7月16日(土)~18日(月)は、岩手県中学校総合体育大会が岩 手県内各所で開催されました。和賀地区の代表として県大会に出場した 沢内中学校の生徒は、暑さや雨模様の天候の中、これまでの練習や試合 で培った力を全て出し切るべく、それぞれ試合に臨みました。 ベスト記録をだしたリレーチーム 本大会には、岩手県内各地から予選を勝ち抜いた中学生が集ま ってきているわけですから、当然、地区大会とはレベルが異なり ます。レベルとは、それぞれの競技種目特有の技術や技量、体力や部と しての団結力などはもちろんですが、県大会で求められているのは、地 区代表として恥ずかしくない礼儀やマナー、相手に対する態度なども含 めてのことです。また、試合に懸ける想いというのは様々ですが、その 想いがモチベーションとなって試合に対する集中力や執着心、意気込み といったものに繋がります。県中総体の激励会で生徒に話したのは、沢 果敢に攻めた女子柔道部 中生らしく最後まで諦めず、想いを強くもって試合に臨んでほしいとい うことでした。 大会で沢内中の生徒たちは、保護者・地域の方々、コーチの方々にこれまでの練習の成果を遺憾なく発 揮し、持てる力を全て出し切って、成長した姿をお見せしようと頑張ってくれました。清々しい試合ぶり だったと思います。これまでのご支援・ご協力に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 柔道部(女子団体) 柔道部(個人) ソフトボール部 バトミントン部(男子) バトミントン部(女子) 陸上部 岩手県中学校総合体育大会の主な結果 女子団体戦1回戦 対大宮中 0-3 惜敗 男子個人戦1回戦 髙橋龍正 対大宮中 惜敗 女子個人戦2回戦 柿澤瑠奈 対大迫中 惜敗(ベスト8) 1回戦 萩野 麟 対九戸中 惜敗 1回戦 髙橋千星 対大槌学園 惜敗 準々決勝 対花巻中 2-3 惜敗(ベスト8) 個人戦ダブルス1回戦 中村翼・藤原愛斗ペア 対普代中 0-2 惜敗 団体戦 準々決勝 対南城中 0-2 惜敗(ベスト 8) 個人戦ダブルス2回戦 髙橋佳那・丹波りこペア 対水沢中 0-2 惜敗 男子 400mリレー 石川琢斗・東哉太・髙橋優希・大堰徳 49”59 予選敗退 2・3年男子 1500m決勝 大堰徳 4’16”82(第4位入賞) 終業式の式辞の中で、1学期を振り返り印象に残っていることとして、次の ような内容の話を生徒にしました。 まず、沢中生の良いところは、「①何事にも一生懸命である」 、「②最後まで 諦めず、真摯な態度で物事に取り組んでいる」ということをこれまで全校朝会 などで話してきました。その他に是非、伝えたかったこととして、「③他の人 に対して優しさをもって接している」があります。一つの例として沢内小の先 生からお聞きした事ですが、沢内小の運動会の時、運動会見学のため、バスで 来校した施設の方々に対して、自発的に乗降の際に手を差し伸べて手伝ってく れた沢内中生徒がいたそうです。 「とても感激しました。 」とその先生はおっ しゃっていました。そんな沢中生を誇りに思いますし、大人になってもそん 21 年間続いている、乳幼児 とのふれあい体験学習 な心を持ち続けてほしいと思っています。 次に話したことは、今回の県中総体での出来事で、本校の今年度の生徒 会スローガン、 「自分から踏み出そう ~自分と仲間を信じて~」にも関 わることです。 岩手日報の7月 17 日(日)の朝刊に、県中総体の記事が載っていました。 最も大きく紙面が割かれていたのは、盛岡市立河南中学校3年生の佐々木 塁選手が今大会の2・3年男子 1500m予選で3分 53 秒 69 の日本中学新 記録を樹立したレースでした。 県中総体男子 1500mの様子 その日本中学新記録を樹立したレースに、本校2年生大堰徳君も出場し ていました。そのレースは、最初から佐々木塁選手が日本新記録を出すか どうかに注目が集まっていました。これまでの大会であれば、スタート直後から佐々木選手が飛び出して 独走状態となり最後まで走りきる展開が予想されていました。しかし、大方の予想に反し、大堰徳君は、 スタート直後、佐々木選手の前に出て、スタートから 200m近くまで先頭を走りました。その後、ホーム ストレートで佐々木選手に抜かれたのですが、400mトラック1周分近くを佐々木選手に対し、堂々とデ ットヒートを繰り広げました。この展開は、競技場にいた選手・観客・陸上関係者の誰もが想定しておら ず、競技場内から「ウォー」というどよめきが起きたほどでした。その後、さすがに日本記録のペースに ついて行けず、離されてしまいましたが、最後まで粘って2位で予選突破し、見事、自己ベスト記録を更 新することができました。 実は、大堰徳君は、県中総体の2週間前に行われた「中学校通信陸上競技大会岩手県大会」でも、男子 1500mに出場し、佐々木塁選手と同組で走っています。その時も、日本新記録の期待が佐々木選手にかか っていたのですが、その時の大堰徳君のレース展開は、 「佐々木選手とは関係なく、自分のペース配分でレ ースを組み立てる。 」というものでした。結果は、自己記録には2秒程度及びませんでした。 この時の県通信大会の経験から、大堰徳君は、勇気を持って1歩踏みだし、県中総体で自分と仲間の言 葉(今回は支えてくれた人たち)を信じ、レースに挑んで自己記録を12秒近くも更新しました。もしか すれば、オーバーペースで自滅してしまうかもしれないレース展開に対し、果敢に挑んだその勇気を大い に讃えたいと思いますし、その強い姿勢を他の沢中生も参考にしてほしいと思います。 何事もそうですが、現状を打破したいなら、勇気を持ってこれまでの方法・やり方を変えること(=自 分から1歩、踏み出すこと:生徒会スローガン)を沢中生の2学期に一層、期待したいと思っています。
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