2016年6月 新聞販売業の労働災害発生状況 - 佐賀労働局

新聞販売業の皆さまへ
新 聞 販 売 業 の 労 働 災 害 発 生 状 況
新聞販売業では、毎年20人以上の労働災害(休業4日以上の死傷災害「以
下同じ」。)が発生しています。平成27年は、前年に比べ6人減少しまし
たが、交通事故や転落災害により2名の方が亡くなられています。
平成23年∼27年(5年間で118人)の労働災害発生状況
■労働災害の推移
死傷者
■事故の型別労働災害発生状況
死亡災害
(人)
死亡
(人)
死傷災害
35
7
29
30
25
25
21
20
20
6
23
5
3
2
10
2
1
0
0
その他
4%
4
15
5
動作の反
動、無理な
動作
4%
墜落、転落
9%
23年
24年
0
0
25年
26年
1
転倒
29%
交通事故
54%
0
27年
・労働災害の9割近くは、配達中に発生している。
・事故の型は、54%が交通事故、29%が転倒災害で、この2の型で全体の8割以上を占めている。
・交通事故の9割近くがバイクでの配達中に発生している。
・月別では、雨の多い時期や寒い時期に多く発生している。
・年齢別では、60歳以上の方の災害が62%を占めている。
死傷者
(人)
■年齢別労働災害発生状況
■月別の労働災害発生状況
10歳代∼
20歳代
6%
30歳代
18
15
12
12 13
8
3
5
8
10%
12
11
9
6
15
14
40歳代
4%
8
7
5
60歳代以
上
62%
50歳代
18%
0
資料:労働者死傷病報告(休業4日以上)。
厚生労働省佐賀労働局・各労働基準監督署
【配達中の交通事故、転倒災害を防ぎましょう!】
1
バイク運転中、又は歩行中の交通労働災害を防ぐために
①
②
③
④
運転者はスピードの出し過ぎに注意し、カーブでは十分に減速しましょう。
運転者は車間距離を十分にとりましょう。
運転者は日の出前や薄暮の時間帯に限らず、日中でもライトを点灯しましょう。
運転者は朝刊配達時間帯など交通量が少ない場合でも、一時停止等の交通ルールを必ず守
りましょう。
⑤ 運転時及び歩行中は蛍光・反射シールの貼付、蛍光・反射ベストを着用するなど、他の者
が認識しやすい目立つ服装を心がけましょう。
⑥ 配達経路を事前に点検して、危険な箇所を洗い出して危険情報マップ(新聞配達ヒヤリ
マップ)を作成し、危険を予測した運転、行動を行いましょう。
2
配達、集金中の転倒災害を防ぐために
①
滑り止めのある靴を着用しましょう。また、靴は自分の足に合ったサイズのものを使いま
しょう。小さすぎる靴では足指が動かしにくく、バランスを崩したときに足の踏ん張りが
効かなくなります。逆に大きすぎる靴では歩行のたびに足が前後斜めに動いて、靴のつま
先やかかとが足の動きに追随できなくなります。
② 時間に余裕のある配達計画を立てて、慌てず、急ぐときほど落ち着いて足元に注意して歩
きましょう。また、滑りやすい場所では小さな歩幅で歩きましょう。
3
その他
熟練者や高年齢者の特性にも十分に配慮し、うっかり、ぼんや
り、思い込み、省略、ルール無視等の不安全行動を排除するため、
定期的に安全教育を行いましょう。
災害事例
事故の型
交通事故
転倒
転落
性別 年齢 休業見込み
災害の概要
男
58
1ヶ月
バイクで走行中、路面が雨で濡れている交差点を右折する際、バイクの後輪が滑り
転倒し右足を骨折した。
男
66
3ヶ月
バイクで片側2車線の道路を走行中、右側車線に進路変更したところ、右側車線を走
行してきた車と接触して転倒し右肩を骨折した。
男
65
死亡
バイクで走行中、配達先の敷地から一般道路に出た際、直進してきた車と衝突し翌
日死亡した。
女
67
2ヶ月
徒歩で配達中、雨で濡れていた路面で足を滑らせ転倒し右足を骨折した。
男
70
80日
配達先に設置されていた、足場の下の部分に躓き転倒した。
女
68
3ヶ月
徒歩で配達中、玄関タイルが凍結していたため、転倒し左足を骨折した。
男
88
死亡
徒歩で配達中、斜面から転落した被災者が発見された。