FX Weekly 平成 28(2016)年 7 月 22 日 GLOBAL MARKETS RESEARCH チーフアナリスト 内田 稔 三菱東京 UFJ 銀行 A member of MUFG, a global financial group Table of contents 1 今週のトピックス 2 来週の相場見通し 3 来週の経済指標・イベント 4 マーケットカレンダー 1. 今週のトピックス (1) 7 月 26-27 日の FOMC の行方 シニアマーケットエコノミスト 鈴木 敏之 (2) 7 月 ECB 理事会は無風 シニアアナリスト 天達 泰章 2. 来週の相場見通し (1) ドル円:日銀の会合後、いずれにせよ反落か 予想レンジ 102.50 ~ 107.50 (2) ユーロ:ユーロ円は日銀追加緩和期待剥落で下落を予想 予想レンジ 対ドル: 1.0850 ~ 1.1150 対円: 112.50 ~ 118.50 (3) 豪ドル:来週は消費者物価指数がメインイベント 予想レンジ 7/29(金)の FX Weekly は 休刊とさせていただきます。 次回は 8/5(金)発行予定です。 対ドル: 0.7300 ~ 0.7600 対円: 76.50 ~ 81.00 (4) 人民元:元の上値余地は限定的、反落に警戒 予想レンジ 対ドル: 6.6500 ~ 6.7100 対円: FX Monthly8 月号は 7/29(金)発行予定です。 1 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 15.50 ~ 16.10 (1) 7 月 26-27 日の FOMC の行方 今回の FOMC で政策 変更はなさそう 次回の 9 月の FOMC まで時間があくので、 次の政策変更を強めに 示唆することもなさそ う 7 月 26-27 日に、米国で金融政策を決定する連邦公開市場委員会 (FOMC)が予定されている。今回は、金融政策の政策変更は見込 まれていない。経済予測の公表、記者会見のない会合で、発表され るのはFOMC声明だけであるが、この声明も前回からの変化は最小 限にとどめられるとみられる。わずかな文言の変化に注目は集まる かも知れない。しかし、次回のFOMCは 9 月 20-21 日でかなりの時 間があくので、Fedは、次の政策アクションについて何かの示唆を 与えるつもりはないとみられる。 一方で、FOMC内での議論はかなり熾烈な意見対立となる可能性 がみられている。英国のEU離脱の是非を問う国民投票(以下、国 民投票)と、大きく落ち込んだあとの雇用統計の回復という二大イ ベントを通過して、利上げ論者が勢いを取り戻すからである。注目 は、このFOMC後に、講演などでのメンバーの見解表明になる。9 月 20-21 日の次回FOMCに向けて、利上げ再開があるか否か、悩ま なくてはならない夏がやってくることになろう。 ① タカ派とハト派の熾烈な意見対立 英国の国民投票通過、 雇用統計の雇用回復を みて、タカ派が利上げ 再開を求めそう 英国の国民投票は、予想外のEU離脱という結果になった。この 離脱は、大きな市場の動揺になることが懸念されたが、時間の経過 とともに波紋は限定的であることがみえてきた。当座、英国のEU 離脱の米国経済への直接的な影響は小さいという見方がなされるよ うになってきている。 また、6 月 3 日に発表された 5 月分の雇用統計は、3.8 万人(改訂 後は 1.1 万人)の非農業部門雇用者増加というあまりにも弱い数字 で、当時の利上げ再開の可能性は吹き飛んだ。しかし、7 月 8 日発 表の 6 月分の雇用統計では、28.7 万人の雇用増加に復調した。 このため、利上げに積極的なタカ派は、このFOMCで、利上げ再 開を声高に主張することであろう。一方で、世界経済は停滞してい る。利上げに慎重なハト派も譲れない。この意見対立は、相当に熾 烈なものであろう。 <タカ派が利上げ再開を迫る主張の論点> タカ派の主張 失業率が低下して賃金 が 上 が り だ す FOMC の経済見通し通りの展 開。それならば、利上 げを再開するのが、順 当。 2 タカ派が利上げ再開を迫る論拠は、英国の国民投票の米国への影 響が限定的で、雇用の落ち込みも統計の一時的振れであったとみら れる以外にも事欠かない。 まず、FOMCのみてきた通り経済が上向き、経済の需給の緩み (スラック)が縮小することで、賃金上昇率が上がりだすという見 方の通り、経済が動いている。その場合、今の概ねゼロといってよ い政策金利と、4.5 兆ドルの中銀のバランスシート規模の量的緩和 という強烈な金融緩和は要らない。過剰な緩和を解消して、正常化 を急ぐべきで、せいせいと利上げを進めるべきである。 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 第 1 図: 失業率の低下に応じて賃金上昇率が高まっている (%) (%) 6.0 18 5.5 16 5.0 14 4.5 4.0 12 3.5 10 3.0 2.5 8 2.0 6 1.5 4 1.0 失業率(広義のU6失業率)<右目盛> (年/月) アトランタ連銀 賃金トラッカーによる賃金上昇率<左目盛> (資料)米労働省、アトランタ連銀のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 また、万一、利上げが遅すぎた場合、いわゆる “Behind the curve” のリスクを無視できない。既に失業率は一般的なU3 という数字で 4.9%まで低下している。完全雇用は達成されているという見方も出 ている。これで、賃金上昇の動きが加速してしまえば、利上げを急 がなくてはならなくなる。その結果は、債券相場下落、ドル上昇、 そして、株価の急落、景気後退である。それが起きれば、利上げを 進めておかなかったことは、悔やんでも悔やみきれない。 利上げが遅れる弊害も 侮れない 金融不均衡、バブルの問題も侮れない。英国の国民投票のサプラ イズの影響が消えると、恐怖指数といわれるVIX指数は、7 月 21 日 の時点で 12.74 まで低下している。この数字が 15 より低いときは 金融緩和が強すぎて、価格形成が歪む懸念がある。原油価格は、グ ローバル金融危機後でも 100 ドル超まで上昇した。これには、バブ ルの色彩があった。それが破裂してエネルギーセクターでは稼動リ グ数が激減し、投資が抑制され、新たな融資が受けられず、雇用も 減らされている。バブル破裂は、昔話ではなく、今でも経済に不都 合をもたらしている。 第 2 図: バブル警戒圏まで低下した米国の恐怖指数(VIX 指数) 90 80 恐怖大 ↑ 恐怖小 ↓ 70 英国国民投票開票 (2016/6/24) 60 50 40 30 20 10 住宅バブル期なみの低さ 0 01/01 02/01 03/01 04/01 05/01 06/01 07/01 08/01 09/01 10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01 (年/月) 米国 欧州 日本の恐怖指数 (資料)Bloomberg 収録のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 3 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 米国経済の苦悩は、労働生産性の伸び悩みにある。これは、賃金 が上昇したときに生産性の上昇の吸収分が小さく、インフレ率を高 めやすくなっている。今までよりも、利上げを急がなければならな いという問題意識もあろう。 さらに大きな心配は、この後、米国経済の減速が顕著になったと きに、利下げという手段がないことである。利上げを進める理由と して公言はされなくても、正常化を早めに進めて、いざというとき の利下げ余地を確保しておきたいところである。 <利上げ再開に抵抗するハト派の主張の論点> これに対して、ハト派が利上げ再開慎重論を唱える論拠もパワフ ルである。 ハト派の慎重姿勢 6 月の経済指標は強い が、統計ノイズの可能 性 まず、雇用統計で 6 月分の非農業部門雇用者増加数が 28.7 万人 に戻っても、統計ノイズの影響に過ぎない可能性がある。冬場に厳 冬や年末商戦に向かっての従来と異なる大量採用、イースターのタ イミングのずれなどで、季節調整に伴う統計的ノイズが大きくなっ ているところがあるとされる。そこで、Fedは均して数字をみるが、 そうすると今は 15 万人ペースの雇用増加である。それは就労可能 人口の増加を吸収していない。労働需給の緩み(スラック)は、小 さくなっていないといえる。 世界経済の状態は厳し い 米国以外の経済が停滞している問題も侮れない。7 月 19 日にIMF は、定例の世界経済見通し(WEO)の改訂を行った。2016 年の世 界経済の成長率見通しは、4 月に 3.2%であったが、今般 3.1%に下 方改訂された。加えて、英国のEU離脱問題などで悪い事態になる と、2.8%に陥る可能性も示している。世界景気の不況警戒ラインの 3%成長を割り込みかねない。その中で、米国が利上げを続けると いう見方になると、資金は米国に集まり、ドル高を引き起こす。場 合によっては、どこかの国が資金流出に悩まされ、世界経済をさら に圧迫することになりかねない。 第 3 図:世界景気の警戒ライン 3%間際まで低下している IMF の世界経済見通し (%) 6 IMF予測 5 4 3 2 1 0 80 85 90 95 00 05 10 15 (年) 世界経済の実質成長率 趨勢 世界的な不況警戒ラインの成長率 (資料)IMF のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 4 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 米国経済は、成長の持続、完全雇用といえるほどの低失業率、主 要株価指数の最高値更新と朗報にあふれている。ところが、その順 風下でも設備投資が停滞している。これでは、生産性は伸びない。 その状態で利上げのストレスをかけることには抵抗が持たれよう。 この通り、タカ派もハト派のどちらが、正しいのかの判定は無理 といえる状態である。 ② 9 月 20-21 日に向けての論議 大きな決定は 9 月 2021 日の FOMC この 7 月 26-27 日のFOMCでは、問題を絞り込む議論を交わし、 この後の講演などでFOMCメンバーの見解表明がなされ、次の 9 月 20-21 日のFOMCでの決定に向かうことになるとみている。 それまでの節目としては、8 月 5 日の雇用統計がある。6 月分の 28.7 万人の雇用増加数は持続しない数字であろう。雇用者増加数に 先行する労働市場情勢指数(LMCI)は、既に低下に転じている。 第 4 図: 労働市場情勢指数(LMCI)と非農業部門雇用者増加数(前年同月比) (千人) 600 30 400 20 200 10 0 0 -200 -10 -400 -20 -600 -30 -800 -40 -1,000 -50 95/01 97/01 99/01 01/01 03/01 05/01 非農業部門雇用者増加数 〈左目盛〉 07/01 09/01 11/01 13/01 15/01 労働市場情勢指数 LMCI 〈右目盛〉 (資料)米労働省、FRB のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 次の節目として、8 月 17 日のFOMC議事要旨(Minutes)の公表 がある。それに続くタイミングで、8 月 26 日のイエレンFRB議長の ジャクソンホールでの発言機会が注目される。年初にFedは、本年 4 回の利上げをすることを言っていた。それは破綻している。いか に、今後の金融政策を進めるべきか?新たな方針を示す場として、 ジャクソンホール講演は絶好の機会だからである。 いずれにしても、9 月 20-21 日のFOMCまで、利上げ再開の有無 を巡って、悩ましい意見の交錯をみることになるであろう。 5 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 ③ 利上げのハードルは高い 9 月の利上げ再開の議 論は盛り上がろうが、 これまで、イエレン議 長は利上げに慎重で あったことに注目要 それでは、利上げ再開に進むのか?その仕事は容易ではない。米 国経済は過熱も冷え過ぎもない適温圏で推移している。当座は、景 気後退(リセッション)の懸念も小さい。ただ、その中で米国経済 の拡大は、成熟を迎えている。世界経済は不況の瀬戸際である。利 上げの目前まできているという印象が与えられても、いざとなると イエレンFRB議長は過剰なほどに慎重になって利上げに進まない。 この 9 月 20-21 日のFOMCも、そうなることをみておきたい。 シニアマーケットエコノミスト 6 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 鈴木 敏之 (2) 7 月 ECB 理事会は無風 ECB は政策金利を据 え置き ECBは、7 月 21 日のECB理事会で、政策金利であるリファイナン ス金利を 0.00%に、短期金融市場の上限金利となる限界貸出ファシ リティ金利を 0.25%、下限金利となる預金ファシリティ金利を ▲0.40%に据え置いた(第 1 図)。 第 1 図: ECB の政策金利の推移 (%) 6 5 4 3 2 1 0 -1 08 09 10 11 預金ファシリティ金利 12 政策金利 13 14 限界貸出ファシリティ金利 15 16 (年) (資料)ECB より三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチ作成 事前予想通り、英国EU離脱決定による景気下振れリスクと金融 緩和スタンスを強調したのみであったことから、金融市場の反応は 限定的であった。 1. 直近の景気物価動向 英国 EU 離脱決定の影 響は今のところみられ ない 1 7 冒頭声明文で、英国EU離脱決定の影響について、「ユーロ圏金 融市場は不確実性とボラティリティの高まりを底堅く乗り切ってい る」と評価した。 加えて、ドラギECB総裁は質疑応答で「物価見通しについても、 今のところ大きなインパクトはなかったように見られる」、「SPF (専門家予測調査)における中長期の予想物価上昇率は 1.8%で変 化がない1。予想物価上昇率は固定されている」と発言した(第 2 図)。なお、金融市場の予想物価上昇率(インフレスワップ 5 年先 5 年物)が下落したことについて「(国債のイールドカーブへのイ ンパクトがより大きかったことなどによる)テクニカル要因が一つ の説明だ」と発言している(第 3 図)。 こうしたことから、英国EU離脱決定による影響が今のところみ られないと認識しているために、ECBは 7 月理事会での追加緩和を 見送った。 2016 年 2Q 分(2016 年 4 月 22 日)までが発表されているが、近日発表になる英国 EU 離脱決定後の 2016 年 3Q 分を読み上 げたと考えられる。 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 第 2 図:ECB の専門家予測調査(SPF)の予想物価上昇率 第 3 図:ユーロ圏予想物価上昇率 (%) (%) 2.2 3.0 2.0 2.5 1.8 2.0 1.6 1.5 1.4 1.2 08/3 09/3 10/3 11/3 12/3 13/3 2年先 14/3 15/3 16/3 (年/月) 1.0 10/1 5年先 (資料)ECB より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチが作成 11/1 12/1 13/1 独国債BEI5年先5年 14/1 15/1 インフレスワップ5年先5年 16/1 (年/月) (資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 2. 景気動向のリスク認識 英国 EU 離脱決定を受 けて、リスク認識は下 向きに傾く しかし、景気動向のリスク認識については、英国EU離脱決定や 他の地政学リスク、新興国経済の減速等から「(リスクは)下向き に傾いている」と声明文に明記し、先行きの景気悪化を懸念した。 ドラギECB総裁は質疑応答でも「英国EU離脱による影響は(ユー ロ圏実質GDPを)3 年に亘って▲0.2%~▲0.5%下振れさせると一般 的に言われている。欧州委員会も▲0.25%~▲0.5%と試算している」 と発言した。 そのため、冒頭声明文では、「新たなスタッフ見通しも含めてよ り多くの情報を入手できる今後数ヶ月で、マクロ経済動向、物価と 景気の見通し、見通しに関わるリスクを評価するのに一段と望まし い状況になる」と記した。加えて、ドラギECB総裁は「(EU離脱 の影響を)判断するには早すぎる」と発言している。 その上で、「理事会は物価安定目標達成に必要であれば、責務の 範囲内で利用可能なあらゆる金融政策手段を用いて行動する」と金 融緩和スタンスを強調した。 こうしたことから、9 月ECB理事会でのスタッフ見通しにおける 景気・物価見通しの下方修正の度合いを踏まえて、追加緩和に踏み 切ると考えられる2。 3. 結語 7 月ECB理事会は、英国EU離脱決定からリスク認識が下向きに傾 いたと評価し、金融緩和スタンスを強調し、事前予想通りの結果と なったことから、無風となった。当方は、9 月ECB理事会でのス タッフによる景気物価見通しの下方修正を受けて、ECBは資産買入 期限の 2017 年 3 月から 9 月への延長や、マイナス金利の▲0.4%か ら▲0.5%への深化等の追加緩和に踏み切ると見ている。 シニアアナリスト 2 8 追加緩和の手段について、言及はなかった。 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 天達 泰章 (1) ドル円:日銀の会合後、いずれにせよ反落か 今週のレビュー 今週のドル円相場は、前週の地合いを受け、堅調に推移した。本 邦祝日となった 18 日のアジア時間こそ 105 円台半ば付近での推移 に終始したが、その後はじり高に推移。21 日には 6 月上旬以来と なる 107 円台を記録している(週間高値は 107.49)。ドル円が堅調 に推移した背景として、①来週の日銀の金融政策決定会合を控えた 追加緩和期待、②本邦の景気対策や財政出動への期待、③堅調な米 国の株式相場の動向などを踏まえたリスク回避姿勢の緩和、④一部 の予想を上回った米国の経済指標を受けた利上げ観測の高まりなど が挙げられよう(第 1 図)。もっとも、21 日に、黒田総裁による ヘリコプターマネー政策への否定的なコメントが報じられると、ド ル円は 105 円台半ばまで急落する場面がみられた。その後、同発言 が 6 月 17 日に収録されたものと判明すると、ドル円は 106 円台を 回復した。ただ、原油先物相場や騰勢が続いた米国の主要株価指数 が軟化に転じたこともあり、ドル円の上値は次第に重くなり、結局、 週末の日本時間は、105 円台半ばから後半にて推移している。 第 1 図:CME Fed ウォッチの米利上げ織り込み度合い 第 2 図:ドル円相場 (円) 108.0 (%) 45 ↑円安 英国民投票 40 35 107.0 30 25 106.0 20 15 105.0 10 9月FOMC ↓円高 5 12月FOMC 7/18 0 6/16 6/19 6/22 6/25 6/28 7/1 7/4 7/7 7/10 7/13 7/16 7/19 (月/日) (資料)米 CME より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し ~FOMC、日銀金融政 策決定会合を控える~ 9 104.0 7/19 7/20 7/21 7/22 (月/日) (資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 米国では、連邦公開市場委員会(以下、FOMC)を 26~27 日に、 本邦でも日銀の金融政策決定会合を 28~29 日にそれぞれ控えてい る。この内、FOMCでは、声明文が発表されるのみであり、政策の 変更(利上げ)が決定される可能性はほぼゼロに近い。この為、声 明文などに注目が集まるが、市場に驚きを与えるとは考えにくい。 事前に公表されている地区連銀経済報告では、米経済の緩やかな回 復に言及しつつ、それが控え目なペースであることを示唆する 「modest」が使われている。また、物価上昇の程度も、「slight(わ ずか)」とされ、喫緊の利上げの必要性を認識しているわけでもな かろう。さらに、非農業部門の雇用者が 287 千人増を記録した 6 月 分の雇用統計を見た後ではあるが、労働市場に関しても、「Labor market conditions to grow modestly」とし、慎重な見方を滲ませてい る。総じてみると、来週のFOMCの声明文がいきなり利上げが差し FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 迫っていることを示唆する内容に変わるとは考えにくい。FOMCは、 それほど材料にはならないと予想する。 注目される日銀の金融 政策決定会合 このため、日銀の金融政策決定会合の方が、市場の注目度が高く、 相場への影響も強いだろう。特に、ヘリコプター・ベンの異名を持 つバーナンキFRB前議長が来日し、安倍首相と黒田総裁と相次いで 会談したことが、市場では話題に上がることが多く、追加緩和の可 能性が強く意識されている。そもそも、物価上昇度合いが下向きに なっていること、足元でこそ反発したものの、依然として円高への 警戒が燻ることなどから、市場では「ゼロ回答(据え置き)は有り 得ない」との見方が専らだ(第 3 図)。ただ、かねて指摘の通り、 当方は来週の「据え置き・現状維持」を予想している。一部、繰り 返しともなるが、主な理由は以下 2 点に集約されよう。 第 3 図: 日本の消費者物価指数の伸び(前年比) (%) 5 4 総合 除く生鮮食品 除く生鮮食品およびエネルギー 3 2 1 0 -1 -2 -3 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16(年) (資料) 総務省、日銀より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ① 政府と協調する演 出なしに、緩和による 円安効果は見込みにく い 円安・株高を期待したとみられるマイナス金利付き量的質的金融 政策の導入決定後も、実際には円高が進んだことは、日銀にとって 大きな誤算であったに違いない。市場は、金融政策の拡大余地は乏 しいとみており、その効果についても既に懐疑的だ。実際、追加緩 和を見込む声が多数を占める一方、それが起点となって円安トレン ド再開とまでみる向きは少ないようだ。日銀もこうした点を認識し ていると考えられる。このため、当方は、政府の財政出動を日銀が 直接的にファイナンスするいわゆるヘリコプターマネー政策などは 見込んでいないが、日銀が追加緩和を講じるとすれば、その時期を、 秋の臨時国会での第二次補正予算の成立時期(9 月下旬から 10 月 以降)と合わせると予想する(第 4 図)。つまり、政府との連携ぶ りを最大限にアピールすることによって、金融緩和単体での力不足 を補うということだ。そもそも、8 月の内閣改造や景気対策の規模 や中身をみる前に、日銀が追加緩和の是非や内容を検討するのは不 自然とも言える。Brexitも反映された 10 月 3 日の日銀短観も判断材 料にするとすれば、追加緩和を講じる場合、11 月 1 日というのが、 合理的と言える。 10 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 第 4 図:政府・日銀の年内の主な予定 日程・時期 7/28~29 日銀 政府の動き 金融政策決定会合 (展望レポート公表) 8 月初 内閣改造・自民党役員人事 8 月上旬 経済対策閣議決定 9/20~21 金融政策決定会合 秋の臨時国会にて 9 月下旬~10 月 10/3 10/31~11/1 第二次補正予算成立 日銀短観 金融政策決定会合 (展望レポート公表) 12/14 日銀短観 12/19~20 金融政策決定会合 (資料)日銀、報道などより三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ② 政策を温存するイ ンセンティブ 必要とあらば追加緩和を躊躇しないと黒田総裁が繰り返して発言 してきた一方、日銀にとっては、追加緩和を温存するインセンティ ブもあるはずだ。これは、マイナス金利政策の効果を見極めるまで に、時間を要することは勿論だが、それよりも追加緩和余地が必ず しも無尽蔵にあるわけではないためだ(第 5 図)。こうした中、 Brexitを踏まえてその動向が注目された英国のイングランド銀行は、 次回 8 月会合での追加緩和を示唆した一方、今月の追加緩和は見 送った。欧州中央銀行(ECB)も同様だ。幸いバーナンキFRB前議 長の来日騒動もあり、足元のドル円は 6/24 の直近安値 99 円丁度と 比べ 6 円以上もドル高円安となっている。今回、日銀が据え置きを 決定し、失望の円高を招くにせよ、それは秋に向け、政策を温存し たとも映るだろう。今後への期待をある程度は繋ぎ止めることもで きると日銀が判断する可能性は高い。 第 5 図 :予想される追加緩和メニュー (カッコ内は副作用や市場への影響が限られる理由) 【量的・質的拡大】 ・国債買い入れの増額(物理的な限界もあり、長期戦覚悟なら日銀として採用は困難) ・ETF の買い入れ増額(概ね織り込み済み) ・社債、CP、REIT などの買い入れ増額(市場規模が国債に比べ僅少) 【マイナス金利関連】 ・マイナス金利の引き下げ(銀行株下落がリスクオフを助長するおそれ) ・貸出支援基金への適用金利マイナス化(企業の資金需要鈍いほか、混乱のおそれも) (資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 11 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 追加緩和の有無によら ずドル円は反落か? こうたことを踏まえると、来週のドル円は日銀の会合に向け、ま ずは底堅く推移する時間帯が続くだろう。一方、大方の予想が、 「追加緩和あり」となっているため、据え置きとなれば勿論のこと、 追加緩和が講じられる場合も、市場の期待を上回ることは容易では なく、失望を招きかねない。しかも、政府が行動を起こす前に日銀 が単独で金融緩和を講じると、それはかえって政府との連携不足と も映る。この為、来週のドル円相場は、日銀の追加緩和の有無によ らず、週末にかけて軟調に推移すると予想する。但し、追加緩和を 講じたにもかかわらず、かえって失望を招く場合より、政策を据え 置いた方が、ドル安円高の程度は限定されよう。それは、「現状維 持」の方が、秋に向けて「日銀が何かを周到に準備してくる」と いった漠然とした期待をつなぎ止めることに、かえって効果的と思 われるためだ。 尚、イングランド銀行やECBは、政策の現状維持を決めた一方、 議事要旨や記者会見で今後の追加緩和を匂わせた。日銀も来週の会 合で、現状維持を決める一方、記者会見で黒田総裁が追加緩和を示 唆する可能性はある。ただ、日銀は、サプライズを演出することに よって、予想物価上昇率を押し上げ、予想実質金利を押し下げるこ とを重視してきたはずだ(予想実質金利=名目金利-予想物価上昇 率)。先に述べた通り、当方は政府との連携をアピールする意味で、 追加緩和があるにしもて、秋以降とみているが、黒田総裁からそう したヒントが得られるとは考えにくい。 予想レンジ ドル円:102.50 ~ 107.50 チーフアナリスト 12 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 内田 稔 (2) ユーロ:ユーロ円は日銀追加緩和期待剥落で下落を予想 今週のユーロドル相場は、上値重く推移(第 1 図)。 今週のレビュー 第 1 図: 今週の為替相場推移 (ドル) 1.120 ↑ユーロ高 1.115 1.110 1.105 1.100 1.095 ↓ユーロ安 1.090 7/18 7/19 7/20 7/21 7/22 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ユーロドルは、週初に 1.10 ドル台半ばで寄り付いた。19 日には、 独 7 月ZEW景況感調査の期待指数が悪化超に転じたことを受けて、 英国EU離脱決定によるユーロ圏景気悪化が意識されて、ユーロが 売られた。加えて、米 6 月住宅着工件数の予想比上振れを受けて、 ドルが買われた。ユーロドルは 21 日に 1.0980 まで幾分下落した。 22 日の 7 月ECB理事会では、市場予想通り政策変更がなかったこ とから、金融市場の反応は限定的となった。 ユーロ円は、海外勢を中心に参院選後にアベノミクス・追加緩和 期待が高まったことから、堅調に推移した。 第 2 表: 相場に影響した主な経済指標 発表日 経済指標名 結果 市場予想 前回 7/19 独 7 月 ZEW 景況感調査(期待指数) ▲6.8 9.0 19.2 7/19 米 6 月住宅着工件数 118.9 万件 116.5 万件 113.5 万件(下方修正) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 来 週 は 、 独 6 月 小 売 売 上 ( 7/27 ) 、 独 7 月 消 費 者 物 価 指 数 (7/28)、ユーロ圏 2QGDP(7/29)等の経済指標が発表される。英 国EU離脱決定前のユーロ圏景気指標は原油安や物価下落による実 質購買力の拡大を受けた個人消費の増加、ユーロ安を受けた輸出の 持ち直しなどから、ユーロ圏景気の緩やかな回復を示す良好な結果 となろう。 しかし、英国EU離脱決定を受けて、これまでの物、資本等の自 由な移動に制限が加えられると考えられ、英国景気は減速または後 退することが見込まれる。英国向け輸出の割合が大きいユーロ圏景 気も減速すると考えられる。英国EU離脱決定後のソフトデータで ある独 7 月ZEW景況感調査の期待指数は悪化超に転じた。独 7 月 Ifo景況指数(7/25)の悪化度合いに注目が集まる。 ECBは 9 月理事会で景気・物価見通しを下方修正し、資産買入期 限の 2017 年 3 月から 9 月への延長や、マイナス金利の深化等によ る追加緩和に踏み切ると考えられる。7 月理事会(7/21)は、英国 EU離脱によるユーロ圏景気悪化懸念と金融緩和スタンスを強調し 13 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 たのみで無風であった(詳細はトピックス「7 月ECB理事会は無風」 を参照)。 他方、米国では、英国EU離脱決定を受けた欧州を中心とした世 界的な景気減速から、当面、米国の利上げは難しいと考えられる。 当面の間、ドル売り地合いとなろう。 来週のユーロドルは、週初の独 7 月Ifo景況感調査に注目が集まる 程度で、小幅なレンジで上値重く推移しよう。 ユーロ円は下落を予想する。海外勢を中心に日銀追加緩和期待が 高まっているが、日銀による追加緩和手段に限りがあることから、 金融市場の期待を裏切る結果を見ている(マイナス金利の深化は、 銀行株下落をもたらすと考えられる)。 予想レンジ ユーロドル:1.0850 ~ 1.1150 ユーロ円:112.50 ~ 118.50 シニアアナリスト 14 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 天達 泰章 (3) 豪ドル:来週は消費者物価指数がメインイベント 今週のレビュー 週初 0.7591 で寄り付いた豪ドルは、早々に高値となる 0.7607 を 示現するも、ハト派なRBA議事要旨を背景に急反落。主要輸出品で ある鉄鉱石価格の下落も重石となる中、週後半には、約 2 週間ぶり 安値 0.7452 を示現した。週末にかけて反発するも上値は重く、結 局、0.74 台後半にて越週しそうだ(第 1 図)。対円相場も同様に、 週明け早々に高値となる 80.77 を示現するも、利下げ観測が高まる と反落。週後半には、黒田総裁によるヘリコプターマネー否定発言 を受けた円買いも重なる中、安値となる 79.01 を示現している。 第 1 図: 今週の為替相場推移 (ドル) 0.765 ↑豪ドル高 0.760 0.755 0.750 0.745 ↓豪ドル安 0.740 7/18 7/19 7/20 7/21 7/22 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 7/19 に発表されたRBA議事要旨(7/5 開催分)では、「政策変更 の必要性を見極める為、インフレや雇用および住宅関連データを注 視」「データ次第で金融政策の調整もあり得る」等、総じてハト派 寄りのスタンスが示された。市場ではこれがサプライズとなり、8 月の追加利下げ観測が再燃。豪ドルは、約 2 ヶ月ぶり高値(0.7676) を示現した先週までの底堅い動きとは一変し、上値の重さが目立つ ようになった。隣国ニュージーランドにて俄かに高まる追加緩和期 待も、通貨高抑制の観点から、RBAに利下げを促すインセンティブ を与えるだろう。当方では引き続き、8 月定例理事会(8/2)での追 加利下げ(1.75%から 1.50%への政策金利の引き下げ)を想定して いる。 来週は、4-6 月期の豪消費者物価指数に注目が集まる。足許の外 部環境及び国内ファンダメンタルズに鑑みれば、ヘッドライン、ト リム平均値共に、インフレターゲットの下限(2%)を下回りそう だ。この為、利下げの織り込み度合いは、同指標発表後に上昇する 公算が大きく、金利先安観が豪ドルの重石となるだろう。来週は、 米FOMC、日銀金融政策決定会合等の重要イベントに振らされなが らも、対ドル、対円共に、豪ドルの軟化に警戒が必要だ。 予想レンジ 対ドル:0.7300 ~ 0.7600 対円:76.50 ~ 81.00 アナリスト 15 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 藤瀬 秀平 (4) 人民元:元の上値余地は限定的、反落に警戒 今週のレビュー 週初、6.6955 で寄り付いた人民元(CNY)は、当局による元安容 認観測を背景に続落。6.70 の大台を突破すると、安値となる 6.7030 まで下落した。しかし、介入観測が強まると反発。週末には、7/5 以来となる高値 6.6675 まで上昇している(第 1 図)。対円相場 (CNYJPY)も同様に、週初に、安値 15.70 を示現するも、その後 急反発。週後半には、6/24 以来となる高値 16.08 まで上昇した。 もっとも、黒田総裁によるヘリコプターマネー政策に対する否定的 な発言が重石となると、再び下落。本稿執筆時点では、15.90 付近 で推移している。 第 1 図 :人民元相場の推移 (USDCNY、逆目盛) 6.10 0.5000 6.20 0.4500 6.30 0.4000 6.40 0.3500 6.50 0.3000 オンショアとオフショアの価格差 6.60 0.2500 オンショア人民元相場 6.70 0.2000 オフショア人民元相場 (スプレッド) 6.80 0.1500 6.90 0.1000 7.00 0.0500 7.10 0.0000 7.20 15/01 -0.0500 15/04 15/07 15/10 16/01 16/04 16/07 (年/月) (資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 「6.70」の大台を巡り、様々な思惑が錯綜している。市場ではこ れまで、当局が元安を容認しているとの見方が強かったが、足許で は一転、人民元買い方向の介入観測が燻り始めた。市場ではこれが サプライズとなり、約 6 年ぶり安値圏から急反発。当局の意向を探 りながらの神経質な値動きが継続している。 もっとも、当局は「資本流出の伴う元の急落」は警戒しつつも、 景気下支えの観点から「資本流出を伴わない緩やかな元安」は、容 認する公算が大きい。よって、足許で高まる介入観測は、あくまで、 ここ最近の下落速度を調整したに過ぎず、元安トレンドの転換には 至らないと予想する。加えて、10/1 のSDR(IMFの特別引き出し権) 組み入れ開始を前には、人民元のハードカレンシー化(国際的な取 引市場において流通量が多く、自由に他国通貨と交換可能な通貨) を求める声も強まると見られ、今後は、資本規制の緩和、変動幅拡 大、変動相場制移行等、人民元改革の進展も意識されよう。こうし た動きは共に人民元に下押し圧力を加え易く、元安基調は当面続く と予想する。来週は、人民元の反落に警戒が必要だ。 予想レンジ ドル人民元:6.6500 ~ 6.7100 人民元円:15.50 ~ 16.10 アナリスト 16 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 藤瀬 秀平 来週の主な経済指標 25 日 (月) 26 日 (火) 27 日 (水) 28 日 (木) 29 日 (金) 1 日 (月) 2 日 (火) 3 日 (水) 4 日 (木) 5 日 (金) 6 日 (土) 8:50 17:00 17:00 17:00 22:00 23:00 23:00 10:30 17:00 17:30 21:30 18:00 21:00 21:30 8:30 8:30 8:30 8:30 8:30 8:30 8:30 8:50 14:00 18:00 18:00 18:00 18:00 21:30 22:45 10:00 10:45 23:00 23:00 18:00 21:30 21:30 21:30 18:00 21:15 23:00 23:00 21:30 21:30 21:30 4:00 日 独 独 独 米 米 米 豪 ユ 英 米 独 ユ 独 米 日 日 日 日 日 日 日 日 日 ユ ユ ユ ユ 米 米 貿易収支(通関ベース、6 月・億円) Ifo 景況指数(景気動向、7 月) Ifo 景況指数(現況評価値、7 月) Ifo 景況指数(予想値、7 月) ケース・シラー住宅価格指数(5 月) 新築住宅販売件数(6 月・万件) CB 消費者信頼感指数(7 月) 消費者物価指数(前年比、2Q) マネーサプライ M3(季調済前年比、6 月) GDP(前年比、2Q 速報) 耐久財受注速報(前月比、6 月速報) 小売売上高(前月比、6 月)* 欧州委員会景況指数(7 月) 消費者物価指数(CPI、前年比、7 月速報) 新規失業保険申請件数(7/23・万件) 消費者物価指数(全国、前年比、6 月) 消費者物価指数(全国、除生鮮、前年比、6 月) 消費者物価指数(全国、除食料エネ、前年比、6 月) 中 中 米 米 ユ 米 米 米 米 ユ 米 米 米 米 米 米 米 製造業 PMI(7 月) マークイット製造業 PMI(7 月) ISM 製造業指数(7 月) 建設支出(前月比、6 月) 生産者物価指数(前年比、6 月) 個人所得(前月比、6 月) 個人支出(前月比、6 月) PCE デフレータ(前年比、6 月) 自動車販売(7 月・万台)* 小売売上高(前月比、6 月) ADP 雇用統計(7 月・万人) ISM 非製造業指数(7 月) 製造業受注指数(前月比、6 月) 貿易収支(6 月・億ドル) 非農業部門雇用者数変化(7 月・万人) 失業率(7 月) 消費者信用残高(6 月・億ドル) 17 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 消費者物価指数(東京都区部、除生鮮、前年比、7 月) 消費者物価指数(東京都区部、除食料エネ、前年比、7 月) 失業率(6 月) 家計調査消費支出(6 月) 鉱工業生産指数(前月比、6 月速報) 住宅着工戸数(6 月・万戸) 消費者物価指数(前年比、7 月速報) 消費者物価指数(前年比、7 月速報コア) 失業率(6 月) GDP(前年比、2Q 速報) GDP(前期比年率、2Q 速報) シカゴ購買部協会景気指数(7 月) 予想 5,009 107.5 114.0 101.1 56.0 95.5 1.1% 5.0% 2.1% ▲ 1.0% ▲ 0.1% 0.10 0.4% ▲ 0.5% ▲ 0.4% 0.6% ▲ 0.5% 0.3% 3.2% ▲ 0.3% 0.5% 99.1 0.2% 0.9% 10.1% 1.5% 2.6% 53.0 予想 50.0 49.0 52.4 0.8% 0.3% 0.3% 1,700 56.0 ▲ 420 17.5 4.9% 前回 ▲ 406 108.7 114.5 103.1 186.63 55.1 98.0 1.3% 4.9% 2.0% ▲ 2.3% 0.7% 0.22 0.3% 25.3 ▲ 0.4% ▲ 0.4% 0.6% ▲ 0.5% 0.4% 3.2% ▲ 1.1% ▲ 2.6% 101.7 0.1% 0.9% 10.1% 1.7% 1.1% 56.8 前回 50.0 48.6 53.2 ▲ 0.8% ▲ 3.9% 0.2% 0.4% 0.9% 1,661 0.4% 17.2 56.5 ▲ 1.0% ▲ 411 28.7 4.9% 185.58 中央銀行関連 25 日 (月) 26 日 (火) 27 日 (水) 28 日 (木) 29 日 (金) 30 日 (土) 1 日 (月) 2 日 (火) 3 日 (水) 4 日 (木) 3:00 22:30 2:00 米 日 日 米 米 FOMC 金利誘導目標発表 日銀金融政策決定会合(金融政策発表) 黒田・日銀総裁定例会見 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演 カプラン・ダラス連銀総裁講演 13:30 19:15 8:50 19:15 20:00 豪 米 日 米 英 RBA 理事会(政策金利発表) カプラン・ダラス連銀総裁講演 日銀金融政策決定会合議事要旨(6/15, 16 分) カプラン・ダラス連銀総裁講演 2:00 12:45 2:00 18:35 12:45 2:00 米 日 米 日 米 ユ 日 米 民主党大会(~28 日) 月例経済報告(7 月) 2 年債入札 40 年債入札 5 年債入札 30 年債入札(ドイツ) 2 年債入札 7 年債入札 日 東京都知事選挙投開票 ユ ユ 2 年債入札(ドイツ) 国債入札(フランス) MPC(BOE 金融政策委員会、政策金利発表) / MPC 議事録 / インフレーションレポート 5 日 (金) その他 25 日(月) 26 日(火) 27 日(水) 28 日(木) 29 日(金) 30 日(土) 31 日(日) 1 日(月) 2 日(火) 3 日(水) 4 日(木) 5 日(金) 18:35 17:50 ※市場予想は Bloomberg 調査中央値 時刻は日本時間 18 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 *印は作成日(7/22)現在で未確定のもの マーケットカレンダー 月 火 2016/7/25 独/Ifo 景況指数(7 月) 日/貿易収支速報(6 月) 月例経済報告(7 月) 水 木 26 金 27 28 29 米/FOMC(~27 日) 米/FOMC ユーロ圏/欧州委員会景況指数 米/GDP 速報(2Q) シカゴ PM 景況指数(7 月) 耐久材受注速報(6 月) ケース・シラー住宅価格指数 (7 月) 独/消費者物価指数速報 ユーロ圏/GDP 速報(2Q) (5 月) ユーロ圏/マネーサプライ M3 新築住宅販売(6 月) 消費者物価指数速報(7 月) (6 月) (CPI、7 月) 失業率(6 月) 日/日銀金融政策決定会合 CB 消費者信頼感指数(7 月) 独/小売売上(6 月)* 英/GDP 速報(2Q) (~29 日) 日/日銀金融政策決定会合 豪/消費者物価指数(2Q) 日銀総裁定例会見 完全失業率(6 月) 消費者物価指数 (都区部 7 月、全国 6 月) 家計調査(6 月) 鉱工業生産速報(6 月) 住宅着工戸数(6 月) 米・民主党大会(~28 日) 米・2 年債入札 米・5 年債入札 8/1 米/ISM 製造業指数(7 月) 建設支出(6 月) 中/製造業 PMI(7 月) 米・サンフランシスコ連銀総裁講演 米・ダラス連銀総裁講演 日・都知事選挙投開票(31 日) 米・7 年債入札 2 3 4 5 米/個人所得・消費支出(6 月) 米/ADP 雇用統計(7 月) 米/製造業受注指数(6 月) 米/雇用統計(7 月) 自動車販売(7 月)* ISM 非製造業指数(7 月) 英/MPC(BOE 金融政策委員会) 貿易収支(6 月) ユーロ圏/生産者物価指数(6 月) ユーロ圏/小売売上(6 月) MPC 議事録 消費者信用残高(6 月) 豪/RBA 理事会 英/MPC(BOE 金融政策委員会、 インフレーションレポート 日/景気動向指数速報(6 月) ~4 日) 日/日銀金融政策決定会合 議事要旨(6/15, 16 分) 米・ダラス連銀総裁講演 8 米・ダラス連銀総裁講演 9 独/鉱工業生産(6 月) 中/貿易収支(7 月) 日/日銀金融政策決定会合 米/労働生産性速報(2Q) 卸売在庫・売上(6 月) 独/貿易収支(6 月) 主な意見(7/28, 29 分) 中/消費者物指数(7 月) 国際収支速報(6 月) 生産者物価指数(7 月) 10 米/求人労働異動調査(6 月) 財政収支(7 月) 中/マネーサプライ M2(7 月)* 日/機械受注(6 月) 11 米/輸出入物価指数(7 月) 12 米/小売売上(7 月) 生産者物価指数(7 月) 企業在庫(6 月) ミシガン大消費者信頼感指数 速報(8 月) ユーロ圏/鉱工業生産(6 月) 中/鉱工業生産(7 月) 小売売上(7 月) 対外対内証券売買契約等 の状況(7 月) 景気ウォッチャー調査(7 月) 都市部固定資産投資(7 月) 米・3 年債入札 15 米 30 年債入札 日市場休場 米・10 年債入札 16 17 18 米/FOMC 議事要旨(7/26, 27 米/NY 連銀景況指数(8 月) 証券投資収支(6 月) 日/GDP 速報(2Q) 米/住宅着工件数(7 月) 建設許可件数(7 月) 消費者物価指数(7 月) 鉱工業生産(7 月) 設備稼働率(7 月) ユーロ圏/貿易収支(6 月) 独/ZEW 景況指数(8 月) 豪/RBA 議事要旨(8/2 分) 分) 米/フィラデルフィア連銀景況 指数(8 月) 景気先行指数(7 月) ユーロ圏/ECB 理事会議事録 経常収支(6 月) 消費者物価指数確報(7 月) 日/貿易収支速報(7 月) 豪/雇用統計(7 月) 米・5 年 TIPS 債入札 *印は作成日(7/22)現在で日程が未確定のもの 19 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日 19 照会先:三菱東京UFJ銀行 グローバルマーケットリサーチ チーフアナリスト 内田 稔 当資料は一般的な情報提供のみを目的として作成されたものであり、特定のお客様のニーズ、財務状況又は投資対象に対応することを意図しておりませ ん。また、当資料は、適用法令上許容される範囲内でのみ利用可能であり、当資料の頒布を制約する法令が存在する地域の方によって利用されることを意 図しておりません。当資料内のいかなる情報又は意見も、預金、有価証券、デリバティブ取引その他の金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨す るものではありません。 当資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、当行はその正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではなく、 当行、その子会社又は関連会社は、お客様による当資料の利用等に関して生じうるいかなる損害についても責任を負いません。ご利用に関しては、すべて お客様御自身でご判断下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。 また、過去の結果が必ずしも将来の結果を暗示するものではありません。 当行は、当資料において言及されている会社と関係を有し、又はかかる会社に対して金融サービスを提供している可能性があります。当行のグループ会 社は、当資料において言及されている証券又はこれに関連する証券について権利を有し、又はこれらの証券の引受けを行っている可能性があり、また、こ れらの証券又はそのポジションを保有している可能性があります。 当資料の内容は予告なしに変更することがあり、また、当行、その子会社又は関連会社は、当資料を更新する義務を負っておりません。また、当資料は 著作物であり、著作権法により保護されております。当行の書面による許可なく複製又は第三者、個人顧客もしくは一般投資家への配布をすることはでき ません。 (BTMUロンドン支店のみに適用される情報開示) 株式会社三菱東京UFJ銀行(以下「BTMU」)は、日本で設立され、東京法務局(会社法人等番号 0100-01-008846)において登記された有限責任の株式会 社です。 BTMUの本店は、東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 1 号(郵便番号 100-8388)に所在しています。 BTMUロンドン支店は、英国会社登録所において、英国支店として登録されています(登録番号BR002013)。 BTMUは、日本の金融庁によって認可及び規制されています。BTMUロンドン支店は、英国プルーデンス規制機構より認可を受けており(FCA/PRA番号 139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。 20 FX Weekly | 平成 28(2016)年 7 月 22 日
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