№2016-61 特別勘定運用部 2016年7月11日号 先週のポイント 英国のEU離脱問題を発端とした市場の動揺は止まらず。欧州の銀行の経営問題の浮上、英商業用不動産ファンドの相次ぐ解約停止など、欧 州発の金融不安に対する警戒感が強まり円高が進行、8日にドル円は再び100円の大台を割り込んだ。日経平均は英国のEU離脱ショックから の買い戻しで6日続伸後、市場心理の悪化により4日続落、週間で570円超の下落となった。 2016年3月末 日経平均株価(円) TOPIX(ポイント) NYダウ(ドル) S&P 500(ポイント) ナスダック総合指数(ポイント) ユーロストックス(ポイント) 上海総合指数(ポイント) 円/ドル(円) 円/ユーロ(円) ドル/ユーロ(ドル) WTI 原油先物(ドル/バレル) 6月30日 7月1日 7月8日 (年度始~) 2016年3月末比 (前月末~) 6月30日比 (前週末~) 7月1日比 16,758.67 1,347.20 17,685.09 2,059.74 4,869.85 321.54 3,003.92 15,575.92 1,245.82 17,929.99 2,098.86 4,842.67 306.23 2,929.61 15,682.48 1,254.44 17,949.37 2,102.95 4,862.57 309.08 2,932.48 15,106.98 1,209.88 18,146.74 2,129.90 4,956.76 304.11 2,988.09 -9.9% -10.2% 2.6% 3.4% 1.8% -5.4% -0.5% -3.0% -2.9% 1.2% 1.5% 2.4% -0.7% 2.0% -3.7% -3.6% 1.1% 1.3% 1.9% -1.6% 1.9% 112.57 128.11 1.1380 38.34 103.20 114.61 1.1106 48.33 102.52 114.16 1.1135 48.99 100.54 111.11 1.1051 45.41 -10.7% -13.3% -2.9% 18.4% -2.6% -3.1% -0.5% -6.0% -1.9% -2.7% -0.8% -7.3% -0.03 1.77 0.15 1.22 1.44 -0.22 1.47 -0.13 1.26 1.16 -0.25 1.44 -0.13 1.23 1.15 -0.28 1.36 -0.19 1.19 1.15 -0.07 -0.11 -0.06 -0.06 -0.02 -0.03 -0.09 -0.06 -0.04 0.00 *金利は変化幅 日本10年国債(%) 米国10年国債(%) ドイツ10年国債(%) イタリア10年国債(%) スペイン10年国債(%) -0.25 -0.41 -0.34 -0.03 -0.29 *市場が休日の場合は前営業日の数値を記載しています。 (出所)Bloomberg 先週の市場動向(内外株式) 国内株式 下落 ・欧州金融不安再燃で円相場 が1ドル=100円台半ばまで下 落したことや、長期金利が史上 最低を記録したことを背景に国 内株価は輸出関連株、金融株 を中心に下落した。 ・参院選や米雇用統計など重要 日程を前に買いが手控えられ、 週間では大幅下落となった。 東証33業種別騰落率 (上位) 1 その他製品 1.0% 2 食料品 0.5% 3 繊維製品 -0.2% 4 陸運業 -0.5% 5 パルプ・紙 -0.7% (下位) 1 不動産業 -8.6% 2 保険業 -6.5% 3 銀行業 -6.4% 4 水産・農林業 -5.9% 5 鉱業 -5.8% 外国株式 まちまち (米国)英不動産ファンドの解約 停止措置や欧州の銀行の経営 問題、原油安等を嫌気するも、 雇用統計をはじめ良好な経済 指標の結果を好感し、株価は 週間で上昇。 (中国)前週末発表の製造業 PMIが前月より低下したことを 受け、金融緩和期待が高まり、 株価は週間で上昇。 S&P500業種別騰落率 2.3% (上位) 1 一般消費財・サービス 2 ヘルスケア 2.0% 3 資本財・サービス 1.7% 4 情報技術 1.7% 5 生活必需品 1.4% (下位) 1 エネルギー -1.1% 2 電気通信サービス -1.1% 3 公益事業 0.1% 4 金融 0.8% 5 素材 1.2% (出所)Bloomberg (出所)Bloomberg 日経平均株価 22,000 NYダウ (円) 80 20,000 東証1部売買高(右軸-億株) (ドル) 30 NY証券取引所売買高(右軸-億株) 日経平均 NYダウ 20,000 60 18,000 40 16,000 20 14,000 2015/4 2015/7 2015/10 2016/1 2016/4 18,000 20 16,000 10 14,000 2015/4 0 2016/7 2015/7 2015/10 2016/1 0 2016/7 2016/4 (出所)Bloomberg (出所)Bloomberg ユーロストックス 上海総合 (ポイント) 6,000 80 450 (ポイント) 1,200 売買高(右軸-億株) 売買高(右軸-億株) ユーロストックス 上海総合 400 60 5,000 900 350 40 4,000 600 300 20 3,000 300 250 2015/4 2015/7 2015/10 2016/1 2016/4 2,000 2015/4 0 2016/7 (出所)Bloomberg (出所)Bloomberg 1 2015/7 2015/10 2016/1 2016/4 0 2016/7 先週の市場動向(内外金利、為替、経済指標) 国内金利 金利低下 10年債入札を控えて金利は上昇したが、その後は入札が順調な結 果となったことや、英国のEU離脱を背景とした世界的な景気懸念か らリスク回避の動きが強まり、一時20年金利は初のマイナスに、10 年金利は▲0.30%まで低下し過去最低を更新した。 米国金利 金利低下 週前半、英国の不動産ファンドの解約停止などが材料となり、米国 10年金利は過去最低を更新。しかしその後は米ISM非製造業など の経済指標が予想を上回り金利は低下幅を縮小。週末の雇用統計 は予想を上回り、金利上昇したが、その後反転低下した。 為替 円高ドル安が進行 週前半、102円台を中心に推移したが、リスク回避姿勢の強まりや 原油安の進行から一時100円台前半まで円高ドル安が進んだ。米 雇用統計は予想を上回り、一時101円台前半までドル高となるも、 その後99円台まで円高が進行するなど上下に振れる形となった。 経済指標 鉱工業生産(前月比/速報値) 全国CPI(前年比) 日銀短観 大企業製造業 景気ウォッチャー調査(現状) 景気ウォッチャー調査(先行き) 期間 5月 5月 6月 6月 6月 予測 -0.2% -0.5% 4 43.1 46.7 実績 -2.3% -0.4% 6 41.2 41.5 判定 × ○ ○ × × 米国 6/30 7/1 7/6 7/7 7/7 7/8 経済指標 新規失業保険申請件数 ISM製造業景況指数 ISM非製造業景況指数(総合) ADP雇用統計 新規失業保険申請件数 非農業部門雇用者数変化 期間 6月25日 6月 6月 6月 7月2日 6月 予測 26.7万件 51.3 53.3 16.0万人 26.9万件 18.0万人 実績 26.8万件 53.2 56.5 17.2万件 25.4万件 28.7万人 判定 × ○ ○ ○ ○ ○ 期間 6月 予測 +0.0% 実績 +0.1% 判定 ○ 期間 6月 予測 50.0 実績 50.0 判定 - ユーロ圏 経済指標 6/30 CPI予想(前年比) 中国 7/1 経済指標 製造業PMI ※ 判定は、事前予想よりポジティブであれば ○ 。 日米10年国債金利 (出所)Bloomberg 為替 (%) 0.6 日本 6/30 7/1 7/1 7/8 7/8 (%) 2.5 (円) 130 (円) 125 0.3 2.0 円/ユーロ(右軸) 1.5 130 110 120 日本10年国債 ‐0.3 2015/4 105 米国10年国債(右軸) 2015/7 (出所)Bloomberg 2015/10 2016/1 2016/4 1.0 2016/7 110 100 2015/4 2015/7 (出所)Bloomberg 2015/10 2016/1 2016/4 2016/7 先週の経済指標2 米国 6月雇用統計 先週の経済指標1 米国 6月ISM非製造業景況指数 65 800 非製造業でも業況改善ペースの強まりを示す内容 (千人) (%) 前月の低迷が一時的であったことを示唆 600 60 55 11 10 200 9 0 8 7 -400 45 ISM非製造業景況指数 製造業景気指数 非製造業景気指数 40 2010 2011 2012 日本 参院選 予想 53.3 実績 56.5 2013 2014 2015 民進 今回獲得 32 (改選) (47) 非改選 17 (議席数) -1000 2008 予想 180千人 実績 287千人 6 5 非農業部門雇用者数変化(左軸) 失業率(右軸) (出所)Bloomberg -800 2016 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 4 3 2016 7月10日投開票 ■投開票結果 <改憲勢力> (議席数) (議席数) 自民 今回獲得 56 (改選) (50) 非改選 65 6月 -600 (出所)Bloomberg 12 400 -200 50 公明 お維新 こころ 14 7 0 (9) (2) (0) 11 5 3 共産 6 (3) 8 社民 1 (2) 1 生活 1 (2) 1 改革 諸・他 0 4 (1) (5) 0 10 改憲勢力計 改憲に前向きとされる 非改選の無所属議員 合計 憲法改正の発議に 必要な議席(3分の2) 161 4 165 162 (出所)NHK、各種報道資料 ・安倍首相が勝敗ラインとしていた与党での改選過半数(61議席)を大きく 超過し70議席を獲得。 ・改憲に前向きとされる改憲勢力は165議席(改憲派無所属を含む)となり、 定数(242議席)の3分の2に達した。 ・衆議院では既に与党が定数の3分の2を上回る議席を有しており、今回 の参院選により、憲法改正の国会発議に要する議席数を確保。 ■今後の市場への影響 ・今回の選挙結果により、安倍政権が経済問題から憲法改正に 軸足を移すことが考えられるが、「加憲」を主張する公明党との意見 調整はハードルが高い。また国民投票で国民の過半数の賛成を 必要とすることから、憲法改正は安倍政権にとって政治的リスクを 伴うため、当面は経済対策に主眼が置かれた政策運営が継続し よう。 ・9月下旬からの臨時国会では、景気対策のための2次補正予算 など、経済問題が引き続き主な政策課題となる見通し。今後、 真水10兆円と言われる規模の報道にマーケットが一喜一憂する 場面があろう。 ・政治と株式市場の関係では、一般的には政権安定を好む傾向が 強い。従って今回の与党勝利は株価には基本プラス材料。今後は、 今選挙結果を受けて安倍首相が衆議院での勢力維持・拡大を 狙った解散総選挙のタイミングも注目される。 今後の見通し 日本株は為替水準を睨みながら神経質な展開か ・堅調な結果となった米雇用統計や参議院選挙の与党勝利を受けて日本株は高く始まろうが、円 高への懸念は根強く、一旦の上昇後には上値の重い展開を予想する。 ・雇用統計が発表されると市場は円安ドル高で反応したが、勢いは続かず間もなく円高に転じ、 一時節目の1ドル=100円割れとなった。雇用統計で米国の景気後退懸念は一旦払拭されたもの の、米当局のドル高を容認しない姿勢や、英国のEU離脱決定に伴う政治・経済面での不透明 感、英国不動産ファンドの解約停止、欧州銀行問題等リスク要因も多く、米利上げ期待は高まり 難い状況。仮に95円まで円高が進むと、上場企業の経常利益は2割減になるとの見方もあり、円 高懸念を背景に日本株の出遅れはもう暫く継続しよう。 ・一方で、日曜に行われた参議院選挙では与党が勝利し、自民党は公明党と合わせて改選過半 数を大きく超過。海外勢を中心に安定政権は評価されると見られ、景気対策議論が本格化すれ ば、中期的な株価の下支え要因となろう。 ※ ※ ※ ※ 140 120 115 0.0 150 円/ドル 今週の注目イベントなど 日付 国 イベント 5月 機械受注(船電除民需、前月比) -1.4%(実績) ユーロ圏財務相会合 6月 貿易収支(十億ドル) 46.00 BOE金融政策委員会 6月 小売売上高(前年比) 9.9% 6月 鉱工業生産(前年比) 5.9% 4-6月期 GDP(前年比) 6.6% 米 6月 小売売上高(前月比) 0.1% 6月 消費者物価指数(前月比) 0.3% 6月 鉱工業生産(前月比) 0.2% 7月 ミシガン大学消費者信頼感指数 93.0 (出所)Bloomberg等 現時点での市場見通しを示したものであり、当社の投資方針と必ずしも整合するとは限りません。 本資料は当社が情報提供を目的に作成したものであり、保険募集を目的とするものではありません。 データの一部は当社が信用できると判断した情報源より作成しておりますが、正確性・完全性について当社が保証するものではありません。 最終ページのご連絡事項についてよくお読み下さい。 2 予測値 7/11 日 欧 7/13 中 7/14 英 7/15 中 お問い合わせ先:特別勘定運用部 TEL 050-3780-1007 特別勘定特約に関する重要なお知らせ ※本お知らせは保険業法第300条の2に準用される金融商品取引法第37条に基づき、特別勘定特約に関して表示すべき広告等規制に関し て記載するものです。 【手数料について】 ・特別勘定特約に関する手数料(付加保険料)は、当社が引受けるご契約者の年金資産(責任準備金)のうち特別勘定部分 の経過責任準備金を各口ランクごとの金額に分け(円貨建株式口は1型・2型を通算)、それぞれに所定の手数料の率を 乗じて得た金額の合計額を毎年ご負担いただきます。 ・以下の手数料率表については、経過責任準備金ランクの上限および下限のみ記載しております。 ■手数料率表 ●確定給付企業年金保険 ●厚生年金基金保険(Ⅱ) 外貨建 外貨建 外貨建 円貨建 外貨建 円貨建 円貨建 公社債 外貨建 株式口 株式口 短期 第2 債券 株式口 公社債 総合口 公社債 株式口 口為替 株式口 ハ ゚ ッシフ ゙ 新興国 資金口 総合口 総合口 ハ ゚ ッシフ ゙ 口 口 1・2型 型 ヘッジ型 型 型 手数料上限 (1,000万円以下の部分) 0.600% 0.600% 0.590% 0.450% 0.700% 0.400% 0.750% 0.750% 0.800% 0.500% 0.800% 0.050% 手数料下限 0.220% 0.210% 0.155% 0.230% 0.110% 0.230% 0.230% 0.240% 0.210% 0.240% 0.050% (500億円超 の部分) ●厚生年金基金保険 0.220% 外貨建 外貨建 外貨建 円貨建 外貨建 円貨建 円貨建 公社債 外貨建 株式口 株式口 短期 株式口 第2 債券 公社債 公社債 株式口 総合口 口為替 株式口 ハ ゚ ッシフ ゙ 新興国 資金口 ハ ゚ ッシフ ゙ 総合口 総合口 口 口 1・2型 型 型 ヘッジ型 型 手数料上限 (10億円以下の部分) 0.440% 0.440% 0.430% 0.330% 0.520% 0.400% 0.550% 0.550% 0.600% 0.500% 0.600% 0.050% 手数料下限 (500億円超 の部分) 0.220% 0.220% 0.210% 0.155% 0.230% 0.110% 0.230% 0.230% 0.240% 0.210% 0.240% 0.050% ※手数料=各口の(経過責任準備金の各ランクに当たる金額×所定手数料率)の合計 ※消費税は別途申し受けます。 ※上記のほか、資産運用の過程で売買の際に発生する売買委託手数料や、売買委託手数料に関する消費税に相当する金額、先物取 引・オプション取引等に要する諸費用を運用費用の一部として間接的にご負担いただきます。なお、売買委託先、売買金額等によって 手数料率が変動する等の理由から、これらの計算方法は表示しておりません。 ※運用効率の観点等から投資信託による運用を行う場合、投資信託に係る信託報酬を運用費用の一部として間接的にご負担いただき ます。なお、信託報酬については投資信託の運用会社や投資対象資産によって手数料率が異なる等の理由から、計算方法を表示し ておりません。ただし、第2総合口および債券総合口における私募投資信託の手数料については、「ご契約のしおり」をご覧願います。 ※上記の手数料には、一般勘定(主契約)の付加保険料、制度管理等に係る各種業務委託費、年金数理人費は含まれておりません。 【特別勘定特約 第2総合口の投資対象について】 第2総合口では、リスク分散を高度に行うために新興国国債、新興国株式、REIT(不動産投資信託証券)を投資対象とする ため私募投資信託を用いて運用を行います。投資対象の詳細については、「ご契約のしおり」および別途資料にてご案内 申しあげます。 【特別勘定特約 債券総合口の投資対象について】 債券総合口では、リスク分散を高度に行うために先進国国債(日本含む)、新興国国債、グローバル社債を投資対象とする ため私募投資信託を用いて運用を行います。投資対象の詳細については、「ご契約のしおり」および別途資料にてご案内 申しあげます。 【損失発生リスクとその発生理由】 ・特別勘定特約は、一般勘定(主契約)の責任準備金(保険料積立金)の一部を特別勘定で運用し、この運用実績を直接、 責任準備金(保険料積立金)に反映させる仕組みの商品です。 ・特別勘定は、国内外の公社債、株式等を運用対象とするため、「株価の下落」「金利の上昇による債券価格の下落」「円高 による外貨建資産価値の下落」等といった投資対象資産の価格下落リスクは責任準備金(保険料積立金)の下落要因と なります。資産運用の結果は、その損失も含めてご契約者に帰属します。 ・経済情勢や運用成果のいかんにより高い収益を期待できる反面、元本(特別勘定に投入された保険料の合計額)の保証 はなく、運用実績が元本を下回ることがあり、損失を生じる可能性があります。 【ご留意事項】 ・特別勘定における資産運用の成果がご契約者の期待どおりでなかった場合でも、当社または第三者がご契約者に何らか の補償、補填をすることはありません。 ・特別勘定での運用にあたっては、ご契約者が特別勘定の特徴を十分理解した上で、ご契約者の判断と責任において行わ なければなりません。 第一生命保険株式会社 東京都千代田区有楽町1-13-1 電話 03(3216)1211(大代表) 3
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