pにおける電場の大きさと向きを答えよ。
向きは解答欄の図中に矢印を用いて示せ。ただし,
矢印の長さは任意でよい。
q
(
c
)金属球 A とB を問( b)の位置に固定した。その後,
’
‘ B
金属球
点 0に電荷 q'を与えた小さな金属球を置くと,点 P
における電場の大きさがゼロとなった。点 Oに置か
れた金属球の電気量 q
'を求めよ。
囚
図 lのような電流一電圧特性のダイオード Dがある。これと抵抗値引の抵抗 R,起
.
5vと 0.7Vの 2つの電池 E
A
, EBおよびスイッチ Sを用いて図 2のよ
電力がそれぞれ 1
うな回路を作った。電池の内部抵抗は無視できるものとして以下の問いに答えよ。
R
D
0
.
0
2
s
001
図1
図2
(
a
)スイッチ Sを端子 A につないだ。このとき,ダイオード Dの両端にかかる電圧 Vを
,
回路に流れる電流 Iを用いて表せ。
(
b)問( a
)で求めた V とIの関係を解答欄の図に書き入れよ。
(
c)抵抗 Rに流れる電流の値を求めよ。
(
d)抵抗 Rで消費される電力を求めよ。
(
e)次にスイッチ Sを端子 Aから離して端子 Bにつなぎかえた。このとき,抵抗 Rに流
れる電流の値を求めよ。
2
平成 28年度富山大学理学部物理学科 一般入試(後期日程)
回
問題用紙
図のような一辺の長されの立方体の容器中に,質量 m の理想、気体分子がアポガドロ
NA)個入っている。ある分子の速度成分を (
vx,Vy, Vz)
,分子と容器の壁との衝突は
数 (
全て完全弾性衝突であるとして,以下の問いに答えよ。ただし,気体の温度を T,気体定
数を R とする。
(
a
)図に示された z軸に垂直な壁 Sとこの分子が衝
突するとき, l回の衝突で壁 Sに与える力積を
求めよ。
z
L
v
(
b)この分子が他の壁と衝突してから,再び同じ壁
Sに衝突するまでの時間間隔を求めよ。
(
c)この分子が 1秒間に壁 Sに及ぼす平均の力の大
x
きさを求めよ。
(
d
) NA個の分子の速さの 2乗平均を宗とする。 NAは非常に大きな数で,分子はすべて
の向きに平均的に運動していると見なすことができるので,
= ~V2 としてよい。
NA個の分子から壁 Sが受ける圧力 pは,単位面積あたりに壁 Sが受ける力に等し
い。この圧力 pを求めよ。
v
;
(
e
) 1個当たりの分子の平均運動エネルギーを T を用いて表せ。
(
f)分子の 2乗平均速度ゾ衰を求めよ。
(
g)水素分子( H2)と酸素分子( 02)をそれぞれ理想気体分子とみなし,それらの 2乗平
,
謹廷を求めよ。ただし,水素と酸素の原子量をそれぞれ 1
.
0および 1
6
均速度の比 Y
¥
1
1
'(02)2
とする。
3
平成 2
8年度富山大学理学部物理学科 一般入試(後期日程)
回
問題用紙
以下の文章の空欄(ア)∼(シ)に入る適切な語句,数や数式を答えよ。
光は(ア)波の一種で,私たちの目に感じることの出来る光を(イ)といい,その色
は光の持つ(ヴ)あるいは(エ)によって異なる。同じ媒質中では光は直進するが,異
なる媒質との境界面では,その一部が屈折し,残りは(オ)する。
光の屈折は,光の進む速さが媒質によって異なることが原因となり生じる。媒質 1の中
を速さりlで進む光が境界面を通過する際に屈折し,速さり2で媒質 2の中を進むとき,媒
質 1 に対する媒質 2 の(カ)屈折率 η12 は υl• V2 を用いて η12 = (キ)と表される。
また,この(カ)屈折率は媒質問の光の(エ)の比にも等しい。一方で,ある媒質の
光の(ク)屈折率 η は,光がその媒質中で進む速さ υおよび真空中で進む速さ cを用い
て η =(ケ)と表される。媒質 lから境界面の法線に対しである角度 tで,(ク)屈折
率のより大きな媒質 2ヘ入射した光は,境界面の法線に対し入射角より(コ)な屈折角
, rの聞には η12 = (サ)の関係が成り立つ。
ァで屈折する。(カ)屈折率 η12 とi
水深 h=1
.
0m の水槽の底に, 500円硬貨を水平に置いた状態で真上から見ると,実
際の水深より浅い位置に硬貨があるように見える。この現象は光の屈折が原因となる一
.
0と 1
.
3 とすると,水槽の見かけ
例である。空気および水の(ク)屈折率をそれぞれ 1
の水深町は(シ) m となる。 500円硬貨の直径は 2
.
7cmであり, 1
.
0m に対して十分小
さいために, s
i
ni
,s
i
nrをそれぞれ t
a
ni
,t
a
nrと近似できることでこの結果が導ける。
4
平成28年度富山大学理学部
一般入試(後期日程)
口山
(
a
)
(
b
)
距離
変位
(
c
)
回
(
b
)
(
a
)
速さ
(
c
)
引く力
(
d
)
解答用紙
平成28年度富山大学理学部
一般入試(後期日程)
|
物
理
学
科
|
解答用紙
|
受
験
番
号
|
|
回
解き方
大きさ
向き
。
(
b
)
(
a
)
金属球A
タ
ド
と
,
(
c
)
囚
(
c
)
(
a
)
I
(
d
)
I(
A
)
守
0
.
0
5
0
.
0
4
0
.
0
3
(
b
)
0
.
0
2
0
.
0
1
。
1
2 V
(V)
金属球 B
平成28年度富山大学理学部一般入試(後期日程)
解答用紙
「
受
!
関
与
|
|
回
(
a
)
(
b
)
(
c
)
(
d
)
(
e
)
(
f
)
(
g
)
回
(
ア
)
(
イ
)
(
ウ
)
(
エ
)
(
オ
)
(
カ
)
(
キ
)
(
ク
)
(
ケ
)
(
コ
)
(
サ
)
(
シ
)