ENVIRONMENTAL REPORT 環 境 レ ポ ート 2 0 1 6

ENVIRONMENTAL
REPORT
環 境 レ ポ ート 2 0 1 6
ENVIRONMENTAL
REPORT
環 境 レ ポ ート 2 0 1 6
□本社・京都工場
□滋賀工場
□オンサイト研修センター
〒617-8585 京都府長岡京市東神足2-1-1
〒521-1334 滋賀県近江八幡市安土町西老蘇8-1
〒345-0023 埼玉県北葛飾郡杉戸町大字本郷576
TEL
075-951-7171
(本社・京都工場・滋賀工場)
2 0 1 6
環境方針・推進体制
社長 メッセージ
環境方針
推進体制
環境理念
健全な企業活動を通じて、
グローバルな視点で地球環境の保全に努め、地域社会の
継続的な発展に貢献します
環 境レポート2016発 行にあたって
取締役社長
皆様には、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
当社では、経営方針のひとつとして、
「 健全な企業活動を通じて、
グローバルな視点で地球環境の保全に努め、地域社会の
継続的な発展に貢献する」
ことを掲げ、環境に配慮した製品を世に送り出すことを通じて、地球環境の保全と調和に貢献した
いと考えております。
昨年開催されたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)
では、地球温暖化などの環境問題を地球規模の課題
として大きく取り上げ、地球温暖化対策の新たな国際的枠組みとして
「パリ協定」を採択しました。
このような環境下、ISO14001も大きく改定され、今後のEMS( 環境マネジメントシステム)運用にあたっては環境負荷の改
善、パフォーマンス改善に重点が置かれるようになります。
さらに、
コーポレートガバナンス・コードが上場企業に昨年6月から適用開始され、財務情報だけでなく、環境や企業統治、
多様性の確保など、財務以外の面でもどのような戦略を持っているのか、投資家の皆様方へ説明することを求められるように
なりました。
企業を取り巻くあらゆる事業環境は大きく変化し、企業として、迅速かつ適切な対応を求められる時代となりました。当社で
は、事業規模が拡大する中、
グループ会社との協業を通じてシナジー効果を創出することにより、業務を効率化して省エネ改
環境管理委員長
内部
監査員
環境方針
ニチユ三菱フォークリフト株式会社及びその関連会社は、
環境理念にもとづき、
フォーク
リフト等の産業車両、物流システム及び物流関連商品の開発・製造・販売・サービス
を中心にした事業活動において、持続的な環境負荷の低減と社会の環境改善を目
指して、次の環境方針にもとづき積極的に活動する。
1. 地球環境の保全と調和を経営の最重要課題のひとつとして位置づけ、社業を通じた環境保
全への取り組みを継続的かつ計画的に進める。
2. 環境マネジメントシステムにもとづき、当社の事業活動が環境に与える影響を的確に捉え、
環境保全活動を推進するとともに、環境汚染の予防に努める。
3. 環境関連の法規、条例及び協定、当社が同意するその他の要求事項を順守し、自主基準を
策定して環境保全に取り組む。
4. 当社の事業活動における環境影響を考慮して、以下を重要項目として取り組む。
(1)環境に配慮した製品づくりを行う。
(2)事業活動に伴う産業廃棄物の減量化、再資源化及び適正処理化を行う。
(3)原材料及び燃料・エネルギーの消費効率を高め、製造時の環境保全を図る。
(4)製品/部品の物流時における輸送効率の向上及び梱包資材の削減に努め、環境負荷を低減する。
環境管理委員会
法定管理者
環境管理責任者
EMS事務局
(品質保証課)
環境専門部会
環境専門部会長
環境保全部会
製品環境部会
5. この環境方針は、社内教育及び啓蒙活動を通じて全従業員及び全構内業者に周知すると
ともに一般にも開示する。
上記、
環境方針達成のために、
技術的、
経済的に可能な範囲で環境目的・目標を設定するとともに定期的に見
直し、
環境マネジメントシステムと環境パフォーマンスの継続的な改善を図る。
省エネルギー部会
実行部署
物流・梱包部会
善や廃棄物排出抑制を心掛け、
また、お客様にもエネルギー効率の良い製品を提供することで、地球環境保護と事業経営が
両立できる活動を推進し、企業の社会的責任を果たしてまいります。
環境への取り組み
この"環境レポート2016"は、当社京都工場及び滋賀工場を対象として、主に2015年度の環境への取り組みについて、お客
様をはじめ、当社グループを支えていただいている皆様方に、分かりやすく紹介できるよう簡潔にまとめています。
燃えるごみ(一般廃棄物)廃棄量
CO2排出量
定期的なパトロール継続、
各職場の協力により、
全体としては減少しました。
京都工場・滋 賀工場の概 要
京都工場
滋賀工場
所
事
従
敷
主
所
事
従
敷
主
在
業 開
業 員
地 面
要 製
地 :京都府長岡京市東神足2-1-1
始 :1940年
数 :約800名(協力会社含む)
積 :44,509㎡
品 :フォークリフト
在
業 開
業 員
地 面
要 製
地:滋賀県近江八幡市安土町西老蘇8-1
始:1991年
数:約320名(協力会社含む)
積:68,794㎡
品:無人搬送システム、立体自動倉庫、ラックフォーク、
モノレール工作車、台車、巻取機、フォークリフト部品
トン
50
滋賀
京都
トンーCO2
6000
滋賀
京都
4000
25
2000
0
2011
2012
2013
2014
0
2015
電気消費量
千kWh
8000
滋賀
京都
2013
千㎥
40
30
4000
20
2000
10
2011
2012
2014
2015
生産増により使用量は増加しましたが、配管改修等により漏水が減少
し、結果として京都、滋賀工場とも前年度より減少しました。
6000
0
2011
水消費量
クールビズ運動、生産現場での工数低減、設備改修などに取り組み、京都
工場では前年度より減少しましたが、滋賀工場では、生産増による増加分
をカバーするまでには至りませんでした。
2
重油焚きからガス焚きの暖房機、
ガスから電気式の空調機、工場照明の
LED化など設備改修に取り組んだ結果、京都、滋賀工場とも前年度より減
少しました。
2012
2013
2014
2015
0
滋賀
京都
2011
2012
2013
2014
2015
3
2 0 1 6
環境への取り組み
法令順守
騒 音
環境負荷の全体像(2015年度)
INPUT
OUTPUT
京都工場
電気
都市ガス
工場
京都工場
滋賀工場
CO2
4,153トン
4,097トン
化学物質
61トン
18.2トン
滋賀工場
5,290千kWh 4,460千kWh
424千m3
4千m3
京都
滋賀
LNG
A重油
水道水
̶
466トン
138kℓ
産業廃棄物
171kℓ
29千m3
一般廃棄物
18.2トン
513トン
0.61トン
工場
199トン
20トン
̶
京都
滋賀
目標と実 績
70
60
70
70
61
53
57
44
測定項目
pH
生物化学的酸素要求量(BOD)
浮遊物質量(SS)
ノルマルヘキサン抽出物質
亜鉛
pH
生物化学的酸素要求量(BOD)
化学的酸素要求量(COD)
浮遊物質量(SS)
窒素
燐
単位
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
工場
京都
滋賀
測定項目
トルエン
キシレン
トルエン
キシレン
単位
ppm
ppm
ppm
ppm
規制値
10
1
10
1
実測値
0.5未満
0.5未満
1以下
0.1以下
測定日:(京都)2015年9月15日(滋賀)2015年11月11日
規制値
5∼9
600
600
5
2
6∼8.5
40
40
90
12
1
実測値
7
12
24
0.5未満
0.01未満
7.3
3
5.0
0.5未満
5.2
0.1未満
大 気
定期的に温風暖房機の大気測定や京都府条例に定める有害物質の測定
を行っています。
工場
京都
滋賀
測定項目
ばいじん
温風暖房機 SOx
NOx
ばいじん
温風暖房機 SOx
NOx
単位
g/m3N
m3N/h
ppm
g/m3N
m3N/h
ppm
規制値
0.30
0.23
180
0.20
1.2
180
実測値
0.026
0.038
78
0.099
0.016
75
測定日:(京都)2016年1月6、7日(滋賀)2016年2月8日 2015年度目標
2015年度実績
評価
評価に対する補足
本来業務に即した実施計画の立案促進と、
その内容の質向上アドバイスを行う。
部署により温度差はあるが、前年度よりも改善されている。
○
ISO2015年改定により、本来業務に即した活動が期待される。
EMS推進会議の定期的な実施によるEMS推進者の環境意識向上
推進会議を実施し、推進者の意識向上を図った。
○
環境意識向上のために一定の役割を果たした。
クレーム品のムダ排除による環境負荷低減する。
クレーム費における部品費の上期実績調査と、下期実績の低減活動
○
2015年度下期実績は、同上期実績を下回るものとなった。
製品アセスメント社標準を改定し、
ライフサイクルアセスメントへの展開を検討する。
標準改訂し運用を開始した。
○
基本部品を対象に有害な製品含有化学物質の使用率の低減
現状調査を実施し検討を開始した。
×
対応を進めるも、実際に手配変更までには至らなかった。
REACH規則対応のために実施する物質調査の回答率向上と、取引先様からの質問事項等のサポートを継続する。
目標値を上回る調査回答率であった。
○
今後もサポート業務を継続する。
未提出の取引先様に協力依頼を行う。
着実に提出率は向上したが、全取引先様からの提出には至らなかった。
×
グリーン調達ガイドラインのHP開示と実施状況に基づく取引先評価
取引先へのEMS認証取得支援活動展開中
○
再資源化率98.5%(京都)、99%(滋賀)以上を達成する。
滋賀:99.5%で目標達成できたが、京都:97.8%で未達
×
京都工場については、再資源化率向上に向けて、順調に一般廃棄物を削減してきたが、
もう一歩踏み込んだ活動が必要となってきた。
2015年度は新しく3Rの取り組みを実施した。
京都工場と滋賀工場の定期パトロールの実施(工場ごとに年4回)
パトロールの確実な実施により、一般廃棄物削減や梱包資材の再利用など効果があった。
○
今後も、廃棄物以外にも目線を広げ、定期的に実施する。
京都府地球温暖化対策条例への対応として、事務用品グリーン購入を推進する。
購入サイト見直し等により事務用品グリーン購入率は上昇し、
環境配慮製品の購入率は2014年度より上昇した。
○
環境啓発活動を積極的に行う。
・地域貢献活動への積極的参加
地域貢献活動への積極的参加
京都工場のごみゼロ運動を5/26、10/13実施
また、滋賀工場のごみゼロ運動を9/14実施
長岡京市環境フェアへの展示
○
CO2排出量削減と、
エネルギー原単位を前年比1%改善する。
エネルギー原単位を前年比1%改善する。
前年比 京都工場−11%、滋賀工場−5%、全社−8%
○
CO2排出量を前年比1%削減する。
前年比 京都工場−5%、滋賀工場−0.4%、全社−3%
○
全社では目標を上回った。
予定された設備投資完了
省エネ法に基づいたエネルギー使用の合理化
製造部門の工数低減活動のCO2排出量換算
○
滋賀工場の工数低減活動のエネルギー換算を見える化する。
部品出荷に関わる
「緩衝材及びダンボール」について、
「梱包材購入金額」の
原単位で前年水準(114下期平均)
を維持する。 月平均2.33kg/百万円
2.32kg/百万円
○
引続き、
ダンボール箱の再利用率向上と梱包方法見直し等に取り組む。
製品出荷に関わる
「梱包材」について、
「製品売上高」等の原単位で前年水準を維持する。
(EF車の梱包見直しなど)
梱包に関するクレームを考慮して、目標を0.51kg/台とする。
0.37kg/台
○
雨天時の養生や積雪地への対応を考慮しながら、簡易養生に取り組む。
取引先様に対し、協力依頼を実施した。
ゼロエミッション
(再資源化率99%以上)
を達成する。
・再資源化率99%達成計画の立案と実施
・一般廃棄物の削減
・分別廃棄の徹底
・省資源と、資材(事務用品含む)購入抑制
・省エネ法に基づいたエネルギー使用の合理化
・各部署ごとに重点的取り組みテーマの設定と実施
・適切な原単位の設定と目標設定
・日常業務における業務の効率化
・環境投資の実施(環境会計の考え方を導入)
「禁止物質の不使用・非含有宣言書」提出率向上
原単位改善のための業務改善
・エネルギー使用量のデータ把握と活用 ・TPMの定着によるライン安定稼動
製品/部品輸送に伴う省エネ、省資源について原単位で改善する。
・適切な原単位の設定と目標設定
・納入、出荷に伴って発生する廃棄物の削減
・納入、出荷に伴って発生するエネルギー削減
4
dB
dB
dB
dB
実測値
測定日:(京都)2016年2月8日 (滋賀)2016年3月8日
環境目的(2014年∼ 2016年)
グリーン調達を実施する。
・製品含有化学物質管理体制の確立
・REACH規則対応の強化
・取引先支援の強化
・業者選定表(選定基準)へのグリーン調達項目の明示と実施
定期的に敷地境界において悪臭測定を実施しています。
規制値
滋賀工場では、浄化槽排水処理施設を設置し、工場の汚水及び工程排水
を浄化しています。浄化した水は、近隣河川の支流水路に放流していま
す。京都工場でも、適正処理を行った後、下水道へ排水しています。
(PRTR移動量)
環境活動を事業活動のひとつとして位置づける。
・各部署のEMS実施計画の充実
・各部署へのEMS推進者の配置と育成
・環境法令遵守
8:00∼18:00
騒音
18:00∼22:00
8:00∼18:00
騒音
18:00∼22:00
単位
水 質
化学物質
11千m3
測定項目
測定日:(京都)2016年2月5日(滋賀)2015年11月11日
(PRTR排出量)
ニチユ三菱
フォークリフト
臭 気
定期的に敷地境界での騒音測定を実施しています。
・環境設備投資(省エネ投資)の実施
・エネルギー削減につながる業務の遂行及び業務の効率化
「他社パレット使用の削減(廃却パレット費用測定による)」
と
「通い箱化率向上」
を図る。
京都:費用日当たり24.7%減 滋賀:排出量16.4%減
○
部品出荷用梱包材への再利用率向上を図る。
部品出荷梱包材向上に向けての現状分析を実施、
ダンボール箱の再利用が進んだ。
○
通い箱化率向上
専用パレット化推進
○
展開機種を含め現状調査を継続し、対応を検討する。
5
2 0 1 6
環境専門部会の活動
製品環境部会
リチウムイオン電池搭載エレトラック
登坂速度
30%
築地市場をはじめ全国の市場で活躍するバッテリー式構内運搬車
アップ
「エレトラック」。
その電源にリチウムイオンバッテリーの採用が始
2014年排出ガス規制
(*1)
に適合した新開発の
「GREEN ADVANCED
まっています。
DiESEL」
エンジンを搭載しました。
コモンレール、EGR(*2) 、DOC(*3)
車両の高性能化や高効率化が図れるほか、
リチウムイオンバッテ
の採用と高度なエンジンコントロールにより、
ターボレスで低回転域
リーは補水メンテナンスが不要で手間もかからず衛生的。市場には
の力強さを維持しながら、排出ガス規制をクリア。
これにより、
オペ
ピッタリです。
電気代
44%
ダウン
レータの繊細なアクセルワークにリニアに反応する高い操作性を実
現し、
同時に燃費も20.4%
(当社3.5At車従来車比)
向上させています。
さらにDPF(*4)レスを実現し、後処理装置のメンテナンスは不要です。
また,今回から標準装備されたPOWER/SOFTモード切り換えスイッ
チにより,現場や作業内容に応じて低燃費・低騒音優先のSOFTモー
※弊社稼動パターンによる
従来鉛バッテリーターレとの比較
■電池密閉構造
ドを選択することで、
より一層のCO2排出量削減が期待できます。
〈メリット〉バッテリー液漏れがなく、補水不要
〈導入効果〉環境対応、
メンテナンス費の削減
*1 特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(通称:オフロード法)
*2 Exhaust Gas Recirculation:排気ガス再循環
*3 Diesel Oxidation Catalyst:ディーゼル用酸化触媒
*4 Diesel Particulate Filter:ディーゼル微粒子除去フィルタ
■定置式急速充電器による切替式充電
〈メリット〉充電口1 ヶ所で5台を充電
〈導入効果〉充電場所の確保、人件費の削減
■使用電力量の効果
〈メリット〉消費電力量、充電電力量の削減
〈導入効果〉使用電力量の削減、CO2排出量の削減
鉛式電池・Li‐ion 電池性能比較
登坂速度
鉛電池
Li-ion 電池
メリット
6.1km/h
8.3km/h
30% アップ
メンテナンス
補水が必要
不要
補水費用の削減
バッテリ液による路面の損傷・汚染無し
稼働サイクル数
29 回
26 回
サイクル数では少し劣るが
容量低下時のパワーダウン無し
充電時間
搭載式 7.2 時間
充電電力量
7.4kWh
4.1kWh
電気代が 44% ダウン
寿命
1200 サイクル
3000 サイクル
急速充電による連続稼働が可能
定置式 約1∼2時間(急速)
搭載式 4時間(普通)
急速充電の場合、最大約1/8に
短縮でき、普通充電の時間も短縮
モノレール工作車
de2G4対応 防爆タイプ
1.0∼3.0t積
都市モノレールの保守現場で人知れず使用されるモノレール工作車。
防爆仕様は、化学工場などの危険度区域Zone2での荷役作業を可
営業運転終了後、
基地から保守現場まで走行、
営業運転開始までに
能とするため、電装品を防爆構造とし、防爆検定de2G4 をクリアして
基地に帰還します。
都市部での深夜運転のため、
特に環境面に配慮、
います。今回の
「プラッター 80型モデルチェンジ」
にあたっては、
『省
電動モータをバッテリにより駆動し低騒音設計を行っています。
エネ』
をコンセプトのひとつとして取組んでおり、防爆仕様において
も標準仕様と同様に、
《特にエネルギ消費が大きい荷役機能の効率
化》
と省エネモードを選択できる
《ECOスイッチ》
を採用をしました。
さらに今回のモデルでは、走行/荷役モータには、高効率のIPMモー
タを採用。
モータには温度センサを内蔵し、意図しない発熱を直接
監視しモータを保護しており、
メンテナンス費用の低減・高効率化・
安全性向上を実現しました。
コントローラー
6
FBR25-30に標準装備の
方向指示器
走行/荷役モータ
安全増防爆構造の
バッテリー
7
2 0 1 6
環境専門部会の活動
物流・梱包部会
省エネルギー部会
1.
サービス部品出荷梱包材への再利用
A重油から都市ガスへのエネルギー転換
フォークリフト補修部品の出荷時には、運送途上での破損回避のため、
まゆ玉状の緩衝材やエアーマットを緩衝材として使用しますが、専用品
工場の温風暖房機4台をA重油から単位発熱量当たりのCO2排出係数の小さい都市ガスへエネルギー転換することにより77t/年のCO2を削減
を取引先様より購入しています。一方で当社で取引先様より購入している生産用部品にも同様のまゆ玉状の緩衝材やダンボールが使用されて
しました。
また、A重油貯蔵用の地下タンクを撤去することができ環境負荷の低減に繋がりました。
おり、
それらは廃棄処分していました。当社では、
この廃棄処分している緩衝材等に着目し、使用が可能なものを選別して再利用することで梱包
材コストダウンと廃棄物削減につなげました。
なお、
そのままでは再利用できない薄手のダンボールや状態の悪いものはシュレッダー処理して
上水道管の改修 ∼水漏れ対策∼
緩衝材として使用するよう再利用率を高める工夫も行っています。
滋賀産機工場の地中埋設配管を気中配管に変更することにより、
6㎥/日の漏水の削減と漏水の早期発見を可能にすることができ
ました。
シュレッダー処理
段ボール
サプライヤー納品のエアーマットと段ボール
環境保全部会
1.
ごみゼロ運動
地域住民の方々のご理解があってこそ、私たちは、毎日生産活動に励むことができます。京都工場では、地域住民の方々への感謝の気持ちを込
めて、工場周辺の清掃活動を、年2回行っています。
(2015年度においては、5月26日と10月13日)
もともとは毎年5月に長岡京市で行われる530
(ごみゼロ)運動への協力という位置づけでしたが、最近では当社京都工場の環境活動のひとつとして定着し、2回ともそれぞれ約200名の参加
ダンボール箱
(シュレッダー再利用分別)置き場
シュレッダー再利用梱包材
お客様へ向けた出荷梱包状況
がありました。
また、昨年度から、独自の取り組みとして、滋賀工場周辺の清掃活動を始めました。
(9月14日実施、約50名参加)地域貢献活動に
参加することは、従業員の環境意識向上につながります。今後も、当社で取り入れることができそうな活動を検討していきたいと考えています。
2.パトロールの実施と一般廃棄物の減量
各自治体では最終処分場の確保が大きな問題となっており、当社も地域社会の一員として、毎年計画を作成して、廃棄物の減量に取組んできま
した。京都工場では、3年前まで、一般廃棄物の排出量が年間30トンを超えていました。そのため、分別に関する説明会や定期的な「環境パト
ロール」
を実施することで、
リサイクル可能な紙類やプラスチック類の分別を進めており、昨年度は約18トンまで削減することができました。滋賀
滋賀工場で発生したまゆ玉状の緩衝材を京都工場の部品出荷に再利用
2.車体出荷梱包材削減
工場でも、同様に
「環境パトロール」
を実施しており、
ゴミ分別、3R、省エネ、5Sなど環境に寄与する改善を職場にお願いすることにより、職場の環
境意識啓発を図りました。各職場では、独自の改善や工夫が見られることもあり、今後も
「環境パトロール」
を継続していきます。
3.パレット廃棄量削減
車体出荷時に従来は車体全体をラップ養生して出荷していました
生産用部品納入時には取引先から木製パレットにて納入されてい
が、機能上支障ない部位についてはラップ養生を削減し、廃棄物削
る部品もあり、その中には当社用パレットでないものも混入する
減や養生作業時間短縮につながりました。
さらに削減の余地は無い
ケースがあり、廃却せざるを得ませんでした。中には再利用可能な
か確認と社内トライを継続しています。
パレットも多く、廃棄物削減の観点から取引先様へ呼びかけ、納品
時のついでに廃却予定パレットの中から選別引取りのご協力を開
始させていただきました。
8
京都工場ごみゼロ運動
滋賀工場ごみゼロ運動
環境パトロール
9
1
地域社会とのかかわり
2
環境マネジメントシステム
①長岡京市環境フェアへの参加 ①環境監査
長岡京市の「環境都市宣言」
を契機として、地球温暖化の防止をはじ
め、環境意識の向上を広く市民に啓発することを目的に、毎年開催され
ており、2015年度においては、10月3日に長岡京市立中央公民館で開催
されました。
当日は、環境問題を意識した各
種の体験・展示コーナーが設けら
れるとともに、農産物即売が催さ
れ、長岡京市に本社を置く当社も、
これに出展し環境への取組みにつ
いて情報公開を行いました。
年2回の内部監査を実施し、年1回の認証機関による外部審査を受審
することにより、環境マネジメントシステムの維持・向上及び継続的改善
など、ISOが業務改善のツールとして有効に活用されているか確認して
います。
西山森林整備推進協議会主催
の「西山森林ボランティア」に参加
しました。
この活動は、西山森林整
備事業への関心を高め、市民や事
業者等と協働で森林整備を進め、
西山の緑と水を保全していくこと
を目的に、毎年開催されています。
2015年度においては、10月25
日に開催され、当社従業員有志が参加して、西山キャンプ場周辺で、生
い茂った木の伐採や枝打ちを行いました。
④長岡京市環境経済部
農林振興課の活動への協力
長岡京市農林振興課において
は、西山森林整備組合の事務局と
して活動されており、
マキの販売を
されています。その保管にあたっ
て、直置き保管による湿気吸収予
防のため、当社で使用済みの木製
パレットをご利用いただきました。
10
④緑のカーテン
事業活動に伴って生じた廃棄物は、
処理を委託する場合であっても、
処
理責任は排出事業者が負うことになりますが、
適正に処理されているかどう
か、
当社従業員が毎年、
廃棄物処理業者数社を現地確認することに努めて
います。
夏の節電・省エネ対策のひとつ
として、工場建物の温度上昇を和
らげるため、
ゴーヤ栽培による
「緑
のカーテン」づくりに取り組みまし
た。栽培した土には、工場敷地内
で発生した落ち葉を堆肥化したも
のを混ぜています。
4
環境マネジメントシステムの継続的改善を図るため、
現任監査員の力
量向上を図る
「レベルアップ研修」
を10月22、
23日に実施しました。
ISO2015年改定に対応していくため、
9月7日に
「役員向け説明会」、
11
月24、
25日に
「管理職向け研修会」
を実施しました。
④緊急事態への準備
各工場では、
事故や緊急事態が顕在化しないよう予防措置を講ずると
ともに、緊急事態が発生した場合に備え、環境に著しい影響を及ぼす設
備のある職場において、
定期的に
「緊急時対応訓練」
を実施しています。
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環境負荷低減への取り組み
社会貢献活動
①献 血への協力
京都工場、滋賀工場では、毎年、赤十字血液センターの要請に応じて
献血活動を実施しています。2015年度においては、京都工場で計253
名、滋賀工場で計59名の参加がありました。今後も、社会貢献活動の一
環として継続的に協力していきます。
①CO2削減/ライトダウンキャンペーンへの参加
環境省主催の「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」
に参加しました。6
月22日の「夏至ライトダウン」
と7月7日の「クールアース・デー ライトダウ
ン」
において、京都工場では19時までの退社を呼び掛け、地球温暖化対策
への動機づけを行いました。
また、滋賀工場でも、同日、時差勤務職場を
除き、20時までの退社を呼び掛けました。
③周辺水路の清掃美化活動への参加
滋賀県では、毎年7月初旬に「び
わこを美しくする運動」が繰り広げら
れ、地元自治会による地域清掃が
実施されています。2015年度にお
いては、6月28日に、隣接する2つの
自治会で実施された地域清掃活動
に参加しました。当日は、午前8時に
集合し、滋賀工場に隣接する水路を
受け持ち範囲として、地域住民の皆さんとともに、堆積した泥・砂、水草な
どを水路から回収しました。
⑥産業廃棄物処理施設の現地確認
②監査員教育
③ISO2015年改定に関する研修等実施
②森林ボランティア
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②eco検定(環境社会検定試験)の受験奨励
⑤EMS推進者の配置とEMS推進会議の実施
各職場におけるEMSに関する問題解決、改善活動の支援・推進を図
ることを目的に、2014年度に引続き、各職場に
「EMS推進者」
を配置しま
した。推進者の方々には、各職場のゴミの分別、省エネ意識の徹底、
EMS実施計画の推進等において、率先して協力をしてもらいました。
また、環境管理責任者(事務局)主催で定期的に開催される
「EMS推
進会議」において、他職場のEMS活動やISO2015年度版改定を含む
EMSに関する情報などについて情報共有し、EMS活動の向上、効率化に
役立ててもらいました。
近年、
「環境教育の入門編」
として企業で幅広く活用されている
「eco
検定」
について、従業員の環境意識向上を目的に、受験奨励を行いまし
た。
(合格者に受験料の一部補助)2015年度の検定では、19名の合格
者がありました。
③PCB廃棄物への対応
PCB廃棄物は関連法令に従って適切に保管・管理するとともに、
所定の
期限までに無害化処理を行う必要があります。
京都工場では、
高濃度1台、
低濃度9台のPCB廃棄物を保管していましたが、
2015年度中に後者の処理
が完了しました。
前者についても、
事前登録を済ませており、
処理委託先か
ら連絡があり次第対応できるよう準備を行っています。
②厚生 施 設を地 域へ開放
京都工場では、
「乙訓消火技術
協議会」や「長岡京ガラシャ祭」、
ゲートボールなど各種団体からの
依頼に応えグランドを貸し出して
おり、地域活性化のお手伝いをし
ています。
③近隣の中学校からの職場体験学習の受け入れ
2015年9月7日から11日まで、滋
賀工場近隣の中学校から、
「 職場
体験学習」の中学生を受け入れま
した。当社滋賀工場の概要を知っ
ていただき、現場で業務内容につ
いて理解を深めていただきました。
将来、就きたい職業を考えていた
だく際の参考になれば幸いです。
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