2016 年 7 月 25 日 プレスリリース ベビー・こども服市場に関する調査を実施(2016 年) 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内ベビー・こども服市場の調査を実施した。 1.調査期間: 2016 年 5 月~6 月 2.調査対象: 小売(百貨店・量販店・専門店・通販)、卸、製造業等 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、郵送アンケート、文献調査併用 <ベビー・こども服市場とは> 本調査におけるベビーこども服市場とは、0~1 歳程度の「ベビー」、2~6 歳程度の「トドラー・キッズ」、7~14 歳程 度の「スクール・ジュニア」を対象とした洋服・洋品であり、雑貨類は含まない。 【調査結果サマリー】 2015 年の国内ベビー・こども服の小売市場規模は前年比 99.5%の 9,180 億円 2015 年の国内ベビー・こども服市場規模は、前年比 99.5%の 9,180 億円となり、僅かではあるが、減少 している。消費増税による個人消費の停滞、なかでも中間層の消費が減少したとみられることなどが、ベ ビー・子供服の買い控えに影響しているものとみる。今後も少子化による市場規模の縮小を予測する。 百貨店チャネル、次世代顧客取り込みに注力 百貨店は各社自主編集売場を強化し、次世代顧客を取り込むための取り組みを行っている。母親目 線で商品を揃える、子育ての不安の解消や相談に対応するコンシェルジュを配置するなど、母親の関心 の高い商品展開や情報サービスの提供、イベント開催などを行っている。特に、出産準備にも力を入れ ているところが多く、妊娠をきっかけに次世代顧客の取り込みを行っている。 カジュアルギフト需要の増加に伴い、ライフスタイル提案も プチパーティ(ベビーシャワー、ハーフバースデー、誕生日会、ハロウィン、クリスマスパーティ等)など の子供関連イベント・パーティ増加に伴い、カジュアルギフト需要も増加している。こうしたなか、相手の趣 味趣向に合わせたもの、品質や機能性にこだわったものなど、ライフスタイルに合わせたカジュアルギフ トの提案に注力する企業も少なくない。 ◆ 資料体裁 資料名:「ベビー・こども服市場年鑑 2016」 発刊日:2016 年 6 月 30 日 体 裁:A4 判 359 頁 定 価:110,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd. 2016 年 7 月 25 日 プレスリリース 【 調査結果の概要 】 1.ベビー・こども服市場全体の概況と予測 2015 年の国内ベビー・こども服市場規模は、前年比 99.5%の 9,180 億円となり、僅かではあるが、減少 している。消費増税による個人消費の停滞、なかでも中間層の消費が減少したとみられることなどが、ベ ビー・子供服の買い控えに影響しているものとみる。また、大手企業は好調に推移しているが、一方で苦 戦を強いられている企業も少なくないなど、各社業績に好不調がみられる。今後もベビー・こども服市場 は少子化による市場規模の縮小、二極化傾向は続くと予測する。 2.チャネル別市場概況 2-1. 百貨店 百貨店は各社自主編集売場を強化し、次世代顧客を取り込むための取り組みを行っている。母親目 線で商品を揃える、子育ての不安の解消や相談に対応するコンシェルジュを配置するなど、母親の関心 の高い商品展開や情報サービスの提供、イベント開催などを行っている。特に、出産準備にも力を入れ ているところが多く、妊娠をきっかけに次世代顧客の取り込みを行っている。 さらには、子供が遊べるスペースの充実や、子供連れのファミリーが快適に過ごせるよう、休憩スペー スなどの周辺環境の整備など、子供関連商品やサービスにとらわれない売場づくりも進んでおり、今後も この傾向は強化されるものと考える。 2-2. 量販店 量販店は、専門店などとの競合から苦戦が続いている中、従来の低価格路線から機能性を重視した プライベートブランド(自主企画商品)に注力したり、子供服専門店を売場に誘致するなど、各社は戦略 の転換を図っている。また、ファミリーで過ごせる快適な空間を提供することで、集客力を高めたり、インタ ーネットで注文した商品を自宅だけでなく、実店舗で受け取れるなどの顧客の利便性向上を目指した取 り組みを行っている。 2-3. 専門店 厳選し商品を購入する顧客が増える中、プライベートブランド商品開発強化と差別化を図る専門店が 増加している。一方でセレクトショップのファミリー業態開発が増加している。ファミリー層を狙い、親世代 が親しみを感じることのできるブランドとの協業商品のほか、素材や柄を揃え、親子ペアで楽しめるオリジ ナル商品を提案するところも多くみられる。 さらに、子供関連イベント・パーティ増加に伴い、カジュアルギフト需要も増加している。こうしたなか、 相手の趣味趣向に合わせたもの、品質や機能性にこだわったものなど、ライフスタイルに合わせたカジュ アルギフトの提案に注力する企業も少なくない。 2-4. 通信販売・その他 インターネット通販は好調で、大手インターネットモールへの出店だけでなく、自社サイトを立ち上げる 企業やブランドが相次いでいる。働く母親の増加などで通信販売チャネルの利便性の高さに支持が 年々高まっていることなどが背景にあるものとみる。 また、ベビー服では接客が必要なケースが多いものの、子供服では基本的には試着を必要としないこ とから、通信販売チャネルはインターネット通販を中心に今後も拡大が期待される。 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd. 2016 年 7 月 25 日 プレスリリース 図 1. ベビー・こども服の小売市場規模推移と予測 (億円) 矢野経済研究所推計 注1. 注2. 小売金額ベース 2016 年は予測値 Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
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