カウンセラー通信 No.4 - 大妻嵐山中学校・高等学校

平成 28 年7月 14 日
大妻嵐山中学校・高等学校
SC 山田
生徒の皆さん、保護者の皆様こんにちは。
期末考査も終わり、もうすぐ夏休みが始まりますね。皆さんはどんな計画をたてていますか?長いようで
も、時間はあっという間に過ぎてしまいます。部活動の大会や合宿などの様々な活動もあると思いますが、
自分なりの小さな目標をたてて、有意義な時をもてるといいですね。
****友達とのつながり***
学生時代に、良い友達と出会えることは、とても大切なことだと思います。
思春期には、子どもの時のように両親に素直に甘えられず、話をすることが減っていき、少しずつ
両親との距離ができるようになっていきます。その時に自分のことを認めてくれる友達がいるという
ことは、どれほど自分を支える力になるか分かりません。
しかし、このような友達とのつながりが不可欠な一方で、自分自身の成長を阻むものとして作用す
ることがあるようです。臨床心理学者の河合隼雄さんは、
「影の共有」という言葉でそれを表していま
す。
人間は誰しも「影の部分」をもっています。それは、自分にとって受け入れがたい部分です。言い
換えると、コンプレックスや苦手なことがそれにあたります。本来であれば、克服しなければいけな
い影の部分に対して、直面する苦しさをまぎらわすために、影の部分を共有する人間関係をもち、他
人を悪く言ったり、疎外したりするとき、友人とのつながりはマイナスに作用するそうです。
表面上に語られている言葉以外の意味や言葉の背景にある「影の部分」に気づくことができるのは、
自分自身です。友達とのつながりを良いものにするのも、そうでないものにするのも自分次第といえ
ます。友達との良いつながりを大切に深めていってほしいと思います。
*参考文献
河合隼雄
「大人になることのむずかしさ」
岩波書店
1996
保護者の皆様へ
夏休みには、親子でゆっくり会話をして過ごす時間がとれるのではないでしょうか。なにげない会話をスムー
ズに進めるコツとして、相手が答えやすい“質問の仕方”があるそうです。
「いつ」
「どこで」
「だれと」
「どのよ
うに」などの質問は、事実を聞いているので答えやすく整理しやすいと言われています。一方、どうしてなのか、
理由を聞きたいときには「なぜ?」
「なんで?」を使うと、相手は責められているように感じるそうです。
「どのような考えがあったの?」「どんな風に考えたの?」と質問してみるといいと
言われています。
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