大豆情報No.2(H28.7.5)

第2号
平成28年7月5日
発行 仙北地域振興局農林部
農業振興普及課
Tel:0187-63-6110
適期の中耕・培土で初期生育の安定化
-梅雨期に突入!明渠を再点検しましょう!-
1.作業進捗状況
管内の大豆播種作業は、盛期が6月13日(平年比遅5日)、終期が7月1日(平年比遅13
日)となりました。6月30日現在の大豆定点ほ場(大仙市花館)の生育は、主茎長9.6cm
で本葉展開1葉期を迎えています。降雨により播種日が分散されたため、ほ場により生育差
が大きいものの、初期生育は概ね順調に進んでいます。現在、梅雨期を迎えていることから、
排水対策を徹底するとともに適期の中耕・培土や雑草防除に努め、生育の安定化を図りま
しょう!!
2.中耕・培土
中耕・培土は①雑草防除、②湿害回避、③倒伏防止の効果があり、大豆の生育向上を図る
上で重要な作業であることから、ほ場が過湿となりやすい梅雨時期であっても作業適期を逃
さずに実施しましょう(図-1)。
遅い時期(開花期頃)の中耕・培土
は断根等による生育停滞などの悪
影響を及ぼす場合があります。
本葉1葉
初生葉
子葉
図1-1
図1-2
図1-3
内容
中耕
培土(1回目)
培土(2回目)
実施時期
初生葉、本葉1葉が
展開した時
本葉2~3葉が
展開した時
本葉6~7葉が
展開した時
高さの目安
子葉が隠れない程度
初生葉が隠れない程度
(子葉が隠れる程度)
本葉1葉目の節が隠れない程度
(初生葉が隠れる程度)
図-1
中耕・培土の実施時期および高さの目安
水 尻 にし っか り つなぎ ま し ょう
4.排水対策
梅雨期の降雨による湿害を回避するため、
ほ場周囲に明渠(排水溝)を施工します。明
渠の深さは15~25cm程度とし、確実に排
水口に接続します。既に施工している明渠も
耕起や播種作業等により部分的に崩れていな
いか確認しましょう。また、落水口が排水溝
よりも高い場合は、落水口を掘るなどして低
くし、枕地の畦が排水を妨げるような場合は、
明渠の確認
畦切りを行い排水路を確保します。
と補修を!
5.少雨による出芽不良への対応(リュウホウの場合)
少雨等の影響で出芽不良となり、やむを得ずまき直しをする場合は、遅くとも7月上旬ま
でに行います。播種量は10kg/10a(播種粒数の目安:33,300粒/10a)に設定し、畦幅
や株間を狭めるなどして生育量を確保します。
6.除草対策
当面の雑草防除は中耕・培土により行うが、梅雨時期の中耕・培土は実施が遅れたり作業
精度が低下して雑草を抑えられなかった場合などは、大豆生育期処理除草剤を使用します。
大豆の草丈を上回る場合には選択性茎葉処理除草剤を使用します。
薬剤の種類により使用可能な時期等が異なるので使用基準に注意します。
1)ノビエ、メヒシバ等のイネ科雑草が優占する場合
除草剤名
使用量
(10a当たり)
10a当たり
希釈水量
使用時期
ポルトフロアブル
200~300ml
100L
ノビエ3~8葉期 収穫30日前まで
ナブ乳剤
150~200ml
100~150L
ノビエ3~5葉期 収穫30日前まで
ワンサイドP乳剤
75~100ml
70~100L
ノビエ3~5葉期 収穫60日前まで
2)タデ類、アメリカセンダングサ等の広葉雑草が優占する場合
除草剤名
使用量
(10a当たり)
10a当たり
希釈水量
使用時期
雑草の生育初期~6葉期
(大豆2葉期~6葉期)
収穫45日前まで
注1)大豆バサグラン液剤は、ツユクサやエノキグサ等には効果が劣るため、発生草種に注意する。
注2)大豆バサグラン液剤使用の適用品種はリュウホウとする。
注3)タデ類(草丈45cm以下)以外の雑草多発ほ場では除草効果が劣る。
注4)本剤は高温時や、高日射時、また間違った処理方法だと薬害が出やすいので、使用に際して
はラベル等をよく読み正しく使用する。
注5)本剤の使用回数1回。
大豆バサグラン液剤
100~150ml
100L
3)イネ科及び広葉雑草の両方が発生している場合
前述したイネ科用選択性除草剤と大豆バサグラン液剤との体系処理を行います。