カノニカル法に基づいた格子QCD計算による、 有限温度

8th Symposium
学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 萌芽型共同研究 採択課題
EX-1631 (東京大学情報基盤センター推薦課題)
福田 龍太郎 (課題代表者・東京大学), 岡 将太郎(立教大学)
カノニカル法に基づいた格子QCD計算による、
有限温度、有限密度でのQCD相構造の解析
クォークから宇宙へ
分子
物質の階層構造
クォーク
原子
引用元:http://apod.nasa.gov/
初期宇宙はQGP
引用元:http://01.gatag.net/0012166-free-photo/
温度・密度が変わると、
クォークのふるまいも変わる
研究テーマ
理解できれば…
引用元:http://apod.nasa.gov/
・原子核の不安定性の研究
・核融合のシミュレーション
・星の内部構造の決定 etc...
様々な研究に
応用可能!
クォークは、どのくらいの温度・密度で、
プラズマやハドロンになるのだろう?
格子QCD
研究内容
~クォークの運動をシミュレーションする~
・通常のカノニカル法は、数値的に不安定
(フーリエ変換がうまく実行できない)
・時空を格子状に離散化する
・経路積分を数値的に計算し、物理量を測定する
数百桁もの桁落ちが発生していた!
フーリエ変換を、倍精度ではなく、
多倍長精度(有効数字400桁くらい)で実行
分配関数
リンク変数
(ゲージ場)
ゲージ作用
フェルミオン行列式
モンテカルロ積分が実行不可(Sign problem)
・本研究では、カノニカル法を扱う
(Sign problemの回避を試みる手法のひとつ)
フーリエ変換
フガシティ展開
↑S.Oka for Zn-Collaboration,
PoS(LATTICE2015)166 (2015)
→R.Fukuda, A.Nakamura and S.Oka,
Phys.Rev.D93, 094508 (2016)
・既存の手法と同等か、それ以上高密度の領域で
物理量が計算できるようになった