2016・2017 年度 経済見通し

情報メモ NO.28-30
2016・2017 年度 経済見通し(1 次改訂)
2016 年 7 月 20 日 調査部
-英国 EU 離脱影響が懸念されるも、消費税の増税延期もあり小幅回復が続く-
ポイント
◯ 2016 年度の実質 GDP は前年度比+0.5%を見込む。足元の景気停滞感から回復の足取りは鈍い
が、以下の①②の要因からプラス成長となる。ただし、③のリスク要因も存在する。
① 良好な雇用環境と物価上昇が緩やかとなるため、実質所得のプラスは継続し、個人消費の増加
に寄与する。英国における EU 離脱の国民投票に伴う円高進行はあるものの、海外経済の持ち
直しにより輸出は小幅に増加し、生産も回復基調に復する。これによって、企業収益が底上げさ
れ、設備投資にも持ち直しの動きが表われる。
② 熊本地震からの復旧工事や景気対策の一環としての公共投資が景気を下支えする。
③ 新興国経済の減速傾向が強まることや金融市場の動揺に伴う円高の更なる進行などにより、わ
が国の輸出の下押しや設備投資意欲の減退、消費マインドの悪化など潜在的なリスクがある。
◯ 2017 年度は同+0.8%を見込む。引き続き、所得・雇用環境の改善による個人消費への波及や、
海外経済の緩やかな回復が輸出の増加につながる。景気対策としての財政出動の効果は継続し、
成長率を底上げすることから、プラス成長を維持する。
実質GDP(実額)の推移
(兆円)
商工中金予測
550
+0.8% 540
+2.0%
+1.8%
+0.8%
+0.5%
+0.9%
+1.8%
▲0.9%
530
520
+3.5%
+0.4%
+1.9%
510
▲3.7%
+1.5%
+2.3%
500
▲2.0%
490
+1.1%
480
+2.0%
▲0.4%
470
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 (年度)
(注1)実数は年度値、数値は年度間成長率。
(注2)いわゆる「ゲタ」:各年度第4四半期の実質GDP÷各年度平均の実質GDP-1 16年度が約+0.2%、17年度が約+0.2%
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
-1-
【目次】
A 足元の動向
…………………………………………………………………… 3 頁
国内経済、国際経済、金融・商品市況
B 日本経済の見通し
…………………………………………………………………
5頁
個人消費、住宅投資、設備投資、公共投資、輸出入、消費者物価
C 見通しにあたっての前提条件
………………………………………………………
11 頁
米国、中国、欧州、通関原油価格、円/ドル為替レート
D 経済見通し総括表、実質 GDP 季節調整値の推移ほか ……………………………
ご照会先:商工中金 調査部
鈴木(日本経済)、上田(海外経済、金融)
℡ 03-3246-9370 内 8116
http://www.shokochukin.co.jp
-2-
15 頁
A 足元の動向(7 月 4 日までに得られた情報で記載)
1.国内経済
景気は、弱さがみられ、回復は停滞している。
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
1.7
1.8
個人消費 消費支出は減少が続き、弱含み。
住宅投資 マンション発売は減少が続くものの、住宅着工は底堅く、持ち直しの兆し。
設備投資 機械受注が 2 四半期連続で増加するなど、一進一退の動き。
公共投資 政府は予算の早期執行を促しており、工事請負金額は底打ちしたとみられる。
輸出入
輸出は弱含み。貿易収支は一進一退の動き。
雇用・所得 雇用環境は良好な状態が続き、雇用者所得は増加基調にある。
鉱工業生産 生産は一進一退の動きとなり、在庫調整局面にある。
物価
原油価格の下落などにより、企業物価は、前年比でマイナスが続いている。消
費者物価(生鮮食品除く)もエネルギー関連が低下し、前年比でマイナスの推移
が続く。
1.9 GDP
2016 年 1-3 月期の実質 GDP は前期比年率+1.9%(2 次速報)。うるう年効果も
あり、個人消費を中心に増加した。外需は、輸出が増加した一方で輸入が減少
し、プラス寄与となった。
110
[図A-1]
(万戸)
(2005年=100)
115 10
(2000年=100)
(2010年=100)
105
鉱工業生産指数(右目盛)
消費総合指数(右目盛)
100
[図A-2]
(千億円)
9
100
8
95
7
90
110
90
105
設備投資
住宅
新設
着工戸数
(左目盛:季節調整値の年率換算)
機械受注
(船舶・電力を除く民需:左目盛)
(月次:~16/5)
80
(月次:~16/5)
100
12/1
13/1
14/1
15/1
[図A-3]
6
(兆円)
85
12/1
16/1
5.0
13/1
14/1
[図A-4]
(失業率、%)
15/1
16/1
(消費者物価前年比、%)
4
8
失業率(左目盛)
3
4.5
輸入金額
7
2
4.0
1
6
0
5
輸出金額
3.5
消費者物価指数
-1
(生鮮食品を除く総合)前年比(右目盛)
(月次:~16/5)
4
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
(月次:~16/5)
3.0
-2
12/1
-3-
13/1
14/1
15/1
16/1
2.国際経済
米国景気は拡大基調。中国経済は緩やかな減速が続く。欧州は持ち直しの兆しが
見られる。
2.1 米国
賃金の上昇や雇用者数の増加を背景に、個人消費は堅調に推移。
2.2 中国、アジア 中国は、主要指標の伸び率が緩やかに鈍化しており、景気は緩やかに減速。
その他アジア諸国は、輸出の減少が続く。
2.3 欧州
一部に弱い指標が見られるものの、景気は持ち直しの兆しが見られる。
3.金融・商品市況
3.1 国内金利
日本銀行のマイナス金利導入で国内金利は低下し、長期国債利回りはマイナス
水準が定着。世界的なリスクオフの動きから、円高・株安が進行。
日本銀行のマイナス金利政策導入により国内金利は低下。長期金利(10 年国
債利回り)は、マイナス水準が定着。
リスクオフの動きから、安全資産としての円への需要が高まり、円高が進行。
円高とリスクオフの動きから日経平均株価は下落。
世界的な供給過剰の解消へ向けた動きが見られ、原油価格は緩やかに上昇。
3.2 為替
3.3 株価
3.4 商品市況
(%)
(%)
[図A-5]
3.0
10
アジア各国の実質GDP(前年同期比)
米国 雇用
平均時給前年比(左目盛)
2.5
(%)
[図A-6]
8
8
6
シンガポール
2.0
4
1.5
米国 個人消費
4
13/1
(%)
2
韓国 (暦年/四半期:~16年1-3月期)
(月次:~16/5)
小売売上高前年比(右目盛)
12/1
60
中国
2
1.0
80
6
0
14/1
15/1
16/1
(指数)
[図A-7]
12/Q1
13/Q1
14/Q1
120
40
(%)
1.2
1.0
長期金利
10年国債利回り
(月中平均)
110
0.8
0.6
20
0
0.4
100
0.2
-20
-40
(月次:~16/6)
-80
12/1
22,000
20,000
18,000
フランス(左目盛)
イギリス(左目盛)
-60
13/1
(円)
円安、株高
14/1
15/1
0.0
90
短期金利
(月次:~16/5)
80
(円/ドル)
円/ドル為替レート
(右目盛、月中平均)
-0.2
円TIBOR3ヵ月
-0.4
12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1
16/1
[図A-9]
[図A-10]
130
160
銅
120
120
110
16,000
80
100
14,000
12,000
0
16/Q1
[図A-8]
欧州経済の景況感
(マインド指標)
ドイツ(右目盛)
15/Q1
日経平均株価
(左目盛、月中平均)
90
商品価格の推移
80
10,000
(08年1月=100)
(月次:~16/6)
8,000
原油
40
(月次:~16/6)
0
70
12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1
12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1
-4-
B 日本経済の見通し
個人消費
16 年度前年度比+0.2%
17 年度同+0.5%
個人消費は、16 年 1-3 月期に前期比+0.6%と 2 四半期ぶりの増加となった。ただし、2 月のうるう年影
響(+0.3%程度)が指摘されているほか、15 年 10-12 月期が同▲0.8%と落ち込んでいたことを考慮すれ
ば、消費意欲には弱さが残っているといえる。今後は、短期的には熊本地震や英国の EU 離脱に関する
国民投票に伴う円高・株安などで消費マインドの悪化が見込まれるものの、物価の伸びが低迷する中
で、良好な雇用環境は維持されることから、個人消費は緩やかながら回復基調に復するとみられる。
16 年度は、企業が足元の業績悪化懸念により賃上げに慎重な姿勢を示し始めており、名目での所得
増加は小幅とならざるを得ない。一方で、雇用者数の増加や非正規雇用の待遇改善に加えて、物価の
伸びも小幅であることから、実質所得の増加が継続するものと見込まれ、個人消費の回復につながる。
ただし、17 年度に予定されていた消費税率再引き上げは延期が発表され、これまで想定していた駆け込
み需要は生じず、16 年度は前年度比+0.2%と小幅の増加にとどまる。
17 年度は、想定していた駆け込み需要に伴う反動減は生じることはなく、加えて増税による実質所得
の下押しもないため、安定した個人消費の回復が見込まれる。企業業績の持ち直しと人手不足により、
名目雇用者報酬の増加が維持され、個人消費の底上げにつながることから、17 年度は前年度比+0.5%
の増加となる。
(基準:50)
(基準:50)
[図表B-1] 消費者マインド
60
(前年比、%)
[図表B-2] 賃金上昇率
44 2.5
全規模
55
中小企業
42
2.0
50
45
40
1.5
40
38
景気ウォッチャー現状判断DI(家計関連)
35
消費者態度指数(右目盛り)
(年/四半期)
(年/月)
30
36
14/1
4
7
10 15/1
4
7
10 16/1
4
1.0
00:1
(資料)内閣府
(前年比、%) [図表B-3] 雇用者数とパートタイム賃金 (万人)
4
02:1
04:1
06:1
08:1
10:1
12:1
14:1
16:1
(資料)日本労働組合総連合会
(%)
[図表B-4] 個人消費(前期比)
5,800
3
パート賃金
予測
2
1
雇用者数(右)
2
0
5,700
-1
-2
-3
0
5,600
-4
-5
-6
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
(年/月)
-2
13/01 13/07 14/01 14/07 15/01 15/07 16/01
(資料)総務省「労働力調査」、厚生労働省「毎月勤労統計」
5,500
2013
2014
2015
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
-5-
2016
2017
(年度/四半期)
住宅投資
16 年度前年度比▲0.1%
17 年度同+1.0%
住宅投資は、16 年 1-3 月期は前期比▲0.7%と 2 四半期連続の減少となった。足元の住宅着工件数に
は持ち直しの兆しがみられ、消費税率再引き上げ延期に伴い、駆け込み需要と反動減が見込まれない
ため、住宅需要は今後緩やかながら回復していくとみられる。
16 年度は、所得の増加や工事価格の上昇一服、マイナス金利導入による住宅ローン金利の低下もあ
り、住宅需要は年度後半にかけて上向くとみられる。ただし、マンション購入に慎重となる消費者が増え
るなど不透明感も漂っており、16 年度の住宅投資は前年度比▲0.1%と減少となる。
17 年度は、回復基調が定着するものの、住宅ストックに過剰感があるため、新築住宅への需要は下
押しされ、17 年度の住宅投資は前年度比+1.0%と小幅の増加にとどまることが見込まれる。
(%)
30
(%)
[図表B-5] 新設住宅着工戸数の利用関係別
寄与度分解 (前年比)
分譲
[図表B-6] 住宅ローンの金利と残高
(兆円)
4
182
給与
20
貸家
マイナス金利
導入
持ち家
10
3
新設住宅
178
0
2
174
住宅ローン基準金利
-10
住宅ローン残高(右)
1
08/01
-20
12/1
7
13/1
7
14/1
7
15/1
7
(基準:50)
170
09/07
11/01
12/07
14/01
15/07
(年/月)
(資料) 住宅金融支援機構
(年/月)
(資料) 国土交通省 「建設統計月報」
55
16/1
[図表B-8] 住宅投資(前期比)
[図表B-7] 住宅への投資マインド
景気ウォッチャー住宅関連DI(先行き)
6
4
予測
資産価値の増え方
(%)
2
50
0
-2
-4
45
-6
-8
40
-10
-12
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
35
14/01
14/07
15/01
15/07
(資料) 内閣府「景気ウォッチャー調査」「消費動向調査」
2013
16/01
(年/月)
2014
2015
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
-6-
2016
2017
(年度/四半期)
設備投資
16 年度前年度比+1.7%
17 年度同+1.5%
設備投資は、16 年 1-3 月期に前期比▲0.7%と 3 四半期ぶりの減少となった。足元では先行指標とな
る機械受注(船舶・電力除く民需)が 2 四半期連続で前期比プラスとなったほか、マイナス金利導入によ
る企業の調達金利の低下といった支援材料もある。ただし、企業業績の改善一服や先行き不透明感の
広がりなど、企業マインドでの慎重さも表われ始めており、設備投資の増加は小幅にとどまると見込まれ
る。
5 月中旬に調査された『法人企業景気予測調査』(内閣府・財務省)で 16 年度の設備投資をみると、前
年度比+3.8%とプラスとなった。上方修正されたが、増加幅は例年と比べて小さく、足元での景気回復
の停滞感を反映した、慎重な設備投資計画を立てているとみられる。
16 年度は、在庫調整が進み、内外需の回復に伴って設備稼働率が上昇し、企業の設備投資意欲が
高まることが期待される。ただし、海外経済に広がりつつある不透明感から、輸出が下押しされることも
想定され、16 年度の設備投資は前年度比+1.7%の小幅増加となる。
17 年度は、外需の緩やかな回復が設備投資に波及することに加え、設備年齢の高まりや人手不足が
顕在化することにより、機械化や省力化に向けた投資も増加していく見込みであり、設備投資は前年度
比+1.5%と増加が続く。
(%)
40
[図表B-10] 設備投資計画(前年比)
(%)
[図表B-9] 機械受注と資本財出荷(前年同月比)
15
資本財出荷指数(除く輸送機械)
30
10
機械受注(船舶電力除く)
20
5
10
0
0
-5
-10
11年度
12年度
13年度
14年度
15年度
16年度
-10
2月
計画
-20
12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/01
(資料)内閣府「機械受注統計」、経済産業省「経済産業統計」
(2010年=100)
(年/月)
5月
計画
8月
計画
11月
計画
翌年2月
実績見込み
(注)各時点に調査した全規模・全産業企業の設備投資計画の前年比。
ソフトウェア投資額を含む、土地購入額を除く。
(資料)内閣府・財務省「法人企業景気予測調査」
[図表B-11] 在庫と稼働率
[図表B-12] 設備投資(前期比)
(%)
120
在庫
稼働率
6
4
予測
2
110
0
-2
100
-4
-6
90
12/01
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
13/01
14/01
(資料)経済産業省「鉱工業生産指数」
15/01
2013
16/01
(年/月)
2014
2015
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
-7-
2016
2017
(年度/四半期)
公共投資
16 年度前年度比+0.5%
17 年度同+6.4%
公共投資は、16 年 1-3 月期は実質で前期比▲0.7%と 3 四半期連続の減少となった。ただし、政府は
15 年度補正予算における災害復旧・防災・減災事業(約 5,000 億円)を中心に、早期に執行するよう要請
している。加えて、4 月に発生した熊本地震に対応して、16 年度第 1 次補正予算による震災復旧工事(約
7,000 億円)が行われるほか、今秋以降には第 2 次補正予算による大型の景気対策が見込まれることか
ら、公共投資は増加傾向となろう。
16 年度は、前年度補正予算の執行や熊本震災の復旧工事が行われるため、公共工事が増加に転じ
る。他方で、建設労働者の不足など供給面の制約もあるため、2 次補正による景気対策の効果は年度末
から顕在化するとみられる。その結果、16 年度の公共投資は前年度比+0.5%と、小幅の増加となる。
17 年度は、景気対策の一環としての公共投資が本格化することで、前年度比+6.4%と増加が続くこと
を見込む。
(兆円)
[図表B-13] 公共工事出来高と請負金額
(兆円)
(兆円)
1.6 14
2.0
[図表B-14] 公共工事関連予算額
補正予算(前年度)
当初予算
12
15年度補正予算および
熊本地震復旧予算
1.4 10
1.8
見込み
8
1.6
1.2
6
4
1.4
1.0
公共工事出来高
公共工事請負金額(右)
1.2
2
0
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17
0.8
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(月次)
(資料)国土交通省「建設総合統計」
北海道、東日本、西日本の3保証株式会社「公共工事前払金保証統計」
(注)補正予算は、翌年度に計上。
16年度予算は概算要求額。
(資料)財務省、日経Financial Questデータベース
(年度)
[図表B-16] 公共投資(前期比)
(%)
[図表B-15] 震災による被害額
6
○過去の震災被害
○熊本地震
毀損額
(兆円)
年
毀損額
(兆円)
予測
4
建物等
約1.6~3.1
阪神・淡路
大震災
95年
9.6~9.9
2
社会インフラ
約0.4~0.7
新潟県中越
地震
04年
1.7~3.0
0
電気・ガス・
上下水道
約0.1
東日本
大震災
11年
16~25
他の社会資本
-2
約0.4~0.7
-4
合計
約2.4~4.6
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
2013
(資料)内閣府
2014
2015
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
-8-
2016
2017
(年度/四半期)
輸出
16 年度前年度比+0.5%
17 年度同+1.0%
輸出は、16 年 1-3 月期に実質で前期比+0.6%と 2 四半期ぶりに増加となった。新興国を中心に世界
経済の減速が明らかとなる中で、わが国の輸出も一進一退の、力強さを欠いた動きを示している。
16 年度は、英国の国民投票に伴う足元での円高進行や、新興国を中心とした世界経済の先行き不透
明感が輸出の下押し要因となる。一方で、米国経済は堅調に拡大を続け、欧州経済は持ち直し、中国な
ど新興国経済の勢いは弱まっているものの安定した成長が見込まれており、海外経済の回復が輸出の
追い風となる。加えて、輸出に計上される訪日外国人による日本での消費は、今後も増加していくとみら
れる。国内の生産活動は一進一退の動きを示し、在庫調整の様子もうかがえることから、16 年度の輸出
は前年度比+0.5%と小幅ながら増加を続ける。17 年度も、海外経済は 15 年度並みの成長を続ける見
込みであり、わが国の輸出は前年度比+1.0%と増加を維持する。
輸入
16 年度前年度比+0.3%
17 年度同+1.5%
輸入は、16 年 1-3 月期に前期比▲0.4%と 2 四半期連続で減少となった。個人消費など国内需要の回
復が遅れていることを反映したものとみられる。今後は再び内需が回復に向かうことから、輸入も増加す
るとみられ、16 年度は前年度比+0.3%、17 年度は同+1.5%と小幅ながら増加が続くと見込まれる。
[図表B-17] 輸出指数
(2010年=100)
輸出金額
輸出価格
[図表B-18] 輸入指数
(2010年=100)
160
140
輸出数量
140
120
120
100
100
輸入金額
80
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(資料)財務省「貿易統計」
(万人)
80
12/01
(年/月)
[図表B-19] 訪日外国人の動向
14/01
輸入数量
16/01
(年/月)
(%)
[図表B-20] 輸出入(前期比)
12
旅行消費額(右)
輸出
8
6
予測
訪日外国人旅行者数
600
15/01
(資料)財務省「貿易統計」
(千億円)
800
13/01
輸入価格
4
9
2
400
0
6
-2
200
3
-4
輸入
-6
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
0
0
13:1
13:3
14:1
14:3
(資料)観光庁「訪日外国人の消費動向」
15:1
15:3
2013
16:1
(年/四半期)
2014
2015
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
-9-
2016
2017
(年度/四半期)
消費者物価(生鮮食品を除く総合)
16 年度前年度比+0.1%
17 年度同+0.6%
川上の企業物価は、原油価格の下落による輸入物価の低下を背景に、前年比での下落が続いてい
る。川下の消費者物価指数(消費税影響除き)においても、ガソリンなどのエネルギー価格が低下してお
り、生鮮食品を除く総合指数の前年比はゼロ近傍で推移している。ただし、食料品などエネルギー以外で
は価格が上昇している品目もあり、家計の圧迫要因となっている。
今後は、底打ちした原油価格が小幅ながら上昇に転じることや、個人消費など内需の回復により、需
給ギャップが縮小することにより、物価上昇圧力が生じる。ただし、足元の円高進行は輸入物価を通じて
国内消費者物価の下押し圧力となるため、物価上昇の勢いには弱さが残る。
以上より、16 年度の消費者物価指数は前年度比+0.1%となり、15 年度の同▲0.0%から上昇に転じ
る。17 年度は消費税率の再引き上げが延期されるため、消費者物価の伸びはこれまでの予測から縮小
し、前年度比+0.6%となる。個人消費の回復に加え、公共投資が景気を下支えするため、消費者物価
の上昇幅は拡大すると見込まれる。
[図表B-21] 企業物価指数(前年比)
(%)
(%)
60
6
40
4
20
2
0
0
(%)
[図表B-22] 輸入物価(前年比)
20
10
0
-20
-2
-10
食料品
その他
機械
素材
石油
総平均
素原材料(左目盛)
-40
-4 -20
最終財(右目盛)
国内企業物価指数(右目盛)
-60
-6
12/1
13/1
14/1
15/1
(注)素原材料、中間財、最終財は輸入品を含む
(資料)日本銀行「企業物価指数」
4
(%)
16/1
(年/月)
[図表B-23] 消費者物価指数(前年比)
-30
12/01
13/01
14/01
15/01
16/01
(年/月)
(資料)日本銀行、日経Financial Quest
(%)
[図表B-24] 需給ギャップ
1
生鮮除く食料
エネルギー
0
コアコア
2
コア
-1
-2
0
-3
内閣府推計
-2
(年/月)
12/01
日銀推計
-4
13/01
14/01
15/01
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
16/01
(注)コアは生鮮食品を除く総合指数、コアコアは酒類以外の食
料及びエネルギーを除く総合指数
(資料)総務省、日経Financial Quest
10
11
(資料)内閣府、日本銀行
- 10 -
12
13
14
15
(年度/四半期)
C 見通しにあたっての前提条件
米国
16 年前年比+2.1%
17 年同+2.5%
個人消費を中心に、景気は緩やかに拡大。
16 年 1-3 月期の実質 GDP(確定値)は前期比年率+1.1%と、15 年 10-12 月期(同+1.4%)からやや
減速。GDP の約 7 割を占める個人消費は、前期比の伸び率は鈍化しているものの、緩やかな増加が続
いている。民間設備投資は 2 四半期連続して減少。雇用者数は安定した増加が続くものの、足元では小
幅増加に留まっている。失業率は低位安定し、賃金も安定して上昇している。一方、ドル高の進行や世界
経済の成長率鈍化から、輸出はこのところ弱い動きとなっている。設備投資は高水準にあるものの、この
ところやや弱い動き。
今後は、雇用環境の改善が続き個人消費は緩やかな拡大が続くことが見込まれる。住宅投資も緩や
かな増加を見込む。設備投資は振れを伴いながらも横ばい圏内で推移することを見込む。実体経済が緩
やかな拡大を続けることから、政策金利は緩やかに引き上げられることを見込むが、引き上げペースは
かなり緩やかなものとなるだろう。以上から、16 年は前年比+2.1%、17 年は同+2.5%を見込む。
下振れリスクとしては、今秋の大統領選挙や英国の EU 離脱など不確定要素が多い中で、米国の金融
政策に対する見方は変動しやすくなっており、株価や為替が乱高下するなど金融市場が混乱することが
懸念される。また、その動きが個人や企業のマインドを下押しするなど、実体経済に悪影響が及ぶリスク
が懸念される。
(%)
[図表C-1] 米国実質GDP成長率(前期比年率、寄与度)
6
5
4
3
2
1
0
-1
-2
-3
-4
(前年比%)
[図表C-2] 実質個人消費支出
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
(~2016/1Q)
12/1Q
13/1Q
14/1Q
15/1Q
純輸出
政府支出
民間在庫
民間住宅
個人消費
実質GDP
16/1Q
民間設備
0.5
(~2016/5)
0.0
12/01
(資料)米国商務省、Bloomberg
(10億ドル)
1.0
13/01
14/01
15/01
16/01
(資料)米国商務省、Bloomberg
[図表C-3] 輸出額
(千人)
205
(
[図表C-4] 非農業部門雇用者数(前月差)
400
200
195
300
190
200
185
100
180
0
175
170
165
12/01
-100
12/01
13/01
(注)季節調整値。
(資料)米国商務省、Bloomberg
14/01
15/01
16/01
(~2016/4)
13/01
政府部門
財生産部門
(資料)米国労働省、Bloomberg
- 11 -
14/01
15/01
16/01
民間サービス部門
合計
(~2016/5)
(
中国
16 年前年比+6.5%
17 年同+6.3%
安定した成長が続く見込みだが、拡大ペースは緩やかに鈍化。
16 年 1-3 月期の実質 GDP は前年比+6.7%と、伸び率は僅かに鈍化。産業別にみると、製造業や金
融業の伸び率が鈍化する一方、建設業や不動産業の伸び率が加速した。
小売や固定資産投資は、伸び率は鈍化傾向にあるものの引き続き 10%前後の増加を続けている。輸
出は前年比減少が続くものの、底入れの兆しがみられる。
今後は、所得水準の上昇が続き、個人消費が堅調に増加することが見込まれる。都市インフラ整備の
投資は増加する一方、過剰供給能力を抱える産業では新たな投資が控えられるため、固定資産投資の
伸びは緩やかに鈍化することを見込む。足元の名目為替レートは元安ドル高が進行しているものの、国
の対外競争力を測る実質実効為替レートは依然として元高水準であるため、輸出は当面弱い動きが続く
と見られる。製造業の成長率は当面低い伸びに留まるものの、経済成長の中心は小売・サービス業へと
徐々に移行する。16 年は前年比+6.5%、17 年は同+6.3%を見込む。
下振れリスクとしては、過剰供給能力の削減を進める過程で失業者が増加して社会問題化すること
や、輸出の低迷が長期化し製造業を中心に景気が低迷することが懸念される。ただし、中国には財政・
金融面で政策対応余地が相応にあるため、経済の急激な悪化は回避可能であると考えられる。
10
(%)
[図表C-5] 実質GDP成長率
(%)
2.5
前年比
9
消費財小売総額
15
8
2.0
7
名目
14
13
12
6
1.5
前期比
(右目盛)
5
2012
2013
(~2016/1Q)
2014
2015
(資料)CEIC、中国国家統計局
1.0
2016
30
(2010年=100)
140
130
20
120
10
110
0
13/01
14/01
15/01
16/01
(~2016/5)
[図表C-8] 鉱工業生産と製造業PMI
(前年比%)
(ポイント)
14
54
製造業PMI
(右目盛)
12
50
8
48
鉱工業生産
6
-20
46
90
輸出
80
13/01
52
10
100
-10
-30
12/01
8
12/01
(注)1、2月は未公表のため1-2月累計値。
(資料)CEIC、中国国家統計局
[図表C-7] 輸出額と実質実効為替レート
実質実効為替レート
(右目盛)
実質
9
(暦年/四半期)
(前年比%)
元高
11
10
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
4
40
(前年比%) [図表C-6]
16
14/01
(資料)CEIC、中国海関、BIS
15/01
16/01
(~2016/5)
4
12/01
44
13/01
14/01
(注)1、2月は1-2月累計値。
(資料)CEIC、中国国家統計局
- 12 -
15/01
16/01
(~2016/5)
欧州(ユーロ圏)
16 年前年比+1.4%
17 年同+1.3% (※英国等を含まない EU19 カ国ベース)
景気は持ち直しの兆しが見られるが、英国の EU 離脱を巡り先行きの不透明感は増している。
16 年 1-3 月期の実質 GDP は前期比+0.6%と、10-12 月期から伸び率は加速。個人消費の伸び率は
加速したものの、政府消費や固定資本投資の伸び率が鈍化した。輸出は低い伸びが続いており、純輸
出は 3 四半期連続のマイナス寄与となった。足元の個別の指標を見ると、小売や生産は緩やかな増加が
続き、失業率は低下トレンドにある。一方、輸出はこのところ弱い動きとなっている。
先行きは、英国の EU 離脱の国民投票結果を受けた、政治的混乱や消費者・企業マインドの低下が懸
念される。また、英国はユーロ圏の主要輸出相手国(ユーロ圏の輸出の 13.5%)であり、英国の景気減速
に伴い輸出が鈍化することが懸念される。
英国の EU 離脱手続きは長期化することが見込まれ、見通し期間中に実際に離脱する可能性は低いと
考えられる。しかし、EU に対する懐疑的な動きが欧州各国へ広がることや、今後の英国と EU の関係へ
の懸念により、域内外からの投資が控えられ、景気の下押し圧力となる可能性がある。なお、英国からユ
ーロ圏内へ生産拠点等の移転が発生する場合には、ユーロ圏にとっては景気の上振れ要因となり得る。
以上から、16 年は前年比+1.4%、17 年は同+1.3%を見込む。
このほか、移民やテロの問題は継続していることや、イタリアをはじめユーロ圏各国で反 EU の動きが
強まることなど、ユーロ圏を取り巻く下振れリスクは数多く存在する。
[図表C-9] ユーロ圏の実質GDP成長率
[図表C-10] 小売指数
(2010年=100)
(前期比%)
106
1.0
104
0.5
102
0.0
100
98
-0.5
96
-1.0
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
94
2012
2013
純輸出
政府支出
(資料)Eurostat
2014
2015
在庫増減
個人消費
2016
固定資本投資
合計
(年/四半期)
(10億ユーロ) [図表C-11]
ユーロ圏外向け輸出
(~2016/4)
92
12/01
13/01
15/01
16/01
[図表C-12] 失業率
(%)
180
30
175
25
170
14/01
(注)自動車を除く。季節調整値。
(資料)Eurostat
20
165
160
15
155
10
150
5
145
140
12/01
13/01
(注)季節調整値。
(資料)Eurostat
14/01
15/01
16/01
0
07/01
(~2016/4)
09/01
ユーロ圏
イタリア
(資料)Eurostat
- 13 -
11/01
13/01
ドイツ
スペイン
15/01
フランス
(~2016/4)
通関原油価格
16 年度1バレル=47.2 ドル
17 年度同 52.0 ドル
世界的な原油需要量は、中国など新興国の経済成長や自動車保有台数の増加を背景に、緩やかな
増加が続くことが見込まれる。
供給面では、米国で石油掘削リグ(石油掘削設備)の稼働数が減少していることや、カナダやナイジェ
リアで一時的な減産があったことから、足元では供給過剰感が和らぐ期待が高まっている。ただし、6 月
の OPEC(石油輸出国機構)総会では、昨年に撤廃した生産上限枠の設定の合意がなされないなど、供
給量の調整に向けた具体的な進展は見られなかった。
当面は供給量が需要量を上回る状況が続き、需給面からの価格低下圧力は依然として強い。原油
価格は上下に変動が大きくなる可能性はあるものの、均してみれば概ね横ばい圏内で推移することを
見込む。
以上から、16 年度は 1 バレル=47.2 ドル、17 年度は同 52.0 ドルを見込む。
[図表C-7] 世界の原油需給
100
98
差分(生産-需要、右目盛)
生産計
需要計
96
[図表C-8] 原油価格と投機ポジション
5
予測
4
(万枚)
50
買い越し
40
3
92
供
2 給
超
1 過
90
0
88
-1
94
(ドル/バレル)
140
投機ポジション
WTI(スポット)
ドバイ(スポット)
120
(同左)
(百万バレル/日)
100
30
80
20
60
10
40
86
-2
13/01
14/01
15/01
16/01
17/01
(注)予測は米国エネルギー省による。
(資料)米国エネルギー省「Short-Term Energy Outlook」2016年6月
円/ドル為替レート
16 年度 1 ドル=105.8 円
20
11/01
12/01
13/01
(資料)Bloomberg
0
14/01
15/01
16/01
(週足:~2016年6月24日)
17 年度同 108.3 円
日米金利差拡大による緩やかな円安進行を見込む。ただし、円高・円安の両方向に大きく変動しやす
い状況が続く。
2016 年に入り、世界的な景気減速懸念、英国の EU 離脱の国民投票結果など様々な要因を背景とし
たリスクオフの動きが強まっている。そのため、安全資産と見られている円の需要は高まり、円高が進
行。さらに、金融市場における日米の金融政策に対する見方は変化しやすく、為替は大きく変動しやすい
状況が続いている。
今後は、英国 EU 離脱を巡る動向や米国大統領選挙などを控え、リスクオフの動きや金融市場の混乱
が続く可能性がある。金融市場が落ち着いた後は、日米金利差拡大による円安圧力が徐々に強まって
いくことを見込む。また、主要各国・中央銀行は為替市場の安定化に取り組む姿勢を示していることか
ら、一時的な変動はあっても、過度な円高進行が見通し期間に亘り継続することは避けられるだろう。
以上から、16 年度は 1 ドル=105.8 円、17 年度は同 108.3 円を見込む。
- 14 -
図表D-1 経済見通し総括表(2016年7月)
1 -1 項目別前年比
2013年度
実質GDP
需
要
項
目
2015年度
予測
2016年度
2017年度
2.0
▲ 0.9
0.8
0.5
0.8
2.4
2.2
3.1
2.3
8.8
3.0
0.7
0.6
0.7
▲ 0.2
2.4
2.0
0.4
0.1
1.5
0.2
▲ 0.1
1.6
0.9
0.5
2.0
0.5
1.0
1.5
1.6
10.3
4.4
6.8
1.7
▲ 0.3
▲ 1.6
▲ 2.0
▲ 0.3
▲ 2.9
▲ 11.7
0.1
0.1
▲ 2.6
7.9
3.4
1.5
2.4
2013年度
2.0
2.5
1.7
0.8
▲ 0.5
1.4
0.3
0.4
▲ 0.3
0.3
0.5
0.6
▲ 1.2
2013年度
うち内需
(うち民需)
(うち公需)
民間最終消費
民間住宅投資
民間設備投資
民間在庫投資
政府最終消費支出
公的固定資本形成
財・サービスの輸出
(控除)財・サービスの輸入
名目GDP
GDPデフレーター
2014年度
-
-
-
-
1.5
▲ 2.7
0.4
▲ 0.1
2.2
1.4
1.6
0.5
0.5
0.3
0.8
0.3
1.1
6.4
1.0
1.5
0.9
0.1
2014年度
▲ 0.9
▲ 1.7
▲ 1.6
▲ 0.1
0.7
▲ 1.7
▲ 0.3
▲ 0.0
0.5
▲ 0.0
▲ 0.1
1.2
▲ 0.5
2015年度
0.8
0.7
0.5
0.2
0.1
▲ 0.1
0.1
0.3
0.3
0.3
▲ 0.1
0.1
0.0
2016年度
0.5
0.4
0.1
0.3
0.0
0.1
▲ 0.0
0.2
▲ 0.3
0.3
0.0
0.1
▲ 0.0
2017年度
0.8
0.9
0.4
0.5
▲ 0.1
0.3
0.0
0.2
▲ 0.1
0.2
0.3
0.2
▲ 0.2
2014年度
▲ 0.5
3.5
2.8
2.8
1.9
▲ 6.6
8.7
2.4
7.3
0.9
90.7
109.9
2015年度
▲ 1.0
3.3
▲ 3.2
▲ 0.0
1.7
0.6
18.0
2.4
6.9
1.7
49.4
120.1
2016年度
2017年度
1 -2 項目別寄与度
需
要
項
目
実質GDP
うち内需
(うち民需)
(うち公需)
うち外需
民間最終消費
民間住宅投資
民間設備投資
民間在庫投資
政府最終消費支出
公的固定資本形成
財・サービスの輸出
(控除)財・サービスの輸入
1 -3 主要経済指標
①鉱工業生産
②完全失業率(%)
③国内企業物価指数
④消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)
⑤名目雇用者報酬
⑥貿易収支(兆円)
⑦経常収支(兆円)
⑧米国実質GDP成長率(暦年)
⑨中国実質GDP成長率(暦年)
⑩ユーロ圏実質GDP成長率(暦年)
⑪原油通関価格(ドル/バレル)
⑫為替レート(円/ドル)
3.3
3.9
1.8
0.8
0.8
▲ 11.0
2.4
1.5
7.7
▲ 0.3
109.6
100.2
(注1)断りの無い限り前年比(%)。寄与度は簡便法により計算。その合計と内訳は四捨五入等により一致しないことがある。
- 15 -
0.2
3.2
▲ 1.9
0.1
0.8
0.2
17.1
2.1
6.5
1.4
47.2
105.8
1.5
3.1
0.8
0.6
0.3
▲ 0.9
16.6
2.5
6.3
1.3
52.0
108.3
図表D-2
実質GDP(実額)の推移
(兆円)
商工中金予測 550
+0.8%
+2.0%
+0.8%
+1.8%
530
+0.5%
+0.9%
+1.8%
▲0.9%
+0.4%
+3.5%
540
520
510
+1.9%
▲3.7%
500
+1.5%
+2.3%
▲2.0%
490
+1.1%
+2.0%
480
▲0.4%
470
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
(注1)実数は年度値、数値は年度間成長率。
(注2)いわゆる「ゲタ」:各年度第4四半期の実質GDP÷各年度平均の実質GDP-1 16年度が約+0.2%、17年度が約+0.2%
(資料)内閣府「四半期別GDP速報」
図表D-3
(年度)
実質GDPの成長率寄与度
(%)
実質公共投資
実質政府消費
外需
実質民間在庫投資
実質設備投資
実質住宅投資
実質個人消費
3
政府消費
予測
設備投資
2
外需
2.0
0.8
1
0.5
0.8
0
-1
▲ 0.9
民間在庫投資
-2
個人消費
住宅投資
-3
公共投資
2013
2014
2015
2016
(注1)外需=輸出-輸入
(注2)公的在庫品増加は省略(寄与度は2012年度~2016年度まで0.0)
(注3)寄与度の合計と内訳は四捨五入等により一致しないことがある。 (資料)内閣府「四半期別GDP速報」
- 16 -
2017
(年度)
(参考)実質GDPと主な内訳の前年比長期推移(%)
(年度)
1956
1957
1958
1959
1960
1961
1962
1963
1964
1965
1966
1967
1968
1969
1970
1971
1972
1973
1974
1975
1976
1977
1978
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
GDP
6.8
8.1
6.6
11.2
12.0
11.7
7.5
10.4
9.5
6.2
11.0
11.0
12.4
12.0
8.2
5.0
9.1
5.1
▲ 0.5
4.0
3.8
4.5
5.4
5.1
2.6
3.9
3.1
3.5
4.8
6.3
1.9
6.1
6.4
4.6
6.2
2.3
0.7
▲ 0.5
1.5
2.7
2.7
0.1
▲ 1.5
0.5
2.0
▲ 0.4
1.1
2.3
1.5
1.9
1.8
1.8
▲ 3.7
▲ 2.0
3.5
0.4
0.9
2.0
▲ 0.9
0.8
個人
消費
8.2
8.2
8.2
6.4
9.6
10.3
7.1
9.9
9.5
6.5
10.3
9.8
9.4
9.8
6.6
5.9
9.8
6.0
1.5
3.5
3.4
4.1
5.9
5.4
0.7
2.4
4.6
3.0
3.0
4.4
3.6
4.8
5.3
4.1
5.4
2.2
1.3
1.4
2.1
2.3
2.4
▲ 1.0
0.5
1.2
0.3
1.6
1.2
0.8
0.8
1.9
0.8
0.8
▲ 2.0
1.2
1.6
1.4
1.7
2.3
▲ 2.9
▲ 0.2
住宅
投資
11.1
7.9
12.3
19.7
22.3
10.6
14.1
26.3
20.5
18.9
7.5
21.5
15.9
19.8
9.2
5.6
20.3
11.6
▲ 17.3
12.3
3.3
1.8
2.3
0.4
▲ 9.9
▲ 2.0
1.1
▲ 8.4
▲ 0.1
3.5
9.4
24.3
5.8
▲ 1.4
5.5
▲ 9.2
▲ 3.0
3.7
7.2
▲ 5.7
13.3
▲ 18.9
▲ 10.6
3.5
▲ 0.1
▲ 7.2
▲ 2.1
▲ 0.3
1.5
▲ 0.7
0.1
▲ 14.5
▲ 1.1
▲ 21.0
2.2
3.2
5.7
8.8
▲ 11.7
2.4
設備
投資
39.1
21.5
▲ 0.4
32.6
39.6
23.5
3.5
12.4
14.4
▲ 8.4
24.7
27.3
21.0
30.0
11.7
▲ 4.2
5.8
13.6
▲ 8.6
▲ 3.8
0.6
▲ 0.8
8.5
10.7
7.5
3.8
1.4
1.9
12.3
15.1
5.0
8.2
19.9
10.7
11.5
▲ 0.4
▲ 6.1
▲ 12.9
▲ 1.9
3.1
5.1
5.5
▲ 7.8
0.5
4.8
▲ 3.2
▲ 2.2
5.1
4.5
4.4
5.9
3.0
▲ 7.7
▲ 12.0
3.8
4.8
0.9
3.0
0.1
2.0
政府
消費
▲ 0.4
▲ 0.2
6.3
7.7
3.3
6.5
7.6
7.4
2.0
3.3
4.5
3.6
4.9
3.9
5.0
4.8
4.8
4.3
2.6
10.8
4.0
4.2
5.4
3.6
3.3
5.8
4.2
5.6
2.5
1.8
3.8
3.9
3.6
2.8
3.8
3.6
2.8
3.3
3.5
4.3
2.2
0.6
2.0
3.8
4.8
3.9
2.1
2.1
1.2
0.4
0.4
1.2
▲ 0.4
2.7
2.0
1.2
1.5
1.6
0.1
1.5
公共
投資
1.0
17.4
17.3
10.8
15.0
27.4
23.5
11.6
5.7
13.9
13.3
9.6
13.2
9.5
15.2
22.2
12.0
▲ 7.3
0.1
5.6
▲ 0.4
13.5
13.0
▲ 1.8
▲ 1.7
1.0
▲ 2.1
▲ 1.0
▲ 2.2
▲ 4.9
4.7
8.0
0.7
1.9
4.3
5.7
17.3
9.1
▲ 1.6
6.7
▲ 2.3
▲ 7.1
1.9
▲ 3.2
▲ 6.1
▲ 6.0
▲ 5.1
▲ 7.3
▲ 10.9
▲ 6.7
▲ 7.3
▲ 4.9
▲ 6.7
11.5
▲ 6.4
▲ 3.2
1.0
10.3
▲ 2.6
▲ 2.7
輸出
輸入
14.6
11.4
3.0
15.3
11.8
6.5
15.4
9.0
26.1
19.6
15.0
8.4
26.1
19.7
17.3
12.5
5.6
5.5
22.8
▲ 0.1
17.3
9.6
▲ 3.3
10.6
14.4
12.6
▲ 0.4
8.6
13.5
2.5
▲ 4.3
1.0
8.7
8.5
6.7
5.2
3.7
▲ 0.6
4.9
4.4
7.4
8.7
▲ 4.0
5.9
9.3
▲ 7.8
11.9
10.1
11.1
8.5
8.7
9.4
▲ 10.6
▲ 9.6
17.5
▲ 1.6
▲ 1.4
4.4
7.9
0.4
(注)1980年度以前は68SNA、1981年~1994年度は93SNA・2000年連鎖基準、1995年度以降は2005年基準。
「▲0.0」を「0.0」と表示している場合がある。
34.3
8.1
▲ 7.9
28.0
20.3
24.4
▲ 3.1
26.5
7.2
6.6
15.5
21.9
10.5
17.0
22.3
2.3
15.1
22.7
▲ 1.6
▲ 7.4
7.9
3.3
10.8
6.1
▲ 6.3
4.0
▲ 4.8
1.7
8.1
▲ 4.4
7.1
12.3
18.9
15.0
5.4
▲ 0.6
▲ 2.1
0.4
9.8
13.8
11.6
▲ 1.5
▲ 6.7
6.7
11.2
▲ 3.5
4.3
3.2
7.9
4.5
3.8
2.4
▲ 4.7
▲ 10.7
12.0
5.4
3.6
6.8
3.4
▲ 0.1
(資料)内閣府
本資料は情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断の決定につきまして
は、お客様ご自身の判断でなされますようにお願いいたします。また、文中の情報は信頼できると思われる各種デ
ータに基づいて作成しておりますが、商工中金はその完全性・正確性を保証するものではありません。
- 17 -