JC総研 2015年度 「労働法務に関する相談」結果のまとめ

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JC総研 2015年度
「労働法務に関する相談」結果のまとめ
JC総研 経営相談部
労働法務チーム
JC総研では、法務問題と人事管理の実務に関する
年度 58 件)
、賃金・退職金関係が 55 件(前年度 53
各種相談事業の1つとして、人事・労務にかかる「労
件)
、パート労働関係 48 件(前年度 68 件)が続いて
働法務に関する相談」でJAやJA中央会などからの
います。
電話などによる相談に対応していますが、このたび、
相談内容を分析すると、労働時間適正管理対応、
2015 年度「労働法務に関する相談」の受け付け概要
時間外労働や休日労働の割増賃金支払上の留意事項、
を取りまとめました(図)。
未払い残業代対応など、厚生労働省労働局・労働基
2015 年度(2015 年4月~ 2016 年3月)の総受け付
準監督署が重点課題として取り組んでいる事項につい
け件数は 553 件で、前年度 470 件に比べ大幅に増加
ては、引き続き相談が寄せられている状況にあります。
しました。これは、2015 年 12 月施行の改正労働安全
また、パート労働関係の相談は 48 件で、前年度(68
衛生法対応のストレスチェック制度の実施があることか
件)に比べると減少していますが、JAの職場における
ら、メンタルヘルス関係の相談件数が大幅に増加した
パートタイマーなどの有期契約労働者の雇用管理は引
他、労働時間管理関係、賃金などに関する相談件数
き続き大きな問題であると想定されます。内容は、パー
も増加したためです。
トタイマーなど有期契約労働者の無期転換対応や雇止
相談項目別では、メンタルヘルス関係が 98 件(前年
めの際の使用者としての法的留意点などの相談が中心
度 22 件)で、次いで、労働時間管理関係が 88 件(前
となっています。
この他、就業規則の変更の対応
方法、高年齢者再雇用への対応な
どの相談が寄せられています。
JA合併に伴う賃金・退職金制
度の変更などの相談も例年どおり
寄せられています。
58
JC総研レポート/2016年夏/VOL.38
【労働法務】JC総研 2015年度「労働法務に関する相談」結果のまとめ
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「2016 年度労働問題弁護士相談」の実施について
JA、JA中央会・連合会およびJA関連団体では、
労働条件の変更、パートタイマーなどの有期契約労働
組織変革や事業体制の整備、再編成が進められてお
者の処遇問題、出向・転籍などの雇用調整対策、組
り、組織の変貌が続いています。これらに応じて、人
織改編に伴う人事管理・処遇問題など、人事管理制度
事管理制度も変革が進展しつつあります。このような
をめぐる根幹の問題、また日常的に生じる賃金・労働
状況のなかで労使間・職場にはさまざまな問題が生じ
時間、メンタルヘルス・労災問題、懲戒処分、雇止め・
ており、当総研においては、これらの懸案事項の解決
解雇など個別的な労働関係事項、さらには労働組合と
策の一環として、労働問題専門の弁護士である中山慈
の団体交渉、労働協約など集団的労使関係から生じる
夫氏による相談の機会を「弁護士相談」として設置し、
問題など、幅広い事項について応じることが可能です。
相談業務を実施しております。
このような弁護士相談制度をご活用いただき、迅速・
ご相談いただく内容としては、正職員の賃金などの
適切な対応に取り組まれますようご案内申し上げます。
「2016 年度労働問題弁護士相談」の相談をご担当していただく
● 中山慈夫
おとこざわ
弁護士(中山・男澤法律事務所所長)の略歴
《経 歴》 1975 年3月
早稲田大学法学部卒業
1978 年4月
弁護士登録(第一東京弁護士会)
1987 年4月
中山慈夫法律事務所開設
2005 年4月
中山・男澤法律事務所に改称
《役 職》 1993 年〜 経営法曹会議常任幹事
1997 年4月~ 1999 年3月 法政大学社会学部非常勤講師(労使関係法)
2000 年4月~ 2003 年1月 最高裁判所司法研修所教官(民事弁護)
2004 年4月~ 2007 年3月 東京大学法科大学院客員教授(労働法 実務家教員)
2009 年7月~ 2013 年7月 経営法曹会議事務局長
《主な著書》 『労働法実務ハンドブック(第3版)
』
(編著)中央経済社、2006 年/『Q&A 解雇・退職
トラブル対応の実務と書式』
(編著)新日本法規出版、2010 年/『就業規則モデル条文
(第3版)―上手なつくり方、運用の仕方』経団連出版、2013 年 /『 ジ ュ リ ス ト 増 刊
実務に効く 労働判例精選』( 共編著)有斐閣、2014 年/『2015 年改正派遣法解 説』
( 監修)経団連出版、2015 年/など多数
【ご相談を希望される方は、電話またはFAXにてお申し込みください】
電話:03―6280―7253
FAX:03―3268―8761
担当:JC総研 経営相談部 渡邊、川島、高林
【労働法務】JC総研 2015年度「労働法務に関する相談」結果のまとめ
JC総研レポート/2016年 夏/VOL.38 59