エネルギー変換機器材料加工 高能率化のための計測評価技術 長崎大学 大学院 生産科学研究科 准教授 矢澤 孝哲 1 研究背景 精密3次元的造型 形状観察・測定 要求された寸法に仕上がっているか 問題点 解決法 観察物を光学的に20~50 倍にするとエッジがぼける. 空間周波数フィルタリン グ(アンチピンホール法) でエッジを鮮明に投影 大径測定物の測定では 分解能が低下する. 任意領域のみの画像を 取得する光学系を提案 2 新技術の基となる研究成果・技術 Reverse Fourier transform Fourier transform lens(lens1) lens(lens2) Digital Diffracted ray Camera Collimator lens Object f1 f1 f2 f2 Antipinhole Fig.1 Principle of edge detection 3 Table1 Comparison pin‐gage image with/without anti‐pinhole With anti‐pinhole A A’ 0.1mm A A‐A’ A‐A’ 200 brightness brightness 0.2mm 0.1mm 300 100 100 0 -100 A’ 0.2mm 300 200 Without anti‐pinhole Pixcel number Pixcel number 0 4 従来技術とその問題点 既に実用化されているものには、画像処理によ る寸法・形状計測があるが 測定分解能が測定物のサイズに依存 μmレベルでエッジ位置か検証できない 機上計測への応用に限界がある 等の問題があり、検査レベルまでしか実用化さ れていない 5 新技術の特徴・従来技術との比較 • 従来技術の問題点であった、分解能のサイズ 依存性を改良することに成功した。 • 従来はサイズ依存の点で測定対象物の移動 が必要であり、検査機上での計測に限られて いたが、工作機械上で使用することが可能と なった。 • 本技術の適用により、検査・再加工の段取り が省略できるため、コストが1/2~1/3程度まで 削減されることが期待される。 6 想定される用途 • 本技術の特徴を生かすためには、蒸気タービ ン等の翼面加工に適用することで、工具の振 れ・姿勢計測、工作物の形状誤差計測・補正 加工のメリットが大きいと考えられる。 • 上記以外に、打ち抜き金型(パンチ)の形状の 機上計測・評価に使用可能。 • また、達成された画像処理をしない形状計測 技術に着目すると、インプロセス評価や欠陥 検査といった分野や用途に展開することも可 能と思われる。 7 想定される業界 • 利用者・対象 タービンブレード等大きく複雑な形状を加工対象とす る製作所 その他,多軸加工を必要とする加工メーカ • 市場規模(2016年予測:http://news.livedoor.com/article/detail/4950194/) ユーティティ向けウインドタービン:1,300億ドル →各種ブレード加工の需要は拡大 8 実用化に向けた課題 • 基礎実験については完了。装置の小型化,最 適化が課題。 • 今後、小型化に向けた装置の光学設計・堅牢 化について実験・開発を進める。 • インプロセス計測での実用化に向けて、切りく ず・切削油・振動・電磁ノイズ等の対策につい ても研究開発を進める。 9 企業への期待 • 未解決の小型化については、光学設計技術 により克服できると考えている。 • ジグ・部品・ブレードなどの加工・製作企業と の共同研究を希望。 10 本技術に関する知的財産権 • 発明の名称 :形状測定装置及びこれを 用いた工作機械 • 出願番号 :2010-040937 • 出願人 :長崎大学・工作機械メーカ • 発明者 :矢澤孝哲他 など 11 産学連携の経歴 • • • • • 1999年-2002年 2003年-2005年 2005年-2008年 2004年2007年- W社(工作機械)と共同研究実施 N社(自動車)と共同研究実施 M社(重工)と共同研究実施 W社と共同研究実施中 T社と共同研究実施中 など 12 お問い合わせ先 長崎大学 知的財産本部 知的財産室長 安田 英且 TEL FAX e-mail 095-819-2187 095-819-2189 yasuda@nagasaki-u.ac.jp 13
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