説明文書 - 京都大学大学院 医学部研究科 人間健康科学系専攻 臨床

【説明文書】
「クリティカルケアに携わる看護師を対象とした ELNEC-J クリティカルケア
カリキュラム指導者養成プログラムの有効性の検討:ランダム化比較試験」
説明文書
1. 研究の背景
クリティカルケア領域では、
「突然の死」のように患者本人も家族も心の準備が
なされないまま最期を迎えることは少なくはありません。最期の迎え方次第で、残
された家族は、複雑性悲嘆などをおこすこともあります。またその場に居合わせた
看護師は「自分は何もできていないのではないか」と思うこともあり、バーンアウ
トにつながることもあります。そのようなクリティカルケア領域での系統だったエ
ンド・オブ・ライフ・ケアの教育プログラムは日本には存在せず、臨床の看護師は
徒弟的にその場のケアを学んでいるのが現状であると考えています。
この度、私どもは米国で使用されている ELNEC(End-of-Life Nursing Education
Consortium) Critical Care の日本版「ELNEC-J クリティカルケアカリキュラム指
導者用ガイド 2015」(以下、
「本ガイド」とする)を開発いたしました。
そこで、本ガイドを用いたプログラムを受講して頂き、クリティカルケア領域で
のエンド・オブ・ライフ・ケアの教育に自信をもち、各部署で系統だった教育を実
施して頂ければと考えております。
2. 研究の目的
この研究は、以下に示しました臨床看護師または看護教育者を対象とし、本ガイ
ドの有効性を検討することを目的に実施いたします。
3. 研究の方法
1) 研究対象者
この研究への参加をお願いするのは、以下の参加要件を満たしている方です。
研究全体では、84 名の方に参加して頂く予定です。
1) 必須要件
① 自施設や地域で ELNEC-J クリティカルケアカリキュラムを用いたエンド・オブ・
ライフ・ケアやクリティカルケア看護の教育を実施する意志があり、施設長もし
くは看護部長の承諾・推薦書を得ることができる者
② プログラム受講前・後・3 か月後・6 か月後のアンケート調査への協力に同意で
きる者
③ ELNEC-J クリティカルケアカリキュラム指導者として、データベース(参加申込
書に記載された情報)への登録に同意できる者
④ 2016 年 9 月 24.25 日 と 2017 年 3 月 4.5 日のいずれの日程も確保できる者
⑤ 修了証および教材は全てのプログラム終了後の 2017 年 3 月下旬に郵送すること
に同意できる者
かつ
2) 以下の条件を満たす臨床看護師
① クリティカルケア領域等における臨床経験 5 年以上である者
② 看護職を対象としたエンド・オブ・ライフ・ケアあるいはクリティカルケア看護
に関する教育を、およそ 10 時間以上実践した経験のある者(教育には講義やワ
ーク、プリセプターや臨床指導等を含む)
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【説明文書】
または、
3) 以下の条件を満たす看護教育者
① 看護系短大/大学などの教育機関でエンド・オブ・ライフ・ケアやクリティカル
ケア看護の教育にたずさわる教員
② 看護職や看護学生を対象としたエンド・オブ・ライフ・ケアあるいはクリティカ
ルケア看護に関する教育を 10 時間以上実践した経験のある者
※既に、以下のプログラムを受講した者は今回のプログラムは受講できません。
・ELNEC-J コアカリキュラム看護師教育プログラム、
・ELNEC-J コアカリキュラム指導者養成プログラム、
・ELNEC-J クリティカルケアカリキュラム看護師教育プログラム
2) 研究のスケジュール
プログラムの受講日は 2016 年 9 月 24.25 日または 2017 年 3 月 4.5 日のいずれか
となります。
① 日程の決め方
みなさまがどちらの日程で受講していただくかは、コンピュータにより自動的
に決定いたしますので、ご自身で決めていただくことはできません。2016 年 8
月中旬までには、いずれかの日程をお知らせいたします。
② 調査期間
みなさまがこの研究に参加して頂く期間は 2016 年 9 月 25 日~約 6 ヶ月間です
(図1)
。
③ 研究実施期間:倫理委員会承認日~2年間
4. 調査内容について
クリティカルケア領域におけるエンド・オブ・ライフ・ケア教育に対する自信、
教育への意欲などについてご記入いただきます。調査票はプログラムの申し込み時、
9 月、12 月、2017 年 3 月の計 4 回実施して頂きます。調査票のご回答時間は約 10
分程度です。
5. 研究に参加する場合の利益と不利益について
この研究のプログラムは 2 日間の受講および合計 4 回の調査票に回答して頂くと
いう、時間的拘束が発生いたします。しかしながら、日本で初めて開発された系統
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だったクリティカルケア領域におけるエンド・オブ・ライフ・ケアの教育方法を学
ぶことができ、教材を得ることもできます。
6. 研究への参加について
この研究への参加は自由意思であり、参加をお断りになる場合でも、なんら不利
益は生じません。また、この研究参加に同意された後や研究が始まった後でも、な
んらかの事情で参加をやめたくなったときは、いつでもやめることができます。そ
の場合にも、なんら不利益は生じません。
7. プライバシーの保護について
この研究により知り得た情報のプライバシー保護には十分に配慮いたします。こ
の研究で受ける調査の結果については、あなたのお名前などは完全にわからない状
態にされ、情報が個人ごとに利用されることはありません。得られた情報は、鍵の
かかる保管庫で管理し、本研究の担当者以外の目に触れることはありません。
この研究の結果は、論文や学会で発表する予定ですが、参加した個人を特定でき
る情報が使用されることは一切ありません。なお、得られた情報は論文等の発表後
少なくとも 10 年間は鍵のかかる保管庫で保管し、その後、シュレッダーにて破棄
いたします。
8. 研究に関する情報公開方法について
この研究で得られた情報および結果は、本研究組織に帰属いたします。また、大
学病院医療情報ネットワーク研究センター(UMIN)への事前登録、更新、結果登録
を行います。
9. 費用負担について
この研究は独立行政法人日本学術振興会科学研究助成事業(基盤研究 C)により
実施されます。
プログラムを受講していただくには 3000 円
(2 日間の昼食代)が必要となります。
10. 謝礼について
この研究へのご協力に関する謝礼はありません。
11. 利益相反について
この研究において、利益相反はありません。資金提供者が研究の企画・運営・解析・
論文執筆には一切関与いたしません。
12. 研究倫理について
この研究は、京都大学医の倫理委員会で慎重に審査され、京都大学大学院医学研
究科長の許可を得て実施しています。この研究についてわからないことがございま
したら、ご遠慮なく次頁の連絡先にご相談下さい。また、研究に関する資料(研究
計画書および研究方法に関する資料)は、個人情報の保護、研究に支障がない範囲
での入手・閲覧が可能です。ご希望の際は次頁の連絡先までお問い合わせ下さい。
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13. 研究組織
【研究実施者】京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 大学院生 田村葉子
【研究実施責任者】京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 教授 任和子
【分担研究者】京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 講師 西山知佳
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 助教 竹之内沙弥香
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 助教 佐藤隆平
14. お問い合わせ・相談先
1) 京都大学医学部医学研究科人間健康科学系専攻 大学院生 田村葉子
E-mail:[email protected]
TEL:075-311-5544(田村葉子直通)
2) 京都大学 医学・病院構内共通事務部 経理・研究協力課 国際掛
TEL:075-753-4305
15. 同意書へのご署名
以上のことをご了承の上、
この研究に参加して頂ける場合は、
2016 年 7 月 29 日(金)
までに添付しております書類をご記載の上、下記住所まで郵送あるいはメールアド
レスにて田村葉子まで返信して頂きますようお願い申し上げます。
【郵送先】〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町 53
京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻
任和子研究室内 田村葉子宛
【E-mail】[email protected]
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