和光病院だより25号(PDF 3.08MB)発行

 隔 離 ・ 拘 束 の な い 環 境
かわせ はな
ささき みゆき
2階病棟 看護師
川瀬 花
佐々木 美幸
りえ
飯塚 貴子
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4階病棟 看護師長
おもや いいづか たかこ
カンファレンスの様⼦
和光病院に入職して約1 か
聞きました。
月がたちます。私が当院へ入
職した理由は、隔離・拘束の その時、隔離・拘束のない
環境でケアを学び、それを伝
ない環境で認知症患者さんの
えていきたいと思いました。
ケアを学びたいと思ったから
現在の病棟で何名かの患者さ
です。認知症患者さんにとっ
ん は 歩 行 時 に ふ ら つ き が あ り、
て隔離・拘束はBPSDの悪
今にも転びそうです。そのよ
化につながると言われていま
うな患者さんには必ずスタッ
す。しかし、隔離しないと他
フが付き添い、転倒予防に努
の患者さんに危害を加えてし
めていたり、スタッフがみえ
まう方や、拘束をしないと必
るところで休息をとっていた
要な治療が行えない方を今ま
だいたりしています。そのた
でみてきました。そのような
め、患者さんには自由があり
認知症患者さんにどうしたら
活き活きされています。患者
隔離・拘束をせず、治療や入
さんの症状には必ず理由があ
院生活を送っていただけるの
るため、なぜこのような症状
か分からずにいました。知人
が働いていた認知症病棟では、 が起こっているのか日々考え
ながら患者さんに関わり、多
ほとんどの方が隔離や拘束を
くのことを学んでいきたいと
されているそうです。入院し
思います。
てきた時は歩けていた患者さ
んが、転んで骨折しないよう
にと車椅子に抑制されたり、
ベッドから落ちないようにと
拘束をされたりして、それが
原因でBPSDの悪化や寝た
きりとなる方も少なくないと
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新任医師あいさつ
3階病棟 介護士
ッフと共に考えていきます。
どうぞよろしくお願いいたし
ます。
4階病棟では毎日 時 分
から病棟カンファレンス︵話
し合い︶を継続して行ってい
ます。カンファレンスで話し
合った内容について情報を共
有しながら、患者さんのケア
を行っています。また、水曜
日の 時からホールで映画鑑
賞︵1 時間程︶をする試みを
始め、少しでも患者さんに有
意義な時間を過ごしていただ
きたいと考えています。
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医師
重家
里映
豊村看護師 田中看護師長
の最期をどう迎えるか。この
問いに正解はなく、個々人の
考え方があると思います。そ
の実践のためには自分で準備
をするとともに周りも準備す
る時間が必要です。認知症は
4月から勤務しております
現在の医療で﹁治癒﹂するこ
重家里映と申します。今まで
とはありませんが、少しでも
も認知症疾患医療センターで
長くご本人とご家族がともに
専門医として認知症の診断、
安心して心地よく過ごせる時
B P S D︵ 以 前 は 周 辺 症 状 と
間が持てるよう、そして悔い
いわれていたような幻覚、妄
のないエンド・オブ・ライフ
想、怒りっぽさ、徘徊など認
を迎えられるよう医師として
知症に伴う行動・心理症状︶
尽力したいと考えています。
の対応、地域での認知症相談
等に従事して参りました。当 外来では薬物調整をはじめ
環境調整の提案、家族の方の
院では月曜日の外来を担当し
介護相談︵具体的な相談は専
ております。
門の看護師が看護外来で承っ
ある患者さんが﹁葬式には
ています︶を行っています。
矢沢永吉の歌をかけるところ
7月から数カ月産休でお休み
まで決めてある﹂と得意げに
をいただくため、その期間は
おっしゃったことがありまし
代診となりご迷惑をおかけい
た。このことをきっかけに、
たしますが、新たな経験を経
両親も高齢化してくる中、エ
て復帰いたしますので、今後
ンド・オブ・ライフについて
ともよろしくお願いいたしま
考える機会が増えました。誰
す。
にでも等しくやってくる人生
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穏 や か に 過 ご せ る 環 境 を
提供してきたい
皆さま、はじめまして。こ
の4月に入職し、看護師長と
して勤務しております佐々木
美幸です。3 月まで埼玉県八
潮市にある総合病院に勤務し
ておりました。看護師になっ
て、早 数年。高齢者看護を
年。そして、認知症看護に
本格的に携わったるようにな
ったのは、5 年前に認知症看
護認定看護師を取得してから
です。認知症の人と日々関わ
りたい、また認知症看護、介
護に携わるスタッフと仕事を
したいという思いから和光病
院に入職させていただきまし
た。
入職して感じたことは、ス
タッフの皆さんの患者さんへ
の接し方が非常に丁寧である
ということでした。本当に感
動です。スタッフの方々と一
緒に働けることに感謝しなが
ら、自分の役割を果たしてい
きたいと思います。患者さん
が、日々混乱することなく毎
日穏やかに過ごせるような環
境が提供できるように、スタ
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新 た な ス タ ッ フ と と も に
神瀬介護士 代田看護師
毎日接する中で、その患者さ
暑 中 お 見 舞 い 申 し 上 げ ま す。 ん の 症 状 や 特 徴 な ど を 必 死 に
記憶します。そしてこの患者
蒸し暑い日が続いております
さんにはどんなことが必要だ
が皆様いかがお過ごしでしょ
ろうかと常に考えてケアして
うか。
います。認知症による様々な
さて、今年に入り3 階病棟
理由によって入院される患者
では新たにスタッフが配属さ
さんが日々、安全に安心して
れ活気のある中、日々のケア
過ごしていただけるようにス
を行っております。新しく配
タッフが一丸となり、チーム
属されたスタッフの写真を掲
ケアを行っております。また
載致します。これらのスタッ
色々な催しを企画し、おやつ
フは、他の病棟から異動した
レクリエーションや縁日など
人もいれば、他の病院などか
もあります。病棟での活動は
ら入職した人もいます。配属
エレベーター横にご案内させ
されて最初にしなければなら
て頂いています。面会に来ら
ないことは患者さんの顔と名
れるご家族様も一緒に参加し
前を覚えることです。満床で
て、楽しんでいただきたいと
床の病棟です。私にも覚え
思います。患者さんご本人だ
がありますが、これはかなり
けでなくご家族の安心のため
大変です。
にもお困りのことがありまし
たらスタッフに遠慮なく声を
かけてください。よろしくお
願い致します。
クラーク中林 小坂介護士
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番場介護士 原看護師