レセプト情報等の提供に関する有識者会議(第 32 回) 議事次第 平成 28 年 7 月 27 日(水)10:00~12:00 場所:全国都市会館 議 第2会議室(3階) 事 1 オンサイトリサーチセンターについて 2 レセプト情報等の民間提供について 3 その他 (資料) 資 料 1:レセプト情報等オンサイトリサーチセンター(京都) パフォーマンステスト結果報告(京都大学提出) 資 料 2:レセプト情報等の民間提供について 参考資料 レセプト情報等の提供に関する有識者会議 構成員名簿 飯山 幸雄 (いいやま ゆきお) 国民健康保険中央会 石川 広己 (いしかわ ひろみ) 日本医師会 ひでかず) 全国健康保険協会 伊奈川 秀和 (いながわ 常務理事 常任理事 理事 猪口 雄二 (いのくち ゆうじ) 全日本病院協会 印南 一路 (いんなみ いちろ) 慶応義塾大学総合政策学部 いちろう) 筑波大学医学医療系 しげお) 日本歯科医師会 大久保 一郎 (おおくぼ 副会長 教授 教授 杉山 茂夫 (すぎやま 田尻 泰典 (たじり 頭金 正博 (とうきん まさひろ) 名古屋市立大学大学院薬学研究科 医薬品安全性評価学分野 教授 棟重 卓三 (むねしげ たくぞう) 健康保険組合連合会 府川 哲夫 (ふかわ てつお) 福祉未来研究所 藤田 卓仙 (ふじた たかのり) 名古屋大学大学院経済学研究科 准教授 布施 高広 (ふせ たかひろ) 千葉県後期高齢者医療広域連合 事務局長 松田 晋哉 (まつだ しんや) 産業医科大学医学部公衆衛生学 教授 三浦 克之 (みうら かつゆき) 滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生部門 宮島 香澄 (みやじま 武藤 香織 (むとう ◎ 山本 隆一 (やまもと ◎印:座長 やすのり) かずみ) かおり) 日本薬剤師会 常務理事 副会長 日本テレビ報道局 理事 代表 教授 解説委員 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター 公共政策研究分野 教授 りゅういち) 一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長 レセプト情報等の提供に関する有識者会議(第32回) 日時:平成28年7月27日(水)10:00~12:00 場所:全国都市会館 第2会議室(3階) 速記者 飯 山 構 成 員 山 本 座 長 ○ ○ ○ 布施構成員 大久保構成員 ○ ○ 藤田構成員 杉山構成員 ○ ○ 加藤参考人 田尻構成員 ○ ○ 酒井参考人 頭金構成員 ○ ○ 大寺参考人 樋口参考人 ○ ○ 岩尾参考人 ( ( 石川構成員 ○ (棟重構成員代理) ○ ○ ○ 秋 吉 室 長 補 佐 赤 羽 根 室 長 吉 村 室 長 補 佐 事務局 (傍聴者席) 出入口 随 行 者 席 ) ) 随 行 者 席 平成28年7月27日 第32回レセプト情報等の 提供に関する有識者会議 資料1 レセプト情報等 オンサイトリサーチセンター(京都) パフォーマンステスト結果報告 酒井未知1)、大寺祥佑1) 、岩尾友秀2) 、岡本和也2)、加藤源太3)、 黒田知宏2) 1)京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 2)京都大学医学部附属病院 医療情報企画部 3)京都大学医学部附属病院 診療報酬センター 健康情報学分野 本日お話する内容 1. 試行的利用開始後の模擬申出実施状況 2. オンサイトリサーチセンター(京都) の機能とパフォーマンス 2016/7/27 1 試行的利用開始後の模擬申出実施状況 2016.02.17 京都大学にて試行的利用開始 • オンサイトリサーチセンター(京都)運用部の設置 2016.03.16 有識者会議にて意見提供 • 教育プログラム、公開演習環境等の整備、情報環境の見直 し(ソフト導入、データマート整備)を提案 2016.05.12 第1回実務者会議 • 各種アプリケーションを用い、試行的に件数集計を実施 • 傷病名「前立腺癌 or 前立腺肥大症」 • 対象診療年月は「平成23年1月~12月」 2016.06.09 第2回実務者会議 • 抽出件数や作業負荷量を増加させ、件数集計、個票ダウン ロード、統計解析を実施 • 「高血圧」に関連する傷病名 • 対象診療年月は「平成22年1月~27年12月」 2 2016/7/27 オンサイトリサーチセンター データ抽出・分析アプリケーション データ抽出・件数集計ツール 定形帳票 自由分析 SQL Plus マウス操作 プルダウン メニューか ら検索条件 を選択する 統計解析ツール Oracle R R SAS Rコマンド を使う SASコマン ドを使う コマンド入力 マウスで テーブル や列を 選択する SQL構文を Rコマンド 使う を使う 定形分析 非定形分析 レセプトの行単位 レセプトの行単位・レセプト単位・患者単位 サーバー 2016/7/27 ローカル 3 定形帳票 プルダウンで分析対象レセプトの条件を指定し 件数集計や作図を行う 診療年月を選択 傷病名を選択 件数集計の結果 2016/7/27 4 自由分析 マウスで分析対象レセプト条件、集計方法 を選択し、件数集計や作図を行う テーブルと列を ドラック&ドロップ 件数集計の結果 2016/7/27 分析対象レセプトの条件 をフィルタで指定 診療年月を選択 5 SQL Plus SQLで分析対象レセプトの条件と集計方法を指定し、 件数集計を行う select count (distinct sy.SEQ2_NO) from CMDV_T_RCP_MED_SY sy where sy. SKWD_NAME_CD in (1859003, 8836591) ; 220,006,818 分析対象レセプトの条件と 集計方法を指定するSQL 件数集計の結果 2016/7/27 6 コマンドで分析対象レセプトの条件 統計ソフト と解析方法を指定し、解析を行う R Rコマンド入力 SAS 統計解析の結果 SASコマンド入力 2016/7/27 7 パフォーマンステスト 1. レセプト・患者の件数集計 2. ローカルでのデータ解析 3. サーバーでのデータ解析 オンサイトの各アプリケーションを使用し データ件数、実行所要時間、操作感を検証 2016/7/27 8 パフォーマンステストの全体像 データ抽出・件数集計ツール 検証事項 件数 集計 レセプト数 患者数 定形帳票 自由分析 プルダウ ンで検索 条件を 選択する マウスで テーブル や列を 選択する SQL Plus SQL構文 を使う 統計解析ツール Oracle R R SAS Rコマンド Rコマンド SASコマ ンドを を使う を使う 使う テスト 1 テスト 2 データダウンロード テスト3 ローカルでの統計解析 サーバーでの統計解析 テスト4 テスト5 同じ作業を各アプリケーションで実施し データ件数・実行時間・操作感を比較 2016/7/27 9 集計・解析対象レセプト レセプト件数の集計 テスト1 • 病名に「前立腺癌」又は「前立腺肥大症」を含む医科レセプト • 診療年月が平成23年1月~23年12月(1年分) 患者件数の集計 テスト2 • 病名に「高血圧」を含む医科レセプト • 診療年月が平成22年1月~27年12月(6年分) データダウンロード、統計解析 テスト 3 テスト 4 テスト5 • ICD10コードが高血圧症性疾患(I10-I15)のDPCレセプト • 診療年月が平成22年1月~23年12月(2年分) 2016/7/27 10 レセプト件数集計テスト 【病名に前立腺癌または前立腺肥大症を含む患者の 1年分の医科レセプト数を集計】 抽出数 実行時間① 5月6日 18:30 実行時間② 5月10日 14:20 テスト1 定形帳票 自由分析 SQL Plus Oracle R 34,964,611行 29,156,818件 29,156,818件 29,156,818件 6分 1分 12分 2分 40分以上 85分以上 4時間27分 10分 • 定形帳票は、レセプトの「行数」の集計結果が出力された • 自由分析・SQL Plus・Oracle Rでレセプト数集計が一定時間内に可 • レセプト取込作業中は、実行時間が増加した (注)病名抽出条件:傷病名コードに「前立腺癌」または「前立腺肥大症」という語を含む 2016/7/27 11 患者数集計テスト テスト2 【病名に高血圧を含む医科レセプトが発行された患者数を集計】 0:40 0:35 Oracle Rの実行時間 実行所要時間 (時:分) 0:30 0:39 SQL Plusの実行時間 0:25 (PC2台同時実行) 自由分析の 実行時間 0:24 0:20 SQLPlusの 実行時間 0:15 0:10 26,607,131件 34,168,563件 0:05 0:00 47,326,139件 34,168,563件 H22 (1年分) H22-H23 (2年分) H22-H24 (3年分) 41,862,677件 H22-H25 (4年分) H22-H26 (5年分) (PC1台) 52,427,790件 患者ID件数 H22-H27 (6年分) • 自由分析・SQL Plus・Oracle Rで患者数集計が一定時間内に可能 • 件数・PC台数いずれに対しても、実行所要時間が線形に増加 (注1)病名抽出条件:傷病名コードに「高血圧」という語を含む (注2)実行日時:自由分析 2016/7/11 12:40, SQL Plus 2016/6/1 9:40, Oracle R 2016/7/20 9:17 12 パフォーマンステストの結論 1. 高負荷のレセプト件数集計、患者数集計は、自由 分析、SQL Plus、Oracle Rで一定時間内に可能。 2016/7/27 13 データダウンロードテスト テスト 3 高血圧症性疾患患者の4年分のDPCレセプトの、患者ID・レセプトID 年齢・性別・診療年月・都道府県・点数(6列)をダウンロード SQL * Plus 実行日時 抽出数 Oracle R データ作成 +全行画面表示 +ダウンロード データ作成 +10行画面表示 データ作成 +ダウンロード 6月6日18:30 7月7日 18:00 6月2日 20:21 6月7日 14:09 10行 26,607,131行 26,607,131行 26,607,131行 データ作成 +ダウンロード ファイルサイズ N/A 1.36GB 1.36GB 2.6GB 実行時間 5分 約8時間 86時間47分 25分 保存場所 N/A D(ローカル) Y(個人ネットワーク) C(ローカル) • SQL Plusは、データ作成は短時間で実行可能であるが、 データの画面表示、ダウンロードに長時間を要した • Oracle Rでは一定時間内にデータ作成とダウンロードが可能 2016/7/27 (注)病名抽出条件:ICD10コードが高血圧症性疾患(I10-I15) 14 パフォーマンステストの結論 1. 高負荷のレセプト件数集計、患者数集計は、自由 分析、SQL Plus、Oracle Rで一定時間内に可能。 2. データのダウンロードは、Rの方が実用性が高い。 SQL Plusは件数が増えると長時間かかる可能性が ある。 2016/7/27 15 ローカルでの統計解析テスト(SAS)テスト 4 高血圧症性疾患患者の2年分DPCレセプト 12,108,844行・11列(1.6GB)を解析 (レセプト点数) y = a + bx R2=XXXXXX y= a + b1x1 + b2x2 ……… (年齢) 実行日時:2016年7月11日 単回帰分析が1分以内に完了 14時30分 重回帰分析が1分以内に完了 • ローカルでSASを用いる解析は、一定時間内に可能 2016/7/27 (注)病名抽出条件:ICD10コードが高血圧症性疾患(I10-I15) 16 ローカルでの統計解析テスト(R) テスト 4 (レセプト件数) (レセプト点数) y = a + bx R2=XXXXXX 0 500000 1000000 1500000 2000000 高血圧症患者の2年分DPCレセプト 12,108,844行・11列(1.6GB)を解析 0 20 40 60 80 (年齢) 100 ①年齢層別レセプト数の作図 14:30 Warning messages; Reached total allocation of 16267MB: see help(memory.size) ④エラーで実行中断 14:33 2016/7/27 (年齢) ②単回帰分析 14:31 y= a + b1x1 + b2x2 ……… ③重回帰分析 14:32 (注)病名抽出条件:ICD10コードが高血圧症性疾患(I10-I15)実行日時:2016/6/6 14:30 17 ローカル VS サーバー内の 統計解析パフォーマンスの比較 テスト 4 テスト5 高血圧症患者の2年分DPCレセプト 12,108,844行・11列(1.6GB)を解析 16 15 メモリ使用量 (GB) ローカルでは使用できるメモリの 上限 16GBに達すると続行不可能 R 10 Oracle R y = a + bx 5 R y= a + b1x1 + b2x2 ……… Oracle R 0 データ 読込み 散布図 作成 単回帰 分析 重回帰 分析 R 4分 1分 1分 実行不可 Oracle R 1分 6分 1分 5分 2016/7/27 実行日時 2016年7月11日 16:40 • ローカルでRを用いる解析は、メモリによる制約が大きい • サーバー上では、Oracle Rで一定時間内にデータ解析が可能 18 パフォーマンステストの結論 1. 高負荷のレセプト件数集計、患者数集計は、自由 分析、SQL Plus、Oracle Rで一定時間内に可能。 2. データのダウンロードは、Rの方が実用性が高い。 SQL Plusは件数が増えると長時間かかる可能性が ある。 3. ローカルで統計解析を行う場合、Rはメモリの 制約が大きい。 4. 現状、大規模データ解析は、SASによるローカル での解析、またはOracle Rによるサーバー上での 解析の実用性が高い。 2016/7/27 19 大規模データ解析のパフォーマンス データ抽出・件数集計ツール 検証事項 件数 集計 レセプト数 患者数 データダウンロード 定形帳票 自由分析 プルダウ ンで検索 条件を 選択する マウスで テーブル や列を 選択する 行数集計 は可能 SQL Plus SQL構文 を使う 統計解析ツール Oracle R 2016/7/27 SAS Rコマンド Rコマンド SASコマ ンドを を使う を使う 使う 出来る 出来る 長時間 かかる 出来る メモリの 制約が大 ローカルでの統計解析 サーバーでの統計解析 R 出来る 出来る 20 結語 • オンサイトリサーチセンター(京都)の アプリケーションを試行的に利用し、 データ抽出、件数集計、統計解析機能を 検証した。 • 今後、模擬申出の課題に即して、更なる 検証を行う。 2016/7/27 21 平成28年7月27日 第32回レセプト情報等の 提供に関する有識者会議 レセプト情報等の民間提供について 平成28年7月27日 厚生労働省保険局医療介護連携政策課 保険システム高度化推進室 資料2 民間提供の議論のまとめ 平成28年5月25日 第30回レセプト情報等の 提供に関する有識者会議 資料3 1. 「レセプト情報等の提供に関するワーキンググループ」設置に至るまで ・「日本再興戦略(平成25年6月)」、「社会保障制度改革国民会議 報告書(平成25年8月)」等に おいて、レセプト情報等の利活用促進についての方策が検討された。 ・有識者会議において、民間提供に関する具体的な議論が継続して行われ、ワーキンググループを設置し、 専門的な検討を行うこととなった。 2. 「レセプト情報等の提供に関するワーキンググループ」での議論(平成26年10月-平成27年3月) ・6件の個別民間模擬申出を検討した結果、2件の申出につき集計・結果の公表を行うこととした。また、民間 企業等のニーズに応えるには、汎用性が高く様々なニーズに一定程度応えうる基礎的な集計表を作成し、 公表していくことがむしろ適当である、との報告がされた。 3. 現時点での作業:模擬申出の集計結果の公表 ・承諾された個別民間模擬申出のうち「日本医療機器テクノロジー協会」の抽出結果は公表済 (平成28年5月17日) ・「日本製薬工業協会」については、本集計・公表の準備を進めている(平成28年7月現在) 4. 今後:「NDBオープンデータ」により提供を実現 ・個別の申出に代わり 「NDBオープンデータ」の作成過程で、民間企業等からの提案も受け付け、有識者会議で 検討を行い、抽出・集計が可能な項目について公開する(予定) 1 平成27年3月18日 第24回レセプト情報等の 提供に関する有識者会議 資料3-2 レセプト有識者WGにおける個別の民間模擬申出の検討結果 N O 申出者所属 分析・研究の名称 医薬品の市販後安全性評価並 日本製薬工業 びに臨床開発におけるナショナ 1 ルデータベース集計表の有用性 協会 の検討 一般社団法人 医療機器の保険適用希望書記 日本医療機器 載精緻化と安定供給確保におけ 2 テクノロジー るNDB集計表の利活用の検討 協会 公益社団法人 運動・身体活動状況と肥満、医療 スポーツ健康 費および主要疾病の発生状況に 3 産業団体連合 関する分析 会 富士フイルム 企業・健保の医療費の抑制に向 株式会社 けた健康増進策と重症化予防策 4 R&D統括本 の立案、マクロ調査による傾向把 部 技術戦略 握と自社の各データと突合による 部 生活指導等 歯科・医科レセプトのビックデータ 公益財団法人 を活用した口腔疾患と全身疾患 5 ライオン歯科 の関連性についての疾患・医療 衛生研究所 費の分析 WGにおける検討 今後の対応 サーバーシステムを約2ヶ月間専 有する負荷がかかると推計。一 般名毎の集計の妥当性やIDによ る患者数集計への留意点。 抽出薬剤:選定完了 特定器材コードの定義修正。テス ト集計表の加工方法について。 公表済 求められている集計表で、因果 関係や影響を明らかにする事は 難しい。 本申出も参考に、一定のニーズ が予想される基礎的集計表につ いての検討をすべき。 求められている集計表で、因果 関係や影響を明らかにする事は 難しい。 本申出も参考に、一定のニーズ が予想される基礎的集計表につ いての検討をすべき。 求められている集計表で、因果 関係や影響を明らかにする事は 難しい。 本申出も参考に、一定のニーズ が予想される基礎的集計表につ いての検討をすべき。 カゴメ株式会 疾病リスク低減につながる野菜 求められている集計表で、因果 6 社 提供事業および地域有用農産物 関係や影響を明らかにする事は 研究開発本部 の活用事業 難しい。 本申出も参考に、一定のニーズ が予想される基礎的集計表につ いての検討をすべき。 2 第27回有識者会議 資料一部修正 1:医薬品の市販後処方実態観察のための ナショナルデータベース集計表の有用性の検討 ■ 模擬申出者について 氏名 医薬品評価委員会委員長 国忠 聡 所属 日本製薬工業協会 業種 医薬品製造業 協会会員 製薬企業72社(2014年4月1日現在) ■ 提案内容について 目的 医薬品の市販後安全性評価並びに臨床開発におけるニーズ調査の情報源としてのNDB定 型・半定型表の仕様の検討並びにその利活用の普及啓発 背景 国内の各種疾患の患者数,治療の実態並びに個々の薬剤の使用患者数,使用実態の情報は 極めて重要であるが現状では多くが不明である.網羅性が高く継時的に実態を反映できう る観点からNDB利用が有用。 申出概要 1. 薬剤使用実態集計:新医薬品並びに法に基づく副作用報告が一定数を超える医薬品(成分)について 分析手法 使用患者数,使用量,使用期間,併用薬,疾患等の頻度等 2. 疾患診療実態定型集計:主傷病名について疾病分類又はICD-10基本分類毎の患者数,入院日数,受診 診療科等の基礎的集計 3. 薬剤適応症,禁忌・慎重投与,薬剤行為集計特定の薬剤群の適正使用実態の集計 4. 疾患治療薬要約,疾患治療薬,疾患イベント集計,特定の疾患の治療実態,イベントの頻度等の集計. 抽出内容等 種類/期間 医科(入/DPC)、医科外、調剤、歯科 /2015年6月分 区分 性・年齢・薬剤グループ別 利用方法 (薬剤Gマスタを使用) 公表方法案 厚生労働省Webサイト、学会・研究会等での公表 ■ 事務局作成 ポイント 協会内要望を自己評価し(目的が安全性・開発に合致しているか、集計の複雑さ、結果の妥当性、仕様の合意の得やすさ)集計表仕 様が提出された。 【共有・公表方法】厚生労働省Webサイト、学会・研究会等での公表 日本製薬工業協会にて薬剤の選定を実施 3 日本製薬工業協会申請薬剤(1/2) # 一般名 併用 推定2015年6月 類薬 処方患者数※1 薬効分類 2015年 PMDA 報告件数 ※2 1 ミチグリニドカルシウム水和物 糖尿病用剤 ● 5万~10万人 10 2 プラバスタチンナトリウム 高脂血症用剤 ● 100万人以上 25 混合ホルモン剤 ● 5万~10万人 65 ● 1000人 32 ● 1000人 830 ● 10万~20万人 16 ● 1万~2万人 18 1万~2万人 392 2000~5000人 218 2000~5000人 118 ● 100万人以上 115 ● 50万~100万人 3 ドロスピレノン ・エチニルエストラジオール その他の循環器官用 薬 その他の腫瘍用薬 4 リオシグアト 5 レゴラフェニブ 6 ラニチジン塩酸塩 消化性潰瘍用剤 7 プラミペキソール塩酸塩水和物 8 テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム 9 パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型) 10 トリフルリジン・チピラシル塩酸塩 11 メトホルミン 12 ファモチジン 抗パーキンソン剤 代謝拮抗剤 抗腫瘍性植物成分製 剤 その他の腫瘍用薬 糖尿病用剤 消化性潰瘍用剤 ※1 : 医薬・生活衛生局 医薬品医療機器安全性情報 ※2 : PMDA医薬品副作用データベース 67 4 日本製薬工業協会申請薬剤(2/2) # 一般名 その他の泌尿生殖器官及 び肛門用薬 13 タムスロシン 14 アモキシシリン 15 併用 推定2015年6月 類薬 処方患者数※1 薬効分類 クエン酸カリウム ・クエン酸ナトリウム水和物 16 エリブリンメシル酸塩 ※2 ● 20万~50万人 60 主としてグラム陽性・陰性 菌に作用するもの ● 20万~50万人 75 痛風治療剤 ● 10万~20万人 5 その他の腫瘍用薬 ● 1000~2000人 100 ● 5000~1万人 150 血液凝固阻止剤 17 ワルファリンカリウム 2015年 PMDA 報告件数 18 エスゾピクロン 催眠鎮静剤, 抗不安剤 ● 1000~2000人 1000 19 エルロチニブ塩酸塩 その他の腫瘍用薬 ● 1000~2000人 91 20 トシリズマブ その他の生物学的製 剤 ● 2万~5万人 21 エルデカルシトール 抗ウイルス剤 ● 100万~120万人 22 バニプレビル 抗ウイルス剤 ● 23 ロキソプロフェンナトリウム水和物 解熱鎮痛消炎剤 100万人以上 24 レボフロキサシン水和物 合成抗菌剤 100万人以上 ※1 : 医薬・生活衛生局 医薬品医療機器安全性情報 1000人 ※2 : PMDA医薬品副作用データベース 415 125 19 およそ 250 およそ 170 5 日本製薬工業協会:集計表のイメージ ※数値はすべてダミーデータ 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 9017 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 42706 性 別 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 当 月 全 患 者 数 延 べ 投 与 日 数 延 べ 使 用 量 全年齢 2835 57029 229794 0-4歳 130 2714 9090 5-9歳 168 3702 16527 10-14歳 140 3094 9209 15-19歳 139 2803 14322 20-24歳 155 3170 7835 25-29歳 163 3376 14400 30-34歳 142 2793 8020 35-39歳 154 3140 8662 40-44歳 144 2767 11186 45-49歳 135 2561 10688 50-54歳 134 2752 14291 55-59歳 128 2628 15647 60-64歳 145 2864 13411 65-69歳 163 3155 9105 70-74歳 165 3072 14178 75-79歳 169 3299 12569 80-84歳 125 2453 12320 85-89歳 128 2540 8942 90-94歳 117 2344 9459 95-99歳 91 1802 6478 100歳以上不明 - 4.37 3.47 4 4.36 5.33 4.5 4.85 4.18 3.45 3.43 4.38 5.12 6.65 4.73 4.06 5.35 4.17 4.36 3.22 4.35 4.33 1 日 最 大 使 用 量 15 10 15 15 15 15 15 15 15 10 10 15 15 15 15 15 15 15 10 15 15 1 日 最 小 使 用 量 0.5 0.5 1 0.5 1 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 0.5 1 1 0.5 1 0.5 1 0.5 585 24 49 22 92 77 49 11 48 38 47 11 32 50 52 55 35 27 - 721 65 41 11 116 71 33 10 31 24 19 52 50 48 48 40 - 1 処 方 箋 当 ・・・ 日 数 8 日 以 内 267 736 29 59 38 26 34 92 32 35 36 21 46 33 46 37 38 14 40 31 34 26 11 46 39 50 57 51 36 46 32 13 30 29 28 36 22 - 1 処 方 箋 当 日 数 6 3 日 以 上 入 院 外 来 在 宅 37 831 2004 800 46 84 38 57 111 49 40 100 32 34 105 39 42 113 37 37 126 41 43 99 40 37 117 34 33 111 38 31 104 43 39 95 35 30 98 35 51 94 42 44 119 48 60 105 52 59 110 50 40 85 33 42 86 46 41 76 36 25 66 32 - - - ハ イ リ ス ク 薬 ) プ I D 診 療 年 月 年 齢 区 分 名 1 日 平 均 使 用 量 1 1 日 日 使 使 用 用 量 ・・・ 量 区 区 分 分 0 1 2 0 超 ( 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 ー 出 力 順 薬 剤 グ ル 1 日 使 用 量 区 分 0 1 特 定 薬 剤 肝 疾 患 あ り 肝 不 全 心 ・ 疾 肝 ・・・ 患 硬 あ 変 り あ り 管 理 指 導 880 476 16 43 21 24 58 31 18 41 19 25 42 17 20 40 24 28 43 27 19 39 21 26 45 22 20 46 25 20 39 25 19 46 23 25 32 16 26 51 24 28 44 22 15 58 34 24 63 43 15 36 22 29 45 23 18 40 23 29 14 - 肝 心 検 検 査 ・・・ 査 あ あ り り 963 663 44 30 63 44 42 35 40 31 53 29 45 39 47 33 44 32 45 37 47 29 48 28 39 21 51 36 56 38 70 39 61 45 43 30 46 39 47 28 32 20 - 1093 55 71 52 44 56 55 54 54 51 50 52 43 60 59 73 78 48 51 50 37 - 併 用 類 薬 数 0 - 併 併 用 用 類 類 薬 ・・・ 薬 数 数 5 1 以 上 532 32 11 17 39 22 21 32 22 55 29 49 20 27 50 44 33 21 25 44 30 18 24 31 22 16 29 43 37 48 27 38 12 18 31 12 11 20 - 286 12 42 27 25 40 36 37 26 16 28 31 41 34 17 42 35 20 15 - 選定された薬剤について、集計表を作成・公開する 6 参考資料 7 合併症有無を判断する抽出条件 (日本製薬工業協会提出) 傷病名(疑い病名を除く,透析患者は診療行為)に以下の条件の記録がある場合に 当該合併症ありとして抽出する. 疾患名等 肝疾患あり 定義・出典 PMDA MIHARI PJ DPC 調査用データを利用した医薬品の処方実態等 に関する試行調査(1)報告書 別表11.肝疾患関連病名*1 肝不全・肝硬 国立病院機構 大阪医療センター 診療統計(ICD-10:K72,K74)*2 変あり 腎疾患あり 厚生労働省 疾病分類表 大分類の糸球体疾患,腎尿細管間質性疾患 及び腎不全(ICD-10:N00-N19)*3 腎不全あり 厚生労働省 疾病分類表 中分類の腎不全(ICD-10:N17-N19)*3 糖尿病あり PMDA MIHARI PJ ナショナルレセプトデータのサンプリングデータセット を用いた特性調査及び処方実態調査報告書 別表1-2.糖尿病関連病 名(血糖値上昇,尿検査の異常所見を除く)(ICD-10:E10,E13,E14)*4 心疾患あり 厚生労働省 疾病分類表 大分類の心疾患(高血圧性のものを除く) (ICD-10:I01-I02.0,I05-I09,I20-I25, I27,I30-I52)*3 透析患者 PMDA MIHARI PJ ナショナルレセプトデータのサンプリングデータセット を用いた特性調査及び処方実態調査報告書 別表1-12.透析*4 *1 http://www.pmda.go.jp/files/000198339.pdf, ,*2 http://www.onh.go.jp/enkaku/annual/images/pdf/h24/anual 07.pdf *3 http://www.mhlw.go.jp/toukei/sippei/ ,*4 http://www.pmda.go.jp/files/000148196.pdf 8 民間提供に関する議論の経緯 平成28年5月25日 第30回レセプト情報等の 提供に関する有識者会議 資料3 「レセプト情報等の提供に関するワーキンググループ」設置に至るまで • 平成25年6月14日閣議決定の「日本再興戦略」、平成25年8月6日の「社会保障制度改革国民会議 報告書」等に おいて、レセプト情報等の利活用促進について様々な提言がなされた。 • 【日本再興戦略 抜粋】医療の質の向上や研究基盤の強化を進めるため、国が保有するレセプト等データの利活用を促進す る。このため、民間企業も、行おうとする研究が国の行政機関から費用の助成を受けているものである場合には、レセプト等 データの提供を申し出ることができることを含め、データ提供の申出者の範囲について周知徹底する。 • 【社会保障制度改革国民会議 報告書 抜粋】国が保有するレセプト等データの利活用の促進も不可欠である。具体的には、 個人情報保護にも配慮しつつ、現状は利用者の範囲や使用目的が限定されている使用条件を緩和し、幅広い主体による適 時の利活用を促すため、データ提供の円滑化に資する対策を講ずべきである。 • こうした議論を踏まえ、有識者会議においてレセプト情報等の利活用促進について議論が行われ、平成26年3月 20日の「レセプト情報・特定健診等情報データの利活用の促進に係る中間とりまとめ」において具体的な報告がな されるとともに、有識者会議において、民間提供に関する具体的な議論が継続して行われた。 • その結果、まず集計表情報について、試行的に提供を行うとともに、試行的な提供における集計方法等について は、有識者会議にワーキンググループを設置し、専門的な検討を行うこととなった。 「レセプト情報等の提供に関するワーキンググループ」での議論 • 上述の議論を踏まえ、主に試行的な集計表の提供を通じて課題を洗い出し、レセプト情報等の民間提供に関する 方向性についても検討を行うことを目的に、「レセプト情報等の提供に関するワーキンググループ」が設置された。 • ワーキンググループでの議論をまとめた「レセプト情報等の提供に関するワーキンググループ中間報告」(平成27 年3月17日)では、6つの個別民間模擬申出を検討した結果、比較的抽象性の高いニーズが傾向としてみられるこ とが把握された。こうしたニーズに応えるには、汎用性が高く様々なニーズに一定程度応えうる基礎的な集計表を 作成し、公表していくことがむしろ適当である、という提言がなされた。 • 一方で、民間模擬申出の中には、非常に具体的な利用目的を掲げているものも見られた。こうした申出に対して は、NDBシステムの従来の第三者提供や本来目的利用への影響が及ばないよう、システム負荷や作業負荷等を 軽減する方策も合わせて検討しながら、民間提供の枠組みを構築してはどうか、とも提言された。 9 第24回レセプト情報 等の提供に関する 有識者会議資料より 10 平成28年7月27日 第32回レセプト情報等の 提供に関する有識者会議 平成28年7月14日 参考資料 第96回社会保障審議会医療保険部会 データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた 有識者検討会の開催について 1.趣旨 本格的なICT時代の到来を踏まえ、効率的で質の高い医療の実現を目的 として、ICTの活用、ビッグデータの活用により保険者機能を強化する新たな サービス等を検討するため、有識者の参加を得て、厚生労働省において本 検討会を開催する。 具体的には、データヘルス時代にふさわしい質の高い医療を実現するため、 (1)データヘルス事業の推進など保険者機能を強化する新たなサービス (2)マイナンバー制度のインフラ等のICTとビッグデータを活用した医療の質、 価値を飛躍的に向上させる新たなサービス (3)ICT の活用による審査業務の一層の効率化・統一化と審査点検ノウハウ の集積・統一化等 について検討する。併せて、新たなサービスを担うにふさわしい組織・ガバナ ンス体制について、既存の業務・組織体制を前提とせずに検討する。 2.構成 検討会の構成員は、別紙に掲げる者とする。必要に応じて、人工知能や 韓国のICT審査等に精通した有識者の出席を求めることができる。 3.運営 (1)検討会は、原則として公開とし、検討会の運営に関し必要な事項は、座長 が別に定める。 (2)検討会の庶務は、関係部局の協力を得て、保険局保険課が処理する。 1 データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会構成員 飯塚 正史 元明治大学大学院客員教授 尾形 裕也 東京大学政策ビジョン研究センター健康経営研究ユニット特任 教授 葛西 重雄 情報処理推進機構 CIO 補佐官 金丸 恭文 フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 佐藤 主光 一橋大学大学院経済学研究科教授 神成 淳司 慶應義塾大学環境情報学部准教授 西村 周三 医療経済研究機構所長 林 いづみ 桜坂法律事務所弁護士 松原 謙二 日本医師会副会長 宮田 裕章 慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教授 森 昌平 日本薬剤師会副会長 森下 竜一 大阪大学大学院医学系研究科寄付講座教授 森田 朗 国立社会保障・人口問題研究所所長 山口 武之 日本歯科医師会理事 山崎 泰彦 神奈川県立保健福祉大学名誉教授 山本 雄士 ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー 山本 隆一 自治医科大学客員教授 (五十音順・敬称略) 2 第4回データヘルス時代の質の高い医療の実現 に向けた有識者検討会 座長提出資料 平成28年7月14日 第96回社会保障審議会医療保険部会 データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会 当面の検討事項の整理(案) 平成 28 年7月8日 本検討会では、本格的な ICT 時代の到来を踏まえ、ICT・ビッグデータを活用した 保険者機能強化と医療の質の向上のための新たなサービスや、ICT の活用による審査 業務の一層の効率化・統一化の推進等について、議論を進めてきた。これまでの議 論を踏まえ、以下の事項について、当面検討することとしてはどうか。 検討事項 (1)審査の効率化と審査における不合理な差異の解消について ①審査事務の効率化を推進するため、どのような方法が考えられるか ・コンピュータチェックと職員の審査の役割分担をどのように見直すべきか ・コンピュータチェックにおいて AI をどのように活用できるか ②審査における不合理な差異をどのように解消していくべきか ・審査支払機関間、地域間の審査の差異をどのように「見える化」するか ・ICT を活用した審査基準の統一化を具体的にどう進めていくか ③審査の効率化や質の向上を図る観点から支払基金と国保連のレセプトデータの 連結等についてどう考えるか (2)医療・介護のサービスの質を高めるためのデータ活用について ①保険者機能の推進のため、具体的にどのように審査支払機関等のデータを活用 することが考えられるか ②地域包括ケア推進のため、具体的にどのように審査支払機関等のデータを活用 することが考えられるか ・医療と介護のデータを合わせて、どのような分析・利活用が可能か ③データの活用を進める上で、審査支払機関はどのような役割を担うべきか ・審査支払機関はデータを用いて何をすべきか ④上記のほか、データ活用を進める上で、どのような課題があるか 今後の検討の進め方 これらの事項の検討を進めるに当たって、(1)(2)それぞれについて、本検討 会の構成員からなるワーキンググループを設置し、具体的な方策について集中的に 検討を進めることとしてはどうか。 その上で、秋以降、ワーキンググループの検討結果を踏まえ、データヘルス時代 の質の高い医療の実現に向けて、具体的な組織・体制も含め、審査支払機関の在り 方について検討を進めることとしてはどうか。 3
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