オープンデータを活用した都道府県幸福度調査

東京大学 大学院 JEITA講座 電子情報学特論Ⅰ
オープンデータを活用した
都道府県幸福度調査
データから考える地方創生
2016年7月11日
日本ユニシス株式会社
総合技術研究所
横田 賀恵
1
はじめに
2
都道府県幸福度ランキングとは
3
ランキングの解析方法
4
都道府県幸福度ランキング分析システム
5
地域分析例
1
はじめに
人口減少と超高齢化
我が国の人口動態と将来推計
(万人)
(%)
14,000
45
実績値
推計値
37.7
12,000
39.9
38.8 39.4
40
36.1
33.4
35
31.6
10,000
29.1
26.1
8,000
30.3
30
26.8
25
23.0
20.2
6,000
20
17.4
14.6
15
12.1
4,000
2,000
10.3
4.9
5.3
5.7
6.3
7.1
7.9
9.1
10
5
0
0
1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2014 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 (年)
14歳以下
15~64歳
65歳以上
人口
人口
人口
高齢化率
出典:総務省「情報通信白書」 2014年
※2010年までは総務省「国勢調査」(年齢不詳人口を除く)、2014年は総務省
「人口推計」(12月1日確定値)、2015年以降は国立社会保障・人口問題研究所
「日本の将来推計人口(2012年1月推計)」(出生中位・死亡中位推計)
3
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地方創生
まち・ひと・しごと創生法 概要(目的)第一条
少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、
東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を
確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、まち・ひと・
しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施する。
内閣官房
まち・ひと・しごと創生本部
過去の地域活性化策と異なる点

「全国一律」や「バラマキ」ではなく、地域の特性に応じた対策を地域が主体と
なって推進する必要がある

一時的な効果ではなく、持続的な具体策が求められる

経験と勘を頼りにするのではなく、客観的なデータで分析し、PDCA
サイクルを回して結果を出せるように進める
4
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なぜデータ分析が必要なのか?
 客観的な事実をみつける
 新しい事実をみつける
データを使って事実を証明する
データはたくさん
あるけど、どうやって
見ればいいのかわ
からない
データ分析・可視化
強みや弱みが
わかった!
情報抽出
5
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2
都道府県幸福度ランキングとは
都道府県幸福度ランキングとは
 (一財)日本総合研究所の企画「地域の幸福をどう創るかを考え
そのためのフレームワークを提示しデータも揃えてみよう」という趣旨に
賛同し参加
 国や自治体が提供しているオープンデータなどを元に人々の幸福感・
生活満足感に影響を及ぼすと考えられる指標を選定
様々なデータを自治体、地域住民にわかりやすい表現に加工
経産省
総務省
文科省
国交省
オープンデータ
デ
ー
タ
収
集
・
加
工
基本指標(5指標)
健康分野(10指標)
文化分野(10指標)
仕事分野(10指標)
生活分野(10指標)
教育分野(10指標)
追加指標(5指標)
※2014年版
ラ
ン
キ
ン
グ
算
出
7
フ
レ
ー
ム
ワ
ー
ク
検
証
地
域
状
況
を
客
観
的
に
把
握
サービス改善
地方公共団体
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都道府県幸福度ランキング指標
 幸福に影響を及ぼす60の指標を総合的に選定
追加
基本
•
•
•
•
•
健康
人口増加率
県民所得
選挙投票率
食料自給率
財政健全度
•
•
•
•
•
 医療・福祉
 運動・体力
幸福度
教育
平均寿命
信金利回り
女性労働力
自殺死亡率
子供の運動
文化
 学校
 社会
 余暇・娯楽
 国際
生活
仕事
 個人(家庭)
 地域
 企業
 雇用
8
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都道府県幸福度ランキング指標(2014年版)
基本指標
分野
健康
文化
人口増加率
領域
県民所得
選挙投票率
現行指標
財政健全度
先行指標
医療・
福祉
生活習慣病
受療者数
気分障害受療者数
産科・産婦人科
医師数
ホームヘルパー数
高齢者ボランティア
活動者比率
運動・
体力
健康寿命
平均歩数
健康診査受診率
体育・スポーツ
施設数
スポーツの
活動時間
余暇・
娯楽
教養・娯楽支出額
余暇時間
常設映画館数
書籍購入額
NPO認証数
国際
外国人宿泊者数
姉妹都市提携数
語学教室にかける
金額
海外渡航者率
留学生数
雇用
若者完全失業率
正規雇用者比率
高齢者有業率
インターンシップ
実施率
大卒者進路
未定者率
企業
障碍者雇用率
製造業労働生産性
事業所新設率
特許等出願件数
本社機能流出・
流入数
個人
(家庭)
持ち家比率
生活保護受給率
待機児童率
一人暮らし
高齢者率
インターネット
人口普及率
地域
汚水処理
人口普及率
道路整備率
一般廃棄物
リサイクル率
エネルギー消費量
地縁団体数
学校
学力
不登校児童生徒率
司書教諭発令率
大学進学率
教員一人あたり
児童生徒数
社会
社会教育費
社会教育学級・
講座数
学童保育設置率
余裕教室活用率
悩みやストレスの
ある者の率
平均寿命
信用金庫貸出
平均利回り
女性の労働力
人口比率
自殺死亡率
子どもの運動能力
仕事
生活
食料自給率
教育
追加指標
9
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3
ランキングの解析方法について
複数のデータを扱うための処理
収集したデータはそのままの状態ではデータ同士の比較や集約が困難
収集したデータでやりたいこと
問題点
集めたデータごとに比較したりグルー
プにまとめて評価したい
データをただ並べただけでは目的を達成することは難しい
健康寿命
待機児童率
平成22年
平成23年
北海道
71.61
0.016521
青森県
71.145
0
岩手県
71.34
0.005198
複数の異なるデータの比較
グループ化したデータの評価
・・・
・・・
・・・
各データごとの重要度を加味した評価
・・・
健康寿命と待機児童率は
そのまま比較できない
11
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データの正規化
 それぞれの評価指標は異なった調査からデータを集めているため比較するには
データを調整する必要がある
(例)1人あたり県民所得は金額(円)、人口増加率は伸び率(%)
⇒ そのまま比較できない
 標準変化量でデータを正規化する
健康寿命
待機児童率
平成22年
平成23年
北海道
71.61
0.016521
青森県
71.145
岩手県
71.34
正規化
健康寿命
待機児童率
平成22年
平成23年
北海道
-0.71596
-0.83941
0
青森県
-1.42126
0.653793
0.005198
岩手県
-1.12549
0.184025
・・・
・・・
 標準変化量(Z-Score)とは
平均値からの距離を標準偏差の何倍であるかを示した値
標準変化量(Z) = (x - 平均) ÷ 標準偏差
x:標準変化量を求める数値
12
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データの重みづけと集約
正規化した個々の指標を集約する2つポイント
 指標の方向を合わせる
 適切な重みづけをする
 指標の方向を合わせる
個々の指標値を幸福度に貢献するほど大きな数になるように方向をそろえる
(例)待機児童数は値が小さい方が幸福度に貢献する
⇒ 指標値の正負を入れ替えることで方向を合わせる
 適切な重みづけをする
方向を合わせた指標を均等加重する
⇒ 均等加重した指標の合計値を都道府県別幸福度ランキングとする
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ランキングの算出手順
~1/3~
1. 幸福度に貢献するほど大きな数になるよう指標の方向をそろえる(正負を設定)
(例1) 健康寿命は大(大きい方が良)
(例2) 待機児童率は小(小さい方が良)
2. 指標ごとに47都道府県のデータの平均と標準偏差を求める
平均
AVERAGE(セルの範囲)
標準偏差
STDEVP(セルの範囲)
健康寿命
待機児童率
大
小
平均
72.08202
0.007234
標準偏差
0.659287
0.011064
北海道
71.61
0.016521
青森県
71.145
0
岩手県
71.34
0.005198
数値評価
(小:小さいほうが良
大:大きいほうが良)
← AVERAGE(xx:xx)
← STDEVP(xx:xx)
・・・
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ランキングの算出手順
~2/3~
3. 指標ごとに47都道府県のデータの標準変化量(Z)を求める
標準変化量(Z) STANDARDIZE(x,平均,標準偏差)
x:標準変化量を求める数値
(例1) 1.で数値評価が大のとき、Z
(例2) 1.で数値評価が小のとき、Z × -1
4. 47都道府県ごとに標準変化量(Z)の合計を求める(幸福度の算出)
合計 SUM(セルの範囲)
幸福度
健康寿命
待機児童率
大
小
数値評価
(小:小さいほうが良
大:大きいほうが良)
北海道
-0.77192
71.61
0.016521
青森県
-3.58719
71.145
0
岩手県
-0.62823
71.34
0.005198
・・・
↑
↑
↑
SUM(xx:xx)
Z
Z × -1
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ランキングの算出手順
~3/3~
5. ランキングを算出する
ランキング RANK(x,範囲,順序)
x:ランキングを求める数値
「範囲」は3. 4.で求めた標準変化量(Z)のセル範囲を指定する
「順序」は並び替え方法を降順か昇順に指定できる
 降順 0または省略
 昇順 0以外の数値 例えば1
総合
健康寿命
待機児童率
北海道
41
33
41
青森県
45
44
1
岩手県
39
40
28
・・・
RANK(x,範囲,順序)
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外れ値の解釈
 平均値 ±(3×標準偏差)の範囲外に観測される値を候補とする
→外れ値の候補となったデータを吟味
(±2σの場合もある)
【例】 留学生数:東京都・大分県など
正規化の方法として標準変化量を用いたため、外れ値などの極端な値
が指標全体に影響する可能性がある
 外れ値を多く含む北海道・東京都・沖縄県を除いた44府県を対象に、同じ枠組
みでランキングを計算(順位相関係数を確認)
 外れ値の影響を受けにくい順序数で正規化してランキング
標準変化量を用いた総合指標は頑健であると判断
17
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欠測値の解釈
2014年版の欠測データ
1.
2.
3.
4.
「生活習慣病による受療率」の福島県のデータ
「気分障害患者数」の福島県のデータ
「下水道処理人口普及率」の福島県、岩手県のデータ
「教員一人当たり児童生徒数」の高校生徒数について
福島、茨城、栃木、東京、富山、福井、三重、滋賀、鳥取、
愛媛、宮崎、沖縄のデータ
※ 1~3は東日本大震災の影響によるもの
※ 一般に欠測データについては、過去のデータや関連する他のデータの傾向をもとにし
て予測し補完するが、この欠測は震災という不連続で突発的な事態であり、他のデ
ータを活用した補完が困難である。
47都道府県のデータ源をそろえることを第一と考え、欠測のあるデータを含む指標
は毎年調査できるとは限らない他のデータと同様に、直前のデータを指標値として採
用した。
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主成分分析の目的
各指標の相関構造を主成分分析で把握することで
一次元情報であるランキングからは得られない
二次元での各県の布置について考察する
32位
28位
4位
新潟県
岡山県
鳥取県
堅実
総合ランキングからは
各都道府県の順位
しかわからない
総合
ランキング
福井県
長野県
東京都
神奈川県
岡山県
地方
大都市
大阪府
•
•
•
鳥取県
福岡県
北海道
沖縄県
高知県
似た特徴がある県がわかる
関係が強い指標がわかる
ランキング化することで埋もれ
てしまった外れ値などの特徴
が表れる
奔放
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主成分分析とは
 複数の指標のデータを統合し、総合指標を作り出すための技法
 複数の変量を少数の軸(主成分)にまとめることでデータを解釈しやすくする
一つ一つの個体が最もバラバラになるような変量の重み付きの和をつくる
変量X₁
合成変量
(主成分₁)
合成変量
(主成分₂)
・
・
・
(主成分₁ )
Z1
X2
(主成分₂)
Z2
変量X₂
変量X₃
・
・
・
変量X60
※変量が60個の場合
0
-0.6
主成分₁ = a₁X₁ + a₂X₂ + a₃X₃ +・・・ +a60X60
X1
主成分の分散が最大
になるaを求める
固有ベクトル
20
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因子負荷量
 軸の解釈は分析者の主観的な判断
堅実
生活保護受給率
若者完全失業率
大都市
1人暮らし高齢者率
高齢者有業率
女性の労働力人口比率
学力
高齢者ボランティア活動者
持ち家比率
子どもの運動能力 大卒者進路未定者率
平均寿命
比率
健康寿命
余裕教室活用率
選挙投票率
1人あたり県民所得
大学進学率
待機児童数
生活習慣病受療者数
司書教諭発令率
正規雇用者比率
学童保育設置率
健康診査受診率
信用金庫貸出平均利回り
一般廃棄物リサイクル率
汚水処理人口普及率
社会教育費
体育・スポーツ施設数
自殺死亡率
語学教室にかける金額
海外渡航者率
インターンシップ実施率
本社機能流出・流入数
不登校児童生徒率
気分障害受療者数
製造業労働生産性
教養・娯楽支出額
人口増加率 平均歩数
書籍購入額 財政健全度
エネルギー消費量
地縁団体数
インターネット人口普及率
道路整備率
特許等出願件数
余暇時間
スポーツの活動時間
食料自給率
姉妹都市提携数
産科・産婦人科医師数
留学生数
悩みやストレスのある者の
社会教育学級・講座数
常設映画館数
NPO認証数
率
教員一人当たり児童生徒数
障碍者雇用率
外国人宿泊者数
データを横断的に
みて判断
地方
事業所新設率
ホームヘルパー数
奔放
21
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主成分スコア
堅実
富山県
長野県
石川県
岐阜県
静岡県
愛知県
滋賀県
埼玉県
千葉県
大都市
茨城県
群馬県
三重県
栃木県
山梨県
山形県
新潟県
島根県
鳥取県
香川県
神奈川県
広島県
奈良県
東京都
京都府
兵庫県
福井県
佐賀県
岡山県
山口県
宮城県
福島県
岩手県
秋田県
地方
愛媛県
熊本県 宮崎県
徳島県
大分県
福岡県
大阪府
鹿児島県
和歌山県
長崎県
青森県
北海道
高知県
沖縄県
奔放
22
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主成分スコアと因子負荷量の重ね合わせ
主成分スコア
(第二主成分)
0
福井県
長野県
1
東京都
因子負荷量
1
(第二主成分)
信金利回り
0.5
神奈川県
鳥取県
生活保護
女性労働力
受給率
持ち家
比率
0
大阪府
-1
-2
-2.5
福岡県
高知県
北海道
(第一主成分)
沖縄県
-2
-1.5
-1
-0.5
事業所
新設率
-1
-0.5
0
0.5
1
-1
1.5
教員当り
児童生徒数
ホームヘルパー数
(第一主成分)
-0.5
0
0.5
1
バイプロット
1.5
(第二主成分)
1
0.5
0
-0.5
-1
-1.5
-2
-2.5
(第一主成分)
-2
-1.5
-1
-0.5
0
23
0.5
1
1.5
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バイプロット
 主成分スコア(都道府県)と因子負荷量(指標)の
配置を重ねて表示
1.5
(第二主成分)
 影響の大きい指標がわかる
 各都道府県の課題や目
指すべき方向性がわかる
1
0.5
0
(第一主成分)
-0.5
-1
-1.5
-2
-2.5
-2
-1.5
-1
-0.5
0
0.5
24
1
1.5
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経年変化
2013年版と2014年版の全体ランキングを比較して指標
および手法の頑健性を確認
 スピアマンの順位相関係数を用いてランキングを比較
 主成分スコア、因子負荷量の移動量・相関係数を確認
 折れ線グラフ・棒グラフ等を利用して変化を確認
A県
B県
C県
D県
E県
H22
H23
H24
他の県と変動
が異なる場合
は測定ミスや
外れ値の疑い
A県
H25
B県
H22
25
C県
H23
D県
H24
E県
H25
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解析結果
 ランキングに影響を与えている指標は健康、仕事、生活、
教育分野に散らばっており現行指標と先行指標もほぼ等
しく影響を与えていた(文化分野の指標はランキングへの
影響が少なかった)
 経年変化についてはランキングの順位相関係数は0.95、
主成分スコアおよび因子負荷量の相関係数はすべて0.94
以上であり、相関構造に大きな変化はなかった
いくつかの指標間に相関があるが都道府県の特性を
表現する上で不適切ではなく指標の選定は妥当と判断
26
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4
都道府県幸福度ランキングの可視化
幸福度ランキング分析システムの目的
 幸福度ランキング本のデータ等を利用してシステム化
 より多様な視点で各都道府県を分析し、これまで気づきにく
かった都道府県の特徴や新たな課題発掘につながることを目
指す
ベース分析
分析
都道府県の幸福を考え
るための基盤となる60
の指標を客観的に分析
ビジュアライズ分析
可視化
分析した結果を、
グラフなどを使い
わかりやすく表現
分析結果を重ね合わせ
たり連携させることで
さらに踏み込んだ情報
を表示
 自治体や住民が地域の特徴を考える際に、深く広く思考
できるような情報を提供する
 自治体や住民に自らの地域の課題や他地域との比較を示し、
改善すべき方向性を見出す
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幸福度ランキング分析システムのご紹介(デモ)
 データビジュアライゼーション技術を活用し
直感的でわかりやすく表現
6
都道府県動向
 各都道府県の強み弱みがわかる
-12
 ランキングの地理的な特徴がわかる
 都道府県の位置づけと地理的な関係がわかる
 似た特徴がある都道府県がわかる
 他の都道府県と比較できる
1
-7
-2
3
8
-4
-9
都道府県内部分析
 各都道府県の課題や目指すべき方向性がわかる
 上位や下位との得点差から改善のしやすさ
(しにくさ)がわかる
29
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グラフ例
30
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グラフ例
31
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5
地域分析例
地域分析例1
女性の労働力人口比率と合計特殊出生率から
地域の特徴を捉える
33
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女性の労働力人口比率
 15歳以上の女性人口に対する女性労働力人口の比率
1~10位
11~37位
38~47位
出典:総務省統計局「国勢調査」 2010年
34
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合計特殊出生率
 15~49歳の女性の各年齢別出生率を合計したもの
1~10位
11~37位
38~47位
出典:厚生労働省「人口動態統計」 2014年
35
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女性の労働力人口比率と合計特殊出生率の特徴
女性の労働力人口比率
合計特殊出生率
1.57以上
1.41~1.56
1.40以下
49.56以上
45.99~49.55
45.98以下
中日本が高い
北海道・関東
・近畿が低い
西高東低
北海道・東北
・関東・近畿が低い
36
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女性の労働力人口比率 × 合計特殊出生率
2.00
合
計
特
殊
出
生
率
沖縄県
島根県 宮崎県
鳥取県
福井県
石川県
長崎県
和歌山県 山口県
1.42
兵庫県
奈良県
大阪府
北海道
分布図
埼玉県
京都府
東京都
1.00
41
合
計
特
殊
出
生
率
47
女性の労働力人口比率
長崎県
② 和歌山県
④
奈良県
秋田県
①
53
福井県
島根県
③ 埼玉県
女性の労働力人口比率
37
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女性の労働力率×出生率からみる都道府県の特徴
①女性の労働力率が高く出生率も高い
・女性が働きやすく、子育てがしやすい環境
②女性の労働力率は低いが出生率は高い
合
長崎県
福井県
計 ②
①
和歌山県
島根県
特
殊
出 ④奈良県
③ 埼玉県
秋田県
生
率
女性の労働力人口比率
・出生率は高いが、人口が流出している(総務省「国勢調査」より)
③女性の労働力率は高いが出生率は低い
・高齢化により医療・福祉施設が増えており、
女性の仕事が増えている
④女性の労働力率が低く出生率も低い
・仕事の指標が低く、未婚化、晩婚化、晩産化の
傾向がみられる
38
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埼玉県の内部分析
 女性の労働力率と合計特殊出生率がともに低い傾向にある大都市圏の中で
女性の労働力率が高い埼玉県について分析
40
30
20
10
2005年
出典:総務省統計局「国勢調査」 2010年
厚生労働省高齢者介護研究会「2015年の高齢者介護」報告書
地域経済分析システム(RESAS)
2010年
85歳以上
80~84歳
75~79歳
70~74歳
65~69歳
60~64歳
 都市部を中心に医療・福祉施設が増加
55~59歳
0
50~54歳
 高齢者人口の増加率が上昇し、2002年から2015年の
高齢者増加率は全国1位
50
45~49歳
埼玉県のその他の特徴
60
40~44歳
「医療・福祉」の増加率が高い
70
35~39歳
 産業別
増減
(%)
80
30~34歳
地方部より都市部(東京都23区に近い県南部)の
方が高く、65歳以上の特に都市部が高い
90
25~29歳
 市町村別
埼玉県 女性の労働力率の増減
(2005年・2010年比較)
労働力率
(%)
20~24歳
30~40代の労働力率が全国平均より低く、
65歳以上の労働力率は全国平均より高い
15~19歳
埼玉県の女性の労働力率の特徴
 年代別
8
7
6
5
4
3
2
1
0
-1
-2
2010年-2005年
出典:総務省統計局「国勢調査」 2005年
2010年
埼玉県は高齢者の増加により、特に都市部で比較的女性が働きやすい
医療・福祉施設が増加し、女性の労働力率が増加したと推察
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地域分析例2
都道府県幸福度ランキングから岡山県の特徴を抽出し、
その特徴を深掘りする
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地域分析例2
(例)岡山県
強み:生活
弱み:教育
弱みである「教育」を市町村別、
科目別に分析する
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分析の目的を設定
幸福度ランキングから
岡山県の弱みは教育
であることがわかった
勉強だけでなくスポーツも
できた方が良いのでは
学力テストの結果に加
えて体力テストの結果も
分析してはどうだろう
岡山県の中で倉敷市
はどれくらいの位置に
いるのだろう
学力テストの科目別に
分析してみよう
小学生と中学生
ではどれくらい違い
があるのだろう
高梁川流域の市町ごと
に結果をみてみよう
子どもの学力・運動体力向上
学力・運動体力テスト(小中学生)の結果を利用して
高梁川流域圏市町の特徴を相対的に評価
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データ選定・収集
 目的に関連する情報を収集する
【参考】
• e-Stat
• RESAS
• 岡山県統計分析課
• 高梁川流域圏データカタログ
など
データを組み合わせることで知識が広がる
運動能力に地域差
はみられるだろうか
学力と教諭数に
相関があるのでは
学力テスト結果
+教諭数
他にも所得等と
の組み合わせが
考えられる
運動体力テスト結果
+地理的特徴
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全国学力・体力・運動能力調査結果を活用した分析
 岡山県教育委員会からデータを取得
全国学力・学習状況調査結果
• 調査日:平成27年4月21日(火)
• 岡山県の実施状況(公立の合計)
小学校(6年生対象) 397 校 16,743 人
中学校(3年生対象) 162 校 16,690 人
全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果
• 調査実施期間:平成26年4月~7月
• 岡山県の実施状況(公立の合計)
小学校(5年生対象) 405 校(99.3%) 16,978 人
中学校(2年生対象) 171 校(98.8%) 16,810 人
岡山県教育委員会
http://www.pref.okayama.jp/site/16/
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調査項目
全国学力・学習状況調査結果
国語(知識) 国語(活用)
算数(知識) 算数(活用)
理科
全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果
実技に関する調査(新体力テスト8種目で実施)
握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、
50m走、立ち幅跳び、ボール投げ、
20mシャトルラン(中学校は持久走も可)
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グラフ作成例
 「学力」と「運動・体力」の関係を散布図で表現
小学生
久米南町
中学生
津山市
赤磐市
和気町
笠岡市
井原市
矢掛町
里庄町
真庭市
備前市
総社市
浅口市
鏡野町
美咲町 倉敷市
岡山市
勝央町
瀬戸内市
美作市
瀬戸内市
新見市
総社市
玉野市
備前市
運動・体力
運動・体力
吉備中央町
新見市
高梁市
玉野市
美咲町和気町 倉敷市
岡山市
津山市
真庭市
学力
鏡野町
美作市
浅口市
赤磐市
笠岡市
高梁市
井原市
学力
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グラフ作成例
 主成分分析
小学生
中学生
運動が
できる
20m
久
勉強が
できる
勝央町は算数が得意
里庄町 矢掛町 真庭市は
国語が得意
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可視化コンテンツ例
 標準変化量を棒グラフで表現
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考察
 ランキングおよび分析結果からわかったことを議論
ランキング、グラフから新たに発見した課題や気づきをまとめる
小学生と中学生で
結果がはっきり分か
れている
算数/数学【知識・活用】、
国語【知識・活用】は近い
関係がある
倉敷市は小学生は全
般的に平均的だが、中
学生は特に数学が低い
赤磐市は小学生の
学力・運動体力とも
に低いが中学生では
どちらも高くなっている
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2016年版 都道府県幸福度ランキング
 幸福度ランキングの枠組みで市町村単位の分析
全47都道府県幸福度
ランキング2016年版
2016年7月出版予定
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