高温用保護熱板法熱伝導率 試験装置 - 一般財団法人建材試験センター

表 1 本体仕様〔 型式:HC-091( 英弘精機株式会社 )〕
( 単位:mm )
試験設備紹介
項 目
高温用保護熱板法熱伝導率
試験装置
仕 様
測定方式
保護熱板法( GHP 法 )JIS A 1412-1 準拠
基本設定
水平設置( 試験体 2 枚法 )
試験体温度差 30℃
測定雰囲気 大気中
中央試験所
測定範囲
2
熱抵抗 0.1m ・K/W 以上
試験体平均温度 100℃〜 800℃
( MAX )
試験体寸法
直径 300
厚さ 20 〜 50( 両面が平行かつ平滑であること)
1.はじめに
寸法
熱伝導率・熱抵抗は,材料の断熱性能を表す物性値であ
計測部 W:540×H:1200×D:750
放熱ユニット W:500×H:800×D:500
り,熱的設計を行う上で各種断熱材や保温材の熱伝導率・
セントラルプレート 外形 φ300×15
熱抵抗値を把握しておくことは重要です。
クーリングプレート 外形 φ300×15
当センター中央試験所では,以前より各種試験装置を用
いて常温から高温領域における熱伝導率・熱抵抗の試験を
行ってきましたが,高温領域の測定を行う熱伝導率試験装
置の老朽化対策として,2016 年 3 月に高温用保護熱板法熱
伝導率試験装置を新たに導入いたしました。
本体 W:900×H:1860×D:750
水冷板
外形 φ300× 23
冷却方式
水循環空冷方式
その他
電気炉 円筒ヒーター移動方式( 電動 )
本装置では,従来の試験装置の見直しを行い,作業性の改
善・試験時間の短縮等,試験効率の向上を見込んでおり,今
まで以上に正確で迅速な試験を行うことが可能となります。
2.仕様
装置の仕様を表 1 に,装置外観を写真 1 および写真 2 に示
します。
通常の測定では,JIS A 1412-1(熱絶縁材の熱抵抗及び
熱伝導率の測定方法-第 1 部:保護熱板法( GHP 法)
)に従
い,平均温度 100℃~ 600℃の範囲において熱伝導率測定を
行います。
3.主な試験項目
本装置の主な試験対象品目を下記に示します。
(試験方法規格:JIS A 1412-1)
( 1)JIS A 9510(無機多孔質保温材)
けい酸カルシウム保温材
測定温度 100℃~ 500℃
8 建材試験情報 2016 年 7月号
写真 1 装置外観
写真 3 試験体設置状況
4.おわりに
写真 2 装置外観( 円筒ヒーター上昇時 )
当センター中央試験所では,ご紹介した高温用保護熱板
法熱伝導率試験装置の他にも各種熱伝導率試験装置をご用
意しており,常温~高温の温度範囲でさまざまな材質の熱
( 2)JIS R 3311(セラミックファイバーブランケット)
セラミックファイバーブランケット
伝導率測定を行っております。熱伝導率測定に関するご相
談は下記環境グループへお問い合わせください。
測定温度 300℃~ 600℃
【試験に関するお問い合わせ先】
その他の保温材等に関しても,寸法φ 300mm,厚さ 20 ~
50mm の試験体であれば測定可能です。
試験体設置状況を写真 3 に示します。
中央試験所 環境グループ
TEL:048-935-1994 FAX:048-931-9137
(文責:中央試験所 環境グループ 統括リーダー 高木 亘)
建材試験情報
2016 年 7月号 9