294 - 財務省

法人税法等の改正
目 次
一 法人税率の引下げ�������� 295
7 貸倒引当金����������� 339
二 欠損金の繰越控除�������� 297
8 譲渡制限付株式を対価とする費用の
帰属事業年度の特例(創設)
���� 341
三 減価償却������������ 305
9 公益法人等が普通法人に移行する場
四 その他������������� 314
合の所得の金額の計算������� 348
1 公共法人の範囲��������� 314
10 確定給付企業年金等の掛金等の損金
2 公益法人等の範囲及び収益事業から
算入��������������� 363
除外される事業の範囲������� 315
11 特定同族会社の特別税率(留保金課
3 組織再編税制���������� 319
4 役員給与の損金不算入������ 330
税)��������������� 364
5 寄附金の損金不算入������� 336
12 その他������������� 370
五 地方法人税法関係�������� 373
6 国庫補助金等で取得した固定資産等
の圧縮額の損金算入�������� 337
め、平成27年度税制改正で決定した欠損金の繰越
はじめに
控除の見直しにおけるさらなる見直し、減価償却
平成28年度税制改正においては、現下の経済情
における建物附属設備及び構築物の償却方法の見
勢等を踏まえ、経済の好循環を確実なものとする
直し並びに生産性向上設備投資促進税制等の租税
観点から成長志向の法人税改革等を行うとともに、 特別措置の見直しを行う制度改正による課税ベー
消費税率引上げに伴う低所得者への配慮として消
スの拡大等により、財源を確保して、法人税率を
費税の軽減税率制度を導入することとされ、併せ
さらに引き下げることとされ、併せて、地方法人
て、少子化対策・教育再生や地方創生の推進等に
課税の見直しが行われた結果、国・地方を通じた
取り組むとともに、グローバルなビジネスモデル
法人実効税率(平成27年度:32.11%)は、平成
に適合した国際課税ルールの再構築を行うための
28年度に29.97%となり、目標としていた「20%
税制上の措置を講ずることとされました。このほ
台」を改革 2 年目にして実現し、さらに平成30年
か、震災からの復興を支援するための税制上の措
度には29.74%に引き下げることとされました。
置等を講ずることとされました。
このほか、円滑・適正な納税のための環境整備と
このうち法人税関係(国際課税関係を除きま
しての組織再編税制の所要の見直し等が行われま
す。
)については、平成27年度税制改正において
した。
着手した成長志向の法人税改革をさらに大胆に推
これらの改正を含む「所得税法等の一部を改正
進することによって、法人課税をより広く負担を
する法律」は、去る 3 月29日に参議院本会議で可
分かち合う構造へと改革し、
「稼ぐ力」のある企
決・成立し、同月31日に平成28年法律第15号とし
業等の税負担を軽減することにより、企業に対し
て公布されています。また、次の関係政省令等も、
て収益力拡大に向けた前向きな投資及び継続的か
それぞれ次のとおり公布されています。
つ積極的な賃上げが可能な体質への転換を促すた
・ 法人税法施行令等の一部を改正する政令(平
─ 294 ─
――法人税法等の改正――
・ 地方法人税法施行規則の一部を改正する省令
28. 3 .31政令第146号)
・ 地方法人税法施行令の一部を改正する政令
(平28. 4 .15財務省令第42号)
・ 法人税法別表第一独立行政法人の項の規定に
(平28. 3 .31政令第147号)
基づき、法人税を課さない法人を指定する件の
・ 法人税法施行規則等の一部を改正する省令
一部を改正する件(平28. 3 .31財務省告示第92
(平28. 3 .31財務省令第16号)
号)
・ 資産再評価法施行規則の一部を改正する省令
・ 寄附金控除の対象となる寄附金又は法人の各
(平28. 3 .31財務省令第23号)
事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入
・ 減価償却資産の耐用年数等に関する省令の一
する寄附金を指定する件の一部を改正する件
部を改正する省令(平28. 3 .31財務省令第27号)
・ 法人税法施行規則の一部を改正する省令(平
(平28. 3 .31財務省告示第93号)
28. 4 .15財務省令第41号)
一 法人税率の引下げ
らに法人税率を引き下げることとされました。
1 改正の趣旨及び概要
この法人税率のさらなる引下げと併せて、地方
法人税改革の初年度となった平成27年度税制改
法人課税の見直しが行われた結果、法人実効税率
正においては、欠損金の繰越控除の見直し、受取
は、平成28年度に29.97%に、平成30年度に29.74
配当等の益金不算入の見直し及び研究開発税制等
%に、それぞれ引き下げることとされています。
の租税特別措置の見直しを行う制度改正による課
税ベースの拡大等により財源を確保しつつ、法人
2 改正の内容
税率(改正前:25.5%)を平成27年度に23.9%に
内国法人の各事業年度の所得に対する法人税の
引き下げることとされました。
税率(いわゆる基本税率)が、23.2%(改正前:
平成28年度税制改正においては、
『経済財政運
23.9%)に引き下げられました(法法66①)。
営と改革の基本方針2015~経済再生なくして財政
ただし、内国法人の平成28年 4 月 1 日から平成
健全化なし~(平成27年 6 月30日閣議決定)
』や
30年 3 月31日までの間に開始する事業年度の所得
『「日本再興戦略」改訂2015-未来への投資・生産
に対する法人税の税率は、23.4%とされています
性革命-(平成27年 6 月30日閣議決定)
』におい
(改正法附則26)。
て「現在進めている成長志向の法人税改革をでき
なお、中小法人、一般社団法人等、人格のない
るだけ早期に完了する。
」とされたことを踏まえ、
社団等、公益法人等、協同組合等及び特定の医療
後述の「二 欠損金の繰越控除」の 2 の改正、
法人には、いわゆる軽減税率(19%)及び租税特
「三 減価償却」の 3 の改正、後掲の「租税特別
別措置法において措置されている軽減税率の特例
措置法等(法人税関係)の改正」の「第一 税額
(19%⇒15%)が適用されていますが、この軽減
控除関係」の「八 生産性向上設備等を取得した
税率及び軽減税率の特例については、今般の平成
場合の特別償却又は法人税額の特別控除制度(生
28年度税制改正において、特段の見直しは行われ
産性向上設備投資促進税制)
」の 2 の改正等によ
ていません。
る課税ベースの拡大等により財源を確保して、さ
具体的には、次の(表 1 )のとおりとなります。
─ 295 ─
――法人税法等の改正――
(表 1 )
改正後
改正前
法人の区分
平成28・29年度
所得年800万
円以下の金額
平成30年度
所得年800万
円以下の金額
所得年800万
円以下の金額
中小法人以外の普通法人
23.9%
―
23.4%
―
23.2%
―
中小法人、一般社団法人等
及び人格のない社団等
23.9%
19%
(15%)
23.4%
19%
(15%)
23.2%
19%
公益法人等、協同組合等及
び特定の医療法人
19%
―
(15%)
19%
―
(15%)
19%
―
特定の協同組合等
22%
22%
22%
(注 1 ) 「中小法人」とは、普通法人のうち各事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が 1 億
円以下であるもの又は資本若しくは出資を有しないものをいい、次の法人を除いたものとされています
(法法66②⑥、法令139の 6 の 2 )。
⑴ 相互会社
⑵ 大法人(資本金の額又は出資金の額が 5 億円以上である法人、相互会社及び法人課税信託に係る受
託法人をいいます。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人
なお、相互会社には、外国相互会社を含むこととされています。
⑶ 普通法人との間に完全支配関係がある全ての大法人が有する株式及び出資の全部をその全ての大法
人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合においてそのいずれか一の法人とその普通法
人との間にそのいずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときのその普通法人
⑷ 投資法人
⑸ 特定目的会社
⑹ 法人課税信託に係る受託法人
(注 2 ) 「一般社団法人等」とは、一般社団法人及び一般財団法人のうち非営利型法人に該当するもの並びに公
益社団法人及び公益財団法人をいいます(法法66①)
。
(注 3 ) 法人税法以外の法律によって公益法人等とみなされているもの(認可地縁団体、管理組合法人、団地
管理組合法人、法人である政党等、防災街区整備事業組合、特定非営利活動法人、マンション建替組合
及びマンション敷地売却組合)については、中小法人、一般社団法人等及び人格のない社団等の税率が
適用されます。
(注 4 ) 括弧内の税率は、租税特別措置法において中小企業者等の法人税率(軽減税率)の特例として規定さ
れている平成24年 4 月 1 日から平成29年 3 月31日までの間に開始する各事業年度の所得の金額に適用さ
れる税率です(措法42の 3 の 2 ①)。
(注 5 ) 特定の協同組合等の税率は、租税特別措置法において規定されている基準に該当する協同組合等の各
。
事業年度の所得の金額のうち10億円を超える部分の金額に適用される特例税率です(措法68①)
また、連結納税制度の場合についても同様に、
である連結親法人及び特定の医療法人である連結
連結親法人の各連結事業年度の連結所得に対する
親法人には、いわゆる軽減税率(19%又は20%)
法人税の税率が、23.2%(改正前:23.9%)に引
及び租税特別措置法において措置されている軽減
き下げられました(法法81の12①)
。
税率の特例(19%⇒15%又は20%⇒16%)が適用
ただし、連結親法人の平成28年 4 月 1 日から平
されていますが、この軽減税率及び軽減税率の特
成30年 3 月31日までの間に開始する連結事業年度
例については、今般の平成28年度税制改正におい
の連結所得に対する法人税の税率は、23.4%とさ
て、特段の見直しは行われていません。
れています(改正法附則27)
。
具体的には、次の(表 2 )のとおりとなります。
なお、中小法人である連結親法人、協同組合等
─ 296 ─
――法人税法等の改正――
(表 2 )
改正後
改正前
連結親法人の区分
平成28・29年度
平成30年度
連結所得年
800万 円 以 下
の金額
連結所得年
800万 円 以 下
の金額
連結所得年
800万 円 以 下
の金額
中小法人以外の普通法人
23.9%
―
23.4%
―
23.2%
―
中小法人
23.9%
19%(15%)
23.4%
19%(15%)
23.2%
19%
20%
―
協同組合等及び特定の医療法人
特定の協同組合等
20%
―(16%)
22%
20%
―(16%)
22%
22%
(注 1 ) 中小法人は、上記(表 1 )の(注 1 )と同様です(法法81の12②⑥、66⑥)
。
(注 2 ) 括弧内の税率は、租税特別措置法において中小企業者等である連結法人の法人税率(軽減税率)の特
例として規定されている平成24年 4 月 1 日から平成29年 3 月31日までの間に開始する各連結事業年度の
連結所得の金額に適用される税率です(措法68の 8 ①)
。
(注 3 ) 特定の協同組合等である連結親法人の税率は、租税特別措置法において規定されている基準に該当す
る協同組合等である連結親法人の各連結事業年度の連結所得の金額のうち10億円を超える部分の金額に
適用される特例税率です(措法68の108①)。
て適用し、法人の同日前に開始した事業年度の所
3 適用関係
得に対する法人税については、従前どおりとされ
上記 2 の改正は、法人の平成28年 4 月 1 日以後
ています(改正法附則21)。連結納税制度の場合
に開始する事業年度の所得に対する法人税につい
についても同様です(改正法附則21)。
二 欠損金の繰越控除
すなわち、青色欠損金の控除限度額は、次の
1 改正前の制度の概要
とおり段階的に引き下げることとされています。
⑴ 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰
① 法人の平成27年 4 月 1 日から平成29年 3 月
越し
31日までの間に開始する事業年度……欠損金
内国法人の各事業年度開始の日前 9 年以内に
額控除前の所得の金額の100分の65相当額
開始した事業年度で青色申告書を提出した事業
② 法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始する事
年度において生じた欠損金額(以下「青色欠損
業年度……欠損金額控除前の所得の金額の
金額」といいます。
)がある場合には、その青
100分の50相当額
色欠損金額に相当する金額は、その各事業年度
なお、中小法人等、再建中の法人及び新設法
の所得の金額の計算上、欠損金額控除前の所得
人については、欠損金額控除前の所得の金額を
の金額の100分の50相当額を限度として、損金
限度として、損金の額に算入することとされて
の額に算入することとされています
(法法57①)
。
います(法法57⑪)
。
ただし、法人の平成27年 4 月 1 日から平成29
(注 1 )
「中小法人等」とは、各事業年度終了の時
年 3 月31日までの間に開始する事業年度につい
において次の法人に該当する内国法人をい
ては、欠損金額控除前の所得の金額の100分の
います(法法57⑪一、58⑥一、66⑥二・三、
65相当額を限度とすることとされています(平
法令139の 6 の 2 )
。
成27年改正法附則27②)
。
① 普通法人のうち、資本金の額若しくは
─ 297 ─
――法人税法等の改正――
出資金の額が 1 億円以下であるもの又は
① 更生手続開始の決定があった場合にお
資本若しくは出資を有しないもの
けるその更生手続開始の決定の日からそ
ただし、次の法人を除いたものとされ
の更生手続開始の決定に係る更生計画認
ています。
可の決定の日以後 7 年を経過する日まで
イ 投資法人
の期間(以下「更生期間」といいます。)
ロ 特定目的会社
内の日の属する事業年度
ハ 法人課税信託に係る受託法人
ただし、更生期間内にその更生手続開
ニ 大法人(資本金の額又は出資金の額
始の決定に係る次の事実が生じた場合に
が 5 億円以上である法人、相互会社及
は、その更生手続開始の決定の日から次
び法人課税信託に係る受託法人をいい
の事実が生じた日までの期間内の日の属
ます。
)との間にその大法人による完全
する事業年度とされています(法法57⑪
支配関係がある普通法人
二イ、法令112⑮)
。
なお、相互会社には、外国相互会社
イ その更生手続開始の決定を取り消す
決定の確定
を含むこととされています。
ホ 普通法人との間に完全支配関係があ
る全ての大法人が有する株式及び出資
ロ 更生手続廃止の決定の確定
ハ 更生計画不認可の決定の確定
の全部をその全ての大法人のうちいず
② 再生手続開始の決定があった場合にお
れか一の法人が有するものとみなした
けるその再生手続開始の決定の日からそ
場合においてそのいずれか一の法人と
の再生手続開始の決定に係る再生計画認
その普通法人との間にそのいずれか一
可の決定の日以後 7 年を経過する日まで
の法人による完全支配関係があること
の期間(以下「再生期間」といいます。)
となるときのその普通法人
内の日の属する事業年度
ただし、再生期間内にその再生手続開
ヘ 相互会社
始の決定に係る次の事実が生じた場合に
② 公益法人等又は協同組合等
なお、公益法人等には、法人税法以外
は、その再生手続開始の決定の日から次
の法律によって公益法人等とみなされて
の事実が生じた日までの期間内の日の属
いるもの(認可地縁団体、管理組合法人、
する事業年度とされています(法法57⑪
団地管理組合法人、法人である政党等、
二ロ、法令112⑯)
。
防災街区整備事業組合、特定非営利活動
イ その再生手続開始の決定を取り消す
法人、マンション建替組合、マンション
決定の確定
敷地売却組合等)を含むこととされてい
ロ 再生手続廃止の決定の確定
ます。
ハ 再生計画不認可の決定の確定
ニ 再生計画取消しの決定の確定
③ 人格のない社団等
(注 2 )
「再建中の法人」とは、内国法人の各事業
③ 法人税法第59条第 2 項に規定する政令
年度が次の事業年度(その内国法人の事業
で定める事実が生じた場合におけるその
の再生が図られたと認められる事由が生じ
事実が生じた日から同日の翌日以後 7 年
た日以後に終了する事業年度を除きます。)
を経過する日までの期間内の日の属する
である場合におけるその内国法人をいいま
事業年度
す( 法 法57⑪ 二、58⑥ 二、 法 令112⑭、116
具体的には、次の事実となります(法
の 2 ⑤)
。
令117二~五)
。
─ 298 ─
――法人税法等の改正――
のいずれか一の法人による完全支配関係が
イ 内国法人について特別清算開始の命
あることとなるときのその普通法人及び株
令があったこと。
式移転完全親法人を除くこととされていま
ロ 内国法人について破産手続開始の決
す。
定があったこと。
また、平成27年度税制改正において、青色欠
ハ 法人税法施行令第24条の 2 第 1 項に
損金の繰越期間(改正前: 9 年)及び帳簿書類
規定する事実
保存要件における保存期間(改正前: 9 年)を、
ニ 再生手続開始の決定があったこと及
び上記イからハまでの事実に準ずる事
それぞれ10年に延長する改正(施行日:平成29
実
年 4 月 1 日)が行われており(法法57①、法規
④ 法令の規定による整理手続によらない
26の 3 ①)、これらの改正は、法人の平成29年
負債の整理に関する計画の決定又は契約
4 月 1 日以後に開始する事業年度において生ず
の締結で、第三者が関与する協議による
る欠損金額について適用することとされていま
ものがあった場合におけるそのあった日
す(平成27年改正法附則27①、平成27年改正法
から同日の翌日以後 7 年を経過する日ま
規附則 2 ①)。
での期間内の日の属する事業年度
具体的には、次のものとなります(法
⑵ 青色申告書を提出しなかった事業年度の災害
令112⑰、法規26の 3 の 2 ③)。
による損失金の繰越し
イ 債権者集会の協議決定で合理的な基
内国法人の各事業年度開始の日前 9 年以内に
準により債務者の負債整理を定めてい
開始した事業年度において生じた欠損金額のう
るもの
ちに災害損失欠損金額がある場合には、その災
ロ 行政機関、金融機関その他第三者の
害損失欠損金額に相当する金額は、その各事業
あっせんによる当事者間の協議による
年度の所得の金額の計算上、欠損金額控除前の
上記イに準ずる内容の契約の締結
所得の金額の100分の50相当額を限度として、
(注 3 )
「新設法人」とは、内国法人の各事業年度
損金の額に算入することとされています(法法
がその内国法人の設立の日から同日以後 7
58①)。
年を経過する日までの期間内の日の属する
ただし、法人の平成27年 4 月 1 日から平成29
事業年度(その内国法人の発行する株式が
年 3 月31日までの間に開始する事業年度につい
金融商品取引所等に上場されたこと等の事
ては、欠損金額控除前の所得の金額の100分の
由が生じた日以後に終了する事業年度を除
65相当額を限度とすることとされています(平
きます。
)である場合におけるその内国法人
成27年改正法附則27②)。
をいいます(法法57⑪三、58⑥三、法令112
すなわち、災害損失金の控除限度額は、次の
⑲、116の 2 ⑦)。
とおり段階的に引き下げることとされています。
ただし、普通法人に限ることとされると
① 法人の平成27年 4 月 1 日から平成29年 3 月
ともに、中小法人等、大法人との間にその
31日までの間に開始する事業年度……欠損金
大法人による完全支配関係がある普通法人、
額控除前の所得の金額の100分の65相当額
普通法人との間に完全支配関係がある全て
② 法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始する事
の大法人が有する株式及び出資の全部をそ
業年度……欠損金額控除前の所得の金額の
の全ての大法人のうちいずれか一の法人が
100分の50相当額
有するものとみなした場合においてそのい
なお、中小法人等、再建中の法人及び新設法
ずれか一の法人とその普通法人との間にそ
人については、欠損金額控除前の所得の金額を
─ 299 ─
――法人税法等の改正――
ます(法法81の 9 ⑧)。
限度として、損金の額に算入することとされて
います(法法58⑥)
。
(注) 中小法人等に該当する連結親法人、再建中
また、平成27年度税制改正において、災害損
の連結親法人及び新設連結親法人については、
失金の繰越期間(改正前: 9 年)及び帳簿書類
上記⑴(注 1 )から(注 3 )までと同様です。
保存要件における保存期間(改正前: 9 年)を、
さらに、その連結欠損金額のうち特定連結欠
それぞれ10年に延長する改正(施行日:平成29
損金額がある場合には、その特定連結欠損金額
年 4 月 1 日)が行われており(法法58①、法規
については、その特定連結欠損金額に係る特定
26の 5 ①)、これらの改正は、法人の平成29年
連結欠損金個別帰属額を有する各連結法人の連
4 月 1 日以後に開始する事業年度において生ず
結欠損金額控除前の個別所得金額が控除限度と
る欠損金額について適用することとされていま
されています(法法81の 9 ①)。
す(平成27年改正法附則27①、平成27年改正法
また、平成27年度税制改正において、連結欠
規附則 2 ①)
。
損金の繰越期間(改正前: 9 年)及び帳簿書類
保存要件における保存期間(改正前: 9 年)を、
⑶ 連結欠損金の繰越し
それぞれ10年に延長する改正(施行日:平成29
連結親法人の各連結事業年度開始の日前 9 年
年 4 月 1 日)が行われており(法法81の 9 ①、
以内に開始した連結事業年度において生じた連
法規37の 3 の 2 ①)、これらの改正は、連結法
結欠損金額がある場合には、その連結欠損金額
人の平成29年 4 月 1 日以後に開始する連結事業
に相当する金額は、その各連結事業年度の連結
年度において生ずる連結欠損金額について適用
所得の金額の計算上、連結欠損金額控除前の連
することとされています(平成27年改正法附則
結所得の金額の100分の50相当額を限度として、
30①、平成27年改正法規附則 2 ③)。
損金の額に算入することとされています(法法
⑷ 会社更生等による債務免除等があった場合の
81の 9 ①)
。
ただし、連結親法人の平成27年 4 月 1 日から
欠損金の損金算入
平成29年 3 月31日までの間に開始する連結事業
① 会社更生による債務免除等があった場合の
年度については、連結欠損金額控除前の連結所
期限切れ欠損金の損金算入
得の金額の100分の65相当額を限度とすること
内国法人について更生手続開始の決定があ
とされています(平成27年改正法附則30②)
。
った場合において、その内国法人が一定の債
すなわち、連結欠損金の控除限度額は、次の
権につき債務の免除等を受けたときは、その
とおり段階的に引き下げることとされています。
債務の免除等を受けた日の属する事業年度終
① 連結親法人の平成27年 4 月 1 日から平成29
了の時における前事業年度以前の事業年度か
年 3 月31日までの間に開始する連結事業年度
ら繰り越された欠損金額の合計額(以下「設
……連結欠損金額控除前の連結所得の金額の
立当初からの欠損金額」といいます。)のう
100分の65相当額
ちその債務の免除等による利益の額の合計額
② 連結親法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始
に達するまでの金額は、その債務の免除等を
する連結事業年度……連結欠損金額控除前の
受けた日の属する事業年度の所得の金額の計
連結所得の金額の100分の50相当額
算上、損金の額に算入することとされていま
なお、中小法人等に該当する連結親法人、再
す(法法59①、法令116の 3 )。
建中の連結親法人及び新設連結親法人について
② 民事再生等による債務免除等があった場合
は、連結欠損金額控除前の連結所得の金額を限
(一定の評定を行う場合)の期限切れ欠損金
度として、損金の額に算入することとされてい
─ 300 ─
の損金算入
――法人税法等の改正――
内国法人について再生計画認可の決定があ
の間に開始する連結事業年度については、連
ったこと等の一定の評定が行われる場合にお
結欠損金額控除後の個別所得金額からその超
いて、その内国法人が一定の債権につき債務
える部分の金額の100分の35相当額を控除し
の免除等を受けたときは、その債務の免除等
た金額とすることとされています(平成27年
を受けた日の属する事業年度終了の時におけ
改正法令附則10②)。
る設立当初からの欠損金額のうちその債務の
すなわち、連結欠損金額控除前の個別所得
免除等による利益の額の合計額に達するまで
金額が債務の免除等による利益の額の合計額
の金額は、その債務の免除等を受けた日の属
を超える場合において、連結欠損金額控除後
する事業年度の所得の金額の計算上、欠損金
の個別所得金額から控除する金額は、次のと
額控除前の所得の金額を限度として、損金の
おり段階的に引き上げることとされています。
額に算入することとされています(法法59②、
ハ 連結法人の連結親法人事業年度が平成27
年 4 月 1 日から平成29年 3 月31日までの間
法令117の 2 )
。
に開始する連結事業年度……その超える部
③ 民事再生等による債務免除等があった場合
分の金額の100分の35相当額
(一定の評定を行わない場合)の期限切れ欠
ニ 連結法人の連結親法人事業年度が平成29
損金の損金算入
上記②の場合を除き、内国法人について再
年 4 月 1 日以後に開始する連結事業年度…
生手続開始の決定があったこと等の事実が生
…その超える部分の金額の100分の50相当
じた場合において、その内国法人が一定の債
額
④ 解散の場合の期限切れ欠損金の損金算入
権につき債務の免除等を受けたときは、次の
イの金額からロの金額を控除した金額のうち
法人が解散した場合において、残余財産が
その債務の免除等による利益の額の合計額に
ないと見込まれるときは、次のイの金額から
達するまでの金額は、その債務の免除等を受
ロの金額を控除した金額は、その清算中に終
けた日の属する事業年度の所得の金額の計算
了する事業年度の所得の金額の計算上、この
上、この制度の適用前の所得の金額を限度と
制度の適用前の所得の金額を限度として、損
して、損金の額に算入することとされていま
金の額に算入することとされています(法法
す(法法59②、法令117の 2 )
。
59③、法令118)。
イ その事業年度終了の時における設立当初
イ その事業年度終了の時における設立当初
からの欠損金額
からの欠損金額
ロ 上記⑴又は⑵によりその事業年度の所得
ロ 上記⑴又は⑵によりその事業年度の所得
の金額の計算上損金の額に算入される欠損
の金額の計算上損金の額に算入される欠損
金額
金額
なお、連結納税制度において連結欠損金額
控除前の個別所得金額が債務の免除等による
2 改正の趣旨及び内容
利益の額の合計額を超える場合には、連結欠
平成27年度税制改正においては、法人税改革に
損金額控除後の個別所得金額からその超える
伴う課税ベースの拡大等の一つとして、中小法人
部分の金額の100分の50相当額を控除した金
等、再建中の法人及び新設法人以外の普通法人の
額を限度とすることとされています(法令
青色欠損金及び災害損失金の控除限度額を段階的
155の 2 ①二)
。
に引き下げる等の見直しが行われましたが、改革
ただし、連結法人の連結親法人事業年度が
に伴う企業経営への影響を平準化する観点から、
平成27年 4 月 1 日から平成29年 3 月31日まで
この見直しについて、次の⑴のさらなる見直しが
─ 301 ─
――法人税法等の改正――
行われるとともに、欠損金の繰越期間等を10年に
④ 連結親法人の平成30年 4 月 1 日以後に開始
延長する改正について、この改正がこの控除限度
する連結事業年度……連結欠損金額控除前の
額の欠損金額控除前の所得の金額の100分の50相
連結所得の金額の100分の50相当額
当額への引下げ等と併せて措置されている趣旨を
なお、連結欠損金額控除前の個別所得金額が
踏まえ、次の⑵の所要の見直しが行われました。
債務の免除等による利益の額の合計額を超える
場合における連結欠損金額控除後の個別所得金
⑴ 欠損金の控除限度額の段階的引下げ等を行う
額から控除する金額の段階的引上げを行う見直
見直しのさらなる見直し
し(上記 1 ⑷③)についても、同様の見直しが
青色欠損金及び災害損失金の控除限度額の段
行われ、次のとおりとされました(平成27年改
階的引下げを行う見直し(上記 1 ⑴及び⑵)に
。
正法令附則10②)
ついて、さらなる見直しが行われ、次のとおり
① 連結法人の連結親法人事業年度が平成27年
とされました(平成27年改正法附則27②)
。
4 月 1 日から平成28年 3 月31日までの間に開
① 法人の平成27年 4 月 1 日から平成28年 3 月
始する連結事業年度……その超える部分の金
額の100分の35相当額
31日までの間に開始する事業年度……欠損金
② 連結法人の連結親法人事業年度が平成28年
額控除前の所得の金額の100分の65相当額
② 法人の平成28年 4 月 1 日から平成29年 3 月
4 月 1 日から平成29年 3 月31日までの間に開
31日までの間に開始する事業年度……欠損金
始する連結事業年度……その超える部分の金
額控除前の所得の金額の100分の60相当額
額の100分の40相当額
③ 法人の平成29年 4 月 1 日から平成30年 3 月
③ 連結法人の連結親法人事業年度が平成29年
31日までの間に開始する事業年度……欠損金
4 月 1 日から平成30年 3 月31日までの間に開
額控除前の所得の金額の100分の55相当額
始する連結事業年度……その超える部分の金
額の100分の45相当額
④ 法人の平成30年 4 月 1 日以後に開始する事
④ 連結法人の連結親法人事業年度が平成30年
業年度……欠損金額控除前の所得の金額の
4 月 1 日以後に開始する連結事業年度……そ
100分の50相当額
の超える部分の金額の100分の50相当額
また、連結欠損金の控除限度額の段階的引下
げを行う見直し(上記 1 ⑶)についても、同様
の見直しが行われ、次のとおりとされました
⑵ 欠損金の繰越期間の延長等の所要の見直し
① 青色欠損金、災害損失金及び連結欠損金の
(平成27年改正法附則30②)
。
① 連結親法人の平成27年 4 月 1 日から平成28
繰越期間の延長の所要の見直し
年 3 月31日までの間に開始する連結事業年度
青色欠損金及び災害損失金の繰越期間(改
……連結欠損金額控除前の連結所得の金額の
正前: 9 年)を、それぞれ10年に延長する改
100分の65相当額
正(上記 1 ⑴及び⑵)の施行日(平成29年 4
② 連結親法人の平成28年 4 月 1 日から平成29
月 1 日)について、平成30年 4 月 1 日とする
年 3 月31日までの間に開始する連結事業年度
見直しが行われ(平成27年改正法附則 1 八の
……連結欠損金額控除前の連結所得の金額の
二)、これらの改正は、法人の平成30年 4 月
100分の60相当額
1 日以後に開始する事業年度において生ずる
③ 連結親法人の平成29年 4 月 1 日から平成30
欠損金額について適用し、法人の同日前に開
年 3 月31日までの間に開始する連結事業年度
始した事業年度において生じた欠損金額につ
……連結欠損金額控除前の連結所得の金額の
いては、従前どおりとされました(平成27年
100分の55相当額
改正法附則27①)。
─ 302 ─
――法人税法等の改正――
また、連結欠損金の繰越期間(改正前: 9
それぞれ10年に延長する改正(上記 1 ⑴及び
年)を10年に延長する改正(上記 1 ⑶)の施
⑵)の施行日(平成29年 4 月 1 日)について、
行日(平成29年 4 月 1 日)についても、平成
平成30年 4 月 1 日とする見直しが行われ(平
30年 4 月 1 日とする見直しが行われ(平成27
成27年改正法規附則 1 二)、これらの改正は、
年改正法附則 1 八の二)
、この改正は、連結
法人の平成30年 4 月 1 日以後に開始する事業
法人の平成30年 4 月 1 日以後に開始する連結
年度において生ずる欠損金額について適用し、
事業年度において生ずる連結欠損金額につい
法人の同日前に開始した事業年度において生
て適用し、連結法人の同日前に開始した連結
じた欠損金額については、従前どおりとされ
事業年度において生じた連結欠損金額につい
ました(平成27年改正法規附則 2 ①)。
ては、従前どおりとされました(平成27年改
また、連結欠損金の帳簿書類保存要件にお
正法附則30①)
。
ける保存期間(改正前: 9 年)を10年に延長
(注) 上記の見直しに伴い、法人税の純損失等
する改正(上記 1 ⑶)の施行日(平成29年 4
の金額に係る更正の請求期間及び更正の期
月 1 日)についても、平成30年 4 月 1 日とす
間制限(法定申告期限から 9 年)を、それ
る見直しが行われ(平成27年改正法規附則 1
ぞれ法定申告期限から10年に延長する改正
二)、この改正は、連結法人の平成30年 4 月
の施行日(平成29年 4 月 1 日)について、
1 日以後に開始する連結事業年度において生
平成30年 4 月 1 日とする見直しが行われ(平
ずる連結欠損金額について適用し、連結法人
成27年改正法附則 1 八の二)、これらの改正
の同日前に開始した連結事業年度において生
は、法人の平成30年 4 月 1 日以後に開始す
じた連結欠損金額については、従前どおりと
る事業年度又は連結事業年度において生ず
されました(平成27年改正法規附則 2 ③)。
る純損失等の金額について適用し、法人の
なお、これらの改正に伴い、適格合併等によ
同日前に開始した事業年度又は連結事業年
る欠損金の引継ぎ等(法令112①②⑤⑦⑬)、引
度において生じた純損失等の金額について
継対象外未処理欠損金額の計算に係る特例(法
は、従前どおりとされています(平成27年
令113)、被合併法人等の未処理災害損失欠損金
改正法附則53①③)。詳細については、後掲
額の引継ぎ(法令116の 2 ①③)、みなし連結欠
の「国税通則法等の改正」の「八 その他
損金額の帰属連結事業年度等(法令155の19⑧)、
の納税環境整備関係の改正」の 2 をご参照
連結欠損金額のうちないものとされる連結欠損
ください。
金個別帰属額に相当する金額(法令155の20)
② 青色欠損金、災害損失金及び連結欠損金の
及び連結欠損金個別帰属額等(法令155の21②
帳簿書類保存要件における保存期間の延長の
二)に係る改正の施行日についても、同様の改
所要の見直し
正が行われています(平成27年改正法令附則 1
青色欠損金及び災害損失金の帳簿書類保存
五)
。
要件における保存期間(改正前: 9 年)を、
─ 303 ─
――法人税法等の改正――
(参考 1 )
控除限度額の見直し
100
100
繰欠
所得
平成28年度改正前
100
100
100
80
65
65
50
100
繰欠
平成
100
100
100
80
所得
平成28年度改正
(さらなる見直し)
100
50
65
26
55
60
27
50
28
29
30(年度)
(参考 2 )
控除限度額及び対象事業年度の推移
7 年⇒9年
10割⇒ 8 割
(23.12改正)
<平成28年度改正前>(23.12改正)
平成
17
18
⑦
19
⑥
20
⑤
21
22
23
24
8 割⇒6.5割
(27改正)
25
④
③
②
① 8割
⑦
⑧
⑨
⑥
⑦
⑧
⑤
⑥
⑦
④
⑤
⑥
③
④
⑤
26
②
③
④
27
6.5割⇒ 5 割
9 年⇒10年
(27改正)
28
29
① 6.5 割
② ①
③ ② ①
30
18
⑦
19
⑥
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42 (年度)
⑨
⑧
⑦
⑥
⑤
④
③
41
42 (年度)
① 5割
②
6.5割⇒ 6 割 5 割⇒5.5 割 9年⇒10年
<平成28年度改正>
17
32
5割
⑩
平成
31
20
⑤
21
22
23
24
25
④
③
②
① 8割
⑦
⑧
⑨
⑥
⑦
⑧
⑨
⑤
⑥
⑦
⑧
④
⑤
⑥
⑦
③
④
⑤
⑥
26
②
③
④
⑤
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
① 6.5 割
② ① 6割
③ ② ① 5.5割
④ ③ ② ① 5割
⑩
─ 304 ─
⑨
⑧
⑦
⑥
⑤
④
③
②
① 5割
――法人税法等の改正――
に未施行の経過措置及び施行期日に係る規定の改
3 適用関係
正であるため、この改正に伴う経過措置は、設け
上記 2 の改正は、未経過の期間の経過措置並び
られていません。
三 減価償却
航空機、車両運搬具、工具及び器具備品
1 改正前の制度の概要
(鉱業用減価償却資産及びリース資産を除
⑴ 償却の方法
きます。)……定額法又は定率法
減価償却資産の償却限度額の計算上選定する
ハ 鉱業用減価償却資産(鉱業権及びリース
ことができる償却の方法は、次のとおりとされ
)……定額法、定率法又
資産を除きます。
ています(法令48①、48の 2 ①)
。
は生産高比例法
ニ 無形固定資産(鉱業権及びリース資産を
① 平成19年 3 月31日以前に取得をされた減価
除きます。)及び生物……定額法
償却資産(国外リース資産にあっては、リー
ス契約が平成20年 3 月31日までに締結された
ホ 鉱業権……定額法又は生産高比例法
もの)
ヘ リース資産……リース期間定額法
イ 建物
(鉱業用減価償却資産を除きます。
)
(注 1 )
定率法は、平成24年 3 月31日以前に取
……平成10年 3 月31日以前に取得をされた
得をされた資産にあっては250%定率法と、
ものについては旧定額法又は旧定率法、同
同年 4 月 1 日以後に取得をされた資産に
年 4 月 1 日以後に取得をされたものについ
あっては200%定率法とされています(耐
ては旧定額法
令 5 ①二、別表 9 ・10)。「250%定率法」
ロ 建物附属設備、構築物、機械装置、船舶、
とは、定額法の償却率の250%相当の率に
航空機、車両運搬具、工具及び器具備品
よる定率法をいい、「200%定率法」とは、
(鉱業用減価償却資産及び国外リース資産
定額法の償却率の200%相当の率による定
を除きます。
)……旧定額法又は旧定率法
率法をいいます。
ハ 鉱業用減価償却資産(鉱業権及び国外リ
(注 2 )
「鉱業用減価償却資産」とは、鉱業経営
ース資産を除きます。
)……旧定額法、旧
上直接必要な減価償却資産で鉱業の廃止
定率法又は旧生産高比例法
により著しくその価値を減ずるものをい
ニ 無形固定資産(鉱業権を除きます。
)及
います(法令48⑤一)
。
び生物……旧定額法
ホ 鉱業権……旧定額法又は旧生産高比例法
⑵ 特別な償却の方法等
ヘ 国外リース資産……旧国外リース期間定
額法
① 減価償却資産の償却限度額を上記⑴の償却
の方法以外の償却の方法により計算すること
② 平成19年 4 月 1 日以後に取得をされた減価
について納税地の所轄税務署長の承認を受け
償却資産(リース資産にあっては、リース契
た場合には、その承認を受けた日の属する事
約が平成20年 4 月 1 日以後に締結されたも
業年度以後の各事業年度の償却限度額の計算
の)
については、その承認を受けた償却の方法を
イ 建物(鉱業用減価償却資産及びリース資
選定することができることとされています
産を除きます。
)……定額法
(法令48の 4 ①)。
ロ 建物附属設備、構築物、機械装置、船舶、
─ 305 ─
② 取替資産の償却限度額の計算については、
――法人税法等の改正――
納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合に
等については、届出は不要とされ、これらの
は、その採用している償却の方法に代えて、
減価償却資産の取得の日において、それぞれ
取替法を選定することができることとされて
旧定額法、定額法等の償却の方法を選定した
います(法令49①)
。
ものとみなされます(法令51②④)。
(注) 「取替資産」とは、軌条、枕木その他多量
② 償却の方法の選定の特例
に同一の目的のために使用される減価償却
平成19年 4 月 1 日以後に取得をされた減価
資産で、毎事業年度使用に耐えられなくな
償却資産(以下「新償却方法適用資産」とい
ったこれらの資産の一部がほぼ同数量ずつ
います。)について、
取り替えられるものをいいます(法令49③)。
イ 平成19年 3 月31日以前に取得をされたと
したならば、同日以前に取得をされ、既に
⑶ 減価償却資産の償却の方法の選定等
旧定額法、旧定率法又は旧生産高比例法を
選定している減価償却資産(以下「旧償却
① 償却の方法の選定の原則
減価償却資産の償却の方法は、資産区分ご
方法適用資産」といいます。
)と同一の資
とに、選定しなければならないこととされ
産区分に属する場合
(法令51①)
、設立の日、既によるべき償却の
で、かつ、
方法を選定している減価償却資産以外の資産
ロ 上記①の選定の届出をしていない場合
の取得をした日等といった内国法人の区分に
には、旧償却方法適用資産につき選定した償
応じた一定の日の属する事業年度の確定申告
却の方法に応じ、旧定額法にあっては定額法
書の提出期限までに、上記⑴の償却の方法の
を、旧定率法にあっては定率法を、旧生産高
うちそのよるべき方法を「減価償却資産の償
比例法にあっては生産高比例法を、それぞれ
却方法の届出書」により納税地の所轄税務署
選定したものとみなされます(法令51③)。
長に届け出なければならないこととされてい
ただし、既に償却の方法の変更の承認を受け
ます(法令51②)
。
た新償却方法適用資産と同一の資産区分に属
(注) 「資産区分」とは、平成19年 3 月31日以前
に取得をされた減価償却資産と同年 4 月 1
日以後に取得をされた減価償却資産との区
する新償却方法適用資産については、本措置
の適用はありません。
③ 法定償却方法
分ごと、かつ、その減価償却資産の種類ご
上記①又は②により減価償却資産につき償
との区分をいいます。
却の方法を選定しなかった場合には、法定償
また、 2 以上の事業所又は船舶を有する内
却方法によりその償却限度額を計算すること
国法人が事業所又は船舶ごとに償却の方法を
とされています(法令53)。なお、平成19年
選定しようとする場合には、上記と同様に、
4 月 1 日以後に取得をされた減価償却資産に
事業所又は船舶ごとの資産区分ごとに、選定
ついての法定償却方法は、次のとおりです。
しようとする償却の方法を上記の内国法人の
イ 建物附属設備、構築物、機械装置、船舶、
区分に応じた一定の日の属する事業年度の確
航空機、車両運搬具、工具及び器具備品
定申告書の提出期限までに、上記の届出書に
(鉱業用減価償却資産及びリース資産を除
より納税地の所轄税務署長に届け出ることと
きます。)……定率法
ロ 鉱業用減価償却資産及び鉱業権(リース
なります(法令51②)
。
なお、選定できる償却の方法が、旧定額法
のみである建物、無形固定資産又は生物や定
額法のみである建物、無形固定資産又は生物
─ 306 ─
)……生産高比例法
資産を除きます。
④ 償却の方法の変更
減価償却資産につき選定した償却の方法を
――法人税法等の改正――
変更しようとするとき又は 2 以上の事業所若
拡大等により財源をしっかりと確保しつつ、法人
しくは船舶を有し事業所若しくは船舶ごとに
実効税率の「20%台」への引下げを実現すること
償却の方法を選定していない場合で事業所若
とされ、この課税ベースの拡大等の一つとして、
しくは船舶ごとに償却の方法を選定しようと
減価償却制度の見直しが行われました。
するときは、その新たな償却の方法を採用し
減価償却制度の見直しについては、政府税制調
ようとする事業年度開始の日の前日までに、
査 会 の「 法 人 税 の 改 革 に つ い て 」( 平 成26年 6
その旨、変更しようとする理由等を記載した
月)において、その改革の方向性として、「定率
申請書を納税地の所轄税務署長に提出し、そ
法を廃止し、定額法に一本化すべき」、「その際、
の承認を受けなければならないこととされて
デフレ脱却に向けた「集中投資促進期間」におい
います(法令52①②)
。
て様々な政策対応が採られていることとの整合性
を踏まえて検討する必要がある」といった提言が
⑷ 資本的支出
なされており、平成27年度税制改正においては、
減価償却資産について資本的支出をした金額
中小事業者等における設備投資への影響に留意し
がある場合には、その金額を取得価額として、
つつ、経済の好循環の定着状況等を見極めながら
資本的支出の対象となった減価償却資産と種類
検討を行うものとされていました。
及び耐用年数を同じくする減価償却資産を新た
その後の政府・与党における法人税改革を一層
に取得したものとすることとされています(法
推進する議論の中で、投資拡大への影響も勘案し
令55①)
。
つつ、定率法の選択が可能とされている資産のう
資本的支出の対象となった減価償却資産(償
ち、①建物附属設備については建物と一体的に整
却の方法が250%定率法とされている資産を除
備されるものであること、②構築物については建
きます。)及び上記の新たに取得したものとさ
物と同様に長期安定的に使用されるものであるこ
れた減価償却資産について定率法を採用してい
とに着目して、平成28年度税制改正において、こ
るときは、資本的支出をした事業年度の翌事業
れらの資産について建物と同様に定額法に一本化
年度開始の時においてこれらを合算することが
する見直しが行われることとされました。このと
できることとされています(法令55④)
。
き、鉱業用減価償却資産についても同様に見直さ
また、上記の新たに取得したものとされた減
れ、建物附属設備及び構築物に加えて建物も、定
価償却資産について定率法を採用しているとき
率法の選択ができないこととされたほか、今般の
は、資本的支出をした事業年度の翌事業年度開
見直しに伴う所要の整備が行われています。
始の時においてその新たに取得したものとされ
なお、機械装置や器具備品などについては、①
た減価償却資産どうし(種類及び耐用年数が同
初期段階での生産性が高いものなど定率法が馴染
じものに限ります。
)を合算することができる
む面があること、②足元の投資拡大に向けた政策
こととされています(法令55⑤)
。
対応と不整合感が強いこと、③特に生産設備等の
(注)
連結納税制度における連結所得の金額の計
新陳代謝を促進すべき中小企業への影響が懸念さ
算においても同様とされています(法法81の
れることなどから、これらの資産の定額法への一
3)
。
本化は、引き続き慎重に検討すべき課題と考えら
れます。
2 改正の趣旨及び概要
(注 1 )
政府税制調査会「法人税の改革について(抜
平成28年度税制改正においては、平成27年度税
制改正に引き続き、成長志向型の法人税改革を更
に大胆に推進し、制度改正を通じた課税ベースの
─ 307 ─
粋)」
2 具体的な改革事項
⑷ 減価償却制度の見直し
――法人税法等の改正――
設備及び構築物について、選定可能な償却の方
② 改革の方向性
減価償却方法の選択の柔軟性は、資産
法が定額法のみとされました。また、同日以後
の使用実態に合わせた適切な減価償却費
に取得をされた鉱業用減価償却資産のうち建物、
の計上が目的だが、実際はその時々の損
建物附属設備及び構築物についても、定率法に
益状況に応じた節税効果の観点から選択
よる償却を選定できなくなり、これらの資産の
が行われているおそれがある。特に初期
選定可能な償却の方法が定額法と生産高比例法
の償却限度額が大きくなる定率法は、所
とのいずれかとされました(法令48の 2 ①)
。
得操作の可能性を大きくする。また、同
これにより、平成19年 4 月 1 日以後に取得をさ
様の資産について同様の使用実態がある
れた減価償却資産についての資産区分とその区
にもかかわらず、法人によって減価償却
分に応じた選定をすることができる償却の方法
方法が異なるという不均衡を生じさせる
は次のとおりとなりました。なお、今般、定額
おそれがある。
法や定率法といった「償却の方法」そのものに
(中略)
ついて見直しは行われていませんので、それぞ
このような観点から、定率法を廃止し、
れの「償却の方法」はこれまでと同じです。
定額法に一本化すべきである。その際、
① 建物、建物附属設備及び構築物(鉱業用減
デフレ脱却に向けた「集中投資促進期間」
価償却資産及びリース資産を除きます。)
において様々な政策対応が採られている
イ 平成28年 3 月31日以前に取得をされた建
こととの整合性を踏まえて検討する必要
物附属設備及び構築物……定額法又は定率
法
がある。
また、減価償却は使用実態に合わせて
ロ 建物並びに平成28年 4 月 1 日以後に取得
行うこととされているが、償却限度額の
をされた建物附属設備及び構築物……定額
範囲内で償却費の計上が任意でできるよ
法
うになっており、この制度は適正な期間
② 機械装置、船舶、航空機、車両運搬具、工
損益の計算を損なっているのではないか
具及び器具備品(鉱業用減価償却資産及びリ
との指摘もあった。
ース資産を除きます。
)……定額法又は定率
法
(注 2 ) 平成10年度税制改正における建物の償却の
③ 鉱業用減価償却資産(鉱業権及びリース資
方法の定額法への一本化の際は、鉱業用減価
償却資産である建物についてはその対象外と
)
産を除きます。
されていましたが、今般の改正では、建物、
イ 平成28年 4 月 1 日以後に取得をされた建
建物附属設備及び構築物と機械装置及び器具
物、建物附属設備及び構築物……定額法又
備品といった資産の種類ごとの質的な差をよ
は生産高比例法
ロ 平成28年 3 月31日以前に取得をされた建
り重点化するものといえますので、このよう
な観点からは、鉱業用減価償却資産であっても、
物、建物附属設備及び構築物並びに機械装
建物、建物附属設備及び構築物については同
置、船舶、車両運搬具、工具及び器具備品
様に整理すべきものと考えられました。
……定額法、定率法又は生産高比例法
④ 無形固定資産(鉱業権及びリース資産を除
3 改正の内容
)及び生物……定額法
きます。
⑴ 償却の方法の見直し
⑤ 鉱業権……定額法又は生産高比例法
既に上記 2 の概要で記述したところですが、
平成28年 4 月 1 日以後に取得をされた建物附属
⑥ リース資産……リース期間定額法
(注) 上記②、④~⑥は変更がありません。
─ 308 ─
――法人税法等の改正――
⑵ 特別な償却の方法の所要の見直し等
ては、同日以後に取得をされたものであっても、
特別な償却の方法を選定することができる減
これまでどおり取替法を選定することができる
価償却資産の範囲(上記 1 ⑵①の対象となる資
こととされています(法令49①)。ただし、取
産)から、平成28年 4 月 1 日以後に取得をされ
替法を選定した構築物について償却限度額を計
た建物附属設備及び構築物が除かれるとともに、
算する場合におけるその取得価額の50%に達す
同日以後に取得をされた鉱業用減価償却資産の
るまでの償却の方法は、定額法のみとなります
うち建物、建物附属設備及び構築物(つまり、
(法令49②)ので留意してください。
上記⑴③イの減価償却資産です。以下「鉱業用
建築物」といいます。
)について選定すること
⑶ 償却の方法の選定についての整備
ができる特別な償却の方法(上記 1 ⑵①の特別
今般の減価償却制度の見直しに伴い、次のと
な償却の方法)から、定率法その他これに準ず
おり所要の整備が行われました。
る方法が除かれました(法令48の 4 ①)。いず
① 資産区分
れも、定率法の選択をできないこととされた趣
償却の方法の選定における資産区分は、原
旨が損なわれないための対応です。
則として、平成19年 3 月31日以前に取得をさ
(注)
「その他これに準ずる方法」とは、級数法な
どがこれに当たるものと考えられています。
れた減価償却資産と同年 4 月 1 日以後に取得
をされた減価償却資産との区分ごとに、かつ、
なお、税務署長は、特別な償却の方法の承認
その減価償却資産の種類ごとの区分とされて
(上記 1 ⑵①の承認)に係る申請書により、鉱
いましたが、鉱業用建築物については、平成
業用建築物について承認を受けようとする特別
19年 4 月 1 日以後に取得をされた他の鉱業用
な償却の方法が定率法その他これに準ずる方法
減価償却資産とは別の区分とされました(法
であると認める場合には、その申請を却下する
令51①)。すなわち、上記⑴③イの減価償却
ものとされています(法令48の 4 ③)
。
資産を新たに区分された資産グループとして、
ところで、今般の見直しにより、平成28年 4
上記⑴③ロの減価償却資産とは異なる償却の
月 1 日以後に取得をされた構築物の償却の方法
方法を選定することができることとなります。
については定額法のみとされましたが、軌条や
なお、新たな資産区分として、改めて選定の
枕木といった取替資産に該当する構築物につい
届出が必要となります。
─ 309 ─
――法人税法等の改正――
(参考 1 )
改正前後の減価償却資産の区分の比較
新 1 号イ(定額法又は定率法)
建物附属設備
構築物
(28. 3 .31 以前取得)
旧 1 号(定額法)
新 1 号ロ(定額法)
建物
建物
建物附属設備
旧 2 号(定額法又は定率法)
構築物
建物附属設備
(28.4.1 以後取得)
構築物
新 2 号(定額法又は定率法)
機械装置
機械装置
船舶・航空機
船舶・航空機
車両運搬具
車両運搬具
工具
工具
器具備品
器具備品
新 3 号イ(定額法又は生産高比例法)
鉱業用減価償却資産のうち
建物
建物附属設備 (28.4.1 以後取得)
構築物
旧 3 号(定額法、定率法又は生産高比例法)
新 3 号ロ(定額法、定率法又は生産高比例法)
鉱業用減価償却資産のうち
鉱業用減価償却資産のうち
建物
建物
建物附属設備
建物附属設備 (28.3.31 以前取得)
構築物
構築物
建物、建物附属設備及び構築物以外の資産
建物、建物附属設備及び構築物以外の資産
※平成 19年 4 月 1 日以後取得のもの
属するものについては、選定の届出をしなく
② 届出
償却の方法の選定は、資産区分ごとに届出
とも、旧償却方法適用資産につき選定した償
をすることとされていますが、平成28年 4 月
却の方法が、旧定額法であれば定額法を、旧
1 日以後に取得をされた建物附属設備及び構
定率法であれば定率法を、旧生産高比例法で
築物(鉱業用減価償却資産に該当するものを
あれば生産高比例法を、それぞれ選定したも
除きます。)については、その償却の方法が
のとみなされますが、上記⑴③イの減価償却
定額法のみとされましたので、届出が不要と
資産については、これと同一の資産区分とさ
されました(法令51②)
。なお、これらの減
れる旧償却方法適用資産が旧定率法を選定し
価償却資産については、その取得した日にお
ている場合には本特例が適用されないことと
いて定額法を選定したものとみなされます
されました(法令51③)
。つまり、上記⑴③
イの減価償却資産にあっては、これと同一の
(法令51⑤)
。
③ 旧償却方法適用資産がある場合の償却の方
資産区分とされる旧償却方法適用資産につき
法の選定の特例
旧定率法を選定していたとしても、定率法を
上記 1 ⑶②により、平成28年 4 月 1 日以後
選定したものとみなされることはありません。
に取得をされた減価償却資産についても、平
(注) 鉱業用減価償却資産以外の平成28年 4 月
成19年 3 月31日以前に取得をされたとしたな
1 日以後に取得をされた建物附属設備及び
らば旧償却方法適用資産と同一の資産区分に
構築物については、上記②のとおり、届出
─ 310 ─
――法人税法等の改正――
不要で、かつ、定額法を選定したものとみ
資産について引き続き生産高比例法を選定
なされますので、本措置の対象にならない
したい場合には、改めて選定の届出をする
こととされています。
必要はありません(下記⑤参照)
。逆に、旧
④ 旧選定対象資産がある場合の償却の方法の
選定対象資産について定額法を選定してい
選定の特例
る場合において、新選定対象資産について
鉱業用減価償却資産のうち平成28年 4 月 1
生産高比例法を選定したいときは、本措置
日以後に取得をされた建物、建物附属設備及
の適用を受けることのないように、改めて
び構築物(以下「新選定対象資産」といいま
選定の届出をする必要があります。なお、
す。
)について、
新選定対象資産と同一の資産区分に属する
イ 平成28年 3 月31日以前に取得をされたと
他の新選定対象資産について、既に届出に
したならば、同日以前に取得をされ、既に
より生産高比例法を償却の方法として選定
定額法を選定している減価償却資産(旧選
している場合には、当然に本措置の適用が
定対象資産)と同一の資産区分に属する場
ないことに留意が必要です。
合
⑤ 法定償却方法
で、かつ、
平成28年 3 月31日以前に取得をされた建物
ロ 改めて選定の届出をしていない場合
附属設備及び構築物について、引き続き法定
には、定額法を選定したものとみなされます
償却方法が定率法とされています(法令53二
(法令51④)
。
イ)
。
すなわち、平成28年 4 月 1 日以後に取得を
(注) これにより、これらの建物附属設備及び
された減価償却資産は、上記①にあるように
構築物について、新たに収益事業を開始し
原則として、その償却の方法を選定して納税
た公益法人等が選定の届出をしなかった場
地の所轄税務署長に届け出なければならない
合等には、定率法により償却限度額を計算
こととされていますが、鉱業用減価償却資産
することとなります。
のうち同日以後に取得をされた建物、建物附
なお、鉱業用減価償却資産の法定償却方法
属設備又は構築物につき定額法を採用する場
には改正がありませんので、鉱業用建築物
合に、その資産が平成28年 3 月31日以前に取
(=新選定対象資産)を含め、平成19年 4 月
得をされたとしたならば同一の資産区分に属
1 日以後に取得をされた鉱業用減価償却資産
する減価償却資産につき既に定額法を選定し
については、法定償却方法は生産高比例法と
ている場合には、本措置により定額法を選定
なります(法令53二ロ)。
したものとみなされますので、実質的に、改
⑷ その他の整備
めて選定の届出をする必要はありません。
なお、既に償却の方法の変更の承認を受け
上記 1 ⑷の「償却の方法が250%定率法とさ
た新選定対象資産と同一の資産区分に属する
れている資産」とあるのを「平成24年 3 月31日
新選定対象資産については、本措置の適用は
以前に取得をされた資産」とする等、所要の規
ありません。
定の整備が行われました(法令48の 2 ②③⑤、
55④、56、57⑨)。
(注) 旧選定対象資産について生産高比例法を
選定している場合には、本措置の適用があ
りませんので、新選定対象資産について定
4 適用関係
額法を選定したい場合には、改めて選定の
⑴ 上記 3 ⑴から⑶までの改正は、法人の平成28
届出をする必要がありますが、新選定対象
年 4 月 1 日以後に終了する事業年度の償却限度
─ 311 ─
――法人税法等の改正――
額の計算について適用し、法人の同日前に終了
代表者の定めがなく、管理人の定めがある
した事業年度の償却限度額の計算については、
ものについては、代表者の氏名に代え、管
従前どおりとされています
(改正法令附則 6 ①)
。
理人の氏名を記載することとされています。
⑵ 償却の方法の変更の手続については、特段の
③ その償却の方法を変更しようとする減価償
改正はありませんでしたので、従前どおり、そ
却資産の種類及び構造若しくは用途又は細目
の新たな償却の方法を採用しようとする事業年
の区分
度開始の日の前日までに償却方法の変更の承認
(注) 2 以上の事業所を有する法人で事業所ご
申請書を納税地の所轄税務署長に提出し、その
とに償却の方法を選定していないものが事
承認を受けなければならないこととされていま
業所ごとに償却の方法を選定しようとする
す(法令52)が、平成28年 4 月 1 日以後最初に
場合にも、本経過措置の適用がありますが、
終了する事業年度において、建物、建物附属設
その場合には、償却の方法の変更をしよう
備及び構築物につき選定した償却の方法を変更
とする事業所ごとに、減価償却資産の種類
しようとする場合において、確定申告書の提出
及び構造若しくは用途又は細目の区分を記
期限までに、次の事項を記載した償却方法の変
載することとされています。
更の届出書を納税地の所轄税務署長に提出した
④ 現によっている償却の方法及びその償却の
ときは、その届出書をもって上記の償却方法の
方法を採用した日
変更の承認申請書とみなし、その届出書の提出
⑤ その他参考となるべき事項
をもってその承認があったものとみなすことと
したがって、例えば、平成28年 3 月31日以前
される経過措置が設けられています(改正法令
に取得をされた建物附属設備や構築物につき旧
附則 6 ②、改正法規附則 2 )
。
定率法又は定率法を採用してきた法人が、今回
① 新たな償却の方法及びその変更しようとす
の改正を機に、定額法に変更する場合には、本
る理由
経過措置により申告書の提出期限までに届出を
② 届出をする法人の名称、納税地及び法人番
行えば、同年 4 月 1 日以後最初に終了する事業
号並びに代表者の氏名
年度から定額法に変更することが可能です。
(注) 人格のない社団等が届出をする場合に、
(参考 2 )
償却方法の変更の特例
前事業年度開始の日
28.4.
1
事業年度開始の日
(定額法)
構築物 A
変更の届出
構築物 B
変更の届出の提出期限は平成28
年 4 月 1 日以後最初に終了する
事業年度の申告期限まで
(定額法)
(定率法)
届出事業年度から償却方法の変更
※ 経過措置がない場合には、下記
機械装置と同様に申請翌事業年度
からの適用
機械装置
(定率法)
変更の承認
の申請
─ 312 ─
税務署長
の承認
(定額法)
――法人税法等の改正――
なお、平成28年 4 月 1 日の属する事業年度開
⑶ 法人が平成28年 3 月31日の属する事業年度の
始の日以後 6 月の期間について仮決算による中
同日以前の期間内に減価償却資産について支出
間申告書を提出する場合には、その申告書の提
した金額について、上記 1 ⑷のとおり翌事業年
出期限までに上記の届出を行うこととなります。
度開始の時において本体に合算し、又は資本的
(注 1 )
平成28年 4 月 1 日以後に取得をされた建
支出どうしを合算して新たに取得したものとさ
物附属設備及び構築物(鉱業用減価償却資
れる減価償却資産は、同日以前に取得をされた
産を除きます。)については、上記 3 ⑴の改
減価償却資産に該当するものとされています
正により、その償却の方法は定額法のみと
(改正法令附則 6 ③)。すなわち、法人税法施行
されましたので、法人税法施行令第52条と
令第55条第 4 項及び第 5 項の条文上、「翌事業
同様、当然に、本経過措置を適用すること
年度開始の時において、新たに取得したものと
ができません。
する」と規定されていることから、例えば、定
率法を選定している構築物について平成28年 3
(注 2 )
連結納税制度においては、上記の届出は、
連結親法人が各連結法人についてその連結
月31日以前に資本的支出をした場合であっても、
親法人の納税地の所轄税務署長に対して、
新たに取得をしたものとされる日が平成28年 4
連結確定申告書の提出期限までに行うもの
月 1 日以後である場合には、その新たに取得を
とされ、その連結親法人に対して税務署長
したものとされる構築物について定額法が適用
による承認があったものとみなされること
されるという解釈がされる恐れもあることから、
とされています(改正法令附則11、法令155
200%定率法が適用されることが確認的に規定
の 6 ①二~四)。この場合の届出書の上記②
されたものです。なお、鉱業用減価償却資産に
の記載事項は、その連結親法人及び各連結
対する資本的支出についても同様ですので、新
法人の名称、納税地及び法人番号(連結子
たに取得をしたものとされる資産の償却の方法
法人にあっては、名称及び本店又は主たる
が、定額法又は生産高比例法となることはあり
事務所の所在地)並びに代表者の氏名とな
ません。
ります(改正法規附則 3 、法規37①)。なお、
(注) 法人が、鉱業用減価償却資産である建物並
その承認は、連結の解消又は連結からの離
びに建物附属設備及び構築物について平成28
脱があった場合においても有効ですし、逆に、
年 4 月 1 日以後に支出した資本的支出につい
単体納税制度において上記の届出による承
ては、これらの資産の償却の方法が定率法で
認があった場合には、その後の連結納税制
あっても、上記 3 ⑶により選定した定額法又
度においてもその承認は有効です(改正法
は生産高比例法となりますので留意してくだ
令附則11、法令155の 6 ②③)。
さい。
─ 313 ─
――法人税法等の改正――
(参考 3 )
資本的支出が平成28年 4 月 1 日前に行われた場合の経過措置
○ 法令55④
○ 法令55⑤
前事業年度開始の日
28.
4.
1 事業年度開始の日
前事業年度開始の日
旧減価償却資産(定率法)
旧減価償却資産(定率法)
取得
取得
別個に償却
追加償却資産
(定率法)
28.4.1 事業年度開始の日
新減価償却資産の取得
(定率法)
資本的支出
資本的支出
別個に償却
追加償却資産
(定率法)
追加償却資産
(定率法)
新減価償却資産の取得
(定率法)
資本的支出
資本的支出
追加償却資産
(定額法)
四 その他
統廃合等前
1 公共法人の範囲
⑴ 改正前の制度の概要
公共法人は、法人税を納める義務がないこと
とされています(法法 4 ②)
。
(注)
「公共法人」とは、法人税法別表第 1 に掲げ
る法人をいいます(法法 2 五、別表 1 )。
なお、公共法人となる独立行政法人は、財
務大臣が告示指定をしたものに限ることとさ
れています(法法別表 1 、平15. 9 財務告606)。
⑵ 改正の内容
「独立行政法人改革等に関する基本的な方針
(平成25年12月24日閣議決定)
」及び「各独立行
政法人の統廃合等に係る措置の実施時期につい
て(平成26年 8 月29日行政改革推進本部決定)
」
において、平成28年 4 月に行われる独立行政法
人の統廃合等についての決定がされ、この決定
を受けて各個別法の改正等が行われ、次の表の
「統廃合等前」の法人が「統廃合等後」の法人
とされました。
統廃合等後
国立研究開発法人海上技術
安全研究所
国立研究開発法人海
国立研究開発法人港湾空港
上・港湾・航空技術
技術研究所
研究所
国立研究開発法人電子航法
研究所
国立研究開発法人水産総合
国立研究開発法人水
研究センター
産研究・教育機構
独立行政法人水産大学校
国立研究開発法人量
国立研究開発法人放射線医
子科学技術研究開発
学総合研究所
機構
独立行政法人海技教育機構 独立行政法人海技教
独立行政法人航海訓練所
育機構
自動車検査独立行政法人
独立行政法人自動車
独立行政法人交通安全環境
技術総合機構
研究所
独立行政法人国立大学財
独立行政法人大学改
務・経営センター
革支援・学位授与機
独立行政法人大学評価・学
構
位授与機構
独立行政法人労働安全衛生
独立行政法人労働者
総合研究所
独立行政法人労働者健康福 健康安全機構
祉機構
上記の各個別法の改正等(施行日:平成28年
4 月 1 日)に伴い、公共法人となる独立行政法
─ 314 ─
――法人税法等の改正――
人における法人及び根拠法の名称等について、
する法律の一部を改正する法律(平成28
所 要 の 改 正 が 行 わ れ ま し た( 平15. 9 財 務 告
年法律第40号)」附則第21条において措置
606)
。
されています。
なお、この改正の施行の日は、改正再
⑶ 適用関係
処理等積立管理法の公布の日(平成28年
上記⑵の改正は、平成28年 4 月 1 日から適用
5 月18日)から起算して 6 月を超えない
することとされています(平28. 3 財務告92前
範囲内において政令で定める日とされて
文)。
おり(改正再処理等積立管理法附則 1 )、
2 公益法人等の範囲及び収益事業から除
外される事業の範囲
⑴ 改正前の制度の概要
今後、定められます。
ロ 統合
イ 漁船保険中央会が漁船保険組合に統合
されることに伴い、公益法人等の範囲か
公益法人等は、収益事業を行う場合、法人課
ら漁船保険中央会が除外されました(法
税信託の引受けを行う場合又は退職年金業務等
法別表 2 )。
を行う場合に限り、法人税を納める義務がある
こととされています(法法 4 ①)
。
(注) 漁船保険中央会の除外に係る改正は、
平成28年 5 月18日に公布された「漁業
(注)
「公益法人等」とは、法人税法別表第 2 に掲
経営に関する補償制度の改善のための
げる法人をいいます(法法 2 六、別表 2 )。
漁船損害等補償法及び漁業災害補償法
なお、公益法人等となる独立行政法人は、
の一部を改正する等の法律(平成28年
財務大臣が告示指定をしたものに限ることと
法律第39号)
」附則第12条第 2 号におい
さ れ て い ま す( 法 法 別 表 2 、 平15. 9 財 務 告
て措置されています。
607)。
なお、この改正の施行の日は、改正
収益事業とは、物品販売業、不動産販売業、
漁損補法等の公布の日(平成28年 5 月
金銭貸付業、製造業等の34事業で、継続して事
18日)から起算して 1 年を超えない範
業場を設けて行われるものをいいます(法法 2
囲内において政令で定める日とされて
十三、法令 5 )
。
おり(改正漁損補法等附則 1 )、今後、
ただし、法令等において参入が限定されてい
定められます。
る等、営利を目的とする法人と競合関係にない
ロ 「独立行政法人改革等に関する基本的
と認められる事業等については、収益事業から
な方針(平成25年12月24日閣議決定)」
除外されています(法令 5 )
。
及び「各独立行政法人の統廃合等に係る
措置の実施時期について(平成26年 8 月
⑵ 改正の内容
29日行政改革推進本部決定)」における
① 公益法人等の範囲
平成28年 4 月に行われる独立行政法人の
イ 追加
統廃合等についての決定を受けて各個別
公益法人等の範囲に使用済燃料再処理機
法の改正等が行われ、公共法人となる独
構が追加されました(法法別表 2 )
。
立行政法人である国立研究開発法人農業
(注)
使用済燃料再処理機構の追加に係る改
環境技術研究所、国立研究開発法人農業
正 は、 平 成28年 5 月18日 に 公 布 さ れ た
生物資源研究所及び独立行政法人種苗管
「原子力発電における使用済燃料の再処理
理センターが公益法人等となる独立行政
等のための積立金の積立て及び管理に関
法人である国立研究開発法人農業・食品
─ 315 ─
――法人税法等の改正――
産業技術総合研究機構に統合されました。
お存続するものとされた農業協同組合
上記の各個別法の改正等(施行日:平
中央会(以下「存続中央会」といいま
成28年 4 月 1 日)に伴い、公共法人とな
す。)は、法人税法その他法人税に関す
る独立行政法人について、所要の改正が
る法令の規定の適用については、同法
行われました(平15. 9 財務告606)
。
別表第 2 に掲げる法人とみなすことと
(注)
上記の統合に係る改正等は、統合先
されています(改正農協法等附則69①)
。
である国立研究開発法人農業・食品産
すなわち、存続中央会は、移行期間
業技術総合研究機構においては、その
内(存続中央会のうち、存続都道府県
法人及び根拠法の名称が変更されなか
中央会にあっては農業協同組合連合会
ったことから、公益法人等となる独立
に、存続全国中央会にあっては一般社
行 政 法 人 の 指 定 告 示( 平15. 9 財 務 告
団法人に、それぞれ組織変更ができる
(改正農協法等附則12、21)とされてい
607)の改正は行われていません。
ハ 除外
ることから、これらの組織変更をした
農協改革等に伴い、公益法人等の範囲か
場合には、その組織変更をした日の前
ら全国農業会議所、都道府県農業会議及び
日まで)においては、引き続き公益法
農業協同組合中央会が除外されました(法
人等となります。
法別表 2 )
。
② 収益事業から除外される事業の範囲
(注 1 )
全国農業会議所、都道府県農業会議
収益事業から除外される事業の範囲につい
及び農業協同組合中央会の除外に係る
て、次の収益事業から除外される事業等がそ
改正は、平成27年度税制改正事項です
れぞれ次のとおり追加されました(法令 5 ①)。
が、 平 成27年 9 月 4 日 に 公 布 さ れ た
イ 物品販売業
「農業協同組合法等の一部を改正する等
上記①ロロのとおり、平成28年 4 月に行
の法律(平成27年法律第63号)」附則第
われる独立行政法人の統廃合等についての
68条において措置されています。
決定を受けて各個別法の改正等が行われ、
なお、この改正の施行の日は、平成
公共法人となる独立行政法人である国立研
28年 4 月 1 日とされています(改正農
究開発法人農業環境技術研究所、国立研究
協法等附則 1 )。
開発法人農業生物資源研究所及び独立行政
(注 2 )
全国農業会議所、都道府県農業会議
法人種苗管理センターが公益法人等となる
及び農業協同組合中央会は、「農業協同
独立行政法人である国立研究開発法人農
組合法等の一部を改正する等の法律」
業・食品産業技術総合研究機構に統合され
の施行の日(平成28年 4 月 1 日)に除
ましたが、統合前の公共法人において行わ
外されますが、農業協同組合中央会に
れていた業務で、引き続き統合後の法人に
ついては、同法の施行の際現に存する
おいて行われることとなる業務の一部につ
ものは、同日以後も同日から起算して
いては、営利を目的とする法人と競合関係
3 年 6 月を経過する日(平成31年 9 月
にないと認められるものであること等から、
30日)までの期間(以下「移行期間」
収益事業から除外される事業に追加される
といいます。)内においては農業協同組
こととなりました。
合中央会としてなお存続するものとす
具体的には、物品販売業から除外される
る(改正農協法等附則 9 、10、12、21、
事業に国立研究開発法人農業・食品産業技
27①)とされていることから、このな
術総合研究機構が国立研究開発法人農業・
─ 316 ─
――法人税法等の改正――
食品産業技術総合研究機構法第14条第 1 項
律(平成28年法律第72号)
」第 1 条にお
第 4 号に掲げる業務として行うものが追加
いて措置されています。
されました(法令 5 ①一)
。
なお、この改正の施行の日は、改正
(注 1 )
「物品販売業から除外される事業」は、
都市再生法等の公布の日(平成28年 6
具体的には、統合前の国立研究開発法
月 7 日)から起算して 3 月を超えない
人農業生物資源研究所において行われ
範囲内において政令で定める日とされ
ていた「原蚕種並びに桑の接穂及び苗
ており(改正都市再生法等附則 1 )
、今
木の生産及び配布」業務となります。
後、定められます。
(注 2 )
上記の改正は、平成27年度税制改正
(注 2 )
「国際競争力強化施設」は、その詳細
事項ですが、今回の改正で措置されて
については「都市再生特別措置法等の
います。
一部を改正する法律」の施行の日まで
(注 3 )
関係法令については、下記の(参考
に国土交通省令で定められることとさ
1 )をご参照ください。
れており、具体的には、国際会議場施
ロ 不動産販売業及び不動産貸付業
設、外国語対応医療施設等とされる予
都市再生特別措置法の改正が行われ、民
定です。
間都市開発推進機構が行う民間都市開発事
(注 3 )
関係法令については、下記の(参考
業の対象となる施設に同法第19条の 2 第 1
2 )から(参考 4 )までをご参照くだ
項に規定する整備計画に記載された同条第
さい。
8 項に規定する事項に係る同項に規定する
(参考 1 ) 国立研究開発法人農業・食品産業技術
国際競争力強化施設が追加されることに伴
総合研究機構法(平成11年法律第192号)
い、収益事業から除外されている民間都市
(業務の範囲)
開発推進機構が参加業務として行う不動産
第14条 研究機構は、第 4 条第 1 項の目的
販売業及び不動産貸付業(民間都市開発の
を達成するため、次に掲げる業務を行う。
推進に関する特別措置法第 4 条第 1 項第 1
一~三 省 略
号に掲げる業務)について、その業務に係
四 原蚕種並びに桑の接穂及び苗木の生
る規定に含むこととされている「都市再生
産及び配布を行うこと。
特別措置法の規定により読み替えて適用す
五・六 省 略
る場合」に、「都市再生特別措置法第30条
の規定により読み替えて適用する場合」が
2 ~ 5 省 略
(参考 2 ) 都市再生特別措置法(平成14年法律第
追加されました(法令 5 ①二ホ・五ト)
。
22号)(都市再生特別措置法等の一部を改
この追加により、民間都市開発推進機構
正する法律(平成28年法律第72号)第 1
が参加業務として行う不動産販売業及び不
条の規定による改正後)
動産貸付業の対象となる施設に都市再生特
(整備計画)
別措置法第19条の 2 第 1 項に規定する整備
第19条の 2 特定都市再生緊急整備地域が
計画に記載された同条第 8 項に規定する事
指定されている都市再生緊急整備地域に
項に係る同項に規定する国際競争力強化施
係る協議会は、地域整備方針に基づき、
設が追加されることになります。
特定都市再生緊急整備地域について、都
(注 1 )
上記の都市再生特別措置法の改正は、
市の国際競争力の強化を図るために必要
平成28年 6 月 7 日に公布された「都市
な都市開発事業及びその施行に関連して
再生特別措置法等の一部を改正する法
必要となる公共公益施設の整備等に関す
─ 317 ─
――法人税法等の改正――
力強化施設」とする。
る計画(以下「整備計画」という。)を作
(参考 3 ) 民間都市開発の推進に関する特別措置
成することができる。
法(昭和62年法律第62号)
2 整備計画には、次に掲げる事項を記載
(機構の業務)
するものとする。
第 4 条 機構は、次に掲げる業務を行うも
一 都市開発事業及びその施行に関連し
て必要となる公共公益施設の整備等を
のとする。
通じた都市の国際競争力の強化に関す
一 特定民間都市開発事業(第 2 条第 2
項第 1 号に掲げる民間都市開発事業の
る基本的な方針
二 都市の国際競争力の強化を図るため
うち地域社会における都市の健全な発
に必要な次に掲げる事業並びにその実
展を図る上でその事業を推進すること
施主体及び実施期間に関する事項
が特に有効な地域として政令で定める
イ 都市開発事業
地域において施行されるもの及び同項
ロ 省 略
第 2 号に掲げる民間都市開発事業をい
三 省 略
う。以下この条において同じ。
)につい
四 前 3 号に掲げるもののほか、都市の
て、当該事業の施行に要する費用の一
国際競争力の強化のために必要な都市
部(同項第 1 号に掲げる民間都市開発
開発事業及びその施行に関連して必要
事業にあつては、公共施設並びにこれ
となる公共公益施設の整備等の推進に
に準ずる避難施設、駐車場その他の建
関し必要な事項
築物の利用者及び都市の居住者等の利
3 ~ 7 省 略
便の増進に寄与する施設(以下この条
8 第 2 項第 2 号イに掲げる事業に関する
において「公共施設等」という。
)の整
事項には、国際会議場施設その他の都市
備に要する費用の額の範囲内に限る。)
の国際競争力の強化に資するものとして
を負担して、当該事業に参加すること。
二~六 省 略
国土交通省令で定める施設(第30条にお
2 ・ 3 省 略
いて「国際競争力強化施設」という。)の
整備に関する事項を記載することができ
⑶ 適用関係
る。
① 上記⑵①ロロの改正は、平成28年 4 月 1 日
9 ~12 省 略
から適用することとされています(平28. 3
(民間都市開発法の特例)
第30条 民間都市開発法第 4 条第 1 項第 1
財務告92前文)。
号に規定する特定民間都市開発事業であ
② 上記⑵②イの改正は、法人の平成28年 4 月
つて認定事業(整備計画に記載された第
1 日以後に開始する事業年度の所得に対する
19条の 2 第 8 項に規定する事項に係る国
法人税について適用し、法人の同日前に開始
際競争力強化施設を有する建築物の整備
した事業年度の所得に対する法人税について
に関するものに限る。)であるものについ
は、従前どおりとされています(改正法令附
ての同号の規定の適用については、同号
則 2 )。
中「という。)」とあるのは、「という。)
③ 上記⑵②ロの改正は、法人の都市再生特別
並びに都市再生特別措置法第19条の 2 第
措置法等の一部を改正する法律(平成28年法
1 項に規定する整備計画に記載された同
律第72号)の施行の日以後に終了する事業年
条第 8 項に規定する事項に係る国際競争
度の所得に対する法人税について適用し、法
─ 318 ─
――法人税法等の改正――
人の同日前に終了した事業年度の所得に対す
属する資産(国内にある不動産、国内にあ
る法人税については、従前どおりとされてい
る不動産の上に存する権利、鉱業法の規定
ます(改正法令附則 4 )
。
による鉱業権及び採石法の規定による採石
権を除きます。
)又は負債とされています
3 組織再編税制
(法令 4 の 3 ⑨)。
⑴ 改正前の制度の概要
③ 共同で事業を営むための分割の範囲及びそ
① 分割型分割の範囲等
の適格要件
分割型分割は、次の分割とされています
(法法 2 十二の九)
。
共同で事業を営むための分割のうち次の要
件の全てに該当するものは、適格分割として、
イ 分割の日においてその分割に係る分割対
その分割により移転する資産及び負債の譲渡
価資産の全てが分割法人の株主等に交付さ
損益の計上を繰り延べることとされています
れる場合のその分割(法法 2 十二の九イ)
(法法 2 十二の十一ハ、法令 4 の 3 ⑧)。
ロ 分割対価資産が交付されない分割で、そ
ただし、分割型分割に係る分割法人の株主
の分割の直前において、分割承継法人が分
等の数が50人以上である場合には、次のイか
割法人の発行済株式等の全部を保有してい
らホまでの要件の全てに該当するものとされ
る場合又は分割法人が分割承継法人の株式
ています。
(出資を含みます。以下同じです。
)を保有
イ 分割事業と分割承継事業とが相互に関連
していない場合のその分割(法法 2 十二の
するものであること(事業関連性要件)。
九ロ)
ロ 分割事業と分割承継事業のそれぞれの売
また、分割対価資産は、分割により分割法
上金額等の割合がおおむね 5 倍を超えない
人が交付を受ける分割承継法人の株式その他
こと又は分割法人の役員等のいずれかと分
の資産とされています(法法 2 十二の九イ)
。
割承継法人の特定役員のいずれかとが分割
② 適格現物出資の対象となる現物出資の範囲
後に分割承継法人の特定役員となることが
適格現物出資の対象となる現物出資は、外
見込まれていること(事業規模要件又は特
国法人に国内資産等の移転を行うもの及び外
定役員引継ぎ要件)。
国法人が内国法人に国外資産等の移転を行う
(注) 「特定役員」とは、社長、副社長、代表
もの並びに新株予約権付社債に付された新株
取締役、代表執行役、専務取締役若しく
予約権の行使に伴うその新株予約権付社債に
は常務取締役又はこれらに準ずる者で法
ついての社債の給付を除き、現物出資法人に
被現物出資法人の株式のみが交付されるもの
に限ることとされています(法法 2 十二の十四)
。
(注 1 )
「国内資産等」は、国内にある不動産、
国内にある不動産の上に存する権利、鉱業
人の経営に従事している者をいいます
(法令 4 の 3 ④二)
。
ハ 分割事業に係る主要な資産及び負債が分
割承継法人に移転していること(主要資産
等移転要件)。
法の規定による鉱業権及び採石法の規定に
ニ 分割事業に係る従業者のうちその総数の
よる採石権その他国内にある事業所に属す
おおむね80%以上相当数の者が分割承継法
る資産(外国法人の発行済株式等の総数の
人の業務に従事することが見込まれている
25%以上の数の株式を有する場合における
こと(従業者引継ぎ要件)。
その外国法人の株式を除きます。)又は負債
ホ 分割事業が分割承継法人において引き続
き営まれることが見込まれていること(事
とされています(法令 4 の 3 ⑨)。
(注 2 )
「国外資産等」は、国外にある事業所に
─ 319 ─
業継続要件)。
――法人税法等の改正――
ヘ 分割法人の株主等で分割型分割により交
件のうち事業継続要件は、株式交換に係る株
付を受ける分割承継法人の株式の全部を継
式交換完全子法人の子法人事業(親法人事業
続して保有することが見込まれる者等が有
と関連する事業に限ります。
)がその株式交
するその分割法人の株式の合計数がその分
換完全子法人において引き続き営まれること
割法人の発行済株式等の総数の80%以上で
が見込まれていることとされており、株式交
あること等(株式継続保有要件)
。
換後にその株式交換完全子法人を被合併法人
なお、共同で事業を営むための分割は、無
等とする適格合併等によりその子法人事業が
対価分割(分割法人に分割承継法人の株式そ
移転することが見込まれている場合には、そ
の他の資産が交付されない分割をいいます。
)
の子法人事業(合併等移転子法人事業)がそ
にあっては、分割承継法人が分割法人の発行
の株式交換後にその株式交換完全子法人にお
済株式等の全部を保有する関係がある分割型
いて営まれ、その適格合併等後にその適格合
分割又は分割承継法人及び分割承継法人の発
併等に係る合併法人等において引き続き営ま
行済株式等の全部を保有する者が分割法人の
れることが見込まれ、かつ、その株式交換完
発行済株式等の全部を保有する関係がある分
全子法人の子法人事業のうちその合併等移転
割型分割に限ることとされています。
子法人事業以外のものがその株式交換完全子
④ 共同で事業を営むための株式交換又は株式
法人において引き続き営まれることが見込ま
移転の適格要件のうち役員継続要件
れていることとされています(法令 4 の 3 ⑯
共同で事業を営むための株式交換の適格要
四)
。
件のうち役員継続要件は、その株式交換前の
また、共同で事業を営むための株式移転の
株式交換完全子法人の特定役員のいずれかが
適格要件のうち事業継続要件は、株式移転に
その株式交換に伴って退任をするものでない
係る株式移転完全子法人又は他の株式移転完
こととされています(法令 4 の 3 ⑯二)
。
全子法人の子法人事業又は他の子法人事業
また、共同で事業を営むための株式移転の
(相互に関連する事業に限ります。)がその株
適格要件のうち役員継続要件は、その株式移
式移転完全子法人又は他の株式移転完全子法
転前の株式移転完全子法人又は他の株式移転
人において引き続き営まれることが見込まれ
完全子法人の特定役員のいずれかがその株式
ていることとされており、株式移転後にその
移転に伴って退任をするものでないこととさ
株式移転完全子法人又は他の株式移転完全子
れています(法令 4 の 3 ⑳二)
。
法人を被合併法人等とする適格合併等により
⑤ 共同で事業を営むための合併、分割又は株
その子法人事業又は他の子法人事業が移転す
式移転の適格要件のうち株式継続保有要件
ることが見込まれている場合には、その子法
共同で事業を営むための合併、分割又は株
人事業又は他の子法人事業(合併等移転子法
式移転の適格要件のうち株式継続保有要件に
人事業)がその株式移転後にその株式移転完
ついて、その合併に係る被合併法人、その分
全子法人又は他の株式移転完全子法人におい
割に係る分割法人又はその株式移転に係る株
て営まれ、その適格合併等後にその適格合併
式移転完全子法人の株主等の数が50人以上で
等に係る合併法人等において引き続き営まれ
ある等の場合には、この要件を除外すること
ることが見込まれ、かつ、その株式移転完全
とされています(法令 4 の 3 ④⑧⑳)
。
子法人又は他の株式移転完全子法人の子法人
⑥ 共同で事業を営むための株式交換又は株式
事業又は他の子法人事業のうちその合併等移
移転の適格要件のうち事業継続要件
転子法人事業以外のものがその株式移転完全
共同で事業を営むための株式交換の適格要
子法人又は他の株式移転完全子法人において
─ 320 ─
――法人税法等の改正――
引き続き営まれることが見込まれていること
その株式交換完全子法人の株式の数の占
とされています(法令 4 の 3 ⑳四)
。
める割合を乗ずる方法、上記の「その株
⑦ 適格株式移転における支配関係継続要件
式交換完全子法人のその適格株式交換の
適格株式移転における支配関係継続要件は、
直前の資産の帳簿価額からその適格株式
株式移転後にその株式移転に係る株式移転完
交換の直前の負債の帳簿価額を減算した
全子法人と他の株式移転完全子法人との間に
金額」を「その株式交換完全子法人のそ
その株式移転に係る株式移転完全親法人によ
の適格株式交換の直前の基準株式数」で
る完全支配関係が継続することが見込まれて
除し、これに「その適格株式交換により
いることとされており、その株式移転後にそ
取得をしたその株式交換完全子法人の各
の株式移転完全子法人及び他の株式移転完全
種類の株式の数にその種類の株式に係る
子法人を被合併法人とし、その株式移転完全
株式係数を乗じて得た数の合計数」を乗
親法人を合併法人とする適格合併を行うこと
じて計算する方法その他合理的な方法に
が見込まれている場合には、その株式移転の
より計算した金額とすることとされてい
時からその適格合併の直前の時までその株式
ます(法令119①九ロ、法規26の 9 )
。
移転完全親法人がその株式移転完全子法人及
(注 2 )
「その株式交換完全子法人の簿価純資産
び他の株式移転完全子法人の発行済株式等の
価額に相当する金額」は、その株式交換
全部を保有する関係が継続すること等とされ
完全子法人の株式の取得をするために要
ています(法令 4 の 3 ⑰二⑲一ロ・二ロ⑳六
した費用がある場合には、その費用の額
イ⑵)
。
を加算した金額とすることとされていま
⑧ 株式交換完全親法人又は株式移転完全親法
す。
人が適格株式交換又は適格株式移転により取
(注 3 )
「適格株式交換」には、
「適格株式交換
得した株式交換完全子法人又は株式移転完全
に該当しない法人税法施行令第119条第 1
子法人の株式の取得価額
項第 8 号に規定する株式交換でその株式
株式交換完全親法人が適格株式交換により
交換の直前にその株式交換に係る株式交
取得した株式交換完全子法人の株式の取得価
換完全親法人と株式交換完全子法人との
額は、その適格株式交換の直前におけるその
間に完全支配関係があった場合における
株式交換完全子法人の株主の数が50人以上で
その株式交換」を含むこととされています。
ある場合には、その株式交換完全子法人の簿
また、株式移転完全親法人が適格株式移転
価純資産価額に相当する金額とされています
により取得した株式移転完全子法人の株式の
(法令119①九ロ)
。
取得価額は、その適格株式移転の直前におけ
(注 1 )
「簿価純資産価額」は、その株式交換完
るその株式移転完全子法人の株主の数が50人
全子法人のその適格株式交換の直前の資
以上である場合には、その株式移転完全子法
産の帳簿価額からその適格株式交換の直
人の簿価純資産価額に相当する金額とされて
前の負債の帳簿価額を減算した金額をい
います(法令119①十一ロ)。
い、その株式交換完全親法人がその適格
(注 1 )
「簿価純資産価額」は、その株式移転完
株式交換の直前にその株式交換完全子法
全子法人のその適格株式移転の直前の資
人の株式を有していた場合には、その金
産の帳簿価額からその適格株式移転の直
額にその株式交換完全子法人のその適格
前の負債の帳簿価額を減算した金額をい
株式交換の直前の発行済株式の総数のう
ちにその適格株式交換により取得をした
─ 321 ─
います。
(注 2 )
「その株式移転完全子法人の簿価純資産
――法人税法等の改正――
価額に相当する金額」は、その株式移転
〈追加される分割型分割(直接交付型)〉
完全子法人の株式の取得をするために要
分割法人の株主等
した費用がある場合には、その費用の額
分割対価資産
を加算した金額とすることとされていま
す。
分割承継法人
に該当しない法人税法施行令第119条第 1
分割法人
資産等
(注 3 )
「適格株式移転」には、「適格株式移転
(参考) 現行の分割型分割(間接交付型)
項第10号に規定する株式移転でその株式
分割法人の株主等
移転の直前にその株式移転に係る株式移
分割対価資産
転完全子法人と他の株式移転完全子法人
との間に完全支配関係があった場合にお
分割対価資産
分割承継法人
けるその株式移転」を含むこととされて
分割法人
資産等
います。
⑨ 合併及び分割による資産等の時価による譲
(注 1 )
上記の改正は、農協改革等に伴い、
渡
農業協同組合法の改正が行われ、農業
内国法人が合併又は分割により合併法人又
協同組合及び同連合会が新設分割を行
は分割承継法人にその有する資産及び負債の
うことができることとなった(農協法
移転をしたときは、その移転をした資産及び
70の 2 )ことを踏まえて行われたもの
負債のその合併又は分割の時の価額による譲
です。この農業協同組合法の改正は、
渡をしたものとして、その内国法人の各事業
平成27年 9 月 4 日に公布された「農業
年度の所得の金額を計算することとされてい
協同組合法等の一部を改正する等の法
ます(法法62①)
。
律(平成27年法律第63号)
」第 1 条にお
この場合においては、その合併により資産
いて措置されており、この改正の施行
及び負債の移転をした内国法人(被合併法
の日は、平成28年 4 月 1 日とされてい
人)は、その合併法人から新株等(その合併
ます(改正農協法等附則 1 )
。
法人がその合併により交付したその合併法人
この新設分割は、分割承継法人(新
の株式その他の資産をいいます。
)をその時
設分割設立組合)が協同組合であるこ
の価額により取得し、直ちにその新株等をそ
とから 1 組合だけで他の組合を支配す
の被合併法人の株主等に交付したものとする
ることは組合組織上適当でないため、
こととされています(法法62①後段)
。
農業協同組合法上、分割に係る対価が、
分割承継法人から分割法人(新設分割
⑵ 改正の内容
組合)を経由して分割法人の株主等
① 分割型分割の範囲等の見直し
(新設分割組合の組合員)に対して交付
イ 分割型分割の範囲の追加等
する制度となっておらず、分割承継法
分割型分割に「分割により分割対価資産
人から分割法人の株主等に対して直接
の全てが分割法人の株主等に直接に交付さ
に交付される「直接交付型の分割」と
れる場合のその分割」が追加されました
なります。
(法法 2 十二の九イ)
。
(注 2 )
関係法令については、下記の(参考
1 )をご参照ください。
この分割型分割の範囲の改正によって、
─ 322 ─
――法人税法等の改正――
「分割により分割法人の株主等に直接に交
資」と同様に、適格対象とする次のイの見直
付される(分割法人が交付を受けない)分
しが行われました。
割承継法人の株式」を「分割対価資産」に
ただし、その現物出資により移転が行われ
含めることが必要となったことから、分割
る国内資産等に、PEからその外国法人の本
承継法人の株式について、その交付を受け
店等への内部取引が帳簿価額で行われたもの
る側ではなく、その交付をする側で規定す
とされる資産(国内不動産、内国法人株式、
ることとし、
「分割対価資産」が「分割に
船舶等)が含まれている場合には、繰り延べ
より分割承継法人によって交付されるその
られた利益につきその現物出資後その本店等
分割承継法人の株式(出資を含みます。
)
がその資産を譲渡する際に我が国における課
その他の資産」とされました(法法 2 十二
税が困難となるおそれがあること又はできな
の九イ)
。
くなることを踏まえ、その資産につきその移
ロ 合併及び分割による資産等の時価による
転後にその内部取引がないことが見込まれて
譲渡における所要の改正
いる現物出資に限ることとされています。
上記イの改正に伴い、分割対価資産の全
一方で、現行は適格対象とされている「PE
てが分割法人の株主等に直接に交付される
に対する国外資産等の現物出資」について、
分割型分割(以下「特定分割型分割」とい
その国外資産等の含み損が我が国に持ち込ま
います。
)について、その分割法人は、そ
れることによる課税上の弊害を防止する観点
の特定分割型分割に係る分割承継法人から
から、現行非適格とされている「内国法人に
その特定分割型分割に係る分割対価資産を
対する国外資産等の現物出資」と同様に、非
その時の価額により取得し、直ちにその分
適格とする次のロイの見直しが行われました。
割対価資産をその分割法人の株主等に交付
また、「外国法人の本店等に対する国内資
したものとすることとされました(法法62
産等の現物出資」については、その国内資産
①後段)
。
等の含み益が我が国から持ち出されることに
ハ その他上記イ及びロの改正に伴い、所要
よる課税上の弊害を防止する観点から、現行
の規定の整備が行われました(法法 2 十二
非適格とされており、適格対象に追加される
の九ロ・十二の十、法令 4 の 3 ⑥一、 8 ①
次のイの現物出資においても、その現物出資
一ハ・六・十五、 9 ①九、119③、119の11
における国内資産等に外国法人の本店等への
の 2 ②)
。
内部取引が帳簿価額で行われたものとされる
② 適格現物出資の対象となる現物出資の範囲
資産が含まれている場合には、その本店等へ
の見直し
の内部取引がないことが見込まれているもの
国際課税原則の帰属主義への変更により、
に限ることとされているところですが、さら
外国法人の恒久的施設(以下「PE」といい
に、この課税上の弊害を防止するという趣旨
ます。)がその外国法人の本店等から分離・
を踏まえた次のロロの見直しが行われていま
独立した企業とみなされることになりました。
す。
このため、現行は非適格とされている「PE
具体的には、「内国法人からその内国法人
に対する国内資産等の現物出資」について、
の国外事業所等への内部取引等により国外資
繰り延べられた利益につき現物出資後PEが
産等となった国内資産等につき、その国外事
国内資産等を譲渡する際に課税することが可
業所等から外国法人の本店等に移転が行われ
能となったことから、現行適格対象とされて
る現物出資」のうち、内国法人の国内資産等
いる「内国法人に対する国内資産等の現物出
につき、その内国法人から直接外国法人の本
─ 323 ─
――法人税法等の改正――
店等に移転が行われると考えられるものにつ
相当する同項第 1 号に規定する内部取引が
いては、「内国法人から直接外国法人の本店
ないことが見込まれているものに限ること
等に国内資産等の移転が行われる現物出資」
とされています。
と同様に、非適格とするものです。
その非適格とされる現物出資は、その国外
その内国法人の国外事業所等⇒外国法人の本
店等の順に一体的な移転が行われるもの、す
事業所等を経由して外国法人の本店等に国外
資産等の移転が行われる現物出資」に限るこ
外国法人
《日本》
なわち、「内国法人からその内国法人の国外
内国法人⇒外国法人(PE)
《国外》
資産等となる国内資産等につき、内国法人⇒
〈追加される現物出資〉
国内資産等
非適格
ととされており、その国外資産等は、その一
体的な移転に係るものとして、その現物出資
金、預金、貯金、棚卸資産(不動産及び不動
外国法人(PE)⇒他の外国法人(PE)
外国法人
《日本》
産等となったものとされています。なお、現
適格対象
《国外》
の日以前 1 年以内に内部取引等により国外資
PE
内国法人
PE
他の外国法人
産の上に存する権利を除きます。
)及び有価
証券については、その現物出資の日以前 1 年
以内に内部取引等により国外資産等となった
ものかどうかについての判定が困難であると
国内資産等
PE
非適格
考えられること等から、その国外資産等から
適格対象
除かれています。
適格現物出資の対象となる現物出資に、
外国法人に国内資産等の移転を行う現物出
《国外》
(参考) 内国法人⇒内国法人
イ 追加
資のうちその国内資産等の全部がその移転
行う事業に係るものとなる現物出資が追加
《日本》
によりその外国法人の恒久的施設を通じて
国内資産等
内国法人
されました(法法 2 十二の十四、法令 4 の
3 ⑨)。
内国法人
適格対象
ロ 除外
(注)
「恒久的施設を通じて行う事業に係るも
適格現物出資の対象となる現物出資から
の」は、外国法人の恒久的施設帰属所得
次の現物出資が除外されました(法法 2
に関する規定における「恒久的施設への
十二の十四、法令 4 の 3 ⑩⑪)。
帰属」と同様になると解されます(法令
イ 外国法人が他の外国法人に国外資産等
の移転を行う現物出資のうちその国外資
184①三~七・十二・十三等)。
ただし、この現物出資は、その国内資産
産等の全部又は一部がその移転によりそ
等に法人税法第138条第 1 項第 3 号又は第
の他の外国法人の恒久的施設を通じて行
5 号に掲げる国内源泉所得を生ずべき資産
う事業に係るものとなる現物出資(法令
が含まれている場合には、その資産につき
4 の 3 ⑩)
その移転後にその恒久的施設による譲渡に
─ 324 ─
0
0
0
0
0
0
――法人税法等の改正――
〈除外される現物出資①〉
〈除外される現物出資②〉
内国法人(国外事業所等)⇒外国法人
《国外》
《国外》
外国法人⇒他の外国法人(PE)
他の外国法人
外国法人
特定国外資産等
国外事業所等
外国法人
適格対象
国外資産等
非適格
《日本》
《日本》
適格対象
PE
非適格
(参考) 内国法人⇒外国法人
《国外》
《国外》
(参考)
外国法人⇒内国法人
内国法人
外国法人
外国法人
国外資産等
非適格
《日本》
《日本》
非適格
内国法人
国内資産等
内国法人
ロ 内国法人が外国法人に特定国外資産等
③ 共同で事業を営むための分割の対象となる
の移転を行う現物出資(法令 4 の 3 ⑪)
分割の追加及びその分割に係る適格要件の見
ただし、この現物出資からは、その特
直し等
定国外資産等の全部がその移転によりそ
共同で事業を営むための分割について、対
の外国法人の恒久的施設を通じて行う事
象となる分割にその分割に係る分割法人の全
業に係るものとなる現物出資を除くこと
てが資本又は出資を有しない法人である分割
とされています。
型分割を追加するとともに、その分割型分割
特定国外資産等は、国外資産等のうち
に係る適格要件の判定においては、株式継続
現金、預金、貯金、棚卸資産及び有価証
保有要件(上記⑴③へ)を除外することとさ
券以外の資産でその現物出資の日以前 1
れました(法令 4 の 3 ⑧)。
年以内に法人税法第69条第 4 項第 1 号に
(注 1 )
上記の改正は、医療法の改正が行われ、
規定する内部取引その他これに準ずるも
医療法人の分割制度が創設されることと
のにより国外資産等となったものとされ
なった(医療法60、61①)ことを踏まえ
ています。
て、行われたものです。
なお、上記の棚卸資産からは、不動産
この医療法の改正は、平成27年 9 月28
及び不動産の上に存する権利を除くこと
日に公布された「医療法の一部を改正す
とされています。
る法律(平成27年法律第74号)」第 1 条に
また、上記の内部取引に準ずるものは、
おいて措置されています。
内国法人の国外にある事業所のうち法人
(注 2 )
関係法令については、下記の(参考 2 )
税法第69条第 4 項第 1 号に規定する国外
及び(参考 3 )をご参照ください。
事業所等に該当しない事業所と同号に規
また、この見直しに関連して、分割型分割
定する本店等との間で行われた同号に規
に係る分割承継法人が資本若しくは出資を有
定する内部取引に相当する事実等が該当
しない法人である場合又はその分割型分割が
するものと考えられます。
適格分割型分割に該当しない無対価分割(分
割対価資産がない分割をいいます。)である
─ 325 ─
――法人税法等の改正――
場合には、その分割型分割により分割承継法
ることから、他の組織再編成における適格要
人の増加する資本金等の額は零とすることと
件とも平仄を合わせ要件の緩和が行われたも
されました(法令 8 ①六)
。これは、資本又
のです。
は出資を有しない法人については法人税法上
なお、この要件は特定役員が株式交換に伴
資本金等の額を構成するものはないこと、非
って退任をするものでないこととされている
適格の分割型分割で分割対価資産の交付をし
とおり、基本的には株式交換と同時期に、な
ないで資産の移転を受けた場合は無償による
いし付随して特定役員が退任をするものかど
資産の譲受けと何ら変わらないことから、
うかで判定されるものと考えられます。この
「株主等から出資を受けた金額」
(法法 2
点、例えば、株式交換後に株式交換完全子法
十六)である資本金等の額は変動させるべき
人を被合併法人とする適格合併を行うことが
ではないため資本金等の額が増減することは
見込まれている場合には、株式交換完全子法
ないことが明確化されたものです。
人は消滅してしまうことから結果的に株式交
0
0
0
0
0
0
0
0
④ 共同で事業を営むための株式交換又は株式
換完全子法人の特定役員を退任することが見
移転の適格要件のうち役員継続要件の見直し
込まれていることとなりますが、当初の株式
共同で事業を営むための株式交換の適格要
交換と次の適格合併に相当の因果関係が認め
件のうち役員継続要件について、その株式交
られるものや、一連の組織再編成が実質的に
換前の株式交換完全子法人の特定役員の全て
株式交換完全子法人の全ての特定役員を退任
がその株式交換に伴って退任をするものでな
させてグループ法人の経営に対する影響力を
いこととされました(法令 4 の 3 ⑱二)
。
排除させることを意図したものでない限りは、
すなわち、改正前は原則として株式交換前
要件を満たすものと考えられます。
の全ての特定役員が株式交換後の株式交換完
同様に、共同で事業を営むための株式移転
全子法人に残留していなければ役員継続要件
の適格要件のうち役員継続要件についても、
を満たさないこととされていましたが、この
その株式移転前の株式移転完全子法人又は他
改正により株式交換前の特定役員が一人でも
の株式移転完全子法人のそれぞれの特定役員
株式交換後の株式交換完全子法人に残留して
の全てがその株式移転に伴って退任をするも
いれば、仮にそれ以外の特定役員が退任をし
のでないこととされました(法令 4 の 3 二)。
たとしても役員継続要件を満たすこととされ
たものです。
⑤ その他適格要件に係る所要の規定の明確化
イ 共同で事業を営むための合併、分割又は
株式交換は他の組織再編成とは異なり事業
株式移転の適格要件のうち株式継続保有要
の移転を伴わないことから、従前の状態が継
件が除外される場合の明確化
続されていることのメルクマールとしてこの
共同で事業を営むための合併、分割又は
要件が設けられているものですが、近年の企
株式移転の適格要件のうち株式継続保有要
業集団における業務の適正性を確保するため
件が除外される場合について、その合併に
の体制の整備に係る会社法の改正等といった
係る被合併法人、その分割に係る分割法人
グループ法人を巡る経営環境が変化する中で、
又はその株式移転に係る株式移転完全子法
必ずしも株式交換完全子法人の全ての特定役
人の株主等の数が50人以上である場合が、
員が株式交換後に株式交換完全子法人に残留
これらの法人の全てについてその株主等の
していなければ共同事業性が阻害されるとま
数が50人以上である場合とされました(法
でも言えず、特定役員が一人でも残留してい
令 4 の 3 ④⑧)。
れば従前の状態が継続されていると考えられ
なお、その被合併法人、分割法人又は株
─ 326 ─
――法人税法等の改正――
式移転完全子法人の全てについて、各被合
いる場合には、その子法人事業又は他の子
併法人、各分割法人又は各株式移転完全子
法人事業がその株式移転後にその株式移転
法人ごとに、その株主等の数が50人以上で
完全子法人又は他の株式移転完全子法人に
あるかどうかを判定した結果、その株主等
おいて営まれ、その適格合併等後に次の場
の数が50人以上である被合併法人、分割法
合の区分に応じそれぞれ次の要件に該当す
人又は株式移転完全子法人について株式継
ることが見込まれていることとされました
続保有要件が除外されることが明確化され
(法令 4 の 3 四)。
ハ その子法人事業又は他の子法人事業の
ました(法令 4 の 3 ④五⑧六㉒五)
。
ロ 共同で事業を営むための株式交換又は株
全部が移転することが見込まれている場
式移転の適格要件のうち事業継続要件の明
合……その子法人事業又は他の子法人事
確化
業がその適格合併等に係る合併法人等に
共同で事業を営むための株式交換の適格
おいて引き続き営まれること。
要件のうち事業継続要件について、株式交
ニ その子法人事業又は他の子法人事業の
換後にその株式交換に係る株式交換完全子
一部が移転することが見込まれている場
法人を被合併法人等とする適格合併等によ
合……その子法人事業又は他の子法人事
りその株式交換完全子法人の子法人事業の
業がその適格合併等に係る合併法人等及
全部又は一部が移転することが見込まれて
びその株式移転完全子法人又は他の株式
いる場合には、その子法人事業がその株式
移転完全子法人において引き続き営まれ
交換後にその株式交換完全子法人において
営まれ、その適格合併等後に次の場合の区
ること。
ハ 適格株式移転における支配関係継続要件
分に応じそれぞれ次の要件に該当すること
の明確化
が見込まれていることとされました(法令
適格株式移転における支配関係継続要件
4 の 3 ⑱四)
。
について、適格合併が株式移転完全親法人
イ その子法人事業の全部が移転すること
を合併法人とするもので、株式移転完全子
が見込まれている場合……その子法人事
法人を被合併法人とするもの及び他の株式
業がその適格合併等に係る合併法人等に
移転完全子法人を被合併法人とするもので
おいて引き続き営まれること。
ある場合にあっては、その株式移転の時か
ロ その子法人事業の一部が移転すること
らその適格合併の直前の時までその株式移
が見込まれている場合……その子法人事
転完全親法人がその株式移転完全子法人及
業がその適格合併等に係る合併法人等及
び他の株式移転完全子法人の発行済株式等
びその株式交換完全子法人において引き
の全部を保有する関係が継続することとさ
続き営まれること。
れました(法令 4 の 3 ⑲二一ロ・二ロ
また、共同で事業を営むための株式移転
六イ⑵)。
の適格要件のうち事業継続要件について、
すなわち、会社法上、吸収合併は存続会
株式移転後にその株式移転に係る株式移転
社及び消滅会社の 2 社により行われるもの
完全子法人又は他の株式移転完全子法人を
であり、 3 社による合併の場合であっても、
被合併法人等とする適格合併等によりその
二つの吸収合併が同時に行われたものとし
株式移転完全子法人又は他の株式移転完全
て取り扱われることを踏まえ、それぞれの
子法人の子法人事業又は他の子法人事業の
適格合併の直前までその株式移転完全親法
全部又は一部が移転することが見込まれて
人とその株式移転完全子法人及び他の株式
─ 327 ─
――法人税法等の改正――
移転完全子法人との関係を継続することが
資本金等の額若しくは連結個別資本金等
明確化されました。
の額又は利益積立金額若しくは連結個別
⑥ 株式交換完全親法人又は株式移転完全親法
利益積立金額が増加し、又は減少した場
人が適格株式交換又は適格株式移転により取
合には、その増加した金額を加算し、又
得をした株式交換完全子法人又は株式移転完
はその減少した金額を減算した金額とす
全子法人の株式の取得価額の見直し
ることとされています。
適格株式交換又は適格株式移転が期中で行
(注 3 )
「その株式交換完全子法人の前期期末時
われた場合には、その適格株式交換又は適格
の資産の帳簿価額から負債の帳簿価額を
株式移転に係る株式交換完全親法人又は株式
減算した金額に相当する金額」は、その
移転完全親法人が取得をしたその適格株式交
適格株式交換の直前にその株式交換完全
換又は適格株式移転の直前における株主の数
子法人の株式を有していた場合にはその
が50人以上である株式交換完全子法人又は株
相当する金額にその株式交換完全子法人
式移転完全子法人の株式の取得価額の計算が
のその適格株式交換の直前の発行済株式
実務上煩雑であるという実態を踏まえ、次の
の総数のうちにその適格株式交換により
見直しが行われました。
取得をしたその株式交換完全子法人の株
株式交換完全親法人が適格株式交換により
式の数の占める割合を乗ずる方法、上記
取得をした株式交換完全子法人の株式の取得
の「その株式交換完全子法人の前期期末
価額について、その適格株式交換の直前にお
時の資産の帳簿価額から負債の帳簿価額
いて株主の数が50人以上である株式交換完全
を減算した金額」を「その株式交換完全
子法人の株式の取得をした場合には、その株
子法人のその適格株式交換の直前の基準
式交換完全子法人の前期期末時の資産の帳簿
株式数」で除し、これに「その適格株式
価額から負債の帳簿価額を減算した金額に相
交換により取得をしたその株式交換完全
当する金額とすることとされました(法令
子法人の各種類の株式の数にその種類の
119①九ロ)
。
株式に係る株式係数を乗じて得た数の合
(注 1 )
「前期期末時」とは、その株式交換完全
計数」を乗じて計算する方法その他合理
子法人のその適格株式交換の日の属する
的な方法により計算した金額とし、その
事業年度の前事業年度終了の時をいいま
株式交換完全子法人の株式の取得をする
す。
ために要した費用がある場合にはその費
なお、株式交換完全子法人が、その適
用の額を加算した金額とすることとされ
格株式交換の日以前 6 月以内に仮決算に
ています(法令119①九ロ、法規26の 9 )
。
よる中間申告書又は連結中間申告書を提
また、株式移転完全親法人が適格株式移転
出し、かつ、その提出の日からその適格
により取得をした株式移転完全子法人の株式
株式交換の日までの間に確定申告書又は
の取得価額について、その適格株式移転の直
連結確定申告書を提出していなかった場
前において株主の数が50人以上である株式移
合には、その仮決算の期間終了の時とな
転完全子法人の株式の取得をした場合には、
ります。
その株式移転完全子法人の前期期末時の資産
(注 2 )
「その株式交換完全子法人の前期期末時
の帳簿価額から負債の帳簿価額を減算した金
の資産の帳簿価額から負債の帳簿価額を
額に相当する金額とすることとされました
減算した金額」は、その前期期末時から
(法令119①十一ロ)。
その適格株式交換の直前の時までの間に
(注 1 )
「前期期末時」とは、その株式移転完全
─ 328 ─
――法人税法等の改正――
子法人のその適格株式移転の日の属する
第70条の 2 出資組合は、その事業(信用
事業年度の前事業年度終了の時をいいま
事業及び共済事業を除く。)に関して有す
す。
る権利義務の全部又は一部を分割によつ
なお、株式移転完全子法人が、その適
て設立する出資組合に承継させることが
格株式移転の日以前 6 月以内に仮決算に
できる。
よる中間申告書又は連結中間申告書を提
(参考 2 ) 医療法(昭和23年法律第205号)(医療
出し、かつ、その提出の日からその適格
法の一部を改正する法律(平成27年法律
株式移転の日までの間に確定申告書又は
第74号)第 1 条の規定による改正後)
連結確定申告書を提出していなかった場
第60条 医療法人(社会医療法人その他の
合には、その仮決算の期間終了の時とな
厚生労働省令で定める者を除く。以下こ
ります。
の款において同じ。
)は、吸収分割(医療
(注 2 )
「その株式移転完全子法人の前期期末時
法人がその事業に関して有する権利義務
の資産の帳簿価額から負債の帳簿価額を
の全部又は一部を分割後他の医療法人に
減算した金額」は、その前期期末時から
承継させることをいう。以下この目にお
その適格株式移転の直前の時までの間に
いて同じ。)をすることができる。この場
資本金等の額若しくは連結個別資本金等
合においては、当該医療法人がその事業
の額又は利益積立金額若しくは連結個別
に関して有する権利義務の全部又は一部
利益積立金額が増加し、又は減少した場
を当該医療法人から承継する医療法人(以
合には、その増加した金額を加算し、又
下この目において「吸収分割承継医療法
はその減少した金額を減算した金額とす
人」という。)との間で、吸収分割契約を
ることとされています。
締結しなければならない。
(注 3 )
「その株式移転完全子法人の前期期末時
第61条 1 又は 2 以上の医療法人は、新設
の資産の帳簿価額から負債の帳簿価額を
分割( 1 又は 2 以上の医療法人がその事
減算した金額に相当する金額」は、その
業に関して有する権利義務の全部又は一
株式移転完全子法人の株式の取得をする
部を分割により設立する医療法人に承継
ために要した費用がある場合には、その
させることをいう。以下この目において
費用の額を加算した金額とすることとさ
同じ。)をすることができる。この場合に
れています。
おいては、新設分割計画を作成しなけれ
その他上記の改正に伴い、所要の規定の整
ばならない。
備が行われました(法令119①九イ・十一イ)
。
(参考 1 ) 農業協同組合法(昭和22年法律第132号)
2 省 略
(参考 3 ) 医療法施行規則(昭和23年厚生省令第
第10条 省 略
50号)(医療法施行規則の一部を改正する
2 組合員又は会員に出資をさせる組合(以
省令(平成28年厚生労働省令第40号)に
下「出資組合」という。)は、前項に規定
する事業のほか、組合員(農業協同組合
連合会にあつては、その農業協同組合連
よる改正後)
(法第60条の厚生労働省令で定める者)
第35条の 6 法第60条の厚生労働省令で定
合会を直接又は間接に構成する者)の委
める者は、次に掲げる者とする。
託を受けて行う農業の経営の事業を併せ
一 社会医療法人
行うことができる。
二 租税特別措置法第67条の 2 第 1 項に
規定する特定の医療法人
3 ~24 省 略
─ 329 ─
――法人税法等の改正――
三 持分の定めのある医療法人
となってしまうため、平成28年 4 月 1 日前に
四 法第42条の 3 第 1 項の規定による実
分割を行った法人が同日以後に資本金等の額
を計算する場合には、旧規定の適用に係る金
施計画の認定を受けた医療法人
額をもって、新規定の適用に係る金額とみな
⑶ 適用関係
すこととされています(改正法令附則 5 ②)。
① 上記⑵①イの改正は、平成28年 4 月 1 日以
⑥ 上記⑵⑥の改正は、法人が平成28年 4 月 1
後に行われる分割について適用し、同日前に
日以後に行われる株式交換又は株式移転によ
行われた分割については、従前どおりとされ
り取得をするその株式交換に係る株式交換完
ています(改正法附則22①)
。
全子法人又はその株式移転に係る株式移転完
② 上記⑵①ロの改正は、法人が平成28年 4 月
全子法人の株式について適用し、法人が同日
1 日以後に行う分割について適用し、法人が
前に行われた株式交換又は株式移転により取
同日前に行った分割については、従前どおり
得をしたその株式交換に係る株式交換完全子
とされています(改正法附則25)
。
法人又はその株式移転に係る株式移転完全子
法人の株式については、従前どおりとされて
③ 上記⑵②の改正は、平成28年 4 月 1 日以後
います(改正法令附則 9 )。
に行われる現物出資(経過措置対象現物出資
を除きます。)について適用し、同日前に行
われた現物出資(経過措置対象現物出資を含
みます。)については、従前どおりとされて
4 役員給与の損金不算入
⑴ 改正前の制度の概要
います(改正法附則22②)
。
内国法人がその役員に対して支給する給与
(注) 「経過措置対象現物出資」は、平成28年 4
(退職給与、新株予約権によるもの及び使用人
月 1 日以後に行われる現物出資がその現物
兼務役員に対して支給する使用人としての職務
出資に係る被現物出資法人の同日前に開始
に対するものを除きます。)のうち次の①から
し、かつ、同日以後に終了する事業年度の
③までの給与のいずれにも該当しないものの額
同日からその事業年度終了の日までの間に
は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の
行われるものである場合のその現物出資と
計算上、損金の額に算入しないこととされてい
されています。
ます(法法34①)。
④ 上記⑵③(資本金等の額に係る部分を除き
① 定期同額給与(法法34①一、法令69①)
ます。
)から⑤までの改正は、法人が平成28
その支給時期が 1 月以下の一定の期間ごと
年 4 月 1 日以後に行う合併、分割、株式交換
である給与(以下「定期給与」といいます。)
又は株式移転について適用し、法人が同日前
でその事業年度の各支給時期における支給額
に行った合併、分割、株式交換又は株式移転
が同額であるものその他これに準ずるもの
については、従前どおりとされています(改
② 事前確定届出給与(法法34①二、法令69②
~⑤、法規22の 3 ①②)
正法令附則 3 )
。
⑤ 上記⑵③(資本金等の額に係る部分に限り
その役員の職務につき所定の時期に確定額
ます。)の改正は、法人が平成28年 4 月 1 日
を支給する旨の定めに基づいて支給する給与
以後に分割を行う場合について適用すること
(定期同額給与及び利益連動給与を除くもの
とされています(改正法令附則 5 ①)
。
とし、定期給与を支給しない役員に対して支
なお、資本金等の額の計算規定の改正があ
給する給与(同族会社に該当しない内国法人
った場合には、旧規定が適用されるべき行為
が支給するものに限ります。以下同じです。)
についても、新規定を適用して計算すること
以外の給与にあっては株主総会、社員総会又
─ 330 ─
――法人税法等の改正――
はこれらに準ずるもの(以下「株主総会等」
ある場合の取締役会の決議による決定
といいます。)の決議によりその定めをした
D その内国法人が監査等委員会設置会
場合におけるその決議の日(同日がその職務
社である場合の取締役会の決議による
の執行の開始の日後である場合にあっては、
決定
その開始の日)から 1 月を経過する日(以下
E AからDまでの手続に準ずる手続
「届出期限」といいます。
)までに、納税地の
ハ その内容が、上記ロの決定又は手続の
所轄税務署長にその定めの内容に関する届出
終了の日以後遅滞なく、有価証券報告書
をしている場合におけるその給与に限りま
に記載されていることその他の方法によ
り開示されていること。
す。)
したがって、定期給与を支給しない役員に
ロ 上記イの利益に関する指標の数値が確定
対して支給する給与は、
「届出が不要となる
した後 1 月以内に支払われ、又は支払われ
事前確定届出給与」となります。
る見込みであること。
ハ 損金経理をしていること。
③ 利益連動給与(法法34①三、法令69⑥~⑩、
法規22の 3 ③)
同族会社に該当しない内国法人がその業務
⑵ 改正の趣旨及び背景
執行役員に対して支給する利益に関する指標
『「日本再興戦略」改訂2015-未来への投資・
を基礎として算定される給与で次の要件を満
生産性革命-(平成27年 6 月30日閣議決定)』
たすもの(他の業務執行役員の全てに対して
に お い て は、
「 昨 年 2 月 に 策 定・ 公 表 さ れ た
次の要件を満たす利益連動給与を支給する場
「スチュワードシップ・コード」及び本年 6 月
合に限ります。
)
に適用が開始された「コーポレートガバナン
イ その算定方法がその事業年度の利益に関
ス・コード」が車の両輪となって、投資家側と
する指標(有価証券報告書に記載されるも
会社側双方から企業の持続的な成長が促される
のに限ります。
)を基礎とした客観的なも
よう、積極的にその普及・定着を図る必要があ
の(次の要件を満たすものに限ります。
)
る。(中略)中長期的な企業価値を向上させる
であること。
ため、会社法の改正やコーポレートガバナン
イ 確定額を限度としているものであり、
ス・コードの策定といった近年の制度整備等を
かつ、他の業務執行役員に対して支給す
踏まえ、コーポレートガバナンスの実践を後押
る利益連動給与に係る算定方法と同様の
しする環境整備を行うことが重要である。この
ため、社外取締役が行った場合に社外性を失う
ものであること。
ロ その事業年度開始の日の属する会計期
「業務執行」の範囲等に関する会社法の解釈指
間開始の日から 3 月を経過する日までに、
針(具体的な事例集を含む。
)を作成し、公表
報酬委員会が決定をしていることその他
する。あわせて、経営陣に中長期の企業価値創
これに準ずる次の適正な手続を経ている
造を引き出すためのインセンティブを付与する
こと。
ことができるよう金銭でなく株式による報酬、
A その内国法人の株主総会の決議によ
業績に連動した報酬等の柔軟な活用を可能とす
るための仕組みの整備等を図る。(後略)」とさ
る決定
B その内国法人の報酬諮問委員会に対
れ、また、
『コーポレートガバナンス・コード
する諮問その他の手続を経た取締役会
~会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の
の決議による決定
向上のために~(平成27年 6 月 1 日適用開始)』
C その内国法人が監査役会設置会社で
─ 331 ─
においては、「(前略)経営陣の報酬については、
――法人税法等の改正――
中長期的な会社の業績や潜在的リスクを反映さ
法によって、「いわゆるリストリクテッド・ス
せ、健全な企業家精神の発揮に資するようなイ
トックによる役員報酬」の支払が見込まれるこ
ンセンティブ付けを行うべきである(原則 4 -
ととなったことから、次の⑶①の改正が行われ
2 .取締役会の役割・責務⑵ 経営陣報酬への
ました。
インセンティブ付け)
。
」及び「経営陣の報酬は、
具体的には、「特定譲渡制限付株式(いわゆ
持続的な成長に向けた健全なインセンティブの
るリストリクテッド・ストック)による給与」
一つとして機能するよう、中長期的な業績と連
は、役員の職務につき株主総会等の決議により
動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬と
所定の時期に確定額(金銭報酬債権の額)を支
の割合を適切に設定すべきである(補充原則 4
給する旨の定めがされるものであることから、
- 2 ① 中長期の業績に連動する報酬・株式報
その届出期限までにその定めの内容に関する届
酬の活用促進)
。
」と規定されています。
出をしていれば、事前確定届出給与となります
これらを受けて、
『コーポレート・ガバナン
が、通常は、その所定の時期がその決議の日の
ス・システムの在り方に関する研究会報告書
翌日から 2 週間を経過した日とされ、かつ、そ
(コーポレート・ガバナンスの実践~企業価値
の日にその定めに基づいてその金銭報酬債権の
向上に向けたインセンティブと改革~)
(平成
額に相当する特定譲渡制限付株式が交付される
27年 7 月24日とりまとめ)
』においては、
「我が
ものとなることが見込まれており、その届出期
国では株式報酬型ストックオプション(権利行
限とその特定譲渡制限付株式の交付時期とが近
使価格を 1 円等の極めて低廉な価格とするスト
接することが見込まれている状況においては、
ックオプション)という株式保有と類似した状
届出をさせる意義が乏しいと考えられるため、
態の実現を意図するストックオプションは既に
「特定譲渡制限付株式による給与」及び「その
存在する。欧米において中長期のインセンティ
特定譲渡制限付株式に係る承継譲渡制限付株式
ブ と し て 普 及 し て い るPerformance Shareや
による給与」を「届出が不要となる事前確定届
Restricted Stockと同様の仕組みを我が国で導
出給与」の対象となる給与に追加するというも
入するため、信託を用いた新しい株式報酬が導
のです。
入され始めている。さらに、金銭報酬債権を現
また、平成18年度税制改正で導入された利益
物出資する方法を用いて株式報酬を導入する場
連動給与は、「利益に関する指標を基礎として
合についても、その法的論点を整理する。
」と
算定される給与」と規定されているものの、そ
され、別紙 3 として、
『法的論点に関する解釈
の「利益に関する指標」の範囲については、条
指針』が示されました。
文上「利益に関する」と規定されていることも
すなわち、株式報酬については、近年、
「株
あり、導入当初から単なる「利益」だけではな
式交付信託」を用いて、欧米で導入されている
く「利益に一定の調整を加えたもの」も含まれ
「リストリクテッド・ストック」等に類似した
るとの考え方が採られていますが、具体的な規
効果を実現する制度の導入が始まっているもの
定がなされていないことから、実務上、「利益
の、その導入のための仕組みが十分に整備され
に一定の調整を加えたもの」として含まれるも
ておらず、普及していない状況を踏まえ、上記
のの範囲について疑義があったようです。
の『法的論点に関する解釈指針』において、実
そこで、「利益に関する指標」の範囲につい
務的に簡易な手法である「金銭報酬債権を現物
て、上記の考え方に変更はないものの、立法趣
出資する方法」を用いて「いわゆるリストリク
旨及び利益連動給与が導入されてから10年が経
テッド・ストック」等を導入するための手続の
過し、実態として様々な「利益に一定の調整を
整理・明確化が行われたため、今後は、この手
加えたもの」が指標として存在することを踏ま
─ 332 ─
――法人税法等の改正――
え、「利益に関する指標」を「利益の状況を示
に限ります。以下同じです。
)により所定の
す指標」とし、その指標の範囲について規定の
時期に確定額を支給する旨の定め(その決議
明確化を行う次の⑶②の改正が行われました。
の日から 1 月を経過する日までにその職務に
この改正によって、今後は、
「利益に一定の調
つきその役員に生ずる債権の額に相当する特
整を加えたもの」の範囲がこの明確化後のもの
定譲渡制限付株式を交付する旨の定めに限り
になります。
ます。以下同じです。
)をした場合における
(注)
なお、平成18年度税制改正による導入当初
その定めに基づいて交付される特定譲渡制限
から変更はありませんが、利益連動給与につ
付株式による給与及びその特定譲渡制限付株
いて、近年における実態等を踏まえ、参考ま
式に係る承継譲渡制限付株式による給与が追
でに明らかにすることが有意義であると思わ
加されました(法法34①二、法令69②)。
(注 1 )
「特定譲渡制限付株式による給与」は、
れる考え方を示すと、次のとおりです。
利益連動給与の「その支給額の算定方法が
役員の職務につき株主総会等の決議によ
その事業年度の利益の状況を示す指標(有価
り所定の時期に確定額(金銭報酬債権の
証券報告書に記載されるものに限ります。)を
額)を支給する旨の定めがされるもので
基礎とした客観的なものであること」とする
あり、その定めに基づいて特定譲渡制限
要件について、その支給額の算定方法に、そ
付株式を交付できないこととなる場合(そ
の事業年度の利益の状況を示す指標を基礎と
の交付に係る手続等に時間を要し、その
せずに、その指標にかかわらず支給される部
決議の日から 1 月を経過する日までに特
分(その要件を満たさない部分)がある場合
定譲渡制限付株式を交付できない見込み
において、その要件を満たす部分とその要件
となった場合)には、
「届出が不要となる
を満たさない部分とが明確に区分できるとき
事前確定届出給与」には該当しないもの
は、その区分したその要件を満たす部分につ
となりますが、その届出期限までにその
いては、利益連動給与として取り扱われると
定めの内容に関する届出をすることによ
考えられます。
って、事前確定届出給与に該当すること
また、その支給額の算定方法の要件の一つに、
になります。
「他の業務執行役員に対して支給する利益連動
また、事前に職務の執行のための期間
給与に係る算定方法と同様のものであること」
を定め、その期間に属する職務執行の対
がありますが、この要件は、役員の職務の内
価に相当する特定譲渡制限付株式が交付
容等に応じて合理的に定められている場合に
されるものであるため、通常はその期間
は、役員ごとにその算定の基礎となる指標が
はその特定譲渡制限付株式に係る譲渡が
異なることを妨げるものではないと解されま
制限されることからすると、その譲渡制
す。
限期間の末日は確定日になるものと考え
られます。
⑶ 改正の内容
なお、届出期限については、例えば、
① 届出が不要となる事前確定届出給与への特
その役員の任期が 3 年である場合におい
定譲渡制限付株式による給与等の追加
て、 3 年をその職務の執行のための期間
届出が不要となる事前確定届出給与(上記
と捉えたときはその職務の執行の開始の
⑴②)の対象となる給与に、役員の職務につ
日は 1 年目のみとなり、届出期限も 1 年
き株主総会等の決議(その職務の執行の開始
目しかないことになりますが、 3 年の各
の日から 1 月を経過する日までにされるもの
年をそれぞれその職務の執行のための期
─ 333 ─
――法人税法等の改正――
間と捉えたときはその職務の執行の開始
定額の算定に当たっては、その決議の日
の日は毎年到来すると解することが可能
の前取引日の終値等の株価を参照するこ
と考えられており、そのときは届出期限
とが考えられます。上記ロの金銭報酬債
も毎年あると解することが可能と考えら
権額の算定に係る株価の参照時点と上記
れます。毎年の定時株主総会等の決議の
ハの払込金額・現物出資財産の価額の算
日をその職務の執行の開始の日と解する
定に係る株価の参照時点とが異なると、
ことによって、上記の所定の要件を満た
事前確定届出給与の要件を満たさなくな
している場合には、その役員の給与につ
るため、上記ロ及びハの株価の参照時点
いて、例えば、 2 年目から事前確定届出
を一致させる対応が必要となると考えら
給与に該当する「特定譲渡制限付株式に
よる給与」として支給することが可能と
れます。
(注 3 )
「特定譲渡制限付株式」及び「承継譲渡
制限付株式」の詳細については、下記の
なると考えられます。
(注 2 )
「特定譲渡制限付株式による給与」とし
「 8 譲渡制限付株式を対価とする費用の
て自社の普通株式による特定譲渡制限付
帰属事業年度の特例(創設)
」の⑵③及び
株式を交付する場合の会社法の取扱いを
④をご参照ください。
踏まえて行われる手続の流れは、次のと
② 利益連動給与の算定の基礎となる「利益に
おりとなると考えられます。
関する指標」の範囲の明確化
イ 株主総会等における役員全体に対す
利益連動給与(上記⑴③)の算定の基礎と
なる「利益に関する指標」が「利益の状況を
る報酬総額に関する決議
ロ 取締役会等における各役員に対する
示す指標」とされ、利益連動給与が「利益の
金銭報酬債権額の確定(付与)に関す
状況を示す指標を基礎として算定される額を
る決議
支給する給与」とされるとともに、その指標
ハ 取締役会等における株式の第三者割
の範囲が「利益の額、利益の額に有価証券報
当て(新株の発行又は自己株式の処分
告書に記載されるべき事項による調整を加え
た指標その他の利益に関する指標」であるこ
(交付))に関する決議
ニ 会社と役員との間における特定譲渡
制限付株式の割当てに関する契約の締
とについて、規定の明確化が行われました
(法法34①二・三イ、法令69⑫一)。
具体的には、次の指標(次のロからホまで
結
ホ 払込期日において、各役員による上
の指標にあっては、利益に関するものに限り
記ロの金銭報酬債権の現物出資と引換
ます。)とされています(法令69⑧)。
えに、その各役員に特定譲渡制限付株
イ その事業年度における有価証券報告書に
記載されるべき利益の額
式を交付
「特定譲渡制限付株式による給与」が事
<具体例>
前確定届出給与に該当するものとなるた
営業利益の額、経常利益の額、税引前当
めには、その役員の職務につき株主総会
期純利益の額、当期純利益の額
等の決議により所定の時期に確定額(金
ロ 上記イの指標の数値にその事業年度にお
銭報酬債権の額)を支給する旨の定めが
ける減価償却費の額、支払利息の額その他
されるものであることが要件とされてお
の有価証券報告書に記載されるべき費用の
り、その確定額を支給する旨の定めに係
額を加算し、又はその指標の数値からその
る決議は上記ロとなることから、その確
事業年度における受取利息の額その他の有
─ 334 ─
――法人税法等の改正――
価証券報告書に記載されるべき収益の額を
額)
減算して得た額
上記以外の具体例……EPS( 1 株当たり
<具体例>
当期純利益=当期純利益の額÷発行済株式
EBITDA(税引前当期純利益の額+減
の総数)
価償却費の額+支払利息の額)
、修正当期
ニ 上記イからハまでの指標の数値がその事
純利益の額(当期純利益の額±過年度調整
業年度前の事業年度のその指標に相当する
損益の額)
指標の数値その他のその事業年度において
ハ 上記イ及びロの指標の数値の次のイから
目標とする指標の数値であって既に確定し
ハまでの金額のうちに占める割合又はその
ているもの(以下「確定値」といいます。)
指標の数値をその事業年度における有価証
を上回る数値又は上記イからハまでの指標
券報告書に記載されるべき発行済株式の総
の数値の確定値に対する比率
数で除して得た額
確定値は、具体的には、有価証券報告書
なお、上記の発行済株式からは、自己が有
への記載等により開示されている自社又は
する自己の株式を除くこととされています。
他社の利益の額や事前に定めた計画値が該
イ その事業年度における売上高の額その
当することになります。
他の有価証券報告書に記載されるべき収
<具体例>
益の額又はその事業年度における支払利
過年度比(利益の額-過年度の自社の利
息の額その他の有価証券報告書に記載さ
益の額)
、他社比(利益の額-過年度又は
れるべき費用の額
当年度(確定値に限ります。)の他社の利
ロ 貸借対照表に計上されている総資産の
益の額)、計画比ROE((当期純利益の額
÷自己資本額)÷事前に定めた計画値)、
帳簿価額
ハ 上記ロの金額から貸借対照表に計上さ
れている総負債の帳簿価額を控除した金
計画比当期純利益率(当期純利益の額÷事
前に定めた計画値)
ホ 上記イからニまでの指標に準ずる指標
額
なお、上記の総負債には、新株予約権
上記イからニまでの指標を組み合わせて
に係る義務を含むこととされています。
算出したもの、上記イからハまでの有価証
<具体例>
券報告書に記載されるべき事項(以下「有
上記イの具体例……売上高営業利益率
価証券報告書義務的記載事項」といいま
(営業利益の額÷売上高の額)
、売上高経常
す。
)を有価証券報告書義務的記載事項に
利益率(経常利益の額÷売上高の額)
、売
準ずる客観性のあるもの(有価証券報告書
上高当期純利益率(当期純利益率の額÷売
任意的記載事項)に置き換えて算出したも
上高の額)
、インタレスト・カバレッジ・
の等が該当すると考えられます。
レシオ(営業利益の額÷支払利息の額)
<具体例>
上記ロの具体例……ROA(総資産利益
EBIT(税引前当期純利益の額+支払利
率=当期純利益の額÷総資産の帳簿価額)
息の額-受取利息の額)、平準化EBITDA
上記ハの具体例……ROE(自己資本利
(営業利益の額+減価償却費の額+のれん
益率=当期純利益の額÷自己資本額(総資
償却費の額+持分法適用関連会社からの受
産の帳簿価額-総負債の帳簿価額)
)
、修正
取配当金の額)、ROCE(使用資本利益率
ROE(修正自己資本利益率=(当期純利
=当期純利益の額÷(総資産の額-短期負
益の額±過年度調整損益の額)÷自己資本
債の額))、ROIC(投下資本利益率=営業
─ 335 ─
――法人税法等の改正――
利益の額×( 1 -実効税率)÷(自己資本
金の額のうちに指定寄附金の額がある場合には、
額 + 他 人 資 本 額( 有 利 子 負 債 の 額 )
)
)
、
その指定寄附金の額の合計額は、その各事業年
ROI(投下収益率=営業利益の額×( 1 -
度の所得の金額の計算上、損金不算入の額とな
実効税率)÷自己資本額)
、 平 準 化EPS
る寄附金の額の合計額に算入しない(全額損金
(
(当期純利益の額+のれん等償却費の額±
の額に算入できる)こととされています(法法
税金等調整後特別損益の額)÷発行済株式
37①③)。
の総数)
、業務純益(
(営業利益の額±本業
指定寄附金の額は、公益社団法人、公益財団
以外の損益の額)-(一般貸倒引当金繰入
法人その他公益を目的とする事業を行う法人又
額+経費(臨時的な経費を除きます。
)の
は団体に対する寄附金のうち、次の要件を満た
額)
)
、保険引受利益(保険業務に係る利益
すと認められるものとして財務大臣が告示指定
の額±その他の収支の額)
したものの額とされています(法法37③二)。
① 広く一般に募集されること。
(注 1 )
上記イの利益の額は、支給総額が確
② 教育又は科学の振興、文化の向上、社会福
定していない利益連動給与の場合には、
循環計算となることを避ける必要があ
祉への貢献その他公益の増進に寄与するため
ることから、その利益連動給与を減算
の支出で緊急を要するものに充てられること
する前の段階の利益の額が該当するこ
が確実であること。
とになります。
(注 2 )
「売上高の額」は、「売上総利益の額
⑵ 改正の内容
(その事業年度における有価証券報告書
学校教育法の改正が行われ、学校設置者が小
に記載されるべき利益の額)に売上原
中一貫教育の実施を希望する場合により効果的
価の額(その事業年度における有価証
かつ継続的・安定的に実施できるよう、義務教
券報告書に記載されるべき費用の額)
育として行われる普通教育を基礎的なものから
を加算して得た額」ではありますが、
9 年間一貫して施す新たな学校の種類である
売上高そのものであり、利益に関する
「義務教育学校」が創設され、義務教育を行う
ものではないため、上記ロの対象とは
という点において既存の小学校及び中学校と同
なりません。
様のものであることから、同法第 1 条に規定す
また、キャッシュ・フロー等も利益
る学校に追加されました。
に関するものではないため、当然に対
(注) 上記の学校教育法の改正は、平成27年 6 月
象とはなりません。
24日に公布された「学校教育法等の一部を改
正する法律(平成27年法律第46号)
」第 1 条に
⑷ 適用関係
おいて措置されており、この改正の施行の日は、
上記⑶の改正は、法人の平成28年 4 月 1 日以
平成28年 4 月 1 日とされています(改正学校
後に開始する事業年度の所得に対する法人税に
教育法等附則 1 )
。
ついて適用し、法人の同日前に開始した事業年
この学校教育法の改正に伴い、指定寄附金に
度の所得に対する法人税については、従前どお
「学校法人が設置する義務教育学校の行う教育
りとされています(改正法附則21)
。
に相当する内容の教育を行う各種学校の敷地、
校舎その他附属設備に充てるために支出される
5 寄附金の損金不算入
その学校法人に対する寄附金」が追加されまし
⑴ 改正前の制度の概要
た(昭40. 4 大蔵告154二)。
内国法人が各事業年度において支出した寄附
─ 336 ─
――法人税法等の改正――
44)についても、同様の措置が講じられていま
(参考)
学校教育法(昭和22年法律第26号)
す。
第 1 条 この法律で、学校とは、幼稚園、小
学校、中学校、義務教育学校、高等学校、
なお、国庫補助金等は、国又は地方公共団体
中等教育学校、特別支援学校、大学及び高
の補助金又は給付金のほか、次の助成金、補助
等専門学校とする。
金又は給付金とされています(法法42①、法令
79)。
第49条の 4 義務教育学校の修業年限は、 9
① 障害者の雇用の促進等に関する法律に基づ
年とする。
く独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援
第49条の 5 義務教育学校の課程は、これを
機構の助成金
前期 6 年の前期課程及び後期 3 年の後期課
② 福祉用具の研究開発及び普及の促進に関す
程に区分する。
る法律に基づく国立研究開発法人新エネルギ
⑶ 適用関係
ー・産業技術総合開発機構の助成金
上記⑵の改正は、平成28年 4 月 1 日以後に支
③ 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術
出する寄附金について適用することとされてい
総合開発機構法に基づく国立研究開発法人新
ます(平28. 3 財務告93前文)
。
エネルギー・産業技術総合開発機構の助成金
(外国試験研究機関等又は外国試験研究機関
6 国庫補助金等で取得した固定資産等の
圧縮額の損金算入
等の研究員と共同して行う試験研究に関する
助成金を除きます。)
⑴ 改正前の制度の概要
④ 公共用飛行場周辺における航空機騒音によ
内国法人が、各事業年度において固定資産の
る障害の防止等に関する法律に基づく独立行
取得又は改良に充てるための国又は地方公共団
政法人空港周辺整備機構、成田国際空港株式
体の補助金又は給付金その他これらに準ずるも
会社又は新関西国際空港株式会社の補助金
の(以下「国庫補助金等」といいます。
)の交
⑤ 独立行政法人農畜産業振興機構法に基づく
独立行政法人農畜産業振興機構の補助金
付を受け、その事業年度においてその国庫補助
金等をもってその交付の目的に適合した固定資
⑥ 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援
産の取得又は改良をした場合(その国庫補助金
機構法に基づく独立行政法人鉄道建設・運輸
等の返還を要しないことがその事業年度終了の
施設整備支援機構の補助金
⑦ 電波法に基づく指定周波数変更対策機関の
時までに確定した場合に限ります。
)において、
給付金
その固定資産につき、その取得又は改良に充て
た国庫補助金等の額に相当する金額(以下「圧
⑧ 日本たばこ産業株式会社が日本たばこ産業
縮限度額」といいます。
)の範囲内でその帳簿
株式会社法の認可を受けた事業計画に定める
価額を損金経理により減額(圧縮記帳)し、又
ところに従って交付する葉たばこの生産基盤
はその圧縮限度額以下の金額をその事業年度の
の強化のための助成金
確定した決算において積立金として積み立てる
方法により経理したときは、その減額し又は経
⑵ 改正の内容
理した金額に相当する金額は、その事業年度の
対象となる国庫補助金等について、次の見直
所得の金額の計算上、損金の額に算入すること
しが行われました。
とされています(法法42①)
。また、国庫補助
① 除外
金等に代えて固定資産の交付を受けた場合(法
対象となる国庫補助金等から公共用飛行場
法42②)及び特別勘定を設けた場合(法法43、
周辺における航空機騒音による障害の防止等
─ 337 ─
――法人税法等の改正――
に関する法律に基づく独立行政法人空港周辺
(参考 2 ) 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処
整備機構、成田国際空港株式会社又は新関西
理に関する法律施行規則(平成10年運輸
国際空港株式会社の補助金(上記⑴④)及び
省令第70号)
電波法に基づく指定周波数変更対策機関の給
附 則
付金(上記⑴⑦)が除外されました(旧法令
(機構の行う旅客鉄道株式会社等の鉄道施
79四・七)
。
設等の更新等に係る無利子貸付け及び助
② 追加
成金の交付の認可)
対象となる国庫補助金等に日本国有鉄道清
第 5 条 機構は、法附則第 5 条第 2 項の規
算事業団の債務等の処理に関する法律附則第
定による認可を受けようとするときは、
5 条第 1 項に基づく独立行政法人鉄道建設・
次の各号に掲げる業務の区分に応じ、当
運輸施設整備支援機構の助成金のうち日本国
該各号に定める事項を記載した書類を国
有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法
土交通大臣に提出しなければならない。
律施行規則附則第 5 条第 1 項第 2 号ロ⑴に掲
一 省 略
げる鉄道施設等の整備に充てられるものが追
二 助成金の交付の業務
加されました(法令79六、法規24の 2 )
。
イ 省 略
(参考 1 ) 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処
ロ 次に掲げる鉄道施設等の整備の別
理に関する法律(平成10年法律第136号)
を明らかにした助成金の使途
⑴ 北海道旅客鉄道株式会社又は四
附 則
(機構の行う旅客鉄道株式会社等の鉄道施
国旅客鉄道株式会社が行う輸送の
設等の更新等に係る無利子貸付け及び助
安全の確立のための鉄道施設等の
成金の交付の業務)
整備であって、国土交通大臣が告
示で定めるもの
第 5 条 機構は、平成33年 3 月31日までの間、
機構法第13条に規定する業務並びに第13
⑵ 省 略
条第 1 項及び第 2 項並びに前条第 1 項に
ハ~ホ 省 略
2 ・ 3 省 略
規定する業務のほか、旅客鉄道株式会社
及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律
(参考 3 ) 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処
(昭和61年法律第88号)第 1 条第 3 項に規
理に関する法律施行規則附則第 5 条第 1
定する会社に対し、老朽化した鉄道施設
項第 1 号ロ⑴及び第 2 号ロ⑴の鉄道施設
等(鉄道事業法(昭和61年法律第92号)
等の整備を定める告示(平成28年 2 月国
第 2 条第 1 項に規定する鉄道事業の用に
土交通省告示第435号)
供する施設、設備又は車両をいう。以下
日本国有鉄道清算事業団の債務等の処
この項において同じ。)の更新その他会社
理に関する法律施行規則(平成10年運輸
の経営基盤の強化に必要な鉄道施設等の
省令第70号)附則第 5 条第 1 項第 1 号ロ
整備に必要な資金に充てるための無利子
⑴及び第 2 号ロ⑴の規定に基づき、日本
の資金の貸付け又は助成金の交付を行う
国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関
ことができる。
する法律施行規則附則第 5 条第 1 項第 1
2 機構は、前項に規定する業務を行おう
とするときは、国土交通大臣の認可を受
号ロ⑴及び第 2 号ロ⑴の鉄道施設等の整
備を定める告示を次のように定める。
平成28年 2 月29日
けなければならない。
3 ~ 5 省 略
─ 338 ─
国土交通大臣 石井 啓一
――法人税法等の改正――
日本国有鉄道清算事業団の債務等
務者に対する他の金銭債権がある場合には、
の処理に関する法律施行規則附則
当該他の金銭債権を含みます。以下「個別評
第 5 条第 1 項第 1 号ロ⑴及び第 2
価金銭債権」といいます。)のその損失の見
号ロ⑴の鉄道施設等の整備を定め
込額として、各事業年度において損金経理に
る告示
より貸倒引当金勘定に繰り入れた金額につい
日本国有鉄道清算事業団の債務等の処
ては、その繰り入れた金額のうち、その事業
理に関する法律施行規則附則第 5 条第 1
年度終了の時においてその個別評価金銭債権
項第 1 号ロ⑴及び第 2 号ロ⑴の告示で定
の取立て又は弁済の見込みがないと認められ
める鉄道施設等の整備は、北海道旅客鉄
る部分の金額を基礎として計算した金額(個
道株式会社が国土交通省に報告した「安
別貸倒引当金繰入限度額)に達するまでの金
全投資と修繕に関する 5 年間の計画」又
額は、その事業年度の所得の金額の計算上、
は四国旅客鉄道株式会社が国土交通省に
損金の額に算入することとされています(法
報告した「安全投資・修繕 5 カ年計画」
法52①、66⑥二・三、法令139の 6 の 2 )。
に基づきそれぞれ行う輸送の安全の確立
イ その事業年度終了の時において次の法人
のための鉄道施設等の整備であって、平
に該当する内国法人
成27年 6 月の国土交通大臣発表に基づく
イ 普通法人のうち、資本金の額若しくは
追加的支援措置を活用して行うものとす
出資金の額が 1 億円以下であるもの又は
る。
資本若しくは出資を有しないもの
ただし、次の法人を除いたものとされ
附 則
この告示は、平成28年 4 月 1 日から施
ています。
行する。
A 投資法人
B 特定目的会社
⑶ 適用関係
C 大法人(資本金の額又は出資金の額
① 上記⑵①の改正は、法人が平成28年 4 月 1
が 5 億円以上である法人、相互会社及
日前に交付を受けた補助金及び給付金につい
び法人課税信託に係る受託法人をいい
ては、従前どおりとされています(改正法令
ます。
)との間にその大法人による完
附則 7 ①)
。
全支配関係がある普通法人
② 上記⑵②の改正は、法人が平成28年 4 月 1
日以後に交付を受ける助成金について適用す
ることとされています(改正法令附則 7 ②)
。
なお、相互会社には、外国相互会社
を含むこととされています。
D 普通法人との間に完全支配関係があ
る全ての大法人が有する株式及び出資
7 貸倒引当金
の全部をその全ての大法人のうちいず
⑴ 改正前の制度の概要
れか一の法人が有するものとみなした
場合においてそのいずれか一の法人と
① 個別評価金銭債権に係る措置
次の内国法人が、その有する金銭債権のう
その普通法人との間にそのいずれか一
ち、更生計画認可の決定に基づいて弁済を猶
の法人による完全支配関係があること
予され、又は賦払により弁済されることその
となるときのその普通法人
他の事実が生じていることによりその一部に
ロ 公益法人等又は協同組合等
つき貸倒れその他これに類する事由による損
なお、公益法人等には、法人税法以外
失が見込まれるもの(その金銭債権に係る債
の法律によって公益法人等とみなされて
─ 339 ─
――法人税法等の改正――
ハ 売買があったものとされるリース資産の
いるもの(認可地縁団体、管理組合法人、
団地管理組合法人、法人である政党等、
対価の額に係る金銭債権を有する内国法人
防災街区整備事業組合、特定非営利活動
その他の金融に関する取引に係る金銭債権
法人、マンション建替組合、マンション
を有する内国法人(法令96⑤)
② 一括評価金銭債権に係る措置
敷地売却組合等)を含むこととされてい
上記①イからハまでの内国法人が、その有
ます。
する売掛金、貸付金その他これらに準ずる金
ハ 人格のない社団等
銭債権(個別評価金銭債権を除きます。以下
ロ 次の内国法人
「一括評価金銭債権」といいます。)の貸倒れ
イ 銀行法第 2 条第 1 項に規定する銀行
による損失の見込額として、各事業年度にお
ロ 保険業法第 2 条第 2 項に規定する保険
いて損金経理により貸倒引当金勘定に繰り入
会社
れた金額については、その繰り入れた金額の
ハ 上記イ又はロの内国法人に準ずる次の
内国法人(法令96④)
うち、その事業年度終了の時において有する
A 無尽業法第 2 条第 1 項の免許を受け
一括評価金銭債権の額及び最近における売掛
金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権の
て無尽業を行う無尽会社
貸倒れによる損失の額を基礎として計算した
B 金融商品取引法第 2 条第30項に規定
金額(一括貸倒引当金繰入限度額)に達する
する証券金融会社
までの金額は、その事業年度の所得の金額の
C 長期信用銀行法第 2 条に規定する長
計算上、損金の額に算入することとされてい
期信用銀行
ます(法法52②)。
D 長期信用銀行法第16条の 4 第 1 項に
なお、上記①又は②の措置により、各事業年
規定する長期信用銀行持株会社
度の所得の金額の計算上損金の額に算入された
E 銀行法第 2 条第13項に規定する銀行
上記①又は②の貸倒引当金勘定の金額は、その
持株会社
事業年度の翌事業年度の所得の金額の計算上、
F 貸金業法施行令第 1 条の 2 第 3 号又
益金の額に算入することとされています(法法
は第 5 号に掲げるもの
52⑩)。
G 保険業法第 2 条第16項に規定する保
険持株会社
H 保険業法第 2 条第18項に規定する少
⑵ 改正の内容
「独立行政法人改革等に関する基本的な方針
額短期保険業者
I 保険業法第272条の37第 2 項に規定
(平成25年12月24日閣議決定)」及び「各独立行
政法人の統廃合等に係る措置の実施時期につい
する少額短期保険持株会社
J 債権管理回収業に関する特別措置法
て(平成26年 8 月29日行政改革推進本部決定)」
第 2 条第 3 項に規定する債権回収会社
における平成29年 4 月に独立行政法人日本貿易
K 株式会社商工組合中央金庫
保険を全額政府出資の特殊会社に移行すること
L 株式会社日本政策投資銀行
についての決定を受けて、貿易保険法の改正が
M 株式会社地域経済活性化支援機構
行われ、株式会社日本貿易保険が設立されるこ
N 株式会社東日本大震災事業者再生支
ととなりました。
援機構
(注) 上記の株式会社日本貿易保険の設立等に係
O 上記AからNまでの内国法人に準ず
る内国法人
る貿易保険法の改正は、平成27年 7 月17日に
公布された「貿易保険法及び特別会計に関す
─ 340 ─
――法人税法等の改正――
ならない。
る法律の一部を改正する法律(平成27年法律
第59号)」第 1 条において措置されており、こ
の改正の施行の日は、平成29年 4 月 1 日とさ
⑶ 適用関係
れています(改正貿易保険法等附則 1 )。
上記⑵の改正は、法人の平成29年 4 月 1 日以
なお、改正貿易保険法等においては、貿易
後に開始する事業年度の所得に対する法人税に
保険法第37条に法人税に係る課税の特例(貿
ついて適用することとされています(改正法令
易保険に係る責任準備金のうち異常危険準備
附則 8 )。
金の積立額の損金算入ができる措置及びその
有する非常事故代位債権に係る個別貸倒引当
金繰入限度額の特例の創設)が、改正貿易保
険法等附則第20条に法人税に係る課税の特例
8 譲渡制限付株式を対価とする費用の帰
属事業年度の特例(創設)
⑴ 制度創設の趣旨及び背景
上記の「 4 役員給与の損金不算入」の⑵の
(資産及び負債の承継等に係る所要の措置)が、
とおり、
『コーポレート・ガバナンス・システ
それぞれ設けられています。
この貿易保険法の改正に伴い、対象となる銀
ムの在り方に関する研究会報告書(コーポレー
行又は保険会社に準ずる内国法人(上記⑴①ロ
ト・ガバナンスの実践~企業価値向上に向けた
ハ)に株式会社日本貿易保険が追加されました
インセンティブと改革~)(平成27年 7 月24日
(法令96④三)
。
とりまとめ)
』の別紙 3 として示された『法的
(注)
上記の改正は、平成27年度税制改正事項で
論点に関する解釈指針』において、実務的に簡
すが、今回の改正で措置されています。
易な手法である「金銭報酬債権を現物出資する
(参考)
貿易保険法(昭和25年法律第67号)(貿易
方法」を用いて「いわゆるリストリクテッド・
保険法及び特別会計に関する法律の一部を
ストック」等を導入するための手続の整理・明
改正する法律(平成27年法律第59号)第 1
確化が行われたため、今後は、この手法によっ
条の規定による改正後)
て、「いわゆるリストリクテッド・ストックに
よる給与」の支給が見込まれることとなりまし
(会社の目的)
た。
第 3 条 株式会社日本貿易保険(以下「会社」
という。)は、対外取引において生ずる通常
今般の改正において、この「特定譲渡制限付
の保険によつて救済することができない危
株式(いわゆるリストリクテッド・ストック)
険を保険する事業を行うことを目的とする
による給与」の支給として、特定譲渡制限付株
株式会社とする。
式を交付された個人(役員又は従業員)の所得
(株式の政府保有)
税におけるその交付された特定譲渡制限付株式
に係る総収入金額等に算入すべき経済的な利益
第 4 条 政府は、常時、会社の発行済株式の
の価額は、譲渡制限期間中はその特定譲渡制限
総数を保有していなければならない。
付株式の処分ができないこと等を踏まえ、その
(政府の出資)
第 5 条 政府は、必要があると認めるときは、
譲渡についての制限が解除された日における価
予算で定める金額の範囲内において、会社
額とされ、所得税の課税時期が、その特定譲渡
に出資することができる。
制限付株式が交付された日ではなく、その特定
2 省 略
譲渡制限付株式の譲渡についての制限が解除さ
(商号の使用制限)
れた日となることが明確化されました(所令84
①、所規19の 4 )。
第 6 条 会社でない者は、その商号中に株式
会社日本貿易保険という文字を使用しては
(注) 所得税の課税時期の明確化等に係る改正の
─ 341 ─
――法人税法等の改正――
詳細については、前掲の「所得税法等の改正」
を受けたものとして、その内国法人のその新株
の「十一 特定譲渡制限付株式等に関する改
予約権を対価とする費用の額の損金算入事業年
正」の 2 をご参照ください。
度を同日の属する事業年度とする「新株予約権
すなわち、特定譲渡制限付株式について、現
を対価とする費用の帰属事業年度の特例」
」と
行の新株予約権(いわゆる税制非適格ストッ
同様の次の⑵の措置を講ずることとされました。
ク・オプション)について講じられている「新
株予約権を付与された個人の所得税におけるそ
⑵ 措置の内容等
の新株予約権の価額をその新株予約権が付与さ
① 措置の概要
れた日ではなく、その新株予約権を行使した日
この措置は、内国法人が個人から役務の提
における価額とする措置」と同様の措置が講じ
供を受ける場合において、その役務の提供に
られました。
係る費用の額につきその対価として特定譲渡
この所得税における課税時期の明確化に伴い、
制限付株式が交付されたとき(承継譲渡制限
法人税においても、特定譲渡制限付株式を対価
付株式が交付されたときを含みます。
)は、
とする費用について、現行の新株予約権につい
その役務の提供を受ける内国法人は、その個
て講じられている「新株予約権を発行した内国
人においてその役務の提供につき給与等課税
法人がその新株予約権を発行した日ではなく、
事由が生じた日においてその役務の提供を受
その新株予約権を付与された個人に給与等課税
けたものとして、法人税法の規定を適用する
事由が生じた日(その個人がその新株予約権を
というものです(法法54①)。
行使した日)においてその個人から役務の提供
(参考)
所得税における課税時期と法人税における損金算入時期
給与課税
交付
所得税
給与課税なし
① 個人に金銭報酬債権を付与
② 個人に上記の金銭報酬債権
を現物出資財産として給付さ
せ、特定譲渡制限付株式を交付
③ 制限解除
③′没収
譲渡制限期間
売却可能
③ 制限解除
交付
法人税
③′没収
① 個人に金銭報酬債権を付与
② 個人に上記の金銭報酬債権
を現物出資財産として給付さ
せ、特定譲渡制限付株式を交付
損金算入
損金不算入
─ 342 ─
――法人税法等の改正――
終了の時までその内国法人とその法人との間
② 譲渡制限付株式
譲渡制限付株式は、次の要件に該当する株
にその関係が継続することが見込まれている
式(出資を含みます。以下同じです。
)とさ
場合におけるその内国法人とその法人との間
れています(法法54①、法令111の 2 ②)
。
の関係があるその法人の譲渡制限付株式であ
イ 譲渡についての制限がされており、かつ、
って、その役務の提供の対価としてその個人
その譲渡についての制限に係る期間(以下
に生ずる債権の給付と引換えにその個人に交
「譲渡制限期間」といいます。
)が設けられ
付されるものその他その個人に給付されるこ
とに伴ってその債権が消滅する場合のその譲
ていること。
(注 1 )
「譲渡」には、「担保権の設定その他
の処分」を含むこととされています。
渡制限付株式とされています(法法54①、法
令111の 2 ①)。
(注 2 )
「譲渡についての制限」をする方法と
(注 1 )
「その交付の時からその譲渡制限付株式
しては、種類株式を用いるほか、普通
に係る譲渡制限期間終了の時までその内
株式を用いた上で、その普通株式を交
国法人とその法人との間にその関係が継
付する法人とその普通株式の交付を受
続すること」は、その譲渡制限期間内に
ける個人との間における契約によるこ
おいてその法人を被合併法人又は分割法
とが考えられます。
人とする合併又は分割型分割(以下「合
ロ その個人から役務の提供を受ける内国法
人又はその株式を発行し、若しくはその個
人に交付した法人がその株式を無償で取得
することとなる事由が定められていること。
(注)
「その株式を無償で取得することとなる
併等」といいます。
)により次の株式が交
付されることが見込まれている場合には、
「その譲渡制限付株式の交付の時からその
合併等の直前の時までその内国法人とそ
の法人との間にその関係が継続すること」
事由」は、「その株式の交付を受けたその
とされています。
個人が譲渡制限期間内の所定の期間勤務
イ その合併によりその法人の譲渡制限
を継続しないこと若しくはその個人の勤
付株式を有する者に対し交付されるそ
務実績が良好でないことその他のその個
の合併に係る合併法人の譲渡制限付株
人の勤務の状況に基づく事由又はこれら
式で、その合併の時からその譲渡制限
の法人の業績があらかじめ定めた基準に
付株式に係る譲渡制限期間終了の時ま
達しないことその他のこれらの法人の業
でその内国法人とその合併法人との間
績その他の指標の状況に基づく事由」に
にその合併法人がその内国法人の発行
限ることとされています。
済株式等の全部を保有する関係が継続
③ 特定譲渡制限付株式
することが見込まれている場合におけ
特定譲渡制限付株式は、内国法人が個人か
るその譲渡制限付株式(法令111の 2 ①
ら役務の提供を受ける場合において、その内
一)
国法人又は譲渡制限付株式の交付の直前にそ
ロ その分割型分割によりその法人の譲
の内国法人とその内国法人以外の法人との間
渡制限付株式を有する者に対し交付さ
にその法人がその内国法人の発行済株式又は
れるその分割型分割に係る分割承継法
出資(自己が有する自己の株式を除きます。
人の譲渡制限付株式で、その分割型分
以下「発行済株式等」といいます。
)の全部
割の時からその譲渡制限付株式に係る
を保有する関係があり、かつ、その交付の時
譲渡制限期間終了の時までその内国法
からその譲渡制限付株式に係る譲渡制限期間
人とその分割承継法人との間にその分
─ 343 ─
――法人税法等の改正――
割承継法人がその内国法人の発行済株
である場合……その合併に係る合併法人
式等の全部を保有する関係が継続する
の譲渡制限付株式又はその合併の直前に
ことが見込まれている場合におけるそ
その合併に係る合併法人とその合併法人
の譲渡制限付株式(法令111の 2 ①二)
以外の法人との間にその法人がその合併
(注 2 )
「その役務の提供の対価としてその個人
法人の発行済株式等の全部を保有する関
に生ずる債権の給付と引換えにその個人
係があり、かつ、その合併の時からその
に交付されるもの」は、具体的には、「そ
合併により交付される譲渡制限付株式に
の個人によるその債権の現物出資と引換
係る譲渡制限期間終了の時までその合併
えに、その役務の提供を受ける内国法人
法人とその法人との間にその関係が継続
によってその個人に交付されるその内国
することが見込まれている場合における
法人の譲渡制限付株式又はその内国法人
その合併法人とその法人との間の関係が
の親法人によってその個人に交付される
あるその法人の譲渡制限付株式(法令
その親法人の譲渡制限付株式」となります。
111の 2 ③一イ、法規25の 9 ①)
なお、親法人は、譲渡制限付株式の交
ロ その被合併法人がその特定譲渡制限付
付の直前に内国法人とその内国法人以外
株式の交付の直前にその特定譲渡制限付
の法人との間にその法人がその内国法人
株式に係る役務の提供を受ける内国法人
の発行済株式等の全部を保有する関係が
とその内国法人以外の法人との間にその
あり、かつ、その交付の時からその譲渡
法人がその内国法人の発行済株式等の全
制限付株式に係る譲渡制限期間終了の時
部を保有する関係があり、かつ、その交
までその内国法人とその法人との間にそ
付の時からその特定譲渡制限付株式に係
の関係が継続することが見込まれている
る譲渡制限期間終了の時までその内国法
場合におけるその法人とされています。
人とその法人との間にその関係が継続す
(注 3 )
「その他その個人に給付されることに伴
ることが見込まれている場合におけるそ
ってその債権が消滅する場合のその譲渡
の内国法人とその法人との間の関係があ
制限付株式」は、具体的には、「その役務
るその法人である場合……その合併の時
の提供を受ける内国法人によってその個
からその譲渡制限付株式に係る譲渡制限
人に交付されるその内国法人が有してい
期間終了の時までその内国法人とその合
たその内国法人の親法人の譲渡制限付株
併に係る合併法人との間にその合併法人
式」となります。
がその内国法人の発行済株式等の全部を
④ 承継譲渡制限付株式
保有する関係が継続することが見込まれ
承継譲渡制限付株式は、次の譲渡制限付株
ている場合におけるその合併法人の譲渡
式とされています(法法54①、法令111の 2
制限付株式(法令111の 2 ③一ロ)
ロ 分割型分割によりその分割型分割に係る
③)。
イ 合併によりその合併に係る被合併法人の
分割法人の特定譲渡制限付株式を有する者
特定譲渡制限付株式を有する者に対し交付
に対し交付される譲渡制限付株式で、次の
される譲渡制限付株式で、次の場合の区分
場合の区分に応じそれぞれ次のもの(法令
に応じそれぞれ次のもの(法令111の 2 ③
111の 2 ③二)
一)
イ その分割法人がその特定譲渡制限付株
イ その被合併法人がその特定譲渡制限付
式に係る役務の提供を受ける内国法人で
株式に係る役務の提供を受ける内国法人
ある場合……その分割型分割に係る分割
─ 344 ─
――法人税法等の改正――
承継法人の譲渡制限付株式又はその分割
収入金額に算入すべき金額を生ずべき事由と
型分割の直前にその分割型分割に係る分
されています(法法54①、法令111の 2 ④)。
割承継法人とその分割承継法人以外の法
⑥ 措置の内容
人との間にその法人がその分割承継法人
この措置は、内国法人が個人から役務の提
の発行済株式等の全部を保有する関係が
供を受ける場合において、その役務の提供に
あり、かつ、その分割型分割の時からそ
係る費用の額につきその対価として特定譲渡
の分割型分割により交付される譲渡制限
制限付株式が交付されたときに、その内国法
付株式に係る譲渡制限期間終了の時まで
人は、その個人においてその役務の提供につ
その分割承継法人とその法人との間にそ
き給与等課税事由が生じた日においてその役
の関係が継続することが見込まれている
務の提供を受けたものとして、法人税法の規
場合におけるその分割承継法人とその法
定を適用するというものです(法法54①)。
人との間の関係があるその法人の譲渡制
(注 1 )
「特定譲渡制限付株式が交付されたと
限付株式(法令111の 2 ③二イ、法規25
き」には、
「承継譲渡制限付株式が交付さ
の 9 ②)
れたとき」を含むこととされています。
ロ その分割法人がその特定譲渡制限付株
(注 2 )
「その個人においてその役務の提供につ
式の交付の直前にその特定譲渡制限付株
き給与等課税事由が生じた日」は、具体
式に係る役務の提供を受ける内国法人と
的には、
「その役務の提供の対価としてそ
その内国法人以外の法人との間にその法
の個人に交付された特定譲渡制限付株式
人がその内国法人の発行済株式等の全部
又は承継譲渡制限付株式の譲渡について
を保有する関係があり、かつ、その交付
の制限が解除された日」となります。
の時からその特定譲渡制限付株式に係る
すなわち、その役務の提供に係る費用の額
譲渡制限期間終了の時までその内国法人
については、その役務の提供を受ける内国法
とその法人との間にその関係が継続する
人のその役務の提供に係る特定譲渡制限付株
ことが見込まれている場合におけるその
式又は承継譲渡制限付株式の交付の日の属す
内国法人とその法人との間の関係がある
る事業年度ではなく、その役務の提供を受け
その法人である場合……その分割型分割
る内国法人のその特定譲渡制限付株式又は承
の時からその譲渡制限付株式に係る譲渡
継譲渡制限付株式を交付された個人において
制限期間終了の時までその内国法人とそ
その役務の提供につき給与等課税事由が生じ
の分割型分割に係る分割承継法人との間
た日(その特定譲渡制限付株式又は承継譲渡
にその分割承継法人がその内国法人の発
制限付株式の譲渡についての制限が解除され
行済株式等の全部を保有する関係が継続
た日)の属する事業年度において、損金の額
することが見込まれている場合における
に算入することとする措置が講じられました。
その分割承継法人の譲渡制限付株式(法
令111の 2 ③二ロ)
⑦ 特定譲渡制限付株式の交付が正常な取引条
件で行われた場合におけるその特定譲渡制限
⑤ 給与等課税事由
付株式に係る役務の提供に係る費用の額等
給与等課税事由は、その個人においてその
特定譲渡制限付株式の交付が正常な取引条
役務の提供につき所得税法その他所得税に関
件で行われた場合におけるその特定譲渡制限
する法令の規定によりその個人の同法に規定
付株式に係る役務の提供に係る費用の額は、
する給与所得、事業所得、退職所得及び雑所
その特定譲渡制限付株式の交付につき給付さ
得の金額に係る収入金額とすべき金額又は総
れ、又は消滅した債権(その役務の提供の対
─ 345 ─
――法人税法等の改正――
価としてその個人に生ずる債権に限ります。
)
合において、その個人においてその役務の提
の額(その特定譲渡制限付株式につき次の譲
供につき給与等課税事由が生じないとき
渡制限付株式が交付された場合には、その譲
内国法人が個人から役務の提供を受ける場
渡制限付株式の区分に応じそれぞれ次の金
合において、その役務の提供に係る費用の額
額)に相当する金額とされています(法法54
につきその対価として特定譲渡制限付株式が
④、法令111の 2 ⑤)
。
交付されたときに、その個人においてその役
イ 上記④イの譲渡制限付株式……上記④イ
務の提供につき給与等課税事由が生じないと
の特定譲渡制限付株式(その譲渡制限付株
きは、その役務の提供を受ける内国法人のそ
式に係るものに限ります。
)の交付につき
の役務の提供を受けたことによる費用の額又
給付され、又は消滅した債権の額
はその役務の全部若しくは一部の提供を受け
ロ 上記④ロの譲渡制限付株式……上記④ロ
られなかったことによる損失の額は、その内
の特定譲渡制限付株式(その譲渡制限付株
国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、
)の交付につき
式に係るものに限ります。
損金の額に算入しないこととされています
(法法54②)。
給付され、又は消滅した債権の額
なお、上記④ロの分割型分割(承継譲渡制
(注) 「その個人においてその役務の提供につき
限付株式が交付されるものに限ります。
)に
給与等課税事由が生じないとき」は、具体
伴い、その分割型分割に係る分割法人の特定
的には、例えば、イ その個人がその特定
譲渡制限付株式につき給与等課税事由が生ず
譲渡制限付株式に係る譲渡制限期間の途中
る場合には、その特定譲渡制限付株式に係る
で非居住者となった場合、ロ その内国法
役務の提供に係る費用の額は、その特定譲渡
人がその個人から受けた役務の提供に係る
制限付株式の交付につき給付され、又は消滅
特定譲渡制限付株式を無償で取得(いわゆ
した債権の額に相当する金額に次のハの割合
る没収)した場合、ハ その内国法人がそ
を乗じて計算した金額とその相当する金額か
の特定譲渡制限付株式に係る譲渡制限期間
らその計算した金額を控除した金額に次のニ
開始の日(その個人から役務の提供を受け
の割合を乗じて計算した金額との合計額その
る前)にその特定譲渡制限付株式を全て無
他の合理的な方法により計算した金額とし、
償で取得した場合、ニ その内国法人がそ
その承継譲渡制限付株式に係る役務の提供に
の特定譲渡制限付株式に係る譲渡制限期間
係る費用の額は、その債権の額に相当する金
の途中でその個人から今後受ける(まだ受
額からその合理的な方法により計算した金額
けていない)役務の提供に係る特定譲渡制
を控除した金額とすることとされています
限付株式を無償で取得した場合等が考えら
(法法54④、法令111の 2 ⑥、法規25の 9 ③)
。
れます。また、
「その役務の提供を受けたこ
ハ 1 からその分割型分割に係る法人税法施
とによる費用の額」が生ずる場合としては
行令第23条第 1 項第 2 号に規定する割合を
上記イ又はロの場合が、
「その役務の全部又
控除した割合
は一部の提供を受けられなかったことによ
ニ その特定譲渡制限付株式の交付の日から
その承継譲渡制限付株式に係る譲渡制限期
間終了の日までの期間の日数のうちにその
る損失の額」が生ずる場合としては上記ハ
又はニの場合が、それぞれ考えられます。
⑨ 明細書の添付
交付の日からその分割型分割の日の前日ま
個人から役務の提供を受ける内国法人は、
での期間の日数の占める割合
特定譲渡制限付株式の 1 株当たりの交付の時
⑧ 内国法人が個人から役務の提供を受ける場
─ 346 ─
の価額、交付数、その事業年度において譲渡
――法人税法等の改正――
についての制限が解除された数その他その特
こととされています(改正法附則24)。
定譲渡制限付株式又は承継譲渡制限付株式の
なお、上記の承継譲渡制限付株式は、承継譲
状況に関する明細書をその事業年度の確定申
渡制限付株式が合併に係る被合併法人又は分割
告書に添付しなければならないこととされて
型分割に係る分割法人の特定譲渡制限付株式を
います(法法54③)
。
有する者に対し交付される譲渡制限付株式とさ
れていることから(法法54①、法令111の 2 ③、
⑶ 適用関係
法規25の 9 ①②)
、法人が平成28年 4 月 1 日以
上記⑵の措置は、法人が平成28年 4 月 1 日以
後にその交付に係る決議(その決議が行われな
後にその交付に係る決議(その決議が行われな
い場合には、その交付)をする特定譲渡制限付
い場合には、その交付)をする特定譲渡制限付
株式に係る承継譲渡制限付株式となります。
株式及び承継譲渡制限付株式について適用する
(参考)
譲渡制限付株式に関して、以下のような会計処理がとられた場合の税務処理例(譲渡制限期間が株式
交付から譲渡制限解除までの 2 年間とされており、同期間の勤務条件が付されているケース)
1 役務提供を受ける内国法人の譲渡制限付株式が、その内国法人から交付されるケース
時 点
交付時
会計処理
前払費用 200
/報酬債務 200
報酬債務 200
/資本金等 200
役務提供時 役員報酬 100
( 1 年目) /前払費用 100
税務処理
同 左
申告調整
―
(別表 4 所得の金額の計算に関する明細書)
役員給与等の損金不算入 100(加算・留保)
(別表 5 ⑴ 利益積立金額の計算に関する明
細書)
前払費用 100(当期の増)
―
譲渡制限解
除前無償取
得時( 1 年
雑損失等 100
分を譲渡制
/前払費用 100
限解除、残
余を無償取
得)
(別表 4 所得の金額の計算に関する明細書)
雑損失等の損金不算入 100(加算・流出)
役員報酬 100
役員給与等の認容 100(減算・留保)
その他流出 100
(別表 5 ⑴ 利益積立金額の計算に関する明
/前払費用 200
細書)
前払費用 100(当期の減)
譲渡制限解
除時( 2 年 役員報酬 100
目役務提供 /前払費用 100
時)
(別表 4 所得の金額の計算に関する明細書)
役員給与等の認容 100(減算・留保)
役員報酬 200
(別表 5 ⑴ 利益積立金額の計算に関する明
/前払費用 200
細書)
前払費用 100(当期の減)
─ 347 ─
――法人税法等の改正――
2 役務提供を受ける内国法人の親法人の譲渡制限付株式が、その親法人から交付されるケース(注)
時 点
税務処理
申告調整
親法人
現金 200
/報酬債務 200
報酬債務 200
/資本金等 200
同 左
―
子法人
債務引受・
交付時
会計処理
前払費用 200
/報酬債務 200
報酬債務 200
/現金 200
同 左
―
以下は子法人のみ
役務提供時 役員報酬 100
( 1 年目) /前払費用 100
(別表 4 所得の金額の計算に関する明細書)
役員給与等の損金不算入 100(加算・留保)
(別表 5 ⑴ 利益積立金額の計算に関する明
細書)
前払費用 100(当期の増)
―
譲渡制限解
除前無償取
得時( 1 年
親法人株式 100
分を譲渡制
/前払費用 100
限解除、残
余を無償取
得)
(別表 4 所得の金額の計算に関する明細書)
親法人株式 100
役員給与等の認容 100(減算・留保)
/前払費用 100
(別表 5 ⑴ 利益積立金額の計算に関する明
役員報酬 100
細書)
/前払費用 100
前払費用 100(当期の減)
譲渡制限解
除時( 2 年 役員報酬 100
目役務提供 /前払費用 100
時)
(別表 4 所得の金額の計算に関する明細書)
役員給与等の認容 100(減算・留保)
役員報酬 200
(別表 5 ⑴ 利益積立金額の計算に関する明
/前払費用 200
細書)
前払費用 100(当期の減)
(注)
このケースは、役務提供を受ける内国法人(以下「子法人」といいます。)がその役員に対して負う金銭
報酬債務について、その親法人が債務引受けをした上で、その債務引受けにより親法人が負うこととなっ
た金銭報酬債務(子法人の役員からみると金銭報酬債権)について、子法人の役員からその親法人が現物
出資による給付を受け、その給付を受けた金銭報酬債権と引換えにその親法人からその親法人の譲渡制限
付株式が交付されるものを想定しています(なお、その役員が勤務条件を満たさなかった場合等における
その譲渡制限付株式の無償取得は子法人が行うこととしております。
)
。このケースにおいて、親法人が直
接的に子法人の役員から役務の提供を受けるわけではありませんが、子法人がその役員から役務の提供を
受けることに起因して、その対価として子法人の役員に生ずる債権の給付と引換えにその親法人の譲渡制
限付株式が交付されるものであるため、この譲渡制限付株式を対価とする費用の帰属事業年度の特例の対
象となります。
9 公益法人等が普通法人に移行する場合
の所得の金額の計算
⑴ 改正前の制度の概要
算入
一般社団法人若しくは一般財団法人又は医
療法人(公益法人等に限ります。以下「特定
公益法人等」といいます。)である内国法人
① 特定公益法人等が普通法人に該当すること
が普通法人に該当することとなった場合には、
となった場合におけるその普通法人による累
その内国法人のその該当することとなった日
積所得金額又は累積欠損金額の益金又は損金
(以下「移行日」といいます。)前の収益事業
─ 348 ─
――法人税法等の改正――
以外の事業から生じた所得の金額の累積額と
は合併前累積所得金額からの控除又は累積欠
して計算した金額(以下「累積所得金額」と
損金額若しくは合併前累積欠損金額への加算
いいます。)又はその移行日前の収益事業以
上記①の内国法人が公益社団法人及び公益
外の事業から生じた欠損金額の累積額として
財団法人の認定等に関する法律の公益認定を
計算した金額(以下「累積欠損金額」といい
取り消されたことにより普通法人に該当する
ます。)に相当する金額は、その内国法人の
こととなった法人若しくは一般社団法人及び
その移行日の属する事業年度の所得の金額の
一般財団法人に関する法律及び公益社団法人
計算上、益金の額又は損金の額に算入するこ
及び公益財団法人の認定等に関する法律の施
ととされています(法法64の 4 ①)
。
行に伴う関係法律の整備等に関する法律の移
(注) 「特定公益法人等」は、具体的には、公益
行法人(以下「移行法人」といいます。)で
社団法人若しくは公益財団法人、一般社団
ある場合又は上記②の普通法人である内国法
法人若しくは一般財団法人のうち、非営利
人が公益社団法人若しくは公益財団法人若し
型法人に該当するもの又は社会医療法人と
くは移行法人を被合併法人とする適格合併に
なります(法法64の 4 ①、別表 2 )。
係る合併法人である場合には、移行日又はそ
② 特定公益法人等を被合併法人とし、普通法
の適格合併の日以後に公益の目的のために支
人である内国法人を合併法人とする適格合併
出される金額に相当する金額は、累積所得金
が行われた場合におけるその合併法人による
額若しくは合併前累積所得金額から控除し、
合併前累積所得金額又は合併前累積欠損金額
又は累積欠損金額若しくは合併前累積欠損金
の益金又は損金算入
額に加算することとされています(法法64の
特定公益法人等を被合併法人とし、普通法
4 ③)
。
人である内国法人を合併法人とする適格合併
なお、この措置は、確定申告書に、上記の
が行われた場合には、その被合併法人のその
公益の目的のために支出される金額及びその
適格合併前の収益事業以外の事業から生じた
計算に関する明細の記載があり、かつ、その
所得の金額の累積額として計算した金額(以
金額を証する書類等の添付がある場合に限り、
下「合併前累積所得金額」といいます。
)又
適用することとされています(法法64の 4 ④)。
はその適格合併前の収益事業以外の事業から
すなわち、特定公益法人等が普通法人に該当
生じた欠損金額の累積額として計算した金額
することとなった場合(上記①)又は特定公益
(以下「合併前累積欠損金額」といいます。
)
法人等を被合併法人とし、普通法人である内国
に相当する金額は、その内国法人のその適格
法人を合併法人とする適格合併が行われた場合
合併の日の属する事業年度の所得の金額の計
(上記②)には、原則として、その特定公益法
算上、益金の額又は損金の額に算入すること
人等の移行日又はその合併法人のその適格合併
とされています(法法64の 4 ②)
。
の日の属する事業年度において累積所得金額若
③ 特定公益法人等が公益認定を取り消された
しくは合併前累積所得金額相当額又は累積欠損
ことにより普通法人に該当することとなった
金額若しくは合併前累積欠損金額相当額を益金
法人若しくは移行法人である場合又は普通法
の額又は損金の額に算入し、累積所得金額若し
人である内国法人が公益社団法人若しくは公
くは合併前累積所得金額相当額の課税又は累積
益財団法人若しくは移行法人を被合併法人と
欠損金額若しくは合併前累積欠損金額相当額の
する適格合併に係る合併法人である場合にお
控除がされることになりますが、特定公益法人
ける公益目的支出額等の累積所得金額若しく
等が公益認定を取り消されたことにより普通法
─ 349 ─
――法人税法等の改正――
人に該当することとなった法人若しくは移行法
として、実施期間中に整備される救急医療等確
人である場合又は普通法人である内国法人が公
保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備
益社団法人若しくは公益財団法人若しくは移行
の取得価額の見積額の合計額(以下「見積額」
法人を被合併法人とする適格合併に係る合併法
といいます。)が、その医療法人の毎会計年度
人である場合(上記③)には、公益認定制度又
終了後 3 月以内に都道府県知事に提出すること
は移行法人制度においてその特定公益法人等の
とされている実施計画の実施状況報告書に、実
移行日又はその合併法人のその適格合併の日以
施期間中に整備された救急医療等確保事業に係
後も公益の目的のために支出されることが担保
る業務の実施に必要な施設及び設備の取得価額
されているその移行日又はその適格合併の直前
の合計額(以下「実績額」といいます。
)及び
における公益目的取得財産残額又は修正公益目
見積額から実績額を控除した残額(以下「取得
的財産残額相当額については、累積所得金額若
未済残額」といいます。)が、それぞれ記載さ
しくは合併前累積所得金額から控除し、又は累
れるとともに、見積額と実績額とが大きく乖離
積欠損金額若しくは合併前累積欠損金額に加算
し、実施期間内に救急医療等確保事業に係る業
することができることから、その累積所得金額
務の実施に必要な施設及び設備の整備が行われ
若しくは合併前累積所得金額の課税又はその累
る見込みがなくなった場合等においては、その
積欠損金額若しくは合併前累積欠損金額の控除
実施計画を取り消すこととされています(医療
がされないことになります。
法42の 3 ④、医療法令 5 の 5 の 2 ~ 5 の 5 の 6 、
医療法規30の36の 2 ~30の36の 9 )。
⑵ 改正の経緯及び背景
(注 1 )
上記の医療法等の改正については、医療
医療法等の改正が行われ、地域における救急
法の改正は平成27年 9 月28日に公布された
医療等の提供体制を確保する観点から、社会医
「医療法の一部を改正する法律(平成27年法
療法人の認定を受けている医療法人のうちその
律第74号)
」第 1 条において、医療法施行令
医療法人の責めに帰することができない事由で
の改正は平成28年 3 月25日に公布された「医
その認定に係る実績要件を満たせなくなったこ
療法の一部を改正する法律の一部の施行に
とによってその認定を取り消されたものが、救
伴う関係政令の整備及び経過措置に関する
急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に
政令(平成28年政令第82号)」第 1 条におい
関する計画(以下「実施計画」といいます。
)
て、医療法施行規則の改正は同日に公布さ
を作成し、これを都道府県知事に提出して、そ
れた「医療法施行規則の一部を改正する省
の実施計画が適当である旨の認定を受けた場合
令(平成28年厚生労働省令第40号)
」におい
には、引き続き収益業務を行うことができるこ
て、それぞれ措置されています。
ととする「実施計画制度」が創設されました
なお、上記の医療法の改正、医療法施行
(医療法42の 3 )
。
令の改正及び医療法施行規則の改正の施行
この実施計画制度においては、当初の実施計
の日は、改正医療法の公布の日(平成27年
画に、その医療法人がその実施計画の期間(原
9 月28日)から起算して 1 年を超えない範
則、12年(特別の事情があると都道府県知事が
囲内において政令で定める日(平成28年 9
認める場合にあっては、18年)とされています。
月 1 日)とされています(改正医療法附則
以下「実施期間」といいます。
)にわたり継続
1 二、改正医療法施行日政令)
。
して救急医療等確保事業に係る業務を実施する
(注 2 )
関係法令については、下記の(参考 1 )
ために必要な施設及び設備の整備に関する事項
─ 350 ─
から(参考 3 )までをご参照ください。
――法人税法等の改正――
この実施計画制度の創設によって、社会医療
となる金額に移行日以後に医療法第42条の 3
法人の認定を取り消され、普通法人に該当する
第 1 項に規定する救急医療等確保事業に係る
こととなった医療法人であっても、引き続き救
業務の継続的な実施のために支出される金額
急医療等確保事業に係る業務を実施し、社会医
(次の金額のうちいずれか少ない金額)が、
療法人であった時と同様にその実施に必要な施
それぞれ追加されました(法法64の 4 ③、法
設及び設備の整備を確実に行うことが見込まれ
令131の 5 ①五)。
ることから、現行の特定公益法人等が公益認定
(注) 「医療法第42条の 3 第 1 項に規定する実施
を取り消されたことにより普通法人に該当する
計画」は、その実施計画について同項の認
こととなった法人又は移行法人である場合(上
定を受けた後に医療法施行令第 5 条の 5 の
記③)における措置を踏まえた次の⑶の改正が
4 第 1 項の規定による変更がされていない
行われました。
「当初の実施計画」となります。
具体的には、その医療法人の移行日以後も救
イ その内国法人の移行日におけるその計画
急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施の
の認定に係る実施計画に記載された医療法
ために支出されることが見込まれる見積額を累
施行令第 5 条の 5 の 2 第 1 項第 2 号に規定
積所得金額から控除する措置が講じられること
する救急医療等確保事業に係る業務の実施
となりますが、実施期間内に取得をした救急医
に必要な施設及び設備(法人税法施行令第
療等確保事業用資産の取得価額を零とし、減価
13条第 1 号から第 8 号までに掲げる資産に
償却費等の額を損金の額に算入しない措置及び
限ります。以下「救急医療等確保事業用資
実施期間終了の時又は実施計画の認定を取り消
産」といいます。
)の取得価額の見積額の
された時において取得未済残額がある場合に実
合計額
施期間終了の日又はその取り消された日の属す
(注 1 )
「法人税法施行令第13条第 1 号から第
る事業年度においてその取得未済残額相当額を
8 号までに掲げる資産」とは、「建物及
益金の額に算入する措置が併せて講じられてい
びその附属設備、構築物、機械及び装
ることから、課税の繰延べ措置となります。
置、船舶、航空機、車両及び運搬具、
工具、器具及び備品並びに無形固定資
⑶ 改正の内容
産」をいいます(法令13一~八)
。
① 累積所得金額から控除し、又は累積欠損金
(注 2 )
「医療法施行令第 5 条の 5 の 2 第 1 項
額に加算する措置の対象となる場合及び金額
第 2 号に規定する救急医療等確保事業
の追加
に係る業務の実施に必要な施設及び設
累積所得金額から控除し、又は累積欠損金
備」は、「「社会医療法人の認定につい
額に加算する措置(上記⑴③)の対象となる
て(平成20年 3 月31日厚生労働省医政
場合に特定公益法人等が普通法人に該当する
局長通知)」別添 1 の基準「当該業務を
こととなった場合におけるその普通法人によ
行う病院又は診療所の構造設備」に記
る累積所得金額又は累積欠損金額の益金又は
載されている施設及び設備のうち、上
損金算入(上記⑴①)の適用を受ける内国法
記(注 1 )の資産に該当するもの」に
人が医療法第42条の 3 第 1 項に規定する実施
限ることとされています。
計画(以下「実施計画」といいます。
)に係
なお、「社会医療法人の認定について
る同項の認定(以下「計画の認定」といいま
(平成20年 3 月31日厚生労働省医政局長
す。)を受けた医療法人である場合が、対象
通知)」別添 1 の基準「当該業務を行う
─ 351 ─
――法人税法等の改正――
病院又は診療所の構造設備」の詳細に
55条第 1 項の規定による取得を含むことと
ついては、厚生労働省HPをご参照く
されています。
イ 取得価額を零とする措置の適用を受けた
ださい。
ロ その内国法人の移行日における資産の帳
救急医療等確保事業用資産……その適用を
簿価額から負債帳簿価額等を控除した金額
受ける前の取得価額から取得価額を零とす
(注)
「負債帳簿価額等」とは、「負債の帳簿
る措置により取得価額とされた金額を控除
価額及び利益積立金額の合計額」をいい
した金額
ロ 取得価額を零とする措置の適用を受ける
ます(法令131の 4 ①)。
② 実施期間内において救急医療等確保事業用
べきこととなる救急医療等確保事業用資産
資産の取得をした場合
……その取得価額から取得価額を零とする
内国法人が、累積所得金額から控除する措
措置により取得価額とされる金額を控除し
置の適用を受ける場合(計画の認定を受けた
た金額
医療法人である場合(上記①)に該当する場
すなわち、上記①の措置は、本来、移行日
合に限ります。
)において、医療法施行令第
の属する事業年度においては損金の額に算入
5 条の 5 の 4 第 1 項に規定する認定実施計画
されない「実施期間内に取得をされることが
(以下「認定実施計画」といいます。
)に記載
見込まれる各救急医療等確保事業用資産の取
された同令第 5 条の 5 の 2 第 1 項第 3 号に規
得価額(=減価償却費の額の合計額)の見積
定する実施期間(同令第 5 条の 5 の 6 第 1 項
額の合計額」を累積所得金額から控除するも
の規定によりその認定実施計画に係る計画の
のであることから、取得価額を零とする措置
認定が取り消された場合又は同条第 4 項の規
によって、その控除された各救急医療等確保
定によりその計画の認定の効力が失われた場
事業用資産の取得価額の見積額の合計額に達
合にあっては、その計画の認定が取り消され
するまで、本来であれば、実施期間内の日の
た日又はその計画の認定の効力が失われた日
属する事業年度において損金の額に算入され
以後の期間を除きます。②において「実施期
る「実施期間内に取得をされた各救急医療等
間」といいます。
)内において救急医療等確
確保事業用資産の取得価額(=減価償却費の
保事業用資産の取得をしたときは、その取得
額の合計額)の合計額」について、これらの
をした救急医療等確保事業用資産の取得価額
取得価額を零とすることで、損金の額に算入
を零(その救急医療等確保事業用資産の取得
しないこととされています。
価額が上記①イ又はロの金額のうちいずれか
(注) 実施期間終了の時において「実施期間内
少ない金額からその内国法人が実施期間内に
に取得をした各救急医療等確保事業用資産
おいて既に取得をした各救急医療等確保事業
の取得価額の合計額」が「その控除された
用資産の次の区分に応じそれぞれ次の金額の
各救急医療等確保事業用資産の取得価額の
合計額を控除した残額(以下「救急医療等確
見積額の合計額」に達しなかった場合(次
保事業用資産取得未済残額」といいます。
)
の③の場合)又は計画の認定を取り消され
を超える場合には、その超える部分の金額)
た場合において、その取り消された日の前
とする措置(以下「取得価額を零とする措
日において「実施期間内に取得をした各救
置」といいます。
)を講ずることとされてい
急医療等確保事業用資産の取得価額の合計
ます(法令131の 5 ⑩)
。
額」が「その控除された各救急医療等確保
(注) 上記の「取得」には、法人税法施行令第
─ 352 ─
事業用資産の取得価額の見積額の合計額」
――法人税法等の改正――
に達しなかったとき(次の④の場合)は、
(注) これらの改正の詳細については、後掲の
それぞれ実施期間終了の日の属する事業年
「租税特別措置法等(法人税関係)の改正」
度又はその取り消された日の属する事業年
の「第五 その他の特別措置関係」の「五 度において、その達しなかった金額に相当
社会保険診療報酬の所得の計算の特例(連
する金額を益金の額に算入することとされ
結:社会保険診療報酬の連結所得の計算の
ています。
特例)
」の 2 をご参照ください。
なお、減価償却資産につき取得価額を零と
③ 実施期間終了の時において救急医療等確保
する措置の適用を受けた場合には、その資産
事業用資産取得未済残額を有する場合
に係るその措置により取得価額とされた金額
上記①の措置の適用を受けた内国法人が認
をもってその資産の減価償却の計算における
定実施計画に記載された医療法施行令第 5 条
取得価額とみなすこととされています(法令
の 5 の 2 第 1 項第 3 号に規定する実施期間終
54④)
。
了の時において救急医療等確保事業用資産取
(注) 上記の「減価償却資産」は、購入した減
得未済残額を有する場合には、その救急医療
価償却資産、自己の建設、製作又は製造に
等確保事業用資産取得未済残額に相当する金
係る減価償却資産及びこれらの方法以外の
額は、その実施期間終了の日の属する事業年
方法により取得をした減価償却資産とされ
度の所得の金額の計算上、益金の額に算入す
ています(法令54①一・二・六)。
ることとされています(法令131の 5 ⑪)。
また、医療法人のうち各事業年度において
(注) 上記の「実施期間終了の時において救急
社会保険診療につき支払を受けるべき金額が
医療等確保事業用資産取得未済残額を有す
5,000万円以下であり、かつ、その事業年度
る場合」からは、「医療法施行令第 5 条の 5
の総収入金額が7,000万円以下であるものが、
の 6 第 1 項の規定によりその認定実施計画
減価償却費を含めた経費の額につき損金の額
に係る計画の認定が取り消され、又は同条
に算入する金額を、その実額ではなく、その
第 4 項の規定によりその計画の認定の効力
社会保険診療につき支払を受けるべき金額に
が失われた場合」を除くこととされています。
より計算した概算額とすることができる「社
これは、「医療法施行令第 5 条の 5 の 6 第
会保険診療報酬の所得の計算の特例(措法
1 項の規定によりその認定実施計画に係る
67)」について、この特例が減価償却費を含
計画の認定が取り消された場合」には次の
めた経費の実額の損金算入に代えて適用でき
④の措置が適用されることから、
「医療法施
る措置であることから、上記①の措置の適用
行令第 5 条の 5 の 6 第 4 項の規定(再度、
を受けた事業年度開始の日から救急医療等確
医療法第42条の 2 第 1 項の認定(社会医療
保事業用資産取得未済残額を有しないことと
法人の認定)を受けたこと)によりその認
なった日以後の日でその適用を受けた資産の
定実施計画に係る計画の認定の効力が失わ
全てについて譲渡又は除却をしたこと等の事
れた場合」にはその内国法人が特定公益法
実が生じた日までの期間内の日を含む各事業
人等(社会医療法人)となったため、実施
年度については、適用できないこととする改
期間終了の時において有する救急医療等確
正が行われています(措法67①、措令39の24
保事業用資産取得未済残額に相当する金額
の 2 ①)
。連結納税制度の場合についても、
を益金の額に算入する必要がなくなったこ
同様の改正が行われています(措法68の99①、
とから、それぞれ除外されているものです。
④ 実施計画の認定を取り消された場合におい
措令39の122の 2 ①)
。
─ 353 ─
――法人税法等の改正――
てその取り消された日に救急医療等確保事業
の合併の日において有する救急医療等確保
用資産取得未済残額を有するとき
事業用資産取得未済残額相当額について、
上記①の措置の適用を受けた内国法人が、
上記②から④までの措置を適用する必要が
医療法施行令第 5 条の 5 の 6 第 1 項の規定に
ないことから、除外されているものです。
⑥ 適用要件
より計画の認定を取り消された場合において、
その取り消された日において救急医療等確保
上記①の措置の適用を受けるために必要な
事業用資産取得未済残額を有するときは、そ
「確定申告書に添付すべき書類」として、「計
の救急医療等確保事業用資産取得未済残額に
画の認定を受けた旨を証する書類の写し」及
相当する金額は、その取り消された日の属す
び「その計画の認定に係る実施計画の写し」
る事業年度の所得の金額の計算上、益金の額
が追加されました(法規27の16の 4 ②)。
に算入することとされています(法令131の
(注) 「計画の認定を受けた旨を証する書類の写
5 ⑫)。
し」は、具体的には、「医療法施行令第 5 条
⑤ 累積所得金額から控除する措置(上記①)
の 5 の 2 第 2 項の規定による計画の認定の
の適用を受けた内国法人を被合併法人とする
申請を受けた都道府県知事が交付した実施
合併が行われた場合においてその被合併法人
計画の認定通知書の写し」となります。
⑦ その他
がその合併の直前に救急医療等確保事業用資
産取得未済残額を有するとき
上記①から⑥までの改正等に伴い、所要の
上記①の措置の適用を受けた内国法人を被
規定の整備が行われました(法法64の 4 ④、
合併法人とする合併が行われた場合において、
法令131の 4 、131の 5 ④⑧)。
その被合併法人がその合併の直前において救
(参考 1 ) 医療法(昭和23年法律第205号)(医療
急医療等確保事業用資産取得未済残額を有す
法の一部を改正する法律(平成27年法律
るときは、その合併に係る合併法人のその合
第74号)第 1 条の規定による改正後)
併の日の属する事業年度以後の各事業年度に
第30条の 4 都道府県は、基本方針に即して、
おいては、その合併法人は上記①の措置の適
かつ、地域の実情に応じて、当該都道府
用を受けた内国法人と、その被合併法人が有
県における医療提供体制の確保を図るた
していたその救急医療等確保事業用資産取得
めの計画(以下「医療計画」という。
)を
未済残額はその合併法人がその合併の日にお
定めるものとする。
いて有する救急医療等確保事業用資産取得未
2 医療計画においては、次に掲げる事項
済残額と、それぞれみなして、上記②から④
を定めるものとする。
までの措置を適用することとされています
一~四 省 略
(法令131の 5 ⑬)
。
五 次に掲げる医療の確保に必要な事業
(注) 上記の「合併に係る合併法人」からは、
(以下「救急医療等確保事業」という。
)
「その合併の日において医療法第42条の 2 第
に関する事項(ハに掲げる医療につい
1 項に規定する社会医療法人に該当するも
ては、その確保が必要な場合に限る。
)
の」を除くこととされています。
イ 救急医療
これは、
「合併に係る合併法人がその合併
ロ 災害時における医療
の日において社会医療法人に該当するもの
ハ へき地の医療
である場合」には、その合併法人が特定公
ニ 周産期医療
益法人等(社会医療法人)であるため、そ
ホ 小児医療(小児救急医療を含む。
)
─ 354 ─
――法人税法等の改正――
ヘ イからホまでに掲げるもののほか、
者及び 3 親等以内の親族その他各社員
都道府県知事が当該都道府県におけ
と厚生労働省令で定める特殊の関係が
る疾病の発生の状況等に照らして特
ある者が社員の総数の 3 分の 1 を超え
に必要と認める医療
て含まれることがないこと。
六~十一 省 略
三 財団たる医療法人の評議員のうちに
十二 主として病院の病床(次号に規定
は、各評議員について、その評議員、
する病床並びに精神病床、感染症病床
その配偶者及び 3 親等以内の親族その
及び結核病床を除く。)及び診療所の病
他各評議員と厚生労働省令で定める特
床の整備を図るべき地域的単位として
殊の関係がある者が評議員の総数の 3
区分する区域の設定に関する事項
分の 1 を超えて含まれることがないこ
十三・十四 省 略
と。
3 ~12 省 略
四 救急医療等確保事業(当該医療法人
13 都道府県は、医療計画を作成するに当
が開設する病院又は診療所の所在地の
たつて、当該都道府県の境界周辺の地域
都道府県が作成する医療計画に記載さ
における医療の需給の実情に照らし必要
れたものに限る。次条において同じ。
)
があると認めるときは、関係都道府県と
に係る業務を当該病院又は診療所の所
連絡調整を行うものとする。
在地の都道府県(次のイ又はロに掲げ
14~16 省 略
る医療法人にあつては、それぞれイ又
第42条の 2 医療法人のうち、次に掲げる
はロに定める都道府県)において行つ
要件に該当するものとして、政令で定め
ていること。
るところにより都道府県知事の認定を受
イ 2 以上の都道府県において病院又
け た も の( 以 下「 社 会 医 療 法 人 」 と い
は診療所を開設する医療法人(ロに
う。)は、その開設する病院、診療所又は
掲げる者を除く。) 当該病院又は診
介護老人保健施設(指定管理者として管
療所の所在地の全ての都道府県
理する病院等を含む。)の業務に支障のな
ロ 1 の都道府県において病院を開設
い限り、定款又は寄附行為の定めるとこ
し、かつ、当該病院の所在地の都道
ろにより、その収益を当該社会医療法人
府県の医療計画において定める第30
が開設する病院、診療所又は介護老人保
条の 4 第 2 項第12号に規定する区域
健施設の経営に充てることを目的として、
に隣接した当該都道府県以外の都道
厚生労働大臣が定める業務(以下「収益
府県の医療計画において定める同号
業務」という。)を行うことができる。
に規定する区域において診療所を開
一 役員のうちには、各役員について、
設する医療法人であつて、当該病院
その役員、その配偶者及び 3 親等以内
及び当該診療所における医療の提供
の親族その他各役員と厚生労働省令で
が一体的に行われているものとして
定める特殊の関係がある者が役員の総
厚生労働省令で定める基準に適合す
数の 3 分の 1 を超えて含まれることが
るもの 当該病院の所在地の都道府
ないこと。
県
二 社団たる医療法人の社員のうちには、
各社員について、その社員、その配偶
─ 355 ─
五 前号の業務について、次に掲げる事
項に関し厚生労働大臣が定める基準に
――法人税法等の改正――
適合していること。
2 前項の認定を受けた医療法人は、前条
イ 当該業務を行う病院又は診療所の
第 1 項及び第 3 項の規定の例により収益
構造設備
業務を行うことができる。
ロ 当該業務を行うための体制
3 前条第 2 項の規定は、第 1 項の認定を
ハ 当該業務の実績
する場合について準用する。
六 前各号に掲げるもののほか、公的な
4 前 3 項に規定するもののほか、実施計
運営に関する厚生労働省令で定める要
画の認定及びその取消しに関し必要な事
件に適合するものであること。
項は、政令で定める。
七 定款又は寄附行為において解散時の
第64条の 2 都道府県知事は、社会医療法
残余財産を国、地方公共団体又は他の
人が、次の各号のいずれかに該当する場
社会医療法人に帰属させる旨を定めて
合においては、社会医療法人の認定を取
いること。
り消し、又は期間を定めて収益業務の全
2 都道府県知事は、前項の認定をするに
部若しくは一部の停止を命ずることがで
当たつては、あらかじめ、都道府県医療
きる。
審議会の意見を聴かなければならない。
一 第42条の 2 第 1 項各号に掲げる要件
3 収益業務に関する会計は、当該社会医
を欠くに至つたとき。
療法人が開設する病院、診療所又は介護
二 定款又は寄附行為で定められた業務
老人保健施設(指定管理者として管理す
以外の業務を行つたとき。
る病院等を含む。)の業務及び前条各号に
三 収益業務から生じた収益を当該社会
掲げる業務に関する会計から区分し、特
医療法人が開設する病院、診療所又は
別の会計として経理しなければならない。
介護老人保健施設の経営に充てないと
第42条の 3 前条第 1 項の認定(以下この
き。
項及び第64条の 2 第 1 項において「社会
四 収益業務の継続が、社会医療法人が
医療法人の認定」という。)を受けた医療
開設する病院、診療所又は介護老人保
法人のうち、前条第 1 項第 5 号ハに掲げ
健施設(指定管理者として管理する病
る要件を欠くに至つたこと(当該要件を
院等を含む。)の業務に支障があると認
欠くに至つたことが当該医療法人の責め
めるとき。
に帰することができない事由として厚生
五 不正の手段により第42条の 2 第 1 項
労働省令で定める事由による場合に限
の認定を受けたとき。
る。
)により第64条の 2 第 1 項第 1 号に該
六 この法律若しくはこの法律に基づく
当し、同項の規定により社会医療法人の
命令又はこれらに基づく処分に違反し
認定を取り消されたもの(前条第 1 項各
たとき。
号(第 5 号ハを除く。)に掲げる要件に該
2 都道府県知事は、前項の規定により認
当するものに限る。)は、救急医療等確保
定を取り消すに当たつては、あらかじめ、
事業に係る業務の継続的な実施に関する
都道府県医療審議会の意見を聴かなけれ
計画(以下この条において「実施計画」
ばならない。
という。
)を作成し、これを都道府県知事
(参考 2 ) 医療法施行令(昭和23年政令第326号)
に提出して、その実施計画が適当である
(医療法の一部を改正する法律の一部の施
旨の認定を受けることができる。
行に伴う関係政令の整備及び経過措置に
─ 356 ─
――法人税法等の改正――
関する政令(平成28年政令第82号)第 1
及び設備の整備がその実施期間におい
条の規定による改正後)
て確実に行われると見込まれるもので
(実施計画の認定の申請)
あること。
第 5 条 の 5 の 2 法 第42条 の 3 第 1 項 に 規
二 実施計画に記載された救急医療等確
定する実施計画(以下「実施計画」とい
保事業に係る業務がその実施期間にわ
う。
)には、厚生労働省令で定めるところ
たり継続して行われると見込まれるも
により、次に掲げる事項を記載しなけれ
のであること。
ばならない。
三 その他厚生労働省令で定める要件に
一 救急医療等確保事業(法第42条の 2
第 1 項第 4 号に規定する救急医療等確
保事業をいう。以下同じ。
)に係る業務
の内容
適合すること。
(実施計画の変更)
第 5 条 の 5 の 4 法 第42条 の 3 第 1 項 の 認
定を受けた医療法人は、当該認定を受け
二 救急医療等確保事業に係る業務の実
た実施計画(この条の規定により実施計
施に必要な施設及び設備の整備に関す
画が変更された場合にあつては、その変
る事項
更後の実施計画。以下「認定実施計画」
三 救急医療等確保事業に係る業務の実
施期間
という。)を変更しようとするときは、厚
生労働省令で定めるところにより、当該
四 その他厚生労働省令で定める事項
医療法人の主たる事務所の所在地の都道
2 法第42条の 3 第 1 項の認定を受けよう
府県知事(第 3 項及び次条において単に
とする医療法人は、当該認定を受けよう
「都道府県知事」という。
)の認定を受け
とする旨及び次条各号に掲げる要件に係
なければならない。ただし、厚生労働省
る事項として厚生労働省令で定めるもの
令で定める軽微な変更については、この
を記載した申請書を、当該医療法人の主
限りでない。
たる事務所の所在地の都道府県知事に提
出しなければならない。この場合において、
2 前条の規定は、前項の認定について準
用する。
当該申請書には、実施計画、当該医療法
3 法第42条の 3 第 1 項の認定を受けた医
人が法第42条の 2 第 1 項第 1 号から第 6
療法人は、第 1 項ただし書の厚生労働省
号まで(第 5 号ハを除く。)に掲げる要件
令で定める軽微な変更をしたときは、遅
に該当するものであることを証する書類
滞なく、その旨を都道府県知事に届け出
その他厚生労働省令で定める書類を添付
なければならない。
しなければならない。
(実施計画の実施状況を記載した書類等の
(実施計画の認定)
提出)
第 5 条の 5 の 3 都道府県知事は、法第42
第 5 条 の 5 の 5 法 第42条 の 3 第 1 項 の 認
条の 3 第 1 項の認定の申請があつた場合
定を受けた医療法人は、厚生労働省令で
において、実施計画が次の各号のいずれ
定めるところにより、毎会計年度終了後
にも適合すると認めるときは、その認定
3 月以内に、当該会計年度における認定
をすることができる。
実施計画の実施状況を記載した書類その
一 実施計画に記載された救急医療等確
他厚生労働省令で定める書類を、都道府
保事業に係る業務の実施に必要な施設
─ 357 ─
県知事に提出しなければならない。
――法人税法等の改正――
2 法第42条の 3 第 1 項の認定を受けた医
管理する公の施設である病院、診療所
療法人は、前項の規定にかかわらず、次
又は介護老人保健施設を含む。次号に
の各号に掲げる会計年度においては、厚
おいて同じ。
)の経営に充てないとき。
生労働省令で定めるところにより、当該
六 収益業務を継続することが、当該医
各号に掲げる会計年度の区分に応じ、当
療法人が開設する病院、診療所又は介
該各号に定める日後 3 月以内に、当該各
護老人保健施設の業務に支障を来すと
号に掲げる会計年度における認定実施計
認めるとき。
画の実施状況を記載した書類を、都道府
七 不正の手段により法第42条の 3 第 1
県知事に提出しなければならない。
項の認定又は第 5 条の 5 の 4 第 1 項の
一 次条第 1 項の規定により法第42条の
認定を受けたとき。
3 第 1 項の認定が取り消された日の属
八 法若しくはこの政令若しくはこれら
する会計年度 当該取り消された日
に基づく命令又はこれらに基づく処分
二 次条第 3 項又は第 4 項の規定により
に違反したとき。
法第42条の 3 第 1 項の認定がその効力
2 法第64条の 2 第 2 項の規定は、前項の
を失つた日の属する会計年度 当該効
規定による法第42条の 3 第 1 項の認定の
力を失つた日
取消しについて準用する。
(実施計画の認定の取消し等)
3 法第42条の 3 第 1 項の認定は、認定実
第 5 条の 5 の 6 都道府県知事は、法第42
施計画に記載された救急医療等確保事業
条の 3 第 1 項の認定を受けた医療法人が、
に係る業務の実施期間の末日限り、その
次の各号のいずれかに該当する場合には、
効力を失う。
その認定を取り消すことができる。
4 法第42条の 3 第 1 項の認定を受けた医
一 法 第42条 の 2 第 1 項 各 号( 第 5 号 ハ
療法人が、法第42条の 2 第 1 項の認定を
を除く。)に掲げる要件を欠くに至つた
受けた場合には、法第42条の 3 第 1 項の
とき。
認定は、法第42条の 2 第 1 項の認定を受
二 認定実施計画に記載された救急医療
けた日から将来に向かつてその効力を失
等確保事業に係る業務の実施に必要な
う。
施設及び設備の整備をその実施期間に
(参考 3 ) 医療法施行規則(昭和23年厚生省令第
おいて行う見込みがなくなつたと認め
50号)(医療法施行規則の一部を改正する
るとき。
省令(平成28年厚生労働省令第40号)に
三 認定実施計画に従つて救急医療等確
保事業に係る業務を行つていないと認
めるとき。
よる改正後)
(法第42条の 3 第 1 項の厚生労働省令で定
める事由)
四 定款又は寄附行為で定められた業務
以外の業務を行つたとき。
第30条 の36の 2 法 第42条 の 3 第 1 項 に 規
定する厚生労働省令で定める事由は、天災、
五 収益業務から生じた収益を当該医療
人口の著しい減少その他の法第42条の 2
法人が開設する病院、診療所又は介護
第 1 項第 5 号ハに掲げる要件を欠くに至
老人保健施設(当該医療法人が地方自
つたことにつき当該医療法人の責めに帰
治法(昭和22年法律第67号)第244条の
することができないやむを得ない事情が
2 第 3 項に規定する指定管理者として
あると都道府県知事が認めるものとする。
─ 358 ─
――法人税法等の改正――
事業をいう。以下同じ。)に係る業務を実
(実施計画の様式)
第30条 の36の 3 法 第42条 の 3 第 1 項 に 規
施する病院又は診療所の所在地を含む区
定する実施計画の提出は、別記様式第 1
域(当該病院の所在地の都道府県の医療
の 3 により行うものとする。
計画において定める法第30条の 4 第 2 項
(令第 5 条の 5 の 2 第 1 項第 4 号の厚生労
第12号に規定する区域をいう。
)における
救急医療等確保事業の実施主体が著しく
働省令で定める事項)
第30条 の36の 4 令 第 5 条 の 5 の 2 第 1 項
不足している場合その他特別の事情があ
第 4 号に規定する厚生労働省令で定める
ると都道府県知事が認める場合にあつて
事項は、法第42条の 2 第 1 項に規定する
は、18年)を超えないものであることと
する。
収益業務に関する事項とする。
(令第 5 条の 5 の 2 第 2 項の厚生労働省令
(実施計画の変更)
第30条 の36の 8 令 第 5 条 の 5 の 4 第 1 項
で定める事項)
第30条 の36の 5 令 第 5 条 の 5 の 2 第 2 項
本文の規定による実施計画の変更の認定
に規定する厚生労働省令で定める事項は、
の申請をしようとする者は、変更しよう
次に掲げるものとする。
とする事項及び変更の理由を記載した申
一 当該医療法人の名称及び主たる事務
請書に変更後の実施計画を添えて、これ
らを都道府県知事に提出しなければなら
所の所在地並びに代表者の氏名
二 法第42条の 2 第 1 項の認定の取消し
ない。
2 令第 5 条の 5 の 4 第 1 項ただし書に規
の理由
(令第 5 条の 5 の 2 第 2 項の厚生労働省令
定する厚生労働省令で定める軽微な変更
は、当初の実施期間からの 1 年以内の変
で定める書類)
第30条 の36の 6 令 第 5 条 の 5 の 2 第 2 項
に規定する厚生労働省令で定める書類は、
更とする。
(実施計画の実施状況を記載した書類等の
提出)
定款又は寄附行為の写しとする。
(令第 5 条の 5 の 3 第 3 号の厚生労働省令
第30条 の36の 9 令 第 5 条 の 5 の 5 第 1 項
及び第 2 項の規定による実施計画の実施
で定める要件)
第30条 の36の 7 令 第 5 条 の 5 の 3 第 3 号
に規定する厚生労働省令で定める要件は、
状況を記載した書類等の提出は、別記様
式第 1 の 4 により行うものとする。
令第 5 条の 5 の 2 第 1 項第 3 号の実施期
2 令第 5 条の 5 の 5 第 1 項に規定する厚
間(次条第 2 項において単に「実施期間」
生労働省令で定める書類は、法第42条の
という。
)が12年(当該医療法人の開設す
2 第 1 項 第 1 号 か ら 第 6 号 ま で( 第 5 号
る、救急医療等確保事業(法第42条の 2
ハを除く。)の要件に該当する旨を説明す
第 1 項第 4 号に規定する救急医療等確保
る書類とする。
─ 359 ─
――法人税法等の改正――
医療法施行規則 様式第 1 の 3 (第30条の36の 3 関係)
救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画
1 .救急医療等確保事業に係る業務
( 1 )救急医療等確保事業に係る業務を継続的に実施する趣旨
( 2 )救急医療等確保事業に係る業務の実施内容
( 3 )実施期間中に整備される救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の取得価額の見積
額の合計額(※): 円
( 4 )実施期間中に整備される救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の詳細
整備される施設及び設備の内容
取得価額の見積額
円
円
円
円
円
合計額(※)
円
( 5 )救急医療等確保事業に係る業務の実施期間:平成 年 月 日から平成 年 月 日までの期間( 年)
(記載上の注意事項)
○1.
(2)
「救急医療等確保事業に係る業務の実施内容」には、実施する事業の別、実施する医療機関名な
どを記載すること。
○1.
( 3 )の(※)は、 1 .
( 4 )の(※)と一致させること。
○1.
(4)
「整備される施設及び設備の内容」欄には、 1 .( 2 )に記載した救急医療等確保事業に係る業務
の実施に必要な施設及び設備であり、かつ、 1 .
( 5 )に記載した実施期間内に確実に整備されると見込ま
れるものの内容を記載すること。
○1.
(4)
「取得価額の見積額」欄には、添付書類「整備される施設及び設備の取得価額の見積額に係る見
積書等(写し)の証拠書類」で確認可能な事業費を記載すること。
○1.
(5)
「救急医療等確保事業に係る業務の実施期間」は、事業開始日(予定日)を起算日として、12年(救
急医療等確保事業に係る業務を実施する病院又は診療所の所在地を含む区域における救急医療等確保事業
の実施主体が著しく不足している場合その他特別の事情があると都道府県知事が認めるときは、18年)以
内とすること。
2 .収益業務
( 1 )収益業務の実施内容
( 2 )収益業務の実施期間:平成 年 月 日から平成 年 月 日までの期間( 年)
(記載上の注意事項)
( 1 )の収益業務の実施内容については、目的及び単年度の収益見込みを記載すること。
○2.
○2.
( 2 )の収益業務の実施期間は、 1 .
( 5 )の実施期間と同一にすること。
添付書類
1 .整備される施設及び設備の取得価額の見積額に係る見積書等(写し)の証拠書類
2 .平成20年 3 月31日医政発第0331008号厚生労働省医政局長通知「社会医療法人の認定について」第 3 の 1
⑴①の「社会医療法人の認定申請等関係書類」のうち当該医療法人が法第42条の 2 第 1 項第 1 号から第 6
号まで(第 5 号ハを除く。)に掲げる要件に該当することを証する書類
3 .定款又は寄附行為の写し
─ 360 ─
――法人税法等の改正――
医療法施行規則 様式第 1 の 4 (第 30 条の36の 9 関係)
救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画の
実施状況報告書
平成 年 月 日
主たる事務所の所在地
医療法人 会
理事長 印
1 .計画
( 1 )救急医療等確保事業に係る業務
①救急医療等確保事業に係る業務を継続的に実施する趣旨
②救急医療等確保事業に係る業務の実施内容
③実施期間中に整備される救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の取得価額
の見積額の合計額(※): 円
④実施期間中に整備される救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の詳細
整備される施設及び設備の内容
取得価額の見積額
円
円
円
円
円
合計額(※)
円
⑤救急医療等確保事業に係る業務の実施期間:平成 年 月 日から平成 年 月 日までの期間( 年)
( 2 )収益業務
①収益業務の実施内容
②収益業務の実施期間:平成 年 月 日から平成 年 月 日までの期間( 年)
(記載上の注意事項)
○都道府県知事の認定を受けた「救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画」より転記すること。
─ 361 ─
――法人税法等の改正――
2 .実績
( 1 )救急医療等確保事業に係る業務の実施状況
事 業 の 別
病院等名称
実績(件数等)
( 2 )実施期間中に整備された救急医療等確保事業に係る業務の実施に必要な施設及び設備の状況
(単位:円)
実施期間
項 目
平成 年度
平成 年度
平成 年度
平成 年度
平成 年度
平成 年度
( 年 月 日
( 年 月 日
( 年 月 日
( 年 月 日
( 年 月 日
( 年 月 日
~ ~ ~ ~ ~ ~ 年 月 日)
年 月 日)
年 月 日)
年 月 日)
年 月 日)
年 月 日)
各施設及び
設備の内容
・取得価額
取得価額の合計額
(A)
取得価額の累計額
取得価額の見積額の合計
額又は前記の(C)
(B)
取得未済残額
(B-A)
(C)
(記載上の注意事項)
○ 「各施設及び設備の内容・取得価額」欄には、 1 .( 1 )④の「整備される施設及び設備の内容」及び「そ
の施設及び設備ごとの取得価額」を記載すること。
○毎年度、実施期間に係る全ての実績を記載すること。
( 3 )収益業務の実施状況
①収益業務の実施内容
②経理の状況
・収益業務事業収益 千円
・収益業務事業費用 千円
・収益業務事業損益 千円
添付書類
1 .平成20年 3 月31日医政発第0331008号厚生労働省医政局長通知「社会医療法人の認定について」第 3 の
1 ⑴ ①の「社会医療法人の認定申請等関係書類」のうち当該医療法人が法第42条の 2 第 1 項第 1 号から
第 6 号まで(第 5 号ハを除く。
)に掲げる要件に該当することを証する書類(令第 5 条の 5 の 5 第 2 項の
規定による場合を除く。)
2 .整備された施設及び設備の取得価額に係る契約書、請求書、領収証等の証拠書類(写し)
─ 362 ─
――法人税法等の改正――
⑷ 適用関係
②)に同法第78条の 2 第 3 号の掛金を含めるこ
ととされました(法令135二)。
上記⑶の改正は、医療法の一部を改正する法
律(平成27年法律第74号)の施行の日(平成28
(注 1 )
上記の確定給付企業年金法の改正は、平
年 9 月 1 日)から施行されます(改正法附則 1
成28年 6 月 3 日に公布された「確定拠出年
十)。
金法等の一部を改正する法律(平成28年法
律第66号)
」第 4 条において措置されていま
10 確定給付企業年金等の掛金等の損金算
入
す。
なお、この改正の施行の日は、平成28年
⑴ 改正前の制度の概要
7 月 1 日とされています(改正確定拠出年
内国法人が、各事業年度において、次の掛金、
金法等附則 1 二)
。
保険料、事業主掛金、信託金等又は信託金等若
(注 2 )
上記の改正は、平成28年 6 月24日に公布
しくは預入金等の払込みに充てるための金銭を
された「確定拠出年金法等の一部を改正す
支出した場合には、その支出した金額は、その
る法律の一部の施行に伴う関係政令の整備
事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算
等に関する政令(平成28年政令第245号)」
入することとされています(法令135)
。
第 4 条において措置されています。
① 独立行政法人勤労者退職金共済機構又は特
(参考) 確定給付企業年金法(平成13年法律第50
定退職金共済団体が行う退職金共済に関する
号)(確定拠出年金法等の一部を改正する法
制度に基づいてその被共済者のために支出し
律(平成28年法律第66号)第 4 条の規定に
た掛金
よる改正後)
② 確定給付企業年金法の確定給付企業年金に
(確定給付企業年金を実施している事業主が
係る規約に基づいて加入者のために支出した
2 以上である場合等の実施事業所の減少の
掛金又はこれに類する掛金若しくは保険料
特例)
③ 確定拠出年金法の企業型年金規約に基づい
第78条の 2 確定給付企業年金を実施してい
て企業型年金加入者のために支出した事業主
る事業主が 2 以上である場合又は基金が 2
掛金
以上の事業主により設立された場合におい
④ 勤労者財産形成促進法の勤労者財産形成給
て、事業主等が 1 の事業主の実施事業所の
付金契約に基づいて信託の受益者等のために
全てを減少させようとする場合であって次
支出した信託金等
に掲げる要件を満たすときは、前条第 1 項
⑤ 勤労者財産形成促進法の第一種勤労者財産
の規定にかかわらず、厚生労働大臣の承認
形成基金契約に基づいて信託の受益者等のた
(確定給付企業年金が基金型企業年金である
めに支出する信託金等又は同法の第二種勤労
場合にあっては、認可)を受けて、当該実
者財産形成基金契約に基づいて勤労者につい
施事業所を減少させることができる。
て支出する預入金等の払込みに充てるために
一 減少させようとする実施事業所の事業
支出した金銭
主が確定給付企業年金を継続することが
困難であると認められること。
⑵ 改正の内容
二 基金の場合にあっては、基金の加入者
確定給付企業年金法の改正により、確定給付
の数が、当該実施事業所を減少させた後
企業年金を実施している事業主が 2 以上である
においても、第12条第 1 項第 4 号(基金
場合等の実施事業所の減少の特例が創設された
を共同して設立している場合にあっては、
ことに伴い、対象となる同法の掛金(上記⑴
同項第 5 号)の政令で定める数以上であ
─ 363 ─
――法人税法等の改正――
るか、又は当該数以上となることが見込
び法人課税信託に係る受託法人をいい
まれること。
ます。)との間にその大法人による完全
三 当該実施事業所の減少に伴い他の実施
支配関係がある普通法人
事業所の事業主の掛金が増加することと
なお、相互会社には、外国相互会社
なる場合にあっては、規約において、当
を含むこととされています。
該減少に係る実施事業所の事業主が、当
ロ 普通法人との間に完全支配関係があ
該増加する額に相当する額として厚生労
る全ての大法人が有する株式及び出資
働省令で定める計算方法のうち当該規約
の全部をその全ての大法人のうちいず
で定めるものにより算定した額を、掛金
れか一の法人が有するものとみなした
として一括して拠出する旨を定めている
場合においてそのいずれか一の法人と
こと。
その普通法人との間にそのいずれか一
11 特定同族会社の特別税率
(留保金課税)
⑴ 改正前の制度の概要
の法人による完全支配関係があること
となるときのその普通法人
ハ 投資法人
内国法人である特定同族会社の各事業年度の
ニ 特定目的会社
留保金額が留保控除額を超える場合には、その
(注 2 )
「被支配会社」とは、会社(投資法人を
特定同族会社に対して課する各事業年度の所得
含みます。)の株主等の 1 人並びにこれと
に対する法人税の額は、その所得に対して課す
特殊の関係のある個人及び法人がその会
る通常の法人税の額に、その超える部分の留保
社の発行済株式又は出資の総数又は総額
金額を次の金額に区分してそれぞれ次の割合を
の50%を超える数又は金額の株式又は出
乗じて計算した金額の合計額を加算した金額と
資を有する場合等におけるその会社をい
することとされています(法法67①)
。
います(法法67②)
。
① 年3,000万円以下の金額……10%
(注 3 )
「留保金額」とは、所得等の金額のうち
② 年3,000万円を超え、年 1 億円以下の金額
……15%
留保した金額から、その事業年度の所得
の金額につき計算した通常の法人税の額
③ 年 1 億円を超える金額……20%
及びその事業年度の課税標準法人税額に
(注 1 )
「特定同族会社」とは、被支配会社で、
つき計算した地方法人税の額並びにその
被支配会社であることについての判定の
法人税の額に係る道府県民税及び市町村
基礎となった株主等のうちに被支配会社
民税(都民税を含みます。
)の額の合計額
でない法人がある場合には、その法人を
を控除した金額をいいます(法法67③)
。
その判定の基礎となる株主等から除外し
なお、道府県民税及び市町村民税の額
て判定するものとした場合においても被
は、「法人税額からその法人税額に係る税
支配会社となるものをいい、清算中のも
額控除額を控除した金額」に16.3%を乗
のを除くこととされています(法法67①)。
じて計算した金額とすることとされてお
ただし、資本金の額又は出資金の額が
り(法令139の10①)、法人税額とは、そ
1 億円以下であるものにあっては、次の
の事業年度の所得の金額につき計算した
法人に限ることとされています(法法66
通常の法人税の額に租税特別措置法の税
⑥二~五、67①)。
額控除において連結納税の承認を取り消
イ 大法人(資本金の額又は出資金の額
された場合に法人税の額に加算する金額
が 5 億円以上である法人、相互会社及
等を加算した金額をいい(法令139の10②
─ 364 ─
――法人税法等の改正――
一)、税額控除額とは、法人税法、租税特
部分の金額に相当する金額(積立金基
別措置法及び震災税特法の一定の税額控
準額)
除により法人税の額から控除する金額の
なお、連結納税制度の場合についても、同様
合計額をいうこととされています(法令
の措置が講じられています(法法81の13、法令
139の10②二)。
155の25)。
(注 4 )
「所得等の金額」とは、次の金額の合計
⑵ 改正の内容
額をいいます(法法67③)。
イ その事業年度の所得の金額(法法66
① 「法人税額からその法人税額に係る税額控
除額を控除した金額」に乗ずる割合の引下げ
①②)
ロ 受取配当等の益金不算入額(法法23)
地方税法の改正が行われ、法人税割の税率
ただし、連結法人である特定同族会
について、標準税率を超える税率で課する場
社がその特定同族会社との間に連結完
合においても超えることができないこととさ
全支配関係がある他の連結法人から受
れている税率(いわゆる制限税率)が、道府
ける配当等の額に係るものを除くこと
県民税は2.0%(改正前:4.2%)に、市町村
とされています。
民税は8.4%(改正前:12.1%)に、それぞれ
ハ 外国子会社から受ける配当等の益金
引き下げられることになりました(地法51①、
314の 4 ①)。
不算入額(法法23の 2 )
ニ 受贈益の益金不算入額(法法25の 2
①)
(注 1 ) 上記の改正は、平成29年 4 月 1 日以後
に開始する事業年度分の法人の道府県民
ホ 還付金等の益金不算入(法法26①)
税及び市町村民税並びに同日以後に開始
における還付を受け又は充当される金
する連結事業年度分の法人の道府県民税
額等
及び市町村民税について適用し、同日前
ただし、法人税額等の損金不算入額
に開始した事業年度分の法人の道府県民
(法法38①②)に係る還付を受け又は充
税及び市町村民税並びに同日前に開始し
当される金額を除くこととされていま
た連結事業年度分の法人の道府県民税及
す。
び市町村民税については、従前どおりと
ヘ 青色欠損金、災害損失金又は会社更
されています(改正地法附則 4 ②、17②)
。
生による債務免除等があった場合の期
(注 2 ) 上記の改正の詳細については、後掲の
限切れ欠損金の損金算入額(法法57、
「地方税法等の改正」の「四 地方法人課
税(法人住民税・法人事業税)」の 2 をご
58、59)
(注 5 )
「留保控除額」とは、次の金額のうち最
参照ください。
(注 3 ) 関係法令については、下記の(参考)
も多い金額をいいます(法法67⑤)。
イ その事業年度の所得等の金額の40%
をご参照ください。
この地方税法の改正に伴い、留保金額の計
相当額(所得等基準額)
ロ 年2,000万円(定額基準額)
算上控除する道府県民税及び市町村民税の額
ハ その事業年度終了の時における利益
を計算する場合における「法人税額からその
積立金額(上記イの金額に係る部分の
法人税額に係る税額控除額を控除した金額」
金額を除きます。)がその時における資
に乗ずる割合が10.4%(改正前:16.3%)に
本金の額又は出資金の額の25%相当額
に満たない場合におけるその満たない
─ 365 ─
引き下げられました(法令139の10①)。
② 特定寄附金につき道府県民税及び市町村民
――法人税法等の改正――
税の額から控除される金額がある場合におけ
(法令139の10①)。
る留保金額の計算上控除する道府県民税及び
(注 1 )
上記の「特定寄附金の額」は、その事
市町村民税の額
業年度の所得の金額の計算上損金の額に
地方税法の改正が行われ、特定寄附金の支
算入されるものに限ることとされていま
出をした場合の道府県民税及び市町村民税並
す。
びに事業税の税額控除制度が創設されました
(注 2 )
「調整地方税額」とは、
「法人税額から
(地法附則 8 の 2 の 2 、 9 の 2 の 2 )
。
その法人税額に係る税額控除額を控除し
(注 1 )
上記の改正は、地域再生法の一部を改
た金額」に10.4%を乗じて計算した金額に、
正する法律(平成28年法律第30号)の施
法人税法第69条から第70条の 2 までの規
行の日(平成28年 4 月20日)以後に終了
定により法人税の額から控除する金額に
する事業年度分の法人の道府県民税、市
10.4%を乗じて計算した金額を加算した
町村民税及び都民税並びに同日以後に終
金額をいいます。
了する連結事業年度分の法人の道府県民
ただし、法人の平成29年 4 月 1 日前に
税、市町村民税及び都民税並びに同日以
開始した事業年度において調整地方税額
後に終了する事業年度に係る法人の事業
を計算する場合における上記の「法人税
税について適用することとされています
法第69条から第70条の 2 までの規定によ
り法人税の額から控除する金額」に乗ず
(改正地法附則 3 ⑭、 5 ⑮、16⑬⑭)。
(注 2 )
上記の改正の詳細については、後掲の
「地方税法等の改正」の「四 地方法人課
る割合(10.4%)は、16.3%とされていま
す(改正法令附則10②)
。
税(法人住民税・法人事業税)」の 3 ⑴を
また、連結法人の連結親法人事業年度
ご参照ください。
が平成29年 4 月 1 日前に開始した連結事
(注 3 )
関係法令については、下記の(参考)
業年度において、調整個別帰属地方税額
を計算する場合及び連結留保税額の個別
をご参照ください。
留保金額の計算上控除する道府県民税及び
帰属額の計算における留保金個別帰属額
市町村民税の額は、
「法人税額からその法人
を計算する場合についても、同様とされ
税額に係る税額控除額を控除した金額」に
ています(改正法令附則12②、13)
。
10.4%(改正前:16.3%)を乗じて計算した
③ 上記①及び②以外の地方税法の改正に伴う
金額とされていますが、この地方税法の改正
所要の改正
に伴い、特定同族会社がその事業年度におい
地方税法の改正が行われ、法人税割の課税
て支出した地方税法附則第 8 条の 2 の 2 第 1
標準である法人税額について、中小企業者等
項に規定する特定寄附金につき同項及び同条
が雇用者の数が増加した場合の税額控除制度
第 7 項(同条第13項の規定により読み替えて
(改正前)の適用を受けた場合の特例措置の
適用する同法第734条第 3 項において準用す
見直しに伴い、所要の改正が行われました
る場合を含みます。
)の規定により道府県民
(法令139の10②二ロ)。
税及び市町村民税(都民税を含みます。
)の
(注) 上記の地方税法の改正は、地方税法等の
額から控除される金額がある場合には、その
一部を改正する等の法律(平成28年法律第
計算した金額から、その特定寄附金の額の合
13号)の公布の日(平成28年 3 月31日)以
計額の20%相当額と調整地方税額に20%を乗
後に終了する事業年度分の法人の道府県民
じて計算した金額とのうちいずれか少ない金
税及び市町村民税並びに同日以後に終了す
額を控除した金額とすることとされました
る連結事業年度分の法人の道府県民税及び
─ 366 ─
――法人税法等の改正――
市町村民税について適用することとされて
3 ~ 7 省 略
います(改正地法附則 3 ⑫、16⑪)。
(法人税割の税率)
④ 租税特別措置法の改正等に伴う所要の改正
第51条 法人税割の標準税率は、100分の 1 と
今回の租税特別措置法の改正等に伴い、留
する。ただし、標準税率を超える税率で課
保金額の計算上控除する道府県民税及び市町
する場合においても、100分の 2 を超えるこ
村民税の額を計算する場合における法人税額
とができない。
及び税額控除額について、所要の改正が行わ
2 省 略
れました(法令139の10②)
。
(法人税割の税率)
なお、連結留保金額の計算上控除する道府県
第314条の 4 法人税割の標準税率は、100分
民税及び市町村民税の額についても、上記①か
の 6 とする。ただし、標準税率を超えて課
ら④までと同様の改正が行われています(法令
する場合においても、100分の8.4を超えるこ
155の25)
。
とができない。
また、連結留保税額の個別帰属額の計算の留
2 省 略
保金個別帰属額を計算する場合における連結所
(都における普通税の特例)
得等個別帰属額のうち留保した金額から控除す
第734条 省 略
る金額等について、上記②の改正等に伴う所要
2 都は、その特別区の存する区域内において、
の改正が行われています(法令155の43②二・
第 1 条第 2 項の規定にかかわらず、都民税
五・八)
。
として次に掲げるものを課するものとする。
(参考)
地方税法(昭和25年法律第226号)(地方
一 省 略
税法等の一部を改正する等の法律(平成28
二 第 4 条第 2 項第 1 号に掲げる税及び第
年法律第13号)第 2 条の規定による改正後)
5 条第 2 項第 1 号に掲げる税のうち、そ
れぞれ法人に対して課するもの
(道府県が課することができる税目)
第 4 条 道府県税は、普通税及び目的税とする。
3 前項の場合において、同項第 1 号に掲げ
2 道府県は、普通税として、次に掲げるも
るものについては、第 2 章第 1 節第 1 款(法
のを課するものとする。ただし、徴収に要
人の道府県民税に関する部分の規定を除
すべき経費が徴収すべき税額に比して多額
く。
)
、第 2 款及び第 4 款から第 6 款までの
であると認められるものその他特別の事情
規定を準用するものとし、同項第 2 号に掲
があるものについては、この限りでない。
げるものについては、同号に掲げる税を合
一 道府県民税
わせて 1 の税とみなして、第 3 章第 1 節(個
二~九 省 略
人の市町村民税に関する部分の規定を除
3 ~ 6 省 略
く。)の規定を準用する。この場合において、
(市町村が課することができる税目)
次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に
第 5 条 市町村税は、普通税及び目的税とする。
掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句に、
2 市町村は、普通税として、次に掲げるも
それぞれ読み替えるものとする。
のを課するものとする。ただし、徴収に要
すべき経費が徴収すべき税額に比して多額
であると認められるものその他特別の事情
があるものについては、この限りでない。
一 市町村民税
二~六 省 略
─ 367 ─
省 略 省 略
省 略
第 3 1 4 100分の 6
条の 4
第 1 項 100分の8.4
100分の 7
100分の10.4
――法人税法等の改正――
第 3 2 1 並びに第53条第24項 の合計額を
条の 8 の控除の限度額で政 超える額
第24項 令で定めるものの合
計額を超える額
の所得の金額の計算上損金の額に算入され
るものに限る。
)の合計額( 2 以上の道府県
において事務所又は事業所を有する法人に
あつては、当該合計額を第57条第 1 項の規
定による道府県民税の法人税割の課税標準
4 ~ 6 省 略
たる法人税額の分割の基準となる従業者の
附 則
(法人の道府県民税及び市町村民税の特定寄
数に按分して計算した金額)の100分の 5 に
相当する金額(以下この項において「控除
附金税額控除)
第 8 条の 2 の 2 法人税法第121条第 1 項(同
額」という。)を控除するものとする。この
法第146条第 1 項において準用する場合を含
場合において、当該法人の寄附金支出事業
む。第 7 項において同じ。)の承認を受けて
年度における控除額が、当該法人の当該寄
いる法人が、地域再生法の一部を改正する
附金支出事業年度のこの項並びに第53条第
法律(平成28年法律第30号。以下この条に
24項、第25項及び第26項(同条第28項(同
おいて「平成28年地域再生法改正法」とい
条第29項において準用する場合を含む。)に
う。
)の施行の日から平成32年 3 月31日まで
おいてみなして適用する場合及び同条第29
の間に、地域再生法(平成17年法律第24号)
項において準用する場合を含む。)の規定を
第 8 条第 1 項に規定する認定地方公共団体
適用しないで計算した場合の道府県民税の
(以下この条において「認定地方公共団体」
法人税割額(当該法人税割額のうちに法人
という。
)に対して当該認定地方公共団体が
税法第89条(同法第145条の 5 において準用
行つたまち・ひと・しごと創生寄附活用事
する場合を含む。)の申告書に係る法人税額
業(当該認定地方公共団体の作成した同項
が含まれている場合には、当該法人税額を
に規定する認定地域再生計画に記載されて
ないものとして計算した場合の道府県民税
いる同法第 5 条第 4 項第 2 号に規定するま
の法人税割額とする。
)の100分の20に相当
ち・ ひ と・ し ご と 創 生 寄 附 活 用 事 業 を い
する金額を超えるときは、その控除する金
う。)に関連する寄附金(その寄附をした者
額は、当該100分の20に相当する金額とする。
がその寄附によつて設けられた設備を専属
2 省 略
的に利用することその他特別の利益がその
3 連結親法人(法人税法第 2 条第12号の 6
寄附をした者に及ぶと認められるものを除
の 7 に規定する連結親法人をいう。以下こ
く。以下この条において「特定寄附金」と
の条において同じ。)又は当該連結親法人と
いう。)を支出した場合には、当該特定寄附
の間に連結完全支配関係がある連結子法人
金を支出した日を含む事業年度(解散(合
(同法第 2 条第16号に規定する連結申告法人
併による解散を除く。)の日を含む事業年度
に限る。第 9 項において同じ。)が、平成28
及び清算中の各事業年度を除く。以下この
年地域再生法改正法の施行の日から平成32
項及び第 7 項において「寄附金支出事業年
年 3 月31日までの間に、認定地方公共団体
度」という。)の第53条第 1 項(同項に規定
に対して特定寄附金を支出した場合には、
する予定申告法人に係る部分を除く。)、第
当該特定寄附金を支出した日を含む連結事
22項又は第23項の規定により申告納付すべ
業年度(以下この項及び第 9 項において「寄
き道府県民税の法人税割額から、当該寄附
附金支出連結事業年度」という。)の第53条
金支出事業年度において支出した特定寄附
第 4 項、第22項又は第23項の規定により申
金の額(当該寄附金支出事業年度の法人税
告納付すべき道府県民税の法人税割額から、
─ 368 ─
――法人税法等の改正――
当該寄附金支出連結事業年度において支出
る市町村民税の法人税割の課税標準たる法
した特定寄附金の額(当該寄附金支出連結
人税額の分割の基準となる従業者の数に按
事業年度の法人税の連結所得の金額の計算
分して計算した金額)の100分の15に相当す
上損金の額に算入されるものに限る。)の合
る金額(以下この項において「控除額」と
計額( 2 以上の道府県において事務所又は
いう。)を控除するものとする。この場合に
事業所を有する法人にあつては、当該合計
おいて、当該法人の寄附金支出事業年度に
額を第57条第 1 項の規定による道府県民税
おける控除額が、当該法人の当該寄附金支
の法人税割の課税標準たる個別帰属法人税
出事業年度のこの項並びに第321条の 8 第24
額の分割の基準となる従業者の数に按分し
項、第25項及び第26項(同条第28項(同条
て計算した金額)の100分の 5 に相当する金
第29項において準用する場合を含む。)にお
額( 以 下 こ の 項 に お い て「 控 除 額 」 と い
いてみなして適用する場合及び同条第29項
う。)を控除するものとする。この場合にお
において準用する場合を含む。)の規定を適
いて、当該連結親法人又は連結子法人の寄
用しないで計算した場合の市町村民税の法
附金支出連結事業年度における控除額が、
人税割額(当該法人税割額のうちに法人税
当該連結親法人又は連結子法人の当該寄附
法第89条(同法第145条の 5 において準用す
金支出連結事業年度のこの項並びに第53条
る場合を含む。)の申告書に係る法人税額が
第24項、第25項及び第27項(同条第28項(同
含まれている場合には、当該法人税額をな
条第29項において準用する場合を含む。)に
いものとして計算した場合の市町村民税の
おいてみなして適用する場合及び同条第29
法人税割額とする。)の100分の20に相当す
項において準用する場合を含む。)の規定を
る金額を超えるときは、その控除する金額は、
適用しないで計算した場合の道府県民税の
当該100分の20に相当する金額とする。
法人税割額の100分の20に相当する額を超え
8 省 略
るときは、その控除する金額は、当該100分
9 連結親法人又は当該連結親法人との間に
連結完全支配関係がある連結子法人が、平
の20に相当する金額とする。
4 ~ 6 省 略
成28年地域再生法改正法の施行の日から平
7 法人税法第121条第 1 項の承認を受けてい
成32年 3 月31日までの間に、認定地方公共
る法人が、平成28年地域再生法改正法の施
団体に対して特定寄附金を支出した場合に
行の日から平成32年 3 月31日までの間に、
は、寄附金支出連結事業年度の第321条の 8
認定地方公共団体に対して特定寄附金を支
第 4 項、第22項又は第23項の規定により申
出した場合には、寄附金支出事業年度の第
告納付すべき市町村民税の法人税割額から、
321条の 8 第 1 項(同項に規定する予定申告
当該寄附金支出連結事業年度において支出
法人に係る部分を除く。)、第22項又は第23
した特定寄附金の額(当該寄附金支出連結
項の規定により申告納付すべき市町村民税
事業年度の法人税の連結所得の金額の計算
の法人税割額から、当該寄附金支出事業年
上損金の額に算入されるものに限る。)の合
度において支出した特定寄附金の額(当該
計額( 2 以上の市町村において事務所又は
寄附金支出事業年度の法人税の所得の金額
事業所を有する法人にあつては、当該合計
の計算上損金の額に算入されるものに限
額を第321条の13第 1 項の規定による市町村
る。)の合計額( 2 以上の市町村において事
民税の法人税割の課税標準たる個別帰属法
務所又は事業所を有する法人にあつては、
人税額の分割の基準となる従業者の数に按
当該合計額を第321条の13第 1 項の規定によ
分して計算した金額)の100分の15に相当す
─ 369 ─
――法人税法等の改正――
る金額(以下この項において「控除額」と
いう。)を控除するものとする。この場合に
とする。
おいて、当該連結親法人又は連結子法人の
14 省 略
」
寄附金支出連結事業年度における控除額が、
当該連結親法人又は連結子法人の当該寄附
⑶ 適用関係
金支出連結事業年度のこの項並びに第321条
① 上記⑵①の改正は、法人の平成29年 4 月 1
の 8 第24項、 第25項 及 び 第27項( 同 条 第28
日以後に開始する事業年度の所得に対する法
項(同条第29項において準用する場合を含
人税について適用し、法人の同日前に開始し
む。
)においてみなして適用する場合及び同
た事業年度の所得に対する法人税については、
条第29項において準用する場合を含む。)の
従前どおりとされています(改正法令附則10
規定を適用しないで計算した場合の市町村
①)
。
民税の法人税割額の100分の20に相当する額
また、連結納税制度の場合については、連
を超えるときは、その控除する金額は、当
結法人の連結親法人事業年度が平成29年 4 月
該100分の20に相当する金額とする。
1 日以後に開始する連結事業年度の連結所得
10~12 省 略
に対する法人税について適用し、連結法人の
13 第734条第 2 項の場合において特別区の存
連結親法人事業年度が同日前に開始した連結
する区域内に事務所又は事業所を有する法
事業年度の連結所得に対する法人税について
人又は連結親法人若しくは連結子法人が認
は、従前どおりとされています(改正法令附
則12①)。
定地方公共団体に対して特定寄附金を支出
したときにおける同条第 3 項の規定の適用
② 上記⑵②の改正は、地域再生法の一部を改
については、同項中「)の」とあるのは「)
正する法律(平成28年法律第30号)の施行の
及び附則第 8 条の 2 の 2 第 7 項から第12項
日(平成28年 4 月20日)から施行されていま
までの」と、同項の表中
す(改正法令附則 1 五)。
③ 上記⑵③の改正は、法人の地方税法等の一
「
部を改正する等の法律(平成28年法律第13
第 3 2 1 並びに第53条第24項 の合計額を
条の 8 の控除の限度額で政 超える額
第24項 令で定めるものの合
計額を超える額
号)の公布の日(平成28年 3 月31日)以後に
終了する事業年度の所得に対する法人税につ
いて適用し、法人の同日前に終了した事業年
」
度の所得に対する法人税については、従前ど
とあるのは
おりとされています(改正法令附則10③)。
「
第 3 2 1 並びに第53条第24項 の合計額を
条の 8 の控除の限度額で政 超える額
第24項 令で定めるものの合
計額を超える額
附則第 市町村民税
8 条の
2 以上の市町村
2の2
第7項
及び第
9項
100分の15
都民税
特別区の存
する区域及
び特別区の
存する区域
以外の区域
連結納税制度の場合についても同様です(改
正法令附則12③)。
12 その他
⑴ 減価償却資産の範囲
100分の20
─ 370 ─
① 改正の内容
減価償却資産のうち無形固定資産の範囲に
ついて、次の改正が行われました(法令13八)。
イ 電気事業類型の見直しに伴い、電気ガス
供給施設利用権の対象となる電気事業が一
――法人税法等の改正――
般送配電事業、送電事業及び発電事業とさ
1 日以後に取得する電気ガス供給施設利用
れました(法令13八ヨ)
。
権について適用し、法人が同日前に取得し
(注 1 )
上記の「電気事業類型の見直し」は、
た電気ガス供給施設利用権については、従
平成26年 6 月18日に公布された「電気
前どおりとされています(改正電事法等整
事業法等の一部を改正する法律(平成
備等政令附則 3 ①)。
26年法律第72号)」第 1 条において、上
なお、電気事業法等の一部を改正する法
記の改正は、平成28年 2 月17日に公布
律(平成26年法律第72号)附則第23条第 1
された「電気事業法等の一部を改正す
項に規定する特別小売供給を行う事業を営
る法律の施行に伴う関係政令の整備及
む同法附則第 4 条第 2 項に規定するみなし
び経過措置に関する政令(平成28年政
登録特定送配電事業者(同法第 1 条の規定
令第43号)」第11条第 1 号において、そ
による改正前の電気事業法の特定電気事業
れぞれ措置されています。
の許可を受けていた者)に対してその事業
なお、この改正の施行の日は、平成
に係る電気の供給施設を設けるために要す
28年 4 月 1 日とされています(改正電
る費用を負担し、その施設を利用して電気
事法等整備等政令附則 1 )。
の供給を受ける権利(平成33年 3 月31日ま
(注 2 )
関係法令については、下記の(参考
でに取得されたものに限ります。)は、電
気ガス供給施設利用権とみなすこととされ
1 )をご参照ください。
ロ 熱供給事業の供給義務及び料金規制の撤
廃に伴い、無形固定資産から熱供給施設利
用権が除外されました(旧法令13八タ)
。
ています(改正電事法等整備等政令附則 3
②)
。
ロ 上記①ロの改正は、法人が平成28年 4 月
(注 1 )
上記の「熱供給事業の供給義務及び
1 日前に取得した熱供給施設利用権につい
料金規制の撤廃」は、平成27年 6 月24
ては、従前どおりとされています(改正電
日に公布された「電気事業法等の一部
事法等整備政令附則 3 ①)。
を改正する等の法律(平成27年法律第
なお、電気事業法等の一部を改正する等
47号)」第 7 条において、上記の改正は、
の法律(平成27年法律第47号)附則第50条
平成28年 2 月24日に公布された「電気
第 1 項に規定する指定旧供給区域熱供給を
事業法等の一部を改正する等の法律の
行う事業を営む同項に規定するみなし熱供
一部の施行に伴う関係政令の整備に関
給事業者(同法第 7 条の規定による改正前
する政令(平成28年政令第48号)」第 3
の熱供給事業法の熱供給事業の許可を受け
条において、それぞれ措置されています。
ていた者をいい、地方公共団体を除きま
なお、この改正の施行の日は、平成
す。
)に対してその事業に係る熱供給事業
28年 4 月 1 日とされています(改正電
法第 2 条第 4 項に規定する熱供給施設を設
事法等整備政令附則 1 )。
けるために要する費用を負担し、その施設
(注 2 )
関係法令については、下記の(参考
2 )及び(参考 3 )をご参照ください。
を利用して同条第 1 項に規定する熱供給を
受ける権利は、無形固定資産とみなすこと
なお、上記の改正に伴い、熱供給施設利
とされています(改正電事法等整備政令附
用権に係る耐用年数の規定が削除されまし
則 3 ②)。
。
た(旧耐令別表 3 )
また、この無形固定資産とみなされる熱
供給を受ける権利の耐用年数は、15年とす
② 適用関係
イ 上記①イの改正は、法人が平成28年 4 月
─ 371 ─
ることとされています(改正耐令附則⑤)。
――法人税法等の改正――
(参考 1 ) 電気事業法等の一部を改正する法律(平
熱源機器を選択することが困難であるこ
とその他の事由により、当該供給区域内
成26年法律第72号)
の熱供給を受ける者の利益を保護する必
附 則
第 4 条 省 略
要性が特に高いと認められるものとして
2 前項の規定により新電気事業法第27条
経済産業大臣が指定するもの(以下「指
の13第 1 項の届出をし、かつ、新電気事
定旧供給区域」という。)における一般の
業法第27条の15の登録を受けたものとみ
需要であって次に掲げるもの以外のもの
なされる者(以下「みなし登録特定送配
(次条第 2 項において「指定旧供給区域需
電事業者」という。)は、施行日から起算
要」という。)に応ずる熱供給を保障する
して 1 月以内に新電気事業法第27条の16
ための熱供給(以下「指定旧供給区域熱
第 1 項各号に掲げる事項を記載した書類
供給」という。
)を拒んではならない。
及び同条第 2 項に規定する書類を経済産
一 当該みなし熱供給事業者から次に掲
げる料金その他の供給条件により熱供
業大臣に提出しなければならない。
3 ~ 5 省 略
給を受けているもの
(みなし登録特定送配電事業者の供給義務
イ 当該みなし熱供給事業者と交渉に
より合意した料金その他の供給条件
等)
第23条 みなし登録特定送配電事業者は、
ロ 第 7 条の規定の施行の際現に旧熱
施行日から起算して 5 年を超えない範囲
供給事業法第15条第 1 項ただし書の
内において政令で定める日までの間、正
認可を受けている料金その他の供給
当な理由がなければ、当該みなし登録特
条件(附則第53条及び第54条第 7 項
定送配電事業者に係る旧電気事業法第 6
に お い て「 旧 認 可 供 給 条 件 」 と い
条第 2 項第 3 号の供給地点(第 4 項、次
う。)であって附則第53条の承認を受
条及び附則第26条第 1 項において「旧供
けていないものに相当する料金その
給地点」という。)における需要に応ずる
他の供給条件
二 当該みなし熱供給事業者が行う熱供
電気の供給(以下「特別小売供給」とい
給に代わる熱源機器を選択しているも
う。)を拒んではならない。
の
2 ~ 4 省 略
(参考 2 ) 電気事業法等の一部を改正する等の法
三 当該みなし熱供給事業者以外の者か
律(平成27年法律第47号)
ら熱供給を受けているもの
2 ~ 6 省 略
附 則
(参考 3 ) 熱供給事業法(昭和47年法律第88号)
(みなし熱供給事業者の供給義務等)
第50条 みなし熱供給事業者(地方公共団
(定義)
体を除く。以下同じ。)は、当分の間、正
第 2 条 この法律において「熱供給」とは、
当な理由がなければ、当該みなし熱供給
加熱され、若しくは冷却された水又は蒸
事業者に係る旧熱供給事業法第 4 条第 1
気を導管により供給することをいう。
項第 2 号の供給区域であって、当該供給
2 ・ 3 省 略
区域内の熱供給(新熱供給事業法第 2 条
4 この法律において「熱供給施設」とは、
第 1 項に規定する熱供給をいう。以下こ
熱供給事業の用に供されるボイラー、冷
の項において同じ。)を受ける者が当該み
凍設備、循環ポンプ、整圧器、導管その
なし熱供給事業者が行う熱供給に代わる
他の設備であつて、熱供給事業を営む者
─ 372 ─
――法人税法等の改正――
連結法人の個別損金額の計算に係る規定の創設
の管理に属するものをいう。
その他所要の規定の整備が行われました(法令
⑵ 保険会社の契約者配当の損金算入
118の 2 二、新法令155の 2 の 2 、昭和42年改正
法令附則 5 )。
保険会社の契約者配当の損金算入について、
五 地方法人税法関係
らその個別所得金額に適用法人税率を乗じて計
1 改正前の制度の概要
算した金額の4.4%相当額と加算調整額とを合
⑴ 地方法人税の税率
計した金額を控除した金額とし、その連結親法
地方法人税の額は、各課税事業年度の課税標
人又は各連結子法人のその課税事業年度又はそ
準法人税額に4.4%の税率を乗じて計算した金
の連結事業年度の個別欠損金額がある場合には
額とすることとされています(地法法10①)
。
それぞれ加算調整額からその個別欠損金額に適
用法人税率を乗じて計算した金額の4.4%相当
⑵ 特定同族会社等の特別税率の適用がある場合
額と減算調整額とを合計した金額を控除した金
の地方法人税の額
額又はその個別欠損金額に適用法人税率を乗じ
内国法人が各課税事業年度において特定同族
て計算した金額の4.4%相当額と減算調整額と
会社又は連結特定同族会社の特別税率(法法67
を合計した金額から加算調整額を控除した金額
とすることとされています(地法法15①)。
①、81の13①)(以下「留保金課税」といいま
す。)の適用を受ける場合には、基準法人税額
(注) 「個別所得金額」とは、法人税法第81条の18
に対する地方法人税の額(以下「所得地方法人
第 1 項に規定する個別所得金額をいい、個別
税額」といいます。
)は、上記⑴により計算し
欠損金額とは、同項に規定する個別欠損金額
た所得地方法人税額に、留保金課税の適用によ
をいいます。
り通常の法人税の額に加算される金額に4.4%
① 地方法人税の個別帰属額
を乗じて計算した金額を加算した金額とするこ
各連結法人の地方法人税の個別帰属額は、
ととされています(地法法11)
。
次の金額となります。
《算式》
⑶ 連結法人の地方法人税の個別帰属額の計算
地方法人税の負担額として帰せられる金額
年度終了の日の属する連結事業年度の基準法人
⎧(個別所得金額×適用法人税率×4.4%+
⎜
⎜ 加算調整額)-減算調整額
=⎨
又は
⎜ 加算調整額-(個別欠損金額×適用法人
⎜
⎩ 税率×4.4%+減算調整額)
税額に対する地方法人税の負担額として帰せら
地方法人税の減少額として帰せられる金額
連結親法人が地方法人税確定申告書を提出す
る場合において、その連結親法人又はその各連
結子法人に各課税事業年度又はその各課税事業
れ、又はその地方法人税の減少額として帰せら
れる金額は、その連結親法人又は各連結子法人
のその課税事業年度又はその連結事業年度の個
別所得金額がある場合にはそれぞれその個別所
得金額に適用法人税率を乗じて計算した金額の
⎧ 減算調整額-(個別所得金額×適用法人
⎜
⎜ 税率×4.4%+加算調整額)
=⎨
又は
⎜(個別欠損金額×適用法人税率×4.4%+
⎜
⎩ 減算調整額)-加算調整額
イ 適用法人税率
4.4%相当額と加算調整額とを合計した金額か
適用法人税率とは、その課税事業年度の
ら減算調整額を控除した金額又は減算調整額か
連結所得に対して適用される法人税の税率
─ 373 ─
――法人税法等の改正――
をいいます(地法法15①)
。なお、連結親
います(地法法15①二・三)。
法人が中小法人の軽減税率及び軽減税率等
イ 外国税額控除の適用により控除をされ
の特例の適用を受ける連結親法人である場
る金額のうち連結親法人又は各連結子法
合には、各課税事業年度の連結所得の金額
人に帰せられる金額(地法令 4 ②)
につきこれらの軽減税率をもって計算した
ロ 欠損金の繰戻しによる還付の適用によ
法人税の額のその連結所得の金額に対する
り還付を受ける金額のうち連結親法人又
割合が適用法人税率とされています(地法
は各連結子法人に帰せられる金額(地法
法15②)
。
令 4 ③)
(注)
中小企業者等である連結法人の法人税
すなわち、その還付を受けるべき金額
率の特例(措法68の 8 )又は特定の協同
に、その金額の計算の基礎となった法人
組合等である連結親法人の法人税率の特
税の欠損金の繰戻しによる還付制度によ
例(措法68の108)の適用があるときは、
り還付を受けるべき金額の計算の基礎と
連結所得の金額につき計算した法人税の
なった連結欠損金額に係るその連結親法
額は、これらの税率の特例を適用して計
人又は各連結子法人に係る次の割合を乗
算した法人税の額とすることとされてい
じて計算した金額となります。
ます(措法68の 8 ⑤、68の108③、措令39
の38の 2 ②、39の127⑤)。
ロ 加算調整額
加算調整額とは、留保金課税の適用によ
連結親法人又は各連結子法人の連結欠損
金個別帰属額
連結親法人又は各連結子法人の連結欠損
金個別帰属額の合計額
り通常の法人税の額に加算される金額のう
(注) 「連結欠損金個別帰属額」は、法人税
ち連結親法人又は各連結子法人に帰せられ
法第81条の 9 第 6 項に規定する連結欠
る金額の4.4%相当額をいいます(地法法
損金個別帰属額で、連結開始前の欠損
15①一)。すなわち、その加算される金額
金額や被合併法人の欠損金額等で連結
にその連結親法人又は各連結子法人に係る
欠損金額とみなされたものに係る部分
次の割合を乗じて計算した金額に4.4%を
の金額を除いたものとされています。
乗じて計算した金額となります(地法令 4
①)。
② 租税特別措置法の税額控除制度等又は震災
税特法の税額控除制度の適用がある場合
連結親法人又は各連結子法人の連結個別留
保法人税額
租税特別措置法の税額控除制度又は震災税
特法の税額控除制度の適用がある場合には、
連結親法人又は各連結子法人の連結個別留
保法人税額の合計額
これらの税額控除制度による税額控除額のう
(注)
「連結個別留保法人税額」とは、連結親
減算調整額として、租税特別措置法の税額控
法人又は各連結子法人の留保金個別帰属
除制度における連結納税の承認を取り消され
額(法令155の43②)から留保控除個別帰
た場合等の法人税額の調整(取戻し課税)、
属額(法令155の43④)を控除した金額に
使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例及
ついて計算した留保金課税の適用により
び土地の譲渡等がある場合の特別税率又は短
通常の法人税の額に加算される金額に相
期所有に係る土地の譲渡等がある場合の特別
当する金額をいいます。
税率の適用がある場合には、これらの措置に
ち各連結法人に帰せられる金額を上記①ハの
より法人税の額に加算される金額のうち各連
ハ 減算調整額
減算調整額とは、次の金額の合計額をい
─ 374 ─
結法人に帰せられる金額を上記①ロの加算調
――法人税法等の改正――
整額として、上記①の算式により地方法人税
の個別帰属額を計算することとなります。具
(措法68の13①②)
ホ 国家戦略特別区域において機械等を取
体的には、次のとおりです。
得した場合の法人税額の特別控除(措法
イ 租税特別措置法の税額控除又は震災税特
68の14②③)
法の税額控除の適用がある場合における地
ヘ 国際戦略総合特別区域において機械等
を取得した場合の法人税額の特別控除
方法人税の個別帰属額の計算
連結法人につき次のイからツまでの規定
の適用がある場合における各連結法人の地
方法人税の個別帰属額の計算については、
減算調整額に調整前連結税額から控除され
(措法68の15②③)
ト 地方活力向上地域において特定建物等
を取得した場合の法人税額の特別控除
(措法68の15の 2 ②)
る金額のうち連結親法人又は各連結子法人
チ 雇用者の数が増加した場合の法人税額
に帰せられる金額の4.4%相当額を含める
の特別控除(措法68の15の 3 ①~③)
こととされています(措法68の 9 ⑩、68の
リ 特定中小連結法人が経営改善設備を取
10⑭、68の11⑳、68の13⑧、68の14⑫、68
得した場合の法人税額の特別控除(措法
の15⑪、68の15の 2 ⑦、68の15の 3 ⑩、68
68の15の 4 ②③)
の15の 4 ⑪、68の15の 5 ⑥、68の15の 6 ⑯、
ヌ 雇用者給与等支給額が増加した場合の
68の15の 7 ⑥、平成24年改正法附則33①、
法 人 税 額 の 特 別 控 除( 措 法68の15の 5
震災税特法25の 2 ⑫、25の 2 の 2 ⑧、25の
①)
2 の 3 ⑧、25の 3 ⑤、25の 3 の 2 ④、25の
ル 生産性向上設備等を取得した場合の法
3 の 3 ④)
。
人 税 額 の 特 別 控 除( 措 法68の15の 6 ⑦
なお、調整前連結税額から控除される金
⑧)
額のうち連結親法人又は各連結子法人に帰
せられる金額の計算については、法人税と
同様の方法により計算することとされてい
ヲ 法人税の額から控除される特別控除額
の特例(措法68の15の 7 ①)
ワ 旧沖縄の特定中小連結法人が経営革新
ます(措令39の39㉓、39の40⑦、39の41⑨、
設備等を取得した場合の法人税額の特別
39の43⑤、39の44③、39の45④、39の45の
控除(旧措法68の14③)
2 ③、39の45の 3 ⑳、39の45の 4 ⑥、39の
カ 連結法人が復興産業集積区域等におい
46⑱、39の47⑩、39の48⑥、震災税特令22
て機械等を取得した場合の法人税額の特
の 2 ④、22の 2 の 2 ④、22の 2 の 3 ③、22
の 3 ②、22の 3 の 2 ④、22の 3 の 3 ②)
。
イ 試験研究を行った場合の法人税額の特
別控除(震災税特法25の 2 ②③)
ヨ 連結法人が企業立地促進区域において
機械等を取得した場合の法人税額の特別
控除(震災税特法25の 2 の 2 ②③)
別控除(措法68の 9 ①~④)
ロ エネルギー環境負荷低減推進設備等を
タ 連結法人が避難解除区域等において機
取得した場合の法人税額の特別控除(措
械等を取得した場合の法人税額の特別控
法68の10②③)
除(震災税特法25の 2 の 3 ②③)
ハ 中小連結法人が機械等を取得した場合
レ 連結法人が復興産業集積区域において
の法人税額の特別控除(措法68の11⑦~
被災雇用者等を雇用した場合の法人税額
の特別控除(震災税特法25の 3 ①)
⑨)
ニ 沖縄の特定地域において工業用機械等
ソ 連結法人が企業立地促進区域において
を取得した場合の法人税額の特別控除
避難対象雇用者等を雇用した場合の法人
─ 375 ─
――法人税法等の改正――
税額の特別控除(震災税特法25の 3 の 2
国家戦略特別区域における機械等に係る
①)
法人税額(措法68の14⑤)
ツ 連結法人が避難解除区域等において避
ホ 連結納税の承認を取り消された場合の
難対象雇用者等を雇用した場合の法人税
国際戦略総合特別区域における機械等に
額 の 特 別 控 除(震災税特法25の 3 の 3
係る法人税額(措法68の15⑤)
ヘ 連結納税の承認を取り消された場合の
①)
ロ 連結納税の承認を取り消された場合等の
法人税額の調整(取戻し課税)の適用があ
る場合における地方法人税の個別帰属額の
特定中小連結法人の経営改善設備に係る
法人税額(措法68の15の 4 ⑤)
ト 連結納税の承認を取り消された場合の
計算
旧エネルギー需給構造改革推進設備等に
連結法人の基準法人税額に次のイからチ
係る法人税額(旧措法68の10⑤)
までの規定により加算された金額がある場
チ 連結納税の承認を取り消された場合の
合における各連結法人の地方法人税の個別
旧沖縄の特定中小連結法人の経営革新設
帰属額の計算については、加算調整額にこ
備等に係る法人税額(旧措法68の14⑤)
れらの規定により基準法人税額に加算され
また、旧規定の適用がある場合における
た金額のうち連結納税の承認を取り消され
地方法人税の個別帰属額の計算の特例とし
た連結親法人又は各連結子法人に帰せられ
て、連結法人の基準法人税額に次のリから
る金額の4.4%相当額を含めることとされ
ルまでの規定により加算された金額がある
ています(措法68の10⑮、68の11、68の
場合における各連結法人の地方法人税の個
13⑨、68の14⑬、68の15⑫、68の15の 4 ⑫、
別帰属額の計算については、加算調整額に
平成23年12月改正法附則72、平成24年改正
これらの規定により基準法人税額に加算さ
法附則33①)
。
れた金額のうち連結親法人又は各連結子法
なお、基準法人税額に加算された金額の
人に帰せられる金額の4.4%相当額を含め
うち連結納税の承認を取り消された連結親
ることとされています(地法法附則④、地
法人又は各連結子法人に帰せられる金額の
法令附則 2 ①)。
計算については、法人税と同様の方法によ
リ 所得税法等の一部を改正する法律(平
り計算することとされています(措令39の
成19年法律第 6 号。以下「平成19年改正
40⑧、39の41⑩、39の43⑥、39の44④、39
法」といいます。
)附則第113条、第114
の45⑤、39の45の 4 ⑦、平成23年12月改正
措令附則15①、
平成24年改正措令附則19①)
。
条 第 6 項、 第115条 又 は 第116条 の 規 定
(以下「改正法附則連結規定」といいま
イ 連結納税の承認を取り消された場合の
す。)によりなお従前の例によることと
エネルギー環境負荷低減推進設備等に係
される場合における平成19年改正法第12
る法人税額(措法68の10⑤)
条の規定による改正前の租税特別措置法
ロ 連結納税の承認を取り消された場合の
第68条の11第 6 項、第68条の12第 6 項、
中小連結法人の機械等に係る法人税額
第68条の14第 6 項又は第68条の15第 6 項
の規定(以下「旧連結規定」といいま
(措法68の11⑫)
ハ 連結納税の承認を取り消された場合の
沖縄の特定地域における工業用機械等に
係る法人税額(措法68の13④)
す。)及び旧連結賃借資産税額控除規定
(注) 「旧連結賃借資産税額控除規定」とは、
改正法附則連結規定に類する規定によ
ニ 連結納税の承認を取り消された場合の
─ 376 ─
りなお従前の例によることとされる場
――法人税法等の改正――
合における旧連結規定に類する賃借し
ニ 土地の譲渡等がある場合の特別税率又は
た資産を事業の用に供しなくなった場
短期所有に係る土地の譲渡等がある場合の
合の法人税額に関する規定をいいます
特別税率の適用がある場合における地方法
人税の個別帰属額の計算
(地法令附則 2 ①一)。
ヌ 連結納税の承認を取り消された場合の
連結法人につき土地の譲渡等がある場合
旧情報基盤強化設備等に係る法人税額
の特別税率又は短期所有に係る土地の譲渡
(所得税法等の一部を改正する法律(平
等がある場合の特別税率の適用がある場合
成22年法律第 6 号。以下「平成22年改正
における各連結法人の地方法人税の個別帰
法」といいます。
)附則第110条の規定に
属額の計算については、連結法人の法人税
よりなおその効力を有するものとされる
の個別帰属額の計算と同様に、加算調整額
平成22年改正法第18条の規定による改正
に連結親法人又はその各連結子法人ごとに
前の租税特別措置法第68条の15第 5 項)
算出した土地の譲渡等に係る譲渡利益金額
ル 連結納税の承認を取り消された場合の
の合計額に100分の 5 の割合を乗じて計算
旧事業基盤強化設備等に係る法人税額
した金額又は短期所有に係る土地の譲渡等
(経済社会の構造の変化に対応した税制
に係る譲渡利益金額の合計額に100分の10
の構築を図るための所得税法等の一部を
の割合を乗じて計算した金額の4.4%相当
改正する法律(平成23年法律第114号。
額を含めることとされています(措法68の
以下「平成23年改正法」といいます。
)
68⑫、措令39の97⑲、39の98)。
附則第75条第 1 項の規定によりなお従前
の例によることとされる場合における平
⑷ 中間申告
成23年改正法第19条の規定による改正前
法人税の中間申告書又は連結中間申告書を提
の租税特別措置法第68条の12第 7 項)
出すべき法人は、これらの申告書に係る課税事
ハ 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特
業年度開始の日以後 6 月を経過した日から 2 月
例の適用がある場合における地方法人税の
以内に、税務署長に対し、その課税事業年度の
個別帰属額の計算
前課税事業年度の地方法人税確定申告書に記載
連結法人につき使途秘匿金の支出がある
すべき地方法人税額(以下「前課税事業年度の
場合の課税の特例の適用がある場合におけ
地方法人税額」といいます。)でその課税事業
る各連結法人の地方法人税の個別帰属額の
年度開始の日以後 6 月を経過した日の前日まで
計算については、連結法人の法人税の個別
に確定したものをその前課税事業年度の月数で
帰属額の計算と同様に、加算調整額に使途
除し、これに 6 を乗じて計算した金額等を記載
秘匿金の支出の額の合計額に100分の40の
した申告書を提出しなければならないこととさ
割合を乗じて計算した金額の4.4%相当額
れています(地法法16①)。
に次の割合を乗じて計算した金額を含める
(注) 「前課税事業年度の地方法人税額」は、その
こととされています(措法68の67⑥、措令
課税事業年度の課税標準である課税標準法人
39の96⑧)
。
税額(確定申告書を提出すべき内国法人若し
その連結事業年度の連結所得に対する法人
税の額に係るその連結親法人又はその各連
結子法人の使途秘匿金の支出の額
その連結事業年度の連結所得に対する法人
税の額に係るその連結親法人及びその各連
結子法人の使途秘匿金の支出の額の合計額
─ 377 ─
くは外国法人又は連結確定申告書を提出すべ
き連結親法人に係るものに限ります。)につき、
税率(地法法10)
、特定同族会社等の特別税率
の適用がある場合の地方法人税の額(地法法
11)
、外国税額控除(地法法12)
、仮装経理に
――法人税法等の改正――
基づく過大申告の場合の更正に伴う地方法人
中小企業者等又は特定中小連結法人の経営改
税額の控除(地法法13)、税額控除の順序(地
善設備に係る法人税額(措法42の12の 3 ⑤、
法法14)及び連結法人の地方法人税の個別帰
68の15の 4 ⑤)
属額の計算(地法法15)の規定を適用して計
算した地方法人税の額とされています(地法
⑦ 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例
(措法62①、68の67①)
⑧ 土地の譲渡等がある場合の特別税率(措法
法16①一、19①一・二)。
なお、前課税事業年度の地方法人税額に係る
基準法人税額に次の①から⑪までの規定により
加算された金額がある場合におけるその前課税
62の 3 ①⑧、68の68①⑧)
⑨ 短期所有に係る土地の譲渡等がある場合の
特別税率(措法63①、68の69①)
事業年度の地方法人税額は、その前課税事業年
⑩ 連結納税の承認を取り消された場合の旧エ
度の地方法人税額からその加算された金額の
ネルギー需給構造改革推進設備等に係る法人
4.4%相当額を控除した金額とすることとされ
税額(旧措法42の 5 ⑤、68の10⑤)
ています(措法42の 5 ⑭、42の 6 ⑳、42の 9 ⑧、
⑪ 連結納税の承認を取り消された場合の旧沖
42の10⑫、42の11⑫、42の12の 3 ⑪、62⑦、62
縄の特定中小企業者又は特定中小連結法人の
の 3 ⑫、68の10⑮、68の11、68の13⑨、68の
経営革新設備等に係る法人税額(旧措法42の
14⑬、68の15⑫、68の15の 4 ⑫、68の67⑥、68
10⑤、68の14⑤)
の68⑫、平成23年12月改正法附則55、72、平成
また、旧規定の適用がある場合における地方
24年改正法附則22①、33①、措令27の 5 ⑪、27
法人税中間申告書に記載すべき前課税事業年度
の 6 ⑪、27の 9 ⑫、27の10⑤、27の11④、27の
の地方法人税額の計算の特例として、前課税事
12の 3 ⑧、38⑥、38の 4 、38の 5 、39の40
業年度の地方法人税額に係る基準法人税額に次
⑪、39の41⑫、39の43⑧、39の44⑥、39の45⑦、
の⑫から⑮までの規定の適用がある場合におけ
39の45の 4 ⑩、39の96⑦、39の97⑲、39の98、
るその前課税事業年度の地方法人税額は、その
平成23年12月改正措令附則 8 ②、15②、平成24
前課税事業年度の地方法人税額からこれらの規
年改正措令附則12②、19②)
。
定により加算された金額の4.4%相当額を控除
① 連結納税の承認を取り消された場合のエネ
した金額とすることとされています(地法法附
ルギー環境負荷低減推進設備等に係る法人税
則④、地法令附則 2 ②)。
額(措法42の 5 ⑤、68の10⑤)
⑫ 平成19年改正法附則第89条、第90条第 6 項、
② 連結納税の承認を取り消された場合の中小
第91条又は第92条の規定(以下「改正法附則
企業者等又は中小連結法人の機械等に係る法
単体規定」といいます。)によりなお従前の
人税額(措法42の 6 ⑫、68の11⑫)
例によることとされる場合における平成19年
③ 連結納税の承認を取り消された場合の沖縄
改正法第12条の規定による改正前の租税特別
の特定地域における工業用機械等に係る法人
措置法第42条の 6 第 6 項、第42条の 7 第 6 項、
税額(措法42の 9 ④、68の13④)
第42条の10第 6 項又は第42条の11第 6 項の規
④ 連結納税の承認を取り消された場合の国家
戦略特別区域における機械等に係る法人税額
(措法42の10⑤、68の14⑤)
定(以下「旧単体規定」といいます。)及び
旧単体賃借資産税額控除規定
(注) 「旧単体賃借資産税額控除規定」とは、改
⑤ 連結納税の承認を取り消された場合の国際
正法附則単体規定に類する規定によりなお
戦略総合特別区域における機械等に係る法人
従前の例によることとされる場合における
税額(措法42の11⑤、68の15⑤)
旧単体規定に類する賃借した資産を事業の
⑥ 連結納税の承認を取り消された場合の特定
─ 378 ─
用に供しなくなった場合の法人税額に関す
――法人税法等の改正――
⑬、68の15⑫、68の15の 4 ⑫、68の67⑥、68の
る規定をいいます(地法令附則 2 ②一)。
⑬ 連結納税の承認を取り消された場合の旧情
68⑫、平成23年12月改正法附則72、平成24年改
報基盤強化設備等に係る法人税額(平成22年
正法附則33①、措令38⑥、38の 4 、38の 5 、
改正法附則第77条の規定によりなおその効力
39の40⑪、39の41⑫、39の43⑧、39の44⑥、39
を有するものとされる平成22年改正法第18条
の45⑦、39の45の 4 ⑩、39の96⑦、39の97⑲、
の規定による改正前の租税特別措置法第42条
39の98、平成23年12月改正措令附則15②、平
の11第 5 項)
成24年改正措令附則19②)。
⑭ 連結納税の承認を取り消された場合の旧事
① 連結納税の承認を取り消された場合のエネ
業基盤強化設備等に係る法人税額(平成23年
ルギー環境負荷低減推進設備等に係る法人税
改正法附則第58条の規定によりなお従前の例
額(措法68の10⑤)
によることとされる場合における平成23年改
② 連結納税の承認を取り消された場合の中小
正法第19条の規定による改正前の租税特別措
連結法人の機械等に係る法人税額(措法68の
置法第42条の 7 第 7 項)
11⑫)
③ 連結納税の承認を取り消された場合の沖縄
⑮ 上記⑶②ロリからルまでの規定
の特定地域における工業用機械等に係る法人
⑸ 欠損金の繰戻しによる法人税の還付があった
場合の還付
税額(措法68の13④)
④ 連結納税の承認を取り消された場合の国家
税務署長は、法人税の欠損金の繰戻しによる
還付制度における還付請求書を提出した法人に
戦略特別区域における機械等に係る法人税額
(措法68の14⑤)
対して還付所得事業年度又は還付所得連結事業
⑤ 連結納税の承認を取り消された場合の国際
年度に該当する課税事業年度に係る法人税を還
戦略総合特別区域における機械等に係る法人
付する場合において、その課税事業年度の基準
税額(措法68の15⑤)
法人税額に対する地方法人税の額でその還付の
⑥ 連結納税の承認を取り消された場合の特定
時において確定しているもの(以下「確定地方
中小連結法人の経営改善設備に係る法人税額
法人税額」といいます。
)があるときは、その
法人に対し、その確定地方法人税額のうちその
法人税の還付金の額に4.4%を乗じて計算した
金額に相当する金額を併せて還付することとさ
(措法68の15の 4 ⑤)
⑦ 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例
(措法62①、68の67①)
⑧ 土地の譲渡等がある場合の特別税率(措法
62の 3 ①⑧、68の68①⑧)
れています(地法法23①本文)
。
ただし、欠損事業年度又は欠損連結事業年度
に該当する課税事業年度の地方法人税確定申告
書の提出がない場合には、この限りでないとさ
⑨ 短期所有に係る土地の譲渡等がある場合の
特別税率(措法63①、68の69①)
⑩ 連結納税の承認を取り消された場合の旧エ
れています(地法法23①ただし書)
。
ネルギー需給構造改革推進設備等に係る法人
なお、基準法人税額に次の①から⑪までの規
税額(旧措法68の10⑤)
定により加算された金額がある場合におけるそ
⑪ 連結納税の承認を取り消された場合の旧沖
の基準法人税額に対する地方法人税の額は、そ
縄の特定中小連結法人の経営革新設備等に係
の基準法人税額に対する地方法人税の額からそ
る法人税額(旧措法68の14⑤)
の加算された金額の4.4%相当額を控除した金
また、旧規定の適用がある場合における基準
額とすることとされています(措法62⑦、62の
法人税額に対する地方法人税の額の計算の特例
3 ⑫、68の10⑮、68の11、68の13⑨、68の14
として、基準法人税額に上記⑷⑫及び⑮の規定
─ 379 ─
――法人税法等の改正――
の適用がある場合におけるその基準法人税額に
るその所得基準法人税額に対する地方法人税の
対する地方法人税の額は、その基準法人税額に
額は、その所得基準法人税額に対する地方法人
対する地方法人税の額からこれらの規定により
税の額からその加算された金額の4.4%相当額
加算された金額の4.4%相当額を控除した金額
を控除した金額とすることとされています(措
とすることとされています(地法法附則④、地
法42の 5 ⑭、42の 6 ⑳、42の 9 ⑧、42の10⑫、
法令附則 2 ③)
。
42の11⑫、42の12の 3 ⑪、62⑦、62の 3 ⑫、68
の67⑥、68の68⑫、平成23年12月改正法附則55、
⑹ 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴
平成24年改正法附則22①、措令27の 5 ⑪、27の
う地方法人税額の還付の特例
6 ⑪、27の 9 ⑫、27の10⑤、27の11④、27の12
内国法人の提出した地方法人税確定申告書に
の 3 ⑧、38⑥、38の 4 、38の 5 、39の96⑦、
記載された各課税事業年度の課税標準法人税額
39の97⑲、39の98、平成23年12月改正措令附
がその課税事業年度の課税標準とされるべき課
則 8 ②、平成24年改正措令附則12②)。
税標準法人税額(確定申告書を提出すべき内国
① 連結納税の承認を取り消された場合のエネ
法人又は連結確定申告書を提出すべき連結親法
ルギー環境負荷低減推進設備等に係る法人税
人の基準法人税額(以下「所得基準法人税額」
額(措法42の 5 ⑤)
といいます。
)に係るものに限ります。
)を超え、
② 連結納税の承認を取り消された場合の中小
かつ、その超える額のうちに事実を仮装して経
企業者等の機械等に係る法人税額(措法42の
理したところに基づくものがある場合において、
6 ⑫)
税務署長がその課税事業年度の所得基準法人税
③ 連結納税の承認を取り消された場合の沖縄
額に対する地方法人税につき更正をしたときは、
の特定地域における工業用機械等に係る法人
その課税事業年度の地方法人税として納付され
税額(措法42の 9 ④)
た金額のうちその更正により減少する部分の金
④ 連結納税の承認を取り消された場合の国家
額でその仮装して経理した金額に係るもの(以
戦略特別区域における機械等に係る法人税額
下「仮装経理地方法人税額」といいます。
)は、
原則として、還付しないこととされています
(措法42の10⑤)
⑤ 連結納税の承認を取り消された場合の国際
戦略総合特別区域における機械等に係る法人
(地法法29①)
。
ただし、その内国法人のその更正の日の属す
る課税事業年度開始の日前 1 年以内に開始する
各課税事業年度の所得基準法人税額に対する地
方法人税の額でその更正の日の前日において確
定しているもの(以下「確定地方法人税額」と
いいます。)があるときは、税務署長は、その
内国法人に対し、その更正に係る仮装経理地方
法人税額のうちその確定地方法人税額に達する
までの金額を還付することとされています(地
税額(措法42の11⑤)
⑥ 連結納税の承認を取り消された場合の特定
中小企業者等の経営改善設備に係る法人税額
(措法42の12の 3 ⑤)
⑦ 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例
(措法62①、68の67①)
⑧ 土地の譲渡等がある場合の特別税率(措法
62の 3 ①⑧、68の68①⑧)
⑨ 短期所有に係る土地の譲渡等がある場合の
特別税率(措法63①、68の69①)
法法29②)
。
なお、地方法人税の更正の日の属する課税事
⑩ 連結納税の承認を取り消された場合の旧エ
業年度開始の日前 1 年以内に開始する各課税事
ネルギー需給構造改革推進設備等に係る法人
業年度の所得基準法人税額に次の①から⑪まで
税額(旧措法42の 5 ⑤)
の規定により加算された金額がある場合におけ
─ 380 ─
⑪ 連結納税の承認を取り消された場合の旧沖
――法人税法等の改正――
縄の特定中小企業者の経営革新設備等に係る
9.7%)に、それぞれ引き下げられ、合計で5.9%
(道府県民税2.2(3.2-1.0)%+市町村民税3.7(9.7
法人税額(旧措法42の10⑤)
また、旧規定の適用がある場合における地方
-6.0)%)引き下げられることになりました(地
法人税の更正の日の属する課税事業年度開始の
法51①、314の 4 ①)。
日前 1 年以内に開始する各課税事業年度の所得
この地方税法の改正に伴い、消費税率及び地方
基準法人税額に対する地方法人税の額の計算の
消費税率の 8 %への引上げ時と同様に、地方法人
特例として、その所得基準法人税額に上記⑷⑫
税の税率について、引き下げられる法人住民税法
から⑮までの規定の適用がある場合におけるそ
人税割の税率(5.9%)と同率を引き上げる次の
の所得基準法人税額に対する地方法人税の額は、
3 の改正が行われました。
その所得基準法人税額に対する地方法人税の額
からこれらの規定により加算された金額の4.4
%相当額を控除した金額とすることとされてい
3 改正の内容
⑴ 地方法人税率の引上げ
ます(地法法附則④、地法令附則 2 ④)
。
地方法人税の税率が10.3%(改正前:4.4%)
に引き上げられました(地法法10①)。
2 改正の趣旨及び背景
地方法人税は、平成26年度税制改正において、
⑵ 上記⑴の改正に伴う所要の改正
平成26年 4 月 1 日の消費税率及び地方消費税率の
上記⑴の改正に伴い、次の措置について、所
8 %(改正前: 5 %)への引上げによる地方消費
要の改正が行われました。
税の充実に併せて、地域間の税源の偏在性を是正
① 特定同族会社等の特別税率の適用がある場
し財政力格差の縮小を図ることを目的として、法
合の地方法人税の額
人住民税法人税割の一部を地方交付税原資化する
特定同族会社等の特別税率の適用がある場
ために創設されました。具体的には、地方交付税
合の所得地方法人税額の計算において留保金
不交付団体における地方消費税の実質増収額(地
課税の適用により通常の法人税の額に加算さ
方消費税の増収額から社会保障充実化等に係る額
れる金額に乗ずる割合が10.3%(改正前:4.4
を控除した額)を偏在是正額の目途として、道府
%)に引き上げられました(地法法11)。
県民税法人税割の税率及び市町村民税法人税割の
② 連結法人の地方法人税の個別帰属額の計算
税率を引き下げる一方で、これらの引き下げられ
イ 連結法人の地方法人税の個別帰属額の計
た税率の合計と同率である4.4%の地方法人税が
算において、その個別所得金額に適用法人
創設され、その税収全額を交付税及び譲与税配付
税率を乗じて計算した金額に乗ずる割合、
金特別会計(交付税特別会計)の歳入とし(特別
その個別欠損金額に適用法人税率を乗じて
会計に関する法律23一イ)
、地方交付税原資とす
計算した金額に乗ずる割合及び加算調整額
る(地方交付税法 6 )こととされています。
の計算における留保金課税の適用により通
平成29年 4 月 1 日からの消費税率及び地方消費
常の法人税の額に加算される金額のうち連
税率の10%(現行: 8 %)への引上げを含めた地
結親法人又は各連結子法人に帰せられる金
域間の税源の偏在性を是正し財政力格差の縮小を
額に乗ずる割合が、それぞれ10.3%(改正
図ることを目的として、法人住民税法人税割の一
前:4.4%)に引き上げられました(地法
部を地方交付税原資化するための前提となる地方
法15①)。
税法の改正が行われ、法人住民税法人税割の税率
ロ 租税特別措置法の税額控除又は震災税特
における標準税率について、道府県民税が1.0%
法の税額控除の適用がある場合における地
(現行:3.2%)に、市町村民税が6.0%(現行:
方法人税の個別帰属額の計算について、減
─ 381 ─
――法人税法等の改正――
算調整額に含める金額の計算において調整
短期所有に係る土地の譲渡等がある場合の
前連結税額から控除される金額のうち連結
特別税率の適用がある場合における地方法
親法人又は各連結子法人に帰せられる金額
人税の個別帰属額の計算について、加算調
に乗ずる割合が10.3%(改正前:4.4%)に
整額に含める金額の計算において連結親法
引き上げられました(措法68の 9 ⑩、68の
人又はその各連結子法人ごとに算出した土
10⑫、68の11⑬、68の13⑧、68の14⑧、68
地の譲渡等に係る譲渡利益金額の合計額に
の14の 2 ⑦、68の15⑦、68の15の 2 ⑩、68
100分の 5 の割合を乗じて計算した金額又
の15の 3 ④、68の15の 4 ⑪、68の15の 5 ⑥、
は短期所有に係る土地の譲渡等に係る譲渡
68の15の 6 ⑯、68の15の 7 ⑥、震災税特法
利益金額の合計額に100分の10の割合を乗
25の 2 ⑫、25の 2 の 2 ⑧、25の 2 の 3 ⑧、
じて計算した金額に乗ずる割合が10.3%
25の 3 ⑤、25の 3 の 2 ④、25の 3 の 3 ④)
。
(改正前:4.4%)に引き上げられました
ハ 連結納税の承認を取り消された場合の法
人税額の調整(取戻し課税)の適用がある
(措令39の97⑲、39の98㉗)。
③ 中間申告
場合における地方法人税の個別帰属額の計
イ 前課税事業年度の地方法人税額に係る基
算について、加算調整額に含める金額の計
準法人税額に租税特別措置法の規定により
算において基準法人税額に加算された金額
加算された金額がある場合に、その前課税
のうち連結納税の承認を取り消された連結
事業年度の地方法人税額から控除する金額
親法人又は各連結子法人に帰せられる金額
の計算においてその加算された金額に乗ず
に乗ずる割合が10.3%(改正前:4.4%)に
る割合が10.3%(改正前:4.4%)に引き上
引き上げられました(措法68の10⑬、68の
げられました(措令27の 5 ⑤、27の 6 ⑪、
11⑭、68の13⑨、68の15の 4 ⑫、平成23年
27の 9 ⑫、27の12の 3 ⑧、38⑥、38の 4 ㊹、
12月改正法附則72、平成24年改正法附則33
38の 5 ㉗、39の40⑥、39の41⑫、39の43⑧、
①)。
39の45の 4 ⑩、39の96⑦、39の97⑲、39の
ニ 旧規定の適用がある場合における地方法
98㉗、平成23年12月改正措令附則 8 ②、15
人税の個別帰属額の計算の特例について、
②、平成24年改正措令附則12②、19②)。
加算調整額に含める金額の計算においてそ
ロ 旧規定の適用がある場合における地方法
の旧規定により基準法人税額に加算された
人税中間申告書に記載すべき前課税事業年
金額のうち連結親法人又は各連結子法人に
度の地方法人税額の計算の特例について、
帰せられる金額に乗ずる割合が10.3%(改
その前課税事業年度の地方法人税額から控
正前:4.4%)に引き上げられました(地
除する金額の計算においてその旧規定によ
法令附則 2 ①)
。
り加算された金額に乗ずる割合が10.3%
ホ 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特
例の適用がある場合における地方法人税の
個別帰属額の計算について、加算調整額に
(改正前:4.4%)に引き上げられました
(地法令附則 2 ②)。
④ 欠損金の繰戻しによる法人税の還付があっ
含める金額の計算において使途秘匿金の支
た場合の還付
出の額の合計額に100分の40の割合を乗じ
イ 欠損金の繰戻しによる法人税の還付があ
て計算した金額に乗ずる割合が10.3%(改
った場合に、確定地方法人税額のうち還付
正前:4.4%)に引き上げられました(措
する金額の計算においてその法人税の還付
令39の96⑧)
。
金の額に乗ずる割合が10.3%(改正前:4.4
ヘ 土地の譲渡等がある場合の特別税率又は
─ 382 ─
%)に引き上げられました(地法法23①本
――法人税法等の改正――
算された金額に乗ずる割合が10.3%(改正
文)。
前:4.4%)に引き上げられました(地法
ロ 基準法人税額に租税特別措置法の規定に
令附則 2 ④)。
より加算された金額がある場合に、その基
準法人税額に対する地方法人税の額から控
除する金額の計算においてその加算された
4 適用関係
金額に乗ずる割合が10.3%(改正前:4.4
⑴ 上記 3 ⑴並びに⑵①及び②イの改正は、法人
%)に引き上げられました(措令38⑥、38
の平成29年 4 月 1 日以後に開始する課税事業年
の 4 ㊹、38の 5 ㉗、39の40⑥、39の41⑫、
度の基準法人税額に対する地方法人税について
39の43⑧、39の45の 4 ⑩、39の96⑦、39の
適用し、法人の同日前に開始した課税事業年度
97⑲、39の98㉗、平成23年12月改正措令附
の基準法人税額に対する地方法人税については、
。
則15②、平成24年改正措令附則19②)
従前どおりとされています(改正法附則30①)。
ハ 旧規定の適用がある場合における基準法
⑵ 上記 3 ⑵②ロ、ハ、ホ及びヘの改正は、連結
人税額に対する地方法人税の額の計算の特
法人の連結親法人事業年度が平成29年 4 月 1 日
例について、その基準法人税額に対する地
以後に開始する連結事業年度における調整前連
方法人税の額から控除する金額の計算にお
結税額から控除される金額及び法人税の額に加
いてその旧規定により加算された金額に乗
算した金額について適用し、連結法人の連結親
ずる割合が10.3%(改正前:4.4%)に引き
法人事業年度が同日前に開始した連結事業年度
上げられました(地法令附則 2 ③)
。
における調整前連結税額から控除される金額及
⑤ 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に
び法人税の額に加算した金額については、従前
伴う地方法人税額の還付の特例
どおりとされています(改正法附則106、143②、
イ 地方法人税の更正の日の属する課税事業
158、160、改正措令附則33④、34①)。
年度開始の日前 1 年以内に開始する各課税
⑶ 上記 3 ⑵②ニの改正は、連結親法人又はその
事業年度の所得基準法人税額に租税特別措
各連結子法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始す
置法の規定により加算された金額がある場
る課税事業年度又はその課税事業年度終了の日
合に、その所得基準法人税額に対する地方
の属する連結事業年度の加算調整額について適
法人税の額から控除する金額の計算におい
用し、連結親法人又はその各連結子法人の平成
てその加算された金額に乗ずる割合が10.3
29年 4 月 1 日前に開始した課税事業年度又はそ
%(改正前:4.4%)に引き上げられまし
の課税事業年度終了の日の属する連結事業年度
た(措令27の 5 ⑤、27の 6 ⑪、27の 9 ⑫、
の加算調整額については、従前どおりとされて
27の12の 3 ⑧、38⑥、38の 4 ㊹、38の 5 ㉗、
います(改正地法令附則 2 ①)。
39の96⑦、39の97⑲、39の98㉗、平成23年
⑷ 上記 3 ⑵③イ及びロの改正は、法人又は連結
12月改正措令附則 8 ②、平成24年改正措令
法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始する前課税
附則12②)
。
事業年度の地方法人税額について適用し、法人
ロ 旧規定の適用がある場合における地方法
又は連結法人の同日前に開始した前課税事業年
人税の更正の日の属する課税事業年度開始
度の地方法人税額については、従前どおりとさ
の日前 1 年以内に開始する各課税事業年度
れています(改正措令附則14①、20①、21①、
の所得基準法人税額に対する地方法人税の
26①、33①、34②、41①③、42①③、改正地法
額の計算の特例について、その所得基準法
令附則 2 ②)。
人税額に対する地方法人税の額から控除す
⑸ 上記 3 ⑵④イからハまでの改正は、法人又は
る金額の計算においてその旧規定により加
連結法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始する還
─ 383 ─
――法人税法等の改正――
付所得事業年度又は還付所得連結事業年度に該
の10.3%相当額を加算することとされていま
当する課税事業年度の基準法人税額に対する地
す(改正法附則30②、改正地法令附則 3 ①)。
方法人税の額について適用し、法人又は連結法
イ 連結納税の承認を取り消された場合の試
人の同日前に開始した還付所得事業年度又は還
験研究費の額に係る法人税額(所得税法等
付所得連結事業年度に該当する課税事業年度の
の一部を改正する法律(平成27年法律第 9
基準法人税額に対する地方法人税の額について
号。以下「平成27年改正法」といいます。)
は、従前どおりとされています(改正法附則30
附則第84条第 4 項の規定によりなお従前の
③、改正措令附則20②、21②、26②、33②、34
例によることとされる場合における平成27
③、41④、42④、改正地法令附則 2 ③)
。
年改正法第 8 条の規定による改正前の租税
⑹ 上記 3 ⑵⑤イ及びロの改正は、法人又は連結
特別措置法第68条の 9 第11項(平成27年改
法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始する各課税
正法附則第116条の規定による改正前の所
事業年度の所得基準法人税額に対する地方法人
得税法等の一部を改正する法律(平成25年
税の額について適用し、法人又は連結法人の同
法律第 5 号。以下「平成25年改正法」とい
日前に開始した各課税事業年度の所得基準法人
います。
)附則第75条の規定によりなおそ
税額に対する地方法人税の額については、従前
の効力を有するものとされる平成25年改正
どおりとされています(改正措令附則14②、20
法第 8 条の規定による改正前の租税特別措
③、21③、33③、34④、41②、42②、改正地法
置法第68条の 9 の 2 第 7 項の規定により読
令附則 2 ④)
。
み替えて適用する場合を含みます。))
(注)
各課税事業年度は、地方法人税の更正の日
ロ 連結納税の承認を取り消された場合の国
の属する課税事業年度開始の日前 1 年以内に
家戦略特別区域における機械等に係る法人
開始する各課税事業年度とされています。
税額(所得税法等の一部を改正する法律
⑺ 平成27年度税制改正及び平成28年度税制改正
(平成28年法律第15号。以下「平成28年改
において廃止された法人税の額への加算に関す
正法」といいます。)附則第109条第 2 項の
る特例を定めている規定(以下「旧措置法税額
規定によりなお従前の例によることとされ
加算規定」といいます。
)の適用がある場合に
る場合における平成28年改正法第10条の規
おける地方法人税の個別帰属額の計算等につい
定による改正前の租税特別措置法第68条の
て、旧措置法税額加算規定の経過措置によって
14第 5 項)
その旧措置法税額加算規定により加算される金
ハ 連結納税の承認を取り消された場合の国
額に乗ずることとされている割合(4.4%)を
際戦略総合特別区域における機械等に係る
10.3%として適用するための次の経過措置が講
法人税額(平成28年改正法附則第110条第
じられています(改正法附則30②④)
。
2 項の規定によりなお従前の例によること
① 連結法人の地方法人税の個別帰属額の計算
とされる場合における平成28年改正法第10
連結法人の平成29年 4 月 1 日以後に開始す
条の規定による改正前の租税特別措置法第
る課税事業年度の基準法人税額に次のイから
68条の15第 5 項)
ハまでの旧措置法税額加算規定により加算さ
② 中間申告
れた金額がある場合における各連結法人の地
平成29年 4 月 1 日以後に開始する前課税事
方法人税の個別帰属額の計算については、加
業年度において次のイからニまでの旧措置法
算調整額にこれらの旧措置法税額加算規定に
税額加算規定の適用がある場合におけるその
より基準法人税額に加算された金額のうち連
前課税事業年度の地方法人税額は、その地方
結親法人又は各連結子法人に帰せられる金額
法人税額からこれらの旧措置法税額加算規定
─ 384 ─
――法人税法等の改正――
により加算された金額の10.3%相当額を控除
した金額とすることとされています(改正法
ニ 上記①イからハまでの旧措置法税額加算
規定
③ 欠損金の繰戻しによる法人税の還付があっ
附則30④、改正地法令附則 3 ②)
。
イ 連結納税の承認を取り消された場合の試
た場合の還付
験研究費の額に係る法人税額(平成27年改
平成29年 4 月 1 日以後に開始する還付所得
正法附則第73条第 1 項の規定によりなお従
事業年度又は還付所得連結事業年度に該当す
前の例によることとされる場合における平
る課税事業年度において上記①イからハまで
成27年改正法第 8 条の規定による改正前の
の旧措置法税額加算規定の適用がある場合に
租税特別措置法第42条の 4 第11項(平成27
おけるその課税事業年度の基準法人税額に対
年改正法附則第116条の規定による改正前
する地方法人税の額は、その基準法人税額に
の平成25年改正法附則第63条の規定により
対する地方法人税の額からこれらの旧措置法
なおその効力を有するものとされる平成25
税額加算規定により加算された金額の10.3%
年改正法第 8 条の規定による改正前の租税
相当額を控除した金額とすることとされてい
特別措置法第42条の 4 の 2 第 7 項の規定に
ます(改正法附則30④、改正地法令附則 3 ③)。
より読み替えて適用する場合を含みます。
)
)
ロ 連結納税の承認を取り消された場合の国
④ 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に
伴う地方法人税額の還付の特例
家戦略特別区域における機械等に係る法人
平成29年 4 月 1 日以後に開始する各課税事
税額(平成28年改正法附則第88条第 2 項の
業年度において上記②イからハまでの旧措置
規定によりなお従前の例によることとされ
法税額加算規定の適用がある場合におけるそ
る場合における旧租税特別措置法第42条の
の各課税事業年度の所得基準法人税額に対す
10第 5 項)
る地方法人税の額は、その所得基準法人税額
ハ 連結納税の承認を取り消された場合の国
に対する地方法人税の額からこれらの旧措置
際戦略総合特別区域における機械等に係る
法税額加算規定により加算された金額の10.3
法人税額(平成28年改正法附則第89条第 2
%相当額を控除した金額とすることとされて
項の規定によりなお従前の例によることと
います(改正法附則30④、改正地法令附則 3
される場合における旧租税特別措置法第42
④)
。
条の11第 5 項)
─ 385 ─