英国のEU離脱を巡る騒動のなか 英国のEU離脱を巡る騒動のなか

楽読
(ラクヨミ)
2016年7月6日
Vol.
1,117
英国のEU離脱を巡る騒動のなか、
英国のEU離脱を巡る騒動のなか
堅調な推移となったアジアのリート
6月23日に行なわれた英国のEU(欧州連合)離脱の是非を問う国民投票の結果、離脱派が勝利したことを
受け、直後には投資家のリスク回避姿勢が強まり、世界的に株式やリートなどのリスク資産が大きく下落しま
した。その後、緩やかに下落前の水準へと価格を戻す動きとなるなか、アジアを代表する香港やシンガポー
ルのリートは、大きく上昇する展開となりました。
その背景として、国民投票後の市場の混乱を受けて、米国の追加利上げ時期が後ろ倒しになるとの見方が
あります。加えて、香港やシンガポールは、欧州との貿易量が相対的に少ないことから、英国のEU離脱によ
る経済への影響が限定的とみられることもあり、資金の逃避先として、相対的に分配金利回りの高い香港や
シンガポールのリートが選好されたとみられます。
特に堅調となった香港では、物件の新規供給が限定的となるなか、オフィス需要が高く、空室率は低水準と
なっており、グレードの高いオフィスを中心に賃料は高水準で推移しています。香港では、2014年11月に、香
港・上海間での株式相互取引が開始された際、中国本土の企業によるオフィス需要が高まりました。今後、
深セン・香港間での株式相互取引が開始されれば、オフィス需要は一層高まるとみられており、賃料の更な
る上昇につながると期待されています。また、シンガポ ルのリ トについては、オフィスの新規供給の大幅
る上昇につながると期待されています。また、シンガポールのリートについては、オフィスの新規供給の大幅
な増加を受けた賃料鈍化などを背景に、2015年は軟調となったこともあり、足元で分配金利回りが魅力的な
水準となっています。今後、新規供給はピークアウトを迎えると予想されており、中長期的に賃料は回復に向
かうとみられています。
年後半は、世界的に政治動向や国際情勢に振られる展開が続くことも想定されるものの、先進国を中心に低
金利環境が続くとみられ、高利回り資産を求める投資家にとって、香港やシンガポールのリートの分配金利
回りは魅力的な水準と考えられることなどから 引き続き注目が集まると期待されます
回りは魅力的な水準と考えられることなどから、引き続き注目が集まると期待されます。
香港とシンガポールのリート指数の推移
英国国民投票日以降の騰落率
(2015年1月初~2016年7月5日)
125
10
※起点を100として指数化
(2016年6月23日~2016年7月5日)
(%)
7.1
120
4.9
3.0
1.9
0
115
-1.4
-5
香港
-10
10
110
-11.6
-15
香港
リート
105
100
シンガ 【ご参考】 【ご参考】 【ご参考】 【ご参考】 【ご参考】
世界
欧州
日本
豪州
ポール 米国
株式
リート
リート
リート
リート
リート
主要国・地域のリートの分配金利回り
95
8
90
6
85
80
2015年1月
5.2
5
シンガポール
2015年7月
2016年1月
(2016年6月末現在)
(%)
6.0
4.3
4.3
4
2016年7月
4.0
3.6
2.8
2
0
※リートは、S&P REIT指数の各国・地域ベース(トータルリターン、現地通貨ベース)、
世界株式はMSCI ACワールド指数(トータルリターン、現地通貨ベース)を使用
シンガ
ポール
豪州
香港
欧州
米国
日本
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
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記 過去
あり、将来
用成果等を約束す
あり
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