社会保険ワンポイント情報

株式会社
2015.11.20
全就連
社会保険ワンポイント情報
10号
今月のテーマ
年金①65歳までの年金・「特別支給の老齢年金」
厚生年金は、60歳から支給されていましたが、
昭和61(1986)年、年金制度改正により65
歳から支給されることになりました。ただし、い
きなり60歳から65歳に引き上げることはでき
ませんので、経過措置として段階的に支給開
始年齢が引き上げられることになりました。こ
特別支給の老齢年金とは!
の60歳から65歳までの経過措置として特別
に支給される厚生年金を特別支給の老齢厚
生年金と言います。
また、特別支給の老齢厚生年金は、65歳から
の本来支給の老齢厚生年金とは異なり、繰り
下げの制度はありません。
◆報酬比例部分 =
旧厚生年金保険法による60歳から老齢年金
をもらう予定だった人たちに対して、当分の間
は特別に60歳から支給するというものです。
そのため60歳から65歳の間に支給される「有
期の年金」になり、現在の老齢年金と区別す
るため「特別支給の老齢年金」と呼びます。
加給年金について
厚生年金保険の被保険者期間が20年以上
または40歳(女性の場合は35歳)以降15年あ
る方が、定額部分支給開始年齢に達した時
点で、その方に生計を維持されている対象者
がいる場合に支給されます。
支給要件
年金を受ける資格(受給権・受給資格期間)が
あって厚生年金に1年以上の加入期間がある
人は、60歳台前半に老齢厚生年金を受取る
ことができます。年金の請求手続は、60歳の
誕生日の前日からできます。
また、老齢年金額は、基本年金額 + 加給年
金額そして、基本年金額は定額部分と報酬比
例部分からできています。
定額部分や報酬比例部分の計算式は次のと
おりです。(※平成27年4月現在)
◆定額部分=1,626 円×支給率×加入月数
①男性の場合、昭和36年 4月 1日以前に生
まれたこと。
②女性の場合、昭和41年 4月 1日以前に生
まれたこと。
③老齢基礎年金の受給資格期間(原則とし
て25年)を満たしていること。
④厚生年金保険等に1年以上加入していた
こと。
⑤60歳以上であること。
また、特別支給の老齢厚生年金には、報酬
比例部分と定額部分、加給年金があります
が、生年月日と性別により、支給開始年齢
が変わります。