No. 180 - 山梨中央銀行

7
2016.
No. 180
県内勤労者の消費・貯蓄動向
~ 第 55 回くらしのアンケートから ~
要 約
…………………
1
1 家 計 の 状 況 ………………… 3
2 耐久消費財の購入状況 ………………… 4
3 外 食 ………………… 6
4 貯 蓄 ………………… 7
5 ロ ー ン 等 の 利 用 ………………… 9
6 夏 季 ボ ー ナ ス ………………… 10
7 お 中 元
…………………
12
8 夏休みの過ごし方
…………………
14
要 約
1.家計の状況
●
1 年前と比べた暮らし向きは、
「良くなっ
4.貯 蓄
●
た 」 が 6.5 %、「 悪 く な っ た 」 が 14.7 %、
「変わらない」が 78.8%。「良くなった」か
21 万円増加。
●
金」、「ゆうちょ銀行貯金」、「生命保険」の
り、昨夏(△ 8.5 )と比べて大きな変化は
順。今後増やしたい金融商品は、「銀行預
みられず。県内企業の景況感は悪化傾向に
金」、「ゆうちょ銀行貯金」、「投資信託」
あるほか、先行き不透明感も強い状況にあ
の順。
●
があり安心」がトップで、以下、「預け入
家計上の悩みは、「収入の伸び悩み」が
れ引き出しが自由」、
「利回りが良い」の順。
の順。1 位の「収入の伸び悩み」は約 6 割
に達しており、県内勤労者にとって、引き
5.ローン等の利用
●
続き所得環境の厳しさが家計上の主要な悩
みとなっている状況が窺われる。
耐久消費財のうち、主要家電品等で最も
●
多く、以下、
「自動車・家電品の購入」、
「教
育資金」の順。
●
以下、「パソコン」・「スマートフォン」(同
関」、「政府系金融機関」の順。
今後半年以内に購入希望のある耐久消費
6.夏季ボーナス
●
夏季ボーナスの予想は、2 年ぶりに「減
下、「パソコン」、「スマートフォン」、「タ
りそう」が「増えそう」を上回っており、
ブレット端末」の順。
県内企業の景況感悪化を背景に、勤労者の
ボーナス支給に対する見方はやや厳しく
3.外 食
月 3 回以内の利用が過半数を占め、平均
なっている。
●
利用回数は 2.2 回と、昨夏とほぼ同水準。
よく利用する店舗は「ファミリーレスト
ラン」がトップで、以下、「日本料理店」、
「ファーストフード」、「大衆食堂」の順。
1
借入先は「銀行」が最も多く、以下、
「月
賦・クレジット会社」、「銀行以外の金融機
財は「ハイブリッドカー」が最も多く、以
●
利用目的は「土地・住宅の購入」が最も
普及しているのは「薄型・ 3 Dテレビ」で、
順位)、「デジタルカメラ」の順。
●
ローン等の利用者は 29.2%で、平均借入
額は 1,100 万円。
2.耐久消費財の購入状況
●
貯蓄する際重視する点は、「元金の保証
感も改善の動きに足踏み感がみられる。
最も多く、以下、
「税金負担増」、
「物価上昇」
●
現在利用している金融商品は、「銀行預
ら「悪くなった」を引いた差は△ 8.2 とな
る。このようななか、県内勤労者の生活実
●
平均貯蓄額は 607 万円で、昨夏に比べて
平均手取り予想額は 39 万 8 千円と、昨
夏に比べて 1 万円の増加。
●
使いみちは「貯蓄」が最も多く、以下、
「買物」、「旅行・レジャー」、「ローン返済」
の順。
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
7.お 中 元
●
お中元を贈る予定者は、全体の 60.4%。
贈る件数は「 3 ~ 5 件」が最も多く、平均
件数は 3.7 件で昨夏をやや下回る。
●
1 件あたりの単価は、
「3,000 円程度」が
最多。平均単価は 3,837 円(昨夏 4,019 円)、
平均予算総額は 14,215 円(同 15,291 円)と、
ともに昨夏に比べて減少。
●
贈りたい商品は「ビール」(含むビール
券)がトップで、以下、
「ハム」、
「食用油」、
「お菓子」、「調味料」の順。
8.夏休みの過ごし方
●
「日帰り旅行」が最も多く、以下、「国内
宿泊旅行」、「スポーツ・健康づくり」、「帰
郷」、「海外旅行」の順。
●
「国内宿泊旅行」の宿泊日数は「 1 泊」
● 調査実施要領
が最も多く、昨夏との比較では「 3 泊」が
調査対象:県内の勤労者 1,088 名
上昇。
調査方法:当行の営業店を通じ対象者に依頼
回答者数:1,041 名(回答率 95.7%)
調査時期:平成 28 年 5 月下旬~ 6 月上旬
〈 回 答 者 内 訳 〉
年 代 別
内訳
項 目
20
30
40
50
回答者数
構成比
家族
性別
代
代
代
上
237人
256
250
297
22.8%
24.6
24.0
28.5
既
未
婚
婚
700
339
67.2
32.6
男
女
性
性
563
478
54.1
45.9
1,041
100.0
代
以
合 計
※ 合計には年代、家族構成未回答者を含む
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
2
1 家 計 の 状 況
生活実感は改善の動きに足踏み感
「収入の伸び悩み」がトップ
1 年前と比べた暮らし向きは、「良くなった」
家計上の悩み( 3 項目選択)は、「収入の伸
が 6.5%、「悪くなった」が 14.7%、「変わらな
び悩み」が最も多く、以下、
「税金負担増」、
「物
い」が 78.8%となった。この結果、
「良くなった」
価上昇」と続いた。
から「悪くなった」を引いた差は△ 8.2 となり、
上位 3 項目をみると、順位は昨夏と変わらな
昨夏(△ 8.5 )と比べて大きな変化がみられな
いものの、3 位の「物価上昇」が 12.4 ポイント
かった。
の大きな低下となったほか、2 位の「税金負担
県内企業の景況感は、国内景気が力強さを欠
増」も 4.9 ポイント低下した。その一方で、1
くなかで悪化傾向にあるほか、先行き不透明感
位の「収入の伸び悩み」は 4.7 ポイント上昇し、
も強い状況にある。このようななか、県内勤労者
約 6 割に達しており、県内勤労者にとって、引
の生活実感も改善の動きに足踏み感がみられる。
き続き所得環境の厳しさが家計上の主要な悩み
年代別にみると、「良くなった」の回答比率
となっている状況が窺われる。
は 20 代が最も高かった一方、「悪くなった」の
上記以外の項目をみると、「ローン返済」が
回答比率は 40 代が最も高かった。なお、「変わ
4.7 ポイント上昇したほか、
「交際費増加」、
「教
らない」の回答比率をみると、全体で 8 割弱に
育費増加」、
「医療費増加」もそれぞれ 1.5、1.2、
達しており、県内勤労者の生活実感にさほどの
0.9 ポイント上昇した。
変化はみられない状況にある。
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
(%)
100
75.7
16.4
78.8
14.7
0
10
20
30
40
50
(%)
70
60
55.1
59.8
7.9
50.6
45.7
6.5
49.0
79.7
36.6
11.4
25.5
8.9
26.7
84.3
9.8
23.1
5.9
24.6
74.5
19.0
17.7
6.5
22.4
76.9
18.0
13.9
14.8
5.1
2.4
3.0
3
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
2 耐久消費財の購入状況
0
スマートフォンが同率 2 位に
耐久消費財のうち、主要家電品など 20 品目
についてその普及状況をみると、最も普及し
20
40
60
(%)
100
80
87.8
薄型・3Dテレビ
88.9
86.8
パ ソ コ ン
87.3
ているのは「薄型・ 3 Dテレビ」(88.9%)で、
以下、「パソコン」・「スマートフォン」
(同順
位、87.3%)、「デジタルカメラ」(79.3%)の
82.5
スマートフォン
87.3
80.6
デジタルカメラ
79.3
順となった。上位 3 品目は普及率が 9 割弱と
なっており、同品目が広く普及していることを
75.4
カーナビゲーション
77.3
示している。
E
T
73.2
C
73.8
昨夏と比較すると、「スマートフォン」の普
及率が 4.8 ポイント上昇し、パソコンと同水
63.6
ブルーレイレコーダー
65.9
準となった。同品目の普及率を年代別にみる
と、20 代 が 95.4 %、30 代 が 95.3 %、40 代 が
90.4%、50 代以上が 71.4%となっている。昨
52.5
洗 浄 便 座
54.4
41.0
空 気 清 浄 機
45.2
夏と比べると、50 代以上で 58.1%から 71.4%
へと大幅に上昇しており、中高年層での普及が
進んでいる状況がみられる。また、「タブレッ
40.4
テレビゲーム機
40.8
28.2
タブレット端末
37.0
ト端末」も 28.2%から 37.0%と大幅に上昇し
ている。年代別にみると 20 代が 37.6%、30 代
が 36.7%、40 代が 41.2%、50 代以上が 33.3%
33.5
デジタルビデオカメラ
34.7
28.7
IHクッキングヒーター
27.7
となっており、昨夏と比べると 20 代と 40 代で
10 ポイント超の伸びとなっている。
27.0
食器洗い乾燥機
26.6
26.2
衣 類 乾 燥 機
21.9
17.9
ハイブリッドカー
21.2
17.1
地デジチューナー
浄
水
20.2
15.2
器
16.8
14.1
太陽光発電装置
家庭用生ゴミ処理機
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
14.3
2.9
3.0
4
ホームセンター・大型専門店がトップ
「ハイブリッドカー」が 1 位
耐久消費財を購入した店舗(複数回答)は、
「ホームセンター・大型専門店」が最も多く、
以下、「一般小売店」、「スーパー・ショッピン
グセンター」、「インターネット」、「通信販売」
の順となった。
「ホームセンター・大型専門店」は、購入比
率が 1.0 ポイント低下したものの、昨夏に続き
1 位となっており、耐久消費財が主に大型店で
購入されている状況にある。
2 位以下をみると、「スーパー・ショッピン
グセンター」の比率が低下した一方、
「インター
ネット」
、「百貨店」、「通信販売」は上昇した。
なお、「一般小売店」と「アウトレット」はほ
ぼ昨夏並となった。
このうち「インターネット」の比率は 3 割を
超えており、同項目が耐久消費財の購入手段と
して一般化してきている状況が窺われる。な
お、利用率を年代別にみると、20 代が 34.2%、
30 代 が 37.1 %、40 代 が 36.4 %、50 代 以 上 が
23.6%となっている。
今後半年以内に購入希望のある耐久消費財
(複数回答、3 品目以内)をみると、1 位は「ハ
イブリッドカー」で、以下、
「パソコン」、
「スマー
トフォン」、「タブレット端末」の順となった。
上位品目の動きをみると、「ハイブリッド
カー」が、昨夏同様 1 位となっている。年代別
に み る と 20 代 が 8.9 %、30 代 が 7.0 %、40 代
と 50 代以上が 8.8%となっており、年代によ
る大きな偏りはみられない。2 位の「パソコン」
は、6.5%から 7.2%に上昇しており、特に 20
代で購入意欲が高まっている。また、「スマー
トフォン」は、昨夏と同水準であるが、年代別
にみると 30 代と 50 代以上で比率が上昇してい
る。なお、
「タブレット端末」は 7.4%から 5.5%
に低下しており、年代別では 20 代の購入意欲
低下が目立っている。
上記品目以外の動きをみると、比率が上昇し
た品目は「薄型・ 3 Dテレビ」、「ブルーレイレ
コーダー」、
「食器洗い乾燥機」であった。一方、
低下した品目は「デジタルビデオカメラ」、「デ
ジタルカメラ」、「空気清浄器」であった。
0
10
20
30
40
50
60
70
80
75.5
(%)
90 100
0
5
10
9.0
8.4
ハイブリッドカー
74.5
49.8
パ
ソ
コ
6.5
7.2
ン
50.0
36.8
34.1
6.5
6.5
スマートフォン
7.4
タブレット端末
5.5
29.8
32.4
19.7
20.5
12.0
アウトレット
7.8
食器洗い乾燥機
デジタルビデオカメラ
3.6
2.7
5
5.1
2.9
4.7
4.7
4.3
空 気 清 浄 機
14.2
7.7
4.0
ブルーレイレコーダー
薄型・3Dテレビ
デジタルカメラ
(%)
15
3.1
3.5
4.4
2.9
3.9
2.9
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
3 外 食
外食の利用回数は月 2 ~ 3 回が最多
利用店舗はファミリーレストランがトップ
家族での外食の利用状況をみると、全体の
よく利用する店舗( 3 項目以内)は、「ファ
77.8%が毎月 1 回以上利用しており、その比率
ミリーレストラン」がトップで、以下、「日本
は昨夏(78.2%)と比べて若干低下した。
料理店」、「ファーストフード」、「大衆食堂」と
内訳をみると、「月 2 ~ 3 回」が 34.1%と最
続いた。昨夏と比較すると、
「日本料理店」、
「大
多で、以下、「ほとんどしない」(22.2%)
、「月
衆食堂」、「中華料理店」の比率が上昇した一
1 回」( 20.8%)、「 4 ~ 5 回」(15.2%)、「 6 回
方、「ファミリーレストラン」、
「ファーストフー
以上」(7.7%)と続いており、月 3 回以内の利
ド」、「西洋料理店」は低下した。
用が過半数を占めた。また、平均利用回数は 2.2
なお、「その他」の比率は 45.3%と半数近く
回で、昨夏(2.3 回)とほぼ同水準であった。
を占めており、利用店舗の多様化が窺われる。
なお、年代別の平均利用回数は、30 代が 2.5
同項目の回答(自由記述)をみると回転寿司と
回と最も多く、以下、20 代と 40 代が 2.2 回、
ラーメンショップが多く、手軽でかつ比較的安
50 代以上が 2.0 回となっている。
価に利用できる便利さが支持されている。
よく利用する外食店舗( 3 項目選択)
(%)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
(%)
100
昨夏
19.6
20.8
17.7
18.8
20.9
25.0
36.0
12.8
34.1
26.6
15.2
14.8
37.6
7.7
18.4
16.1
11.8 5.7
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
今 夏
21.8
22.2
11.4
38.2
33.8
9.8
29.5
8.6
5.6
全体
全体
20代
30代
40代
50代
以上
ファミリー
レストラン
66.1
64.3
66.2
67.6
66.4
57.9
日本料理店
30.3
33.6
32.5
27.7
26.8
45.5
ファーストフード
30.3
28.7
34.2
36.3
31.2
15.8
大 衆 食 堂
20.1
22.1
19.8
21.5
23.6
23.2
中華料理店
20.3
21.6
22.4
23.4
19.6
21.2
西洋料理店
14.2
14.0
14.8
15.6
12.4
13.5
そ
50.6
45.3
43.9
52.0
44.4
41.8
16.6
19.2
23.7
の
他
6
4 貯 蓄
平均貯蓄額は 607 万円
利用している金融商品のトップは銀行預金
現在の貯蓄額の分布をみると、「100 万円以
利用している金融商品(複数回答)は、「銀
下」が最多で、以下、「101 万円~ 200 万円」、
行預金」が 96.3%と最も多く、以下、
「ゆうちょ
「201 万円~ 300 万円」、「401 万円~ 500 万円」、
銀行貯金」、「生命保険」、「投資信託」、「個人年
「801 万円~ 1,000 万円」の順となった。
金」、「財形預金」の順となった。
また、平均貯蓄額は 607 万円(昨夏 586 万円)
利用率を昨夏と比較すると、
「個人年金」、
「投
で、昨夏に比べて 21 万円増加した。
資信託」などで上昇した一方、「国債などの債
年代別の平均貯蓄額をみると、20 代が 190
券」、「ゆうちょ銀行貯金」、「銀行預金」、「生命
万円(昨夏比 1 万円増)、30 代が 465 万円(同
保険」などで低下した。
37 万円増)、40 代が 601 万円(同 58 万円減)、
年代別に利用率をみると、「銀行預金」は各
50 代以上が 1,079 万円(同 30 万円増)となっ
年代とも 95%前後と高い利用率を示している。
「ゆうちょ銀行貯金」、「国債などの債券」、「生
ている。
命保険」、「個人年金」は年代が高くなるに連れ
て利用率が上昇する一方、「財形預金」は年代
が低いほど利用率が高くなっている。
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
(%)
100
0
10
20
30
40
50
60
70
80
(%)
90 100
3.3
18.5
17.7
13.1
6.7 10.9 5.9 4.0 6.7 7.5
5.7
18.4
17.9
12.6
7.3 9.2 5.6 4.8 7.5 6.9
6.9
96.3
67.8
2.9
41.3
32.3
43.5
18.4
2.5
2.5
1.7
0.9
0.0
0.0
9.4 4.3 5.1
33.4
8.2
28.2
2.8
16.2
15.1
18.3
20.6
8.7 9.1 6.3 4.0 6.0 7.5
1.6
26.3
3.3
11.9
15.2
12.8
10.7
9.5 8.2 5.8 10.7 7.8
14.6
4.1
22.9
9.8
8.2 8.2 8.2 5.8
12.3 5.2 6.5 10.6 10.6 5.2
13.2
19.2
10.7
7.3
5.2
4.6
1.9
信
7
託
商
品
1.7
1.2
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
今後増やしたい金融商品も銀行預金がトップ
重視する点は「元金保証」がトップ
今後増やしたい金融商品(複数回答)は、
貯蓄をする際、重視する点( 3 項目選択)は、
「銀行預金」がトップで、以下、「ゆうちょ銀行
「元金の保証があり安心」がトップで、以下、
「預
貯金」、「投資信託」、「個人年金」、「株式」の順
け入れ引き出しが自由」、「利回りが良い」、「利
となった。
用金融機関が自宅から近い」、「値上がりが期待
昨夏と比較すると、
「生命保険」、
「個人年金」、
できる」の順となった。
「外貨預金」などの比率が上昇した一方、「投資
昨夏と比較すると、「預け入れ引き出しが自
信託」、「銀行預金」、「財形預金」などの比率は
由」、「利回りが良い」、「勤務先が利用金融機関
低下した。
と取引している」などが上昇した一方、「元金
年代別にみると、各年代とも「銀行預金」の
の保証があり安心」、「利用金融機関が自宅から
比率が高くなっている。また、昨夏と比較する
近い」、「利用金融機関のサービスが良い」など
と、「銀行預金」は 20 代で、「個人年金」は 20
が低下した。
代、30 代で、「生命保険」は 40 代での上昇が
昨夏との比較を年代別にみると、「元金の保
目立っている。なお、男女別でみると、「銀行
証があり安心」はすべての年代で比率が低下し
預金」、「株式」は男性の、「ゆうちょ銀行貯金」
た。一方、「預け入れ引き出しが自由」は 20 代
は女性の比率が各々高くなっている。
で 8.2 ポイント、30 代で 6.2 ポイント上昇し、
「利回りが良い」は 30 代で 7.0 ポイント上昇す
るなど、若い世代では安全性よりも流動性や収
益性を重視する傾向がみられた。
今後増やしたい金融商品の推移
(%)
80
銀行預金
67.8
70
貯蓄する際重視する点( 3 項目まで選択)
(%)
60
元 金 の 保 証
あ
り
安
預
け
入
引き出しが自
50
が
心
れ
由
利 回 り が 良 い
40
ゆうちょ銀行貯金 18.4
投資信託 16.2
個人年金 14.6
30
20
10
株 式 10.7
財形預金 9.8
0
24 年夏
25 年夏
26 年夏
27 年夏
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
28 年夏
利用金融機関が
自 宅 か ら 近 い
値 上 が り が
期 待 で き る
利用金融機関の
サービスが良い
勤務先が利用金融機関
と 取 引 し て い る
利用金融機関が
勤務先から近い
利用金融機関に
友 人、 知 人 が い る
利用金融機関が
集金にきてくれる
そ
の
他
50 代 昨夏
以 上 順位
全体
20 代
30 代
40 代
65.2
56.5
65.2
64.4
72.7
1
47.2
53.2
49.6
42.8
44.1
3
45.9
45.1
50.4
46.0
42.8
2
23.2
24.5
19.5
21.6
26.6
4
20.0
22.4
20.3
20.8
17.2
5
13.5
13.9
9.8
15.2
15.2
6
9.6
9.3
9.0
12.0
8.4
8
7.6
7.2
9.4
6.0
7.7
7
5.2
4.6
4.7
4.8
6.4
9
2.4
0.4
1.2
4.4
3.4
10
0.3
0.4
0.4
0.0
0.3
-
8
5 ローン等の利用
平均借入額は 1,100 万円
(%)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
ロ ー ン 等 の 利 用 状 況 を み る と、 利 用 者 は
29.2%で、平均借入額は 1,100 万円となった。
利用目的(複数回答)は、「土地・住宅の購
30.1
69.9
29.2
70.8
入」が最も多く、以下、「自動車・家電品の購
20.8
入」、「教育資金」と続いた。
79.2
昨夏と比較すると、利用者の比率は 0.9 ポイ
27.7
72.3
ント低下し、平均借入額も 56 万円減少した。
また、利用目的では、
「自動車・家電品の購入」、
43.2
56.8
「土地・住宅の購入」、「教育資金」などの比率
25.9
が上昇した反面、「教育資金以外の生活資金」、
74.1
「旅行・レジャー」、「財テク資金」で低下した。
一方、借入先(複数回答)は、「銀行」が最
も多く、以下、「月賦・クレジット会社」、「銀
行以外の金融機関」、「政府系金融機関」の順と
なった。昨夏と比較すると、
「銀行」、
「勤務先」、
ローン等の借り入れ先・利用目的
「その他」、「月賦・クレジット会社」の比率が
( 複数回答 )
上昇した反面、「政府系金融機関」、「銀行以外
(%)
の金融機関」の比率は低下した。
全体
20代
30代
40代
50代
以上
土地・住宅の購入
65.7
20.8
71.4
75.0
76.0
自動車・家電品の購入
29.3
62.5
30.0
26.0
12.0
金
9.4
20.8
1.4
7.7
12.0
教育資金以外の生活資金
2.4
2.1
0.0
3.8
2.7
旅 行 ・ レ ジ ャ ー
2.4
0.0
2.9
1.9
4.0
財
金
0.3
0.0
0.0
1.0
0.0
他
2.7
0.0
0.0
2.9
6.7
行
68.0
45.8
72.9
72.1
72.0
16.2
20.8
10.0
19.2
14.7
10.1
8.3
8.6
13.5
8.0
6.7
6.3
2.9
5.8
12.0
務
先
2.4
2.1
2.9
1.0
4.0
そ
の
他
5.7
18.8
5.7
1.9
2.7
これらを年代別にみると、ローン利用者は
利
40 代が最も多く、以下、30 代、50 代以上、20
代の順となっており、平均借入額は、20 代 514
目
代以上 1,004 万円となった。
用
万 円、30 代 1,462 万 円、40 代 1,180 万 円、50
また、利用目的は、20 代では「自動車・家
的
電品の購入」が 1 位に、30 代以上では「土地・
教
育
テ
資
ク
資
住宅の購入」が 1 位となった。
そ
なお、借入先は、すべての年代で「銀行」が
借
銀
り
月賦・クレジット会社
入
銀行以外の金融機関
れ
住宅金融支援機構等
政 府 系 金 融 機 関
先
勤
1 位、「月賦・クレジット会社」が 2 位となっ
ている。
9
の
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
6 夏季ボーナス
手取り額は減額予想に転じる
平均手取り予想額は 39 万 8 千円
昨夏と比べた今夏のボーナス(手取り額)の
手取り予想額は、
「 1 ~ 20 万円」が最も多く、
予想は、「増えそう」が 8.9%、「減りそう」が
以 下、「21 ~ 30 万 円 」、「31 ~ 40 万 円 」、「41
12.7%となり、2 年ぶりに「減りそう」が「増
~ 50 万円」の順となった。
えそう」を上回った。
昨夏と比較すると、「21 ~ 30 万円」、「41 ~
両比率の差(「増えそう」-「減りそう」)は、
50 万円」、「51 ~ 70 万円」、「71 ~ 100 万円」、
△ 3.8 と昨夏の 0.1 から 3.9 ポイント悪化して
「101 万円以上」の比率が上昇、
「 1 ~ 20 万円」、
マイナスに転じた。県内企業の景況感悪化を背
「31 ~ 40 万円」が低下した。
景に、勤労者のボーナス支給に対する見方はや
平均手取り予想額は 39 万 8 千円(昨夏 38 万
や厳しくなっている。
8 千円)と、昨夏に比べて 1 万円の増加となった。
年代別にみると、20 代、30 代では「増えそ
年代別にみると、20 代が 30 万 3 千円(昨夏
う」の比率が「減りそう」の比率を上回る一方、
26 万 7 千円)、30 代が 38 万 4 千円(同 38 万 4
40 代、50 代以上では「減りそう」の比率が「増
千円)、40 代が 43 万 8 千円(同 44 万 2 千円)、
えそう」の比率を上回っている。なお、昨夏と
50 代以上が 47 万 2 千円(同 48 万 3 千円)で、
の比較では、すべての年代において「増えそ
昨夏比では 20 代が 3 万 6 千円の増加、30 代が
う」の比率が低下しており、これまで高まりつ
横ばい、40 代、50 代以上が各々 4 千円、1 万
つあったボーナス増額に対する期待感が、幅広
1 千円の減少となっている。
い年代で弱まっている状況にある。
0
10
20
30
40
50
13.5
60
73.1
70
80
(%)
100
90
13.4
0
10
78.4
30
23.4
20.7
8.9
20
18.4
75.1
5.4
5.5
80.5
83.4
73.6
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
60
70
17.5
(%)
100
90
15.5
13.0
9.5
2.6
16.0
13.3
9.6
3.0
17.6
19.9
80
28.6
22.1
18.4
6.0
1.4
0.0
12.3
9.7
1.3
10.1
20.6
10.0
50
12.7
23.5
14.8
40
9.5
11.2
16.4
22.6
19.3
17.4
14.1
20.6
16.4
10.0 10.6
16.2
18.3
16.0
19.6
4.1
11.4
16.1
7.0
20.9
10
「貯蓄」への配分割合が 2 年連続上昇
ボーナスの使いみちは、「貯蓄」の比率が最
(%)
0
も高く、次いで「買物」、「旅行・レジャー」、
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
5.8
「ローン返済」となり、昨夏と順位に変動はな
48.9
20.8
12.6
7.4
4.5
かった。
5.5
0.8
昨夏と比較すると、
「貯蓄」、
「買物」、
「教育費」
51.9
22.2
16.0
3.6
の比率が上昇しており、特に「貯蓄」は 2 年連
4.9
4.6
続の上昇となった。一方で、
「旅行・レジャー」、
52.2
21.1
13.0
4.2
10.8 10.4 9.6
4.9
「ローン返済」、「その他」の比率は低下した。
年代別にみると、各年代とも 1 位は「貯蓄」、
45.7
18.6
45.5
21.1
2 位は「買物」、3 位は「旅行・レジャー」と
なった。昨夏と比べると、30 代以上で「買物」
10.5
9.2
8.5
5.2
の比率が上昇した。なお、20 代における「貯蓄」
の上昇が目立っており、先行きに対する不透明
感が強まるなか、若年層が将来に備えてボーナ
スの貯蓄割合を高めている様子が窺われる。
(%)
60
49.6
50
44.4
46.5
47.3
46.9
48.7
48.9
20.2
20.8
44.7
40
30
22.1
21.3
21.1
20.7
11.9
11.7
12.2
8.9
8.6
8.6
5.7
6.3
6.3
20
10.9
10
8.5
6.4
21.8
19.0
13.3
13.8
13.8
7.1
7.4
7.5
7.4
6.0
5.6
5.1
5.8
12.6
0
21 年夏 22 年夏 23 年夏 24 年夏 25 年夏 26 年夏 27 年夏 28 年夏
11
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
7 お 中 元
贈る件数は平均 3.7 件
平均単価は 3,837 円、平均予算は 14,215 円
今夏、お中元を贈る予定のある人は 60.4%で、
1 件 あ た り の 単 価 は、「3,000 円 程 度 」 が
昨夏(60.3%)とほぼ同水準となった。
48.9%と最も多く、次いで、「5,000 円程度」が
贈る件数は「 3 ~ 5 件」が最も多く、以下、
37.3%と、この両者で 8 割超を占めた。
「 2 件以下」
、
「 6 ~ 9 件」、「10 件以上」、「件数
昨夏と比較すると、「2,000 円程度」、「3,000
未定」の順となった。昨夏と比較して、「 3 ~
円程度」、「7,000 円程度」の比率が上昇した反
5 件」が上昇した一方、「 6 ~ 9 件」が低下し、
面、「5,000 円程度」、「10,000 円程度」、「15,000
平均贈答件数は 3.7 件(昨夏 3.8 件)と、昨夏
円以上」の比率が低下しており、平均単価は
をやや下回った。
3,837 円と昨夏(4,019 円)に比べて 182 円低
年代別にみると、贈る予定のある人の比率
下した。
は 20 代 が 37.4 % に 止 ま っ てい る 一 方、30 代
このように、平均贈答件数が前年をやや下回
では 53.3%、40 代では 66.9%、50 代以上では
り、平均単価も低下したことから、平均予算総
79.4%となっており、年齢が高くなるに連れて
額は 14,215 円と、昨夏(15,291 円)に比べて 1,076
お中元を贈る比率が高くなっている。
円減少した。
また、贈る件数は、20 代、30 代では「 2 件以下」
なお、年代別の平均単価は、20 代が 3,315 円、
が、40 代、50 代以上では「 3 ~ 5 件」がそれ
30 代 が 3,470 円、40 代 が 3,909 円、50 代 以 上
ぞれ最も多くなっており、年代別の平均贈答件
が 4,177 円となっており、また、平均予算総額
数は、20 代が 2.4 件、30 代が 2.8 件、40 代が 3.8
は、各々 7,968 円、9,730 円、14,873 円、19,655
件、50 代以上が 4.7 件となっている。
円となった。
0
10
20
30
40
22.8
22.1
22.9
24.8
50
60
3.6
0
10
39.7
8.4
39.6
10.5
20
30
40
50
47.0
60
70
80
90
(%)
100
1.3
2.7
0.5
40.1
48.9
1.5
1.6
0.2
37.3
62.6
19.5
57.5
0.0
1.2
0.0
21.8
0.4
20.4
2.0
32.2
46.7
2.3
13.6
2.0
7.7
33.1
2.4
19.9
(%)
100
3.0
10.2 5.5
0.4
22.6
90
4.2
6.1
0.0
28.2
80
7.9
3.3
21.3
70
34.1
12.9
10.1
11.6
0.0
0.0
0.0
1.8
3.7
0.6
30.3
31.1
51.2
2.5
1.3
0.0
20.6
2.4
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
56.1
4.7
40.2
51.3
12
例年上位を占める品目の支持率が上昇
(%)
お中元に贈りたい商品( 5 品目まで選択)は、
「ビール」(含むビール券、以下同じ)がトップ
で、以下、
「ハム」、
「食用油」、
「お菓子」、
「調味
料」の順となった。
0
ビ
ー
ハ
10
20
30
ム
26.3
28.2
27.4
27.8
食
用
油
お
菓
子
調
味
料
18.9
21.6
類
18.6
19.2
順位が入れ替わるなど変動が大きかった。支持
率をみると、上昇した品目は 12 品目で、この
うち「調味料」が 2.7 ポイントと比較的大きな
上昇幅となった。一方、低下した品目は 8 品目
で、このうち「直送生鮮品」が 3.3 ポイントと
麺
お茶 ・ コーヒー
17.7
18.4
果
18.8
17.3
など、例年上位を占める品目で支持率の上昇が
みられた。
なお、上位品目を年代別にみると、各年代と
も 1 位は「ビール」で、昨夏から順位に変動は
なかった。一方、30 代では「お茶・コーヒー」
ワ
物
イ
15.0
16.2
ン
石鹸 ・ 洗剤
14.2
13.4
清涼飲料水
14.5
12.5
が 4 位、50 代以上では「麺類」が 4 位と、年
代によって特徴的な動きがみられた。
煮
お中元に贈りたいものベスト5
順位
1
20 代
30 代
40 代
50 代以上
ビ ー ル
ビ ー ル
ビ ー ル
ビ ー ル
商
品
貝
10.7
12.2
券
10.8
11.7
13.5
10.2
直送生鮮品
(含むビール券) (含むビール券) (含むビール券) (含むビール券)
2
食 用 油
お 菓 子
お 菓 子
ハ
3
ハ
食 用 油
ハ
食 用 油
4
5
13
ム
お菓子
調 味 料
調 味 料
お 茶 ・
コーヒー
ム
ム
カタログギフト
8.6
9.0
缶
9.4
8.0
日
詰
本
酒
麺
類
調 味 料
調 味 料
4.8
6.2
海苔 ・ しいたけ
などの乾物類
3.3
4.0
洋
4.9
3.7
食 用 油
酒
米 ・ 穀物類
60
23.7
25.8
比較的大きな低下幅となった。今夏の傾向とし
て、「ハム」
、「食用油」、「お菓子」、「調味料」
50
48.9
47.7
ル
昨夏と比較すると、「ビール」は引き続き 1
位となったものの、全 20 品目のうち 14 品目で
40
2.2
1.6
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
8 夏休みの過ごし方
「日帰り旅行」がトップ
(%)
夏休みの過ごし方(複数回答)は、「日帰り
40
旅行」が 38.1%を占めトップとなり、以下、
「国
38.6 38.1
35
内宿泊旅行」、「スポーツ・健康づくり」、「帰
郷」、「海外旅行」の順となった。なお、「特に
32.6
30
27.5
予定なし」は、31.6%となっている。
31.6
26.2
25
昨夏と比較すると、「スポーツ・健康づくり」
が 2.9 ポイントと比較的大きな上昇幅となって
20
16.6
いる一方、「国内宿泊旅行」、「海外旅行」、「特
13.7
15
13.6 14.0
に予定なし」がそれぞれ 1.3、1.3、1.0 ポイン
10
ト低下している。
年代別では、20 代、30 代で「日帰り旅行」
4.8
5
が、40 代、50 代以上では「特に予定なし」が
1.9 2.3
帰
0
3.5
トップとなっている。年代が低いほど「日帰り
旅行」を、年代が高いほど「特に予定なし」を
郷
選ぶ割合が高くなっている。昨夏と比較すると、
20 代で「特に予定なし」の低下、30 代で「ス
ポーツ・健康づくり」の上昇が目立った。
「国内宿泊旅行」の宿泊日数をみると、
「 1 泊」
が 47.2%と 5 割弱を占め、以下、
「 2 泊」
(37.9%)
、
「 3 泊」
(13.3%)、「 4 泊以上」
(1.5%)となって
おり、昨夏と比べて「 3 泊」の上昇が目立った。
夏休みの過ごし方(複数回答)
(%)
日帰り旅行
国内宿泊
旅
行
スポーツ・
健康づくり
帰
郷
海外旅行
そ
の
他
特に予定なし
20
代
46.0
28.3
18.6
11.4
4.2
3.0
24.9
30
代
44.1
25.8
19.9
20.3
3.5
2.0
25.4
40
代
32.8
27.6
16.4
16.0
2.4
1.6
33.6
50 代以上
31.0
23.9
12.5
9.1
3.7
2.7
40.7
全 体
38.1
26.2
16.6
14.0
3.5
2.3
31.6
山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
14
15
●
●
界 遺
産
世
発行/山梨中央銀行 山梨中央銀行 調査レポート 2016.7
編集/山梨中銀経営コンサルティング 〒400-0031 甲府市丸の内一丁目 20 番 8 号 TEL(055)224-1032
再生紙を使用しています
~美
しい富士山を未来 へ ~