新たな需要創造に貢献する データプロジェクター部会の取り組み

新たな需要創造に貢献する
データプロジェクター部会の取り組み
2016年7月15日
データプロジェクター部会
副部会長
PJLink分科会長
平島 聡史
赤岩 昇一
*本報告書の一部あるいは全部を無断で複製・転載することはご遠慮ください
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本日のご報告
データプロジェクターとは?
データプロジェクター部会の概要
市場の発展に向けた課題の取り組み
2015年度の主な部会・分科会活動成果一覧
• プロジェクター関税課題への対応
• 表記ガイドライン第5版の検討
• 仕様値の動作条件ガイドライン整備
• レーザ安全規格緩和推進活動
• レーザ安全法規最新動向の報告会
• レーザ安全国際啓発活動
• データプロジェクター部会のミッション
• PJLink Class2
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データプロジェクターとは?
コンピュータ、ビデオデッキなどの画像を拡大投写できるフロント投写方式で、
固定解像度のライトバルブ方式であるコンピュータ入力端子をもつ装置 (JIS X6911定義)
教 室 会議室
展 示 マッピング
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データプロジェクター部会の概要
国内唯一のプロジェクター業界活動
■歴 史
1997年(平成9年) 4月 「液晶プロジェクター懇談会」 発足
目的: 液晶プロジェクターの性能表記を業界で統一
1999年(平成11年) 4月
参加ブランド 計:10社
NECディスプレイソリューションズ㈱
カシオ計算機㈱
キヤノン㈱
シャープ㈱
セイコーエプソン㈱
ソニー㈱
パナソニック㈱
日立マクセル㈱
マイクロソリューション㈱
㈱リコー
「データプロジェクター部会」 昇格
運営体制
データプロジェクター部会
PJLink分科会 : 共通インターフェース (制御、監視)
用語分科会 :
製品上の表記の標準化
規格検討分科会 : 国内/国際規格の改訂他
新光源分科会 : 次世代光源普及の環境整備
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市場の発展に向けた課題と取組み
市場環境の整備
・関税問題と、解決への取組み
・中国行政、各種規格&標準化への対応
中国 = 大消費地 & 大生産地
・グローバル環境行政、規制への対応
使いやすさ・判りやすさ、の追求
・表記仕様の規格化 (JIS/IEC)
仕様様式の統一基準、定期メンテナンス
・用語ガイドライン
表記/UIの基準づくり、普及啓蒙
・PJLink
ネットワーク通信制御規格、普及啓蒙
新たな技術革新への対応
・レーザ光源の実用化
安全ガイドラインの策定
あるべきレーザ安全法規への改定
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2015年度の主な部会・分科会活動成果一覧
・データプロジェクター部会
・プロジェクター関税対策
・規格検討分科会
・仕様値の動作条件ガイドライン整備
・新光源分科会
・レーザ安全規格緩和推進活動
・レーザ安全法規最新動向の報告会(2015年11月)
・用語分科会
・表記ガイドライン第5版の検討
・PJLink分科会
・PJLink Class2 企画・設計
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プロジェクター関税課題への対応
データプロジェクター部会
現行(HS2012)分類
8528.61
8528.69
Of a kind solely or principally used in an ADP
other
次期(HS2017)分類
8528.62
8528.69
連携先:通商委員会 関税ゼロ化TF
ADP : automatic data processing system of heading 8471
Capable of directly connecting to and designed for use with and an ADP
other
HS2017履行に向けての活動
・各国税関での8528.62分類に誘導するEN(Explanatory Note)ロビー活動  WCO RSC委員会議論にて非採用決定
ITA拡大交渉成果
・8528.69.
・8529.90.
中国の反対によりITA拡大品目に非選定
プロジェクター専用部品:ITA拡大品目に選定成功
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表記ガイドライン第5版の検討
■ 目的・背景
– ユーザの利便性向上を目的にデータプロジェクターの表記の
標準化を行う。
■ 2015年度 活動概要
– 第5版ガイドラインの検討
• インタラクティブ機能用語の標準化検討
• 外観図、投写図用語の標準化検討
• 第4版ガイドラインの見直し
– 第5版ガイドライン化に向けた用語の抽出、検討の実施
用語分科会
4版 操作メニュー
5版
インタラクティブ部位
初版
本体部位
2版
日本語化
User’s
Manual
■ 成果
3版
– 新たに10用語を追加する方向で最終検討段階
3版
初版
付属品
– JBMIA内 TR用書式に合わせたガイドライン書式の変更
リモコンボタン
– 2016年4月 ガイドライン準拠率:80%(ガイドライン制定前61%)
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仕様値の動作条件ガイドライン整備
規格検討分科会
1.目的/背景
・市場には国内外のメーカから多くのデータプロジェクターが投入されている。一方で仕様値
に関してその動作条件が不明確な場合が散見され、ユーザの利便性を損なう恐れがあった
ため本ガイドラインによる動作条件表記の統一化を検討した。
・例:normal時の騒音値とは? (条件の明記が必要では)
2.活動
ガイドライン記載項目の抽出、条件表記の検討
3.成果
2016年3月
「データプロジェクター仕様値の動作条件
ガイドライン<第1版>」の制定、JBMIA WEB掲載
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レーザ安全規格緩和推進活動
新光源プロジェクター: 長寿命・高信頼性・優れた色再現性・環境に優しい
レーザ励起
一般のレーザ光
点光源から直進するレーザ光は、目の網膜上に、
高いエネルギー密度で収斂される
青色LD素子
+蛍光体励起
新光源分科会
レーザ光源プロジェクターの投写光
投写レンズから放射される光は、もはや、目を損傷する
ほどの収斂性を保たない
直進光
レーザ光源
拡散レンズ
拡散光
◆安全ガイドライン の策定◆
・固定画素レーザ光源プロジェクターの投写光は、レーザポインタ等と異なり、安全性は一般光と差がない
・その上で、現行法規との整合性観点から、遵守すべき、警告、ラベリングなどの要求事項を明確化
・日本語版JBMS-86を2015年9月に制定。英語版JBMS-86を2016年3月に制定
◆国際安全規格改定◆
・2015年
IEC TC76日本委員会とのコラボレーション
一般ランプ光に関する規格の範疇にて、プロジェクターに関する光の安全規格を新たに整備
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レーザ安全法規最新動向の報告会
セミナー名: プロジェクターに係わるレーザ安全法規 最新動向の報告会
新光源分科会
日時
: 2015年11月20日 13:30 ~ 16:30 (懇親会 17:00 ~ 20:00)
会場
: 日比谷図書文化会館 大ホール
開催背景: レーザを光源に用いるプロジェクター製品の実用時期を迎え、主な国際安全
法規における一定の改定が実現し、レーザ光源プロジェクター製品の普及環境
が整った。これを記念し、その取組みの概要と活動成果に関する報告会を開催
参加者: セミナー 約110人、懇親会 57人
枡本部会長
中西専務理事
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レーザ安全国際啓発活動
■ Display Summit China* およびDisplay Summit
USA*にてレーザプロジェクター新国際規格およびJBMS-86に関
して発表(2016年5月、6月)
業界関係者に広くレーザプロジェクターの安全担保につき周知
新光源分科会
Display Summit:プロジェクター業界最大の国際会議
■第2回 JBMIAグループ表彰 最優秀賞 受賞
■ 今後の活動
プロジェクターの光放射に関連する規格、法規、認証に関す
る課題に広く対応していく
増田委員
蔵田委員
Display Summit USA発表者
-米国法規、中国GB規格に新規格の導入
-IEC 62368 シリーズ光放射のパートに関して
-IEC 62906 シリーズ レーザプロジェクター評価に関して
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データプロジェクター部会のミッション
ITA品目・関税ゼロ化
新興国を含む
グローバルな教育の
効率化に貢献
次世代の人材育成
レイアウトフリーの
設置運用の簡単さを 最適地生産、関税フリー
空間映像を提供し、 活かし、IoT時代に適 を更に進め、新興国へ
演出の多様化に貢献 した新しい表示装置
の普及拡大に貢献
新たな文化の創出
出来ないを出来るに 大画面を多くの人々へ
変える
今後とも、データプロジェクター部会は、社会へのお役立ちを目指した取組みに注力します
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PJLink Class2
1.
PJLinkの目的、効果
2.
PJLink認証機種推移
3.
これまでの活動状況
4.
PJLink Class2について
5.
今後の展開
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PJLink分科会 会員企業(50音順)
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NECディスプレイソリューションズ株式会社
カシオ計算機株式会社
キヤノン株式会社
シャープ株式会社
Sky株式会社
セイコーエプソン株式会社
ソニー株式会社
パナソニック株式会社
日立マクセル株式会社
株式会社リコー
(計10社)
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PJLinkの目的、効果
PJLinkが目指すもの
今後、企業/学校/公共施設/店舗/娯楽施設等、あらゆる場所に普及してゆく映像機器を、
簡単に監視・制御できる仕組みを提供します。
最初の取り組みとして、ネットワーク経由でのプロジェクター監視/制御に関する
基本的な仕様を定義したPJLink Class1 を策定し、2005年4月公開しました。
PJLinkにより得られるもの
PJLinkに対応した製品は、異なるメーカー、異なる機種が混在する環境であっても、同一の
コントローラやソフトウェアを用いて制御・監視を行う事ができるため、ユーザにとっての利便性を
大きく高める事ができます。
また、システムとして導入する場合の、期間と費用の低減に繋げる事ができます。
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PJLink認証機器累計 推移
2005年4月PJLink Class1を公開以降、非常に多くのメーカー・ベンダーにPJLinkを採用
いただき、現在およそ 2,500ものプロジェクター/ディスプレイ/コントローラ/ソフトウェアが、
PJLink認証を取得し、市場において利用されています。
3000
2500
2000
海外累計
1500
国内累計
1000
500
0
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
PJLink対応機器累計(2016/6現在)
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これまでの活動状況
第1期活動:(2003年9月~2005年4月)
PJLink Class1仕様の検討、策定、公開
第2期活動:(2005年5月~)
PJLink普及に向けた活動(ホームページ・ドキュメントの拡充、問い合わせへの対応)
PJLinkに対応したコントローラ/ソフトウェアベンダーからの情報収集
PJLink Class1に関わる問い合わせ内容の分析
Class2仕様の検討、策定
Class2公開に向けての準備
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PJLink Class1に対する要望
②
すぐに機器の状態
変化を知りたい!
無線LAN
無線LAN
制御・監視のための
コマンドが少ない!
①
デバイス検索
機能がほしい!
③
B社 プロジェクター
タブレットなど
C社 プロジェクター
ノートPC(無線)
ノートPC
④
将来のネットワーク
環境に対応したい!
デスクトップPC
コントローラー
A社 プロジェクター
ディスプレイ
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PJLink Class2で追加された機能
PJLink Class2検討においては、ヒアリングで得られた要望や、問い合わせの分析結果を基に
改善すべき事項を抽出し、4つの機能を追加する事を決定しました。
①
デバイス検索機能の追加(Discovery)
②
自発的状態通知機能の追加(Push)
③
制御コマンドの追加
④
IPv6対応
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PJLink Class2概要
Class 1
Command Format
Control
Connection
Class 2
③PJLink Class2 追加コマンド
②自発的状態通知機能
①デバイス検索機能
④IPv6
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① デバイス検索機能の追加
これまでの仕様では、機器の監視・制御するために、対象となる映像機器に割り当てられているIPアドレスを事前
に把握しておく必要がありました。
PJLink Class2では、同一ネットワーク内に設置されているPJLink対応機器を検出する仕様を追加しました。
これにより対象となる機器のIPアドレスを把握していなくても、機器の監視/制御を行う事が可能となります。
プロジェクター、いますか?
プロジェクタ1
います。
います。
プロジェクタ2
プロジェクタ3
います。
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② 自発的状態通知機能の追加
これまでの仕様
これまでの仕様では、映像機器側から状態の変化を通知する事ができなかったため、定
期的に機器の状態を確認しなければならず、またリアルタイムに機器の状態変化を捉え
る事ができませんでした。
PJLink Class2
PJLink Class2では、映像機器の状態変化時、自発的に状態通知を行う仕様を追加し
ました。
これにより、定期的な機器の状態監視が不要となり、映像機器の状態変化をリアルタイム
に把握する事が可能となります。
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③ 制御コマンドの追加
Class
コントローラー/ソフトウェアベンダーへのヒアリングや問い合わせでは、制御コマンドが少ないとの意見が
多く寄せられました。 PJLink Class2では特に要望の多かったコマンドを追加しました。 これにより、
詳細な機器の制御/監視の実現や、映像機器のスムーズな運用環境が構築できます。
2
Class
1
設定系
取得系
マイク音量
フリーズ状態
ソフトウェアバージョン
フリーズ制御
シリアルNo.
ランプ、フィルター交換型番
スピーカー音量
入力端子名称
入力解像度、推奨解像度
設定系
フィルター使用時間
取得系
電源制御
電源制御
ランプ数・使用時間
入力切替
入力状態
機器名称取得
AVミュート制御
AVミュート状態
メーカー名取得
エラー状態
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④ IPv6への対応
IPアドレスの枯渇懸念から、IPv6という新しい規格へ移行の取り組みが進められています。
PJLink Class2では、このIPv6をサポートした事により、PJLinkを将来に渡って、安心して
御利用いただく事ができます。
IPv4(現在)
IT機器が増加して…
43億個では 足りない!
IPv6へ
IPアドレスが枯渇しないよう
十分なアドレス数を確保
PJLink Class2
IPv6方式にも対応
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PJLink Class2 情報の公開
PJLinkホームページにて、PJLink対応に必要となる情報を公開しています。
・PJLink Class2仕様書
・アプリケーションガイドライン
・互換性確認用ソフトウェア
・契約関連書類
URL:
http://pjlink.jbmia.or.jp
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今後の展開
PJLink分科会では、広くPJLinkを普及させる活動を展開するとともに、
制御/監視に留まらず、更に映像機器の使いやすい環境を提供するため、
お客様の声をしっかりと聴き、PJLinkの改善をして参ります。
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ご清聴ありがとうございました
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