2. 信じる古里の力

悎
(第3種郵便物認可)
悏
悐
悑
「岩手での経験を熊本に帰った時に生かせるようにしたい」と強く誓う杉原徹彦巡査長(左)と鳥丸清士郎巡査長
や ま と
熊本県警から大船渡市の大船
渡署に4月から出向している熊
本県合志市出身の杉原徹彦巡査
長(
儩)
。同じく熊本県警から出
向した鳥丸清士郎巡査長(
優)
=
鹿児島市出身=と毎日のように
陸前高田市の仮設住宅を回り、
詐欺被害や交通事故への注意を
呼び掛けている。
「住民の皆さんはいつも協力
的で、熊本出身と話すと地元や
家族を心配してくれる人、震災
での経験を話してくれる人がた
くさんいる」と交流が何よりの
災
害
復
旧
の
仕
事
に
励
む
栗
屋
睦
さ
ん
(
中
央
)
現在は応援職員用宿舎の仮設
住宅で1人暮らし。仮設住宅に
住む熊本の人々を思うと心が痛
むが、
「
今の職を全うしたい。今
後のことを考えるのはそれか
ら」と責任感は人一倍強い。
田野畑村で人の温かさに触れ
るたび、
「
熊本でも、早く普通の
暮らしを取り戻してほしい」と
願う。復興へ一歩一歩進む田野
畑の人々に古里の未来を重ねな
がら、きょうも被災地と向き合
う。
3
月
儚
日
、
同
町
小
・
城
山
公
園
年
3
月
儛
日
、
同
市
只
越
町
取
り
で
歩
を
進
め
る
=
2
0
1
1
市
の
商
店
街
。
市
民
ら
が
重
い
足
が
れ
き
の
撤
去
が
始
ま
っ
た
佂
石
(2)
財産だ。儘日の月命日には震災
の行方不明者の捜索に参加し、
熊手や素手で漂流物をかき分
け、不明者につながる手掛かり
を探す。
九州地方では地震の後も大雨
が続き、不安を感じる日々。そ
れでも今は、岩手の被災地のた
めに全力を尽くす。
「
岩手で震災後の復興の様子、
人々の生き方を学び、熊本に帰
った時に生かせるよう1年間頑
張っていきたい」と決意をあら
たにする。
むつみ
熊本県山都町出身の栗屋睦さ
ん(
兌)
は、田野畑村で県の任期
付き応援職員として防潮堤工事
に携わる。古里を思うと胸は痛
むが、目の前の仕事に全力で当
たろうと岩手で奔走している。
土木施工管理技士の資格を持
ち、発展途上国の井戸掘りや高
速道路工事などで経験を重ねて
きた。東北の被災地でも「自分
の技術を役立てたい」
と応募し、
4月に着任。熊本地震はその直
後に発生した。
土地区画整理事業が本格化している大 町中心部の
町方地区=2
016
年7月18日、同町小 ・城山公園
2016年(平成2
8年)7月23日(土曜日)
広
が
る
大
町
中
心
部
=
2
0
1
1
年
ひ
っ
く
り
返
し
た
か
の
よ
う
な
光
景
が
津
波
で
全
て
が
持
ち
去
ら
れ
、
天
地
を
復興が進む商店街。大型の商業・公共施設の建設も併せて行い、
中心市街地再興を目指す=2016年7月17日、佂石市只越町
遠
く
離
れ
た
古
里
を
思
い
な
が
ら
田
野
畑
村
で