定量的ERMモデル構築支援

サービスカタログ 【定量的ERM]
[リスク管理】
定量的ERMモデル構築支援
リターンを得るためには、リスクを回避するだけでなく、とるべきリスクを選択して新たな事業機会とすることが求められます
ERM (Enterprise Risk Management)とは、企業などの組織体がその目的達成のために行う意思決定や業務遂行などにおけるすべ
てのリスクに関して、組織全体の視点から統合的・包括的・戦略的に把握・評価・最適化し、価値最大化を図るリスクマネジメン
トのアプローチです。
ERMの目的
COSO ERMの
フレームワーク
(2004)
内部環境
目標設定
事象の認識
リスク・アセスメント
リスクへの対応
子会社
ビジネス・ユニット
事業部門
組織全体レベル
ERMの構成要素
一般的にはCOSO ERMフレームワークが知られていますが、内部統制の観点
からダウンサイドのリスクを管理するものであるため、リターンの源泉とな
るリスクを積極的にとって全体最適や企業価値向上に結びつける視点は不十
分です。
営業利益や売上、キャッシュフローなどの価値指標の値を継続的に向上す
ることは、企業価値の向上につながります。経営環境がますます厳しくなる
昨今、リターンを得るためには、リスクを回避するだけでなく、とるべきリ
スクを選択して新たな事業機会とすることが求められます。
コントロール活動
本提案の
スコープ
情報とコミュニケーション
モニタリング
全体最適や企業価値向上の観点からは、企業財務の観点からのアプローチが必要
本ご提案では、企業全体のリスクを財務数値の観点で把握する定量的ERMモデルを構築し、全体最適や企業価値向上をご支援いた
します。報告の正確性やコンプライアンスなど、いわゆる内部統制に関する内容は実施済みを前提とします。
他社
営業利益等
・・・・・・
営業利益等
ビジネスユニット
共通
要因
個別
要因
ビジネスユニット
共通
要因
個別
要因
ビジネスユニット
共通
要因
ビジネスユニット
個別
要因
共通
要因
個別
要因
?
GDP
成長率
為替
レート
・・・・・・
デジタル
家電
普及率
マクロ要因(制御不能)
半導体
シェア
・・・・・・
業界共通要因
定量的ERMモデルのイメージ(電機業界の例)
定量的ERMモデルは、企業財務の観点からビジネス構造を定量的に
モデル化するものです。価値指標を左右するリスク要因を、各ビジネ
スユニットの個別要因、全社共通要因、業界共通要因、制御不能なマ
クロ要因などに分けて捉えることで、企業価値向上に必要な様々な評
価を可能にします。
貴社ビジネスをモデル化する際に、事業のリスクに見合った資本コ
ストを考慮するなどコーポレート・ファイナンスの理論を活用するこ
と、また、ベイジアン・ネットワークを応用して富士通総研が独自に
開発した事業価値評価の技法であるBusiness Modeling Engineering
を活用することが富士通総研のサービスの特徴です。
コーポレートガバナンスの強化が求められる昨今、上場企業は投資
家への説明責任をより強く求められます。定量的ERMモデルはアカウ
ンタビリティを高める取り組みとしても貢献を期待できます。
本コンサルティングの進め方
STEP1. (3~4w)
環境分析~検討スコープの決定
• 価値指標(営業利益、CF等)決定
• 全社共通/事業個別の主要な内部/外部要因洗い出
し、データ収集可能性の検討
• モデリング手法の決定
STEP2.(4~6w)
定量的ERMモデルの構築
•
•
•
•
収集データの基礎分析
モデリング(全社/各事業)
価値指標の確率分布算出/シミュレーション
算出結果の妥当性検証
STEP3.(2~3w)
モデル活用の試行
•
•
•
•
アウトプットの適用可能性検討
KPIの特定、目標達成確率の推定
最適施策の立案、事業計画の妥当性検討
事業ポートフォーリオ分析
など
http://www.fujitsu.com/jp/group/fri/services/business-services/business-consulting/assurance/menu.html
サービスカタログ 【定量的ERM]
[リスク管理】
定量的ERMモデルの活用イメージ
構築した定量的なモデルを用いることで、営業利益や売上、キャッシュフローなどの価値指標の値とその振れ幅がわかります。ま
た、影響を与える重要な要因もわかります。これらによって企業財務上のリスクの効率的なコントロールができます。
全社だけでなくビジネスユニット単位でも定量的に可視化できるので、事業の推進や撤退の検討に活用できます。
1. 社内の比較
各事業部門が作成した事業計画に対する実現可能性検証およびフィードバックを実施します。
営業利益などに与えるインパクトの大きい要因を指摘し、注意を促す
設定値
寄与度
(目標値)
営業利益
目標値 期待値μ 変動性σ 実現確実 VaR(99%)最大利益 赤字確率
営業利益
97.5
93
53
46.3%
14
197
4.14%
-12
79
91
40
72
69
58
197
106
94
145
113
116
127
…
営業利益(億円)
97.5
0
6
1
23
9
10
15
個
別
要
因
99%の変動幅
14
2.50%
120¥/$
0.98
75%
デジタル家電普及率
PC市場規模
1600
半導体シェア
25%
経済成長率
為替レート
半導体価格指数
…
収益変動性σ
45
…
共
通
要
因
各要因の収益変動への寄与
営業利益変動幅
1%
99%
97.5
…
本部目標
…
営業利益の確率分布
…
各事業ごとに策定され
た目標数値の実現可能
性を確率的に評価
共通要因の設定について全社的な
整合性をチェックし、統一する
…
…
97.5 億円
営業利益
2. 決算の評価
決算値と目標値の違いの原因となった要因を、定量的に可視化します。
外部要因が決算時
の状況であると既
知の場合の分布
外部要因の予測からの乖離が、範囲内に収まっていた?
収まっていない場合は予測手法を見直すべきと判断
営業利益 の確率分布
各要因の収益変動への寄与
全社目標
設定値
実現値
(目標値)
決算
営業利益
計画時
分布
この差が内部要因
(経営)
営業利益変動幅
1%
99%
2000
900
-244
3944
経済成長率
2.50%
2.20%
為替レート
120¥/$
119¥/$
半導体価格指数
0.98
1.22
デジタル家電普及率
75%
74%
PC市場規模
1600
1450
半導体シェア
25%
29%
120
15
450
180
200
300
1571
1815
803
1431
1385
1152
2129
1885
2897
2269
2315
2548
外部要因
共
通
要
因
1950
寄与度
…
1950
0
今期は望ましい方向にブレて収益に寄与したが、
リスクを減らすことはできないか?
営業利益(億円)
営業利益
97.5 億円
3. 他社との比較
目標収益が事業リスクに見合っているかという観点で同業他社と比較します。
収 益性 μ
公表数値目標から
算出した営業利益等
収
益
収 変動
益
性 性σ
μ
が
よい が高 低く
企 いほ て
業
ど
S社
リスクに見合った
平均的な収益性
御社
M社
T社
N社
A社
P社
H社
過去の収益性の変動
収益変動性σ
このカタログに掲載されている内容については、予告なしに変更することがありますのでご了承ください。
2008年10月
お問い合わせ先
株式会社富士通総研
第二コンサルティング本部
〒105-0022
ビジネスアナリティクス事業部
東京都港区海岸1丁目16番1号
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TEL:03-5401-8394
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