「これまで」と「これから」を確認し、 よりよい未来づくりに備える - 地域自主組織による 小規模多機能自治を さらに進化するために IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者 兼 ソシオ・マネジメント編集発行人 川北 秀人 http://blog.canpan.info/iihoe/ Inspiring Social Innovations since 1994. 介護ニーズは80歳代で急増する→高齢化「第2幕」へ 2010年国勢 人数(千人) 介護+予防 計 65-69 70-74 75-79 80-84 85-89 90-94 95- 85- 29,484 8,272 7,018 5,992 4,376 2,454 1,029 342 3,825 318 620 969 1,004 620 268 1,892 3,968 170 人口比 13.5% 2.1% 4.5% 10.3%85歳以上の4人に1人が要介護3以上 22.1% 40.9% 60.2% 78.2% 49.4% 総数比 (100) 4.3% 8.0% 15.6%要介護3以上の2人に1人が85歳以上 24.4% 25.3% 15.6% 6.7% 47.7% 要介護3- 1,661 68 121 226 人口比 5.6% 0.8% 1.7% 3.8% 総数比 (100) 4.1% 7.3% 13.6% 21.1% 24.5% 18.7% 10.6% 53.9% ’15 +予防 4,865 200 352 655 1,110 1,309 860 378 2,547 要介護3- 2,068 80 135 239 402 531 432 249 1,212 10→15 +406 +12 +13 +13 +51 +124 +121 +73 +317 ’20 +予防 5,742 168 415 731 1,186 1,531 1,151 559 3,241 要介護3- 2,489 67 159 267 430 621 578 368 1,567 15→20 +422 -13 +24 +28 +28 +90 +146 +119 +355 ’25 +予防 6,529 146 349 869 1,334 1,660 1,384 788 3,832 要介護3- 2,879 58 133 317 483 673 695 518 1,887 20→25 +390 -9 -25 +50 +54 +52 +117 +150 +320 351 407 331 176 895 8.0% 16.8% 30.3% 51.5% 23.4% 雲南市も、これまで20年と、これから20年は違う 1995年 計(人) 0~14歳 15~64歳(A) 2005年 48248 44403 39458 2025年 2035年 34535 29922 ▲18% 7760 5096 4507 ▲24% 3504 ▲41% 28617 23010 20445 (生産人口) 65歳~(B) 高齢者率 2015年 ▲35% 16750 82%▲28% 67% 11868 13934 14506 2888 14410 58% ▲29% 14281 12624 24.6% 31.4% 36.9% +22% 41.4% 42.2% ▲13% 75歳~ 4899 7563 8595 8811 8818 +13% +2% +0% 85歳~ 1146 3411 3802 4184 A÷B 2065 165% +65% 184% +11% 202% +10% 24.9人 11.9人 5.9人 3.4人 3.4人 2020年の雲南市は? 高齢者率は?→39.3%(全国より25年早い)! 高齢者1人を支える生産人口は、わずか1.2人! 75歳以上は? →8400人(人口の22%)! ヘルパーなど、福祉の担い手をどれだけ必要? 社会保障(医療・介護)費は、いくら増える? 健康増進活動の効果の可視化を急ぐ! 生産人口は? → 19%減(00年比 28%減) ! 既存インフラの補修コストは? 市税収入は? 道路、橋、公営住宅、上下水道、庁舎・施設、・・・・ 市債残高は? 消費税は、いくら必要? 雲南市の高齢者・後期高齢者のくらしは? 2005年 人口(人) 高齢者 後期高齢者 世帯数 高齢者単身 2010年 2015年 2020年 2025年 44,403 13,934 7,563 41,917 13,787 8,490 40,059 14,597 8,762 37,611 14,798 8,431 34,535 13,337 8,811 17.0% 20.3% 21.9% 22.4% 25.5% 12,990 950 12,868 1,127 12,609 1,292 11,990 1,360 11,080 1,337 253+697 294+833 334+958 351+1009 344+993 後期高齢者 単身 571 754 836 833 885 140+431 168+586 179+657 175+658 184+701 後期単身率 高齢者夫婦 後期 夫婦 7.5% 1,403 580 8.9% 1,308 513 9.5% 1,445 575 9.9% 1,495 575 10.0% 1,457 613 高齢世帯率 後期世帯率 16.6% 7.3% 18.9% 9.8% 21.7% 11.1% 23.8% 11.7% 25.2% 13.5% 日本の高齢者・後期高齢者のくらしは? 人口(千人) 高齢者 後期高齢者 世帯数 高齢者単身 後期高齢者 単身 後期単身率 高齢者夫婦 後期 夫婦 高齢世帯率 後期世帯率 2005年 2010年 2015年 2020年 2025年 127,767 25,760 11,639 128,057 29,245 14,072 126,597 33,951 16,458 124,099 36,123 18,790 120,658 36,573 21,785 9.1% 11.0% 13.0% 15.1% 18.1% 49,566 3,864 51,950 4,790 52,560 5,719 52,133 6,193 50,988 6,325 1051+2813 1385+3405 1698+4021 1861+4331 1912+4412 1,966 2,592 3,114 3,617 4,229 435+1531 573+2019 688+2425 799+2818 934+3295 16.9% 3,583 944 15.0% 5.9% 18.4% 4,339 1,358 16.9% 7.6% 18.9% 5,125 1,692 20.6% 9.1% 19.3% 5,522 1,998 22.5% 10.8% 19.4% 5,625 2,356 22.1% 12.9% 雲南市の財政はどう推移する? 単位:億円 05年度 10年度(05比) 13年度(同) 15年度? 歳入 市税(対 歳入) 個人(同) 法人(同) 固定資産(同) 地方債 308 35(11%) 10( 3%) 3( 1%) 18( 6%) 44(14%) 332 39(11%) 13( 4%) 4( 1%) 19( 6%) 31( 9%) 305 40(13%) 13( 4%) 4( 1%) 18( 6%) 37(12%) 歳出 職員給与 304 32 327 29(-10%) 468( - 8%) 68 40 ( 3) (16) ( 7) (12) 28( 8%) 302 人件費・扶助費・ 27(-14%) 公債費を除く 474( - 6%) 歳出額(≒調達額) 167億円(55%) 60 51 10年 職員1人あたり ( 3) 住民 89人 (23) 後期高齢者 (10) 10年比 + 1% (14) 05年比 +13% 29( 9%) 職員数 509 公債 公営事業繰入 (国民健康保険) (上下水道) (病院) (他(介護保険等)) 扶助費(対 歳出) 63 33 ( 3) (16) ( 3) (10) 18( 5%) 将来負担(対 税収) 地方債残高 支出予定 積立金 544(15.3倍) 556 53 65 397(10.0倍) 321(7.9倍) 442( -20%) 364(- 34%) 40( -24%) 64(+19%) 85(+30%) 107(+63%) 10年 948,823円/人 10年 個人住民税 32,090円/人 生産人口 10年比 -11% 05年比 -17% まちづくりは、誰のため? 何のため? あいさつできる関係づくりのため 子どもたちの世代が誇りを持って 暮らし、働くため 20年で人口が半減した町で、小中学生が 農畜漁林業の生産・販売を体験し、町長に 提言する年50時間以上の町おこし授業 (北海道・浦幌町、「ソシオ・マネジメント」第2号参照) 災害時などの安心のため 障碍者・高齢者のための「避難支援」と 「避難所の課題確認」訓練(別府市) 全国1990年 全国 1995年 全国2040年 自治会・町内会は、 行事を半減して、事業=福祉+経済を! 【現在】 親睦も安全も福祉も行事の連続。。 →地域の住民が気軽に付き合い、 日常生活に必要な情報交換や 安全確保などを行なうとともに、 地域生活をより快適にするため、 自主的・自発的に共同活動しな がら、まちづくりを進める。 【今後】 「小規模多機能」自治! →行政機能の集約化を補い、 住民減少・高齢化などに伴い 必要性が高まる安全・安心の 確保のための「適地適作(策)」 型の地域づくりを進める。 問題解決 (交通安全、防火・防災、 防犯・非行防止、資源回収) 共通の「基本機能」と 生活充実 (福祉、青少年育成、 独自の「魅力づくり」 健康増進、祭礼・盆踊り、 ・最小限の安全・安心の維持 運動会、文化祭など) ・文化・伝統の継承 環境・設備維持 (清掃・整備、 ・経済的な競争力の維持・向上 集会所管理など) 広報・調整 イベント(祭)からサービスへ、「役」から「経営」へ 協働から総働へ 中長期の視点で、 地域を耕す意欲としくみ NPO 協 働 ? 当事者 専門家 行政 学校 公共サービスを担う (教員+生徒) 意欲とスキル 総 働 事業者 金融機関 行政 NPO 「1対1の業務・責任分担」から「多様な主体による協働」へ 「団体の支援」から「(小規模多機能)自治の確立・維持」へ すべての部署・業務が、調達も含め、よりよい成果へ →定義・ねらいも、進め方も抜本的に見直す「協働2.0」へ! 真地(まーじ)団地自治会(那覇市) ・1981年開設の市営住宅、400世帯 ・車両部で買物支援 「移動も寄り道も生きがい」、今後は役所にも! ・2011年度に「地域福祉部」新設! 「第1次福祉計画」(11-13年度): 見守り、活性化、運行、資金造成 ・見守り:同棟の支援者、新聞・宅配も協力 ・木曜:「ふれあいデイサービス」(14-16時) ・金曜:「百金食堂」(100円昼食会) ・土曜:カラオケ! 独居高齢者のための 厳冬期限定共同住宅「のくとい館」 (岐阜県高山市) ・全14室、各室に台所・浴室完備、月額2万2千円 朝夕食は食堂で ・旧・教職員住宅を活用(08年12月) ・市社協の提案+国交省「新たな公」補助金で実現! ・「まちなかに暮らす息子と同居しても、 知り合いがいないけど、ここだと一日が早い」 もう一歩踏み込んで考えるために 当たり前ですが、5年経つと、周囲も、自分も 5歳ずつ年を取る できない・難しい・時間がかかることが増える 時間は同じな(減る)のに、優先順位が違う 対応力が落ちるのに、突発事項は増える 「残す・減らす・増やす・始める」は冷静に! 予防・緩和できることは、始めておく! 「団体ごとに行事」ではなく、「地域のための 機能・役割」 「自主防災組織」より「合同災害対応訓練」 人口減・85歳以上増に備えるには、 時間の使い方を変えるしかない ・行事の棚卸し →ますます行事<事業=福祉+経済! ・組織の棚卸し →会・団体・自主組織の部会は毎年白紙に (会の数だけ役がある!) ・会議の棚卸し →時間を最大限に活用するために、 話す・調整するより、現場で動く時間を! 次の10年に求められる自治組織の機能? ・人口構造の見通し(予測)をつくる! →何年後までにどうなりそうかを見通す ・住民調査で「事業・サービスへの評価」と 「困りごと・不安」「これなら手伝える」確認! →部会メンバーの希望<住民の需要! + 提供できる事業を、少しずつ積み重ねる ・部・部会は、継続より進化・再編を! →①被災者支援訓練 ②子どもの地域参加 ③料理で女性の世代間交流 ④「夜」行事 「加茂地域づくり調査」(2012・H24年)での 「満足度・重要度」を再確認すると 地域の付き合い 不安・悩みの相談 草刈り・河川清掃 子どもの安全 美化・保全(植栽・側溝清掃) 子育て相談ができる人・場 消防・防災 保護者同士の交流 防犯 農地・山林の維持管理 広場の維持管理 農林業・特産物の振興 まつり・イベント 地域での収益事業 広報 生涯学習 敬老会・子ども会など行事 スポーツ 健康体操・講座 加茂町全域スポーツ大会 高齢者支援 歴史・文化の保全管理・活用 障碍者支援 伝統文化・芸能の継承 結婚対策 「満足度-重要度」=「これ大切!」ギャップはどこに? 10- 30- 60 老若 丸数字 青「若高老低」 黄「若低老高」 20 50 + 差 結婚対策 -25 -39 -45 ①+21 地域の付き合い -35 -40 -18 ③-17不安・悩みの相談 -33 -42 -32 ④-1 草刈り・河川清掃 -43 -48 -32 -11子どもの安全 -28 -50 -26 ⑤-2 美化・保全・清掃 -36 -37 -22 ⑤-14相談できる人・場 -37 -49 -28 -9 消防・防災 -45 -55 -38 -7保護者同士の交流 -26 -35 -22 -4 防犯 -57 -73 -45 -12農地・山林維持管理 -28 -46 -39 ②+12 広場の維持管理 -38 -45 -31 -7農林業・特産物振興 -27 -39 -29 ③+2 まつり・イベント -16 -13 +3 ②-19地域での収益事業 -26 -26 -22 -4 広報 -9 -8 -1 -8生涯学習 -23 -21 -19 -4 敬老・子ども等行事 -20 -18 +6 ①-25スポーツ -15 -10 -7 -7 健康体操・講座 -17 -16 -7 -10全町スポーツ大会 -9 -5 -2 -7 高齢者支援 -40 -50 -23 ④-16歴史・文化 保全活用 -22 -25 -15 -7 障碍者支援 -43 -55 -34 -9伝統文化・芸能継承 -20 -30 -12 -8 「満足度-重要度」の差の大きい項目 10-20代 ①防犯(-57) ②消防・防災(-45) ③清掃、障碍者(-43) ⑤高齢者(-40) ②消防・防災、 ④子どもの安全 ⑤相談相手・場 30-50代 ①防犯(-73) 障碍者(-55) (-50) (-49) ①結婚、 ③農地・山林管理 ④消防・防災 60代以上 ⑤障碍者(-34) 防犯(-45) (-39) (-38) 地域の人口構成を年齢別に把握する 男 ●●●●●●● ●●●●●●● ●●●●●●●● ●●●●●● ●●●●●● ●●●●● ●●●●● ●●●●●● ●●●●●●● ●●●●●●● 90~ 80代 70代 60代 50代 40代 30代 20代 10代 ~10 女 ●●●●●●●● ●●●●● ●●●●●● ●●●●●● ●●●●●● ●●●●●● ●●●●● ●●●● ●●●●● ●●●●●● 「若い人」を巻き込むなら 「若い人」の都合も考える! 早く決める、文句言わずまかせる 子どもの行事と連動する! スポ少、おけいこ、PTAとの連携 料理好きな女性は活躍する! 伝統料理の勉強会は、 地域の先輩との交流機会! 行政は総働をどう促すか? (団体自治偏重から、住民自治充実へ) 地縁団体は「行事・活動→事業」 「役割・運営→経営」へ 行政は「要望を聞いて対応 →事業と組織の経営支援: 定量情報の提供+基盤の整備」 (→地域が自ら現状を理解して、 小規模多機能化を進める支援を) 今年度の行事・活動・事業の一覧表を 組織名 3 役員年数/女性/出席率 盆踊り 収穫祭 雪祭り 運動会 草刈り→→ 一斉除雪 3年 / 20% / 70% サロンの会 例会 → → → → → → → → → → → 健康相談 → → → → 4年 /100%/100% 自治会 4 5 花見 清掃 安全推進 協会 自治組織 ○○部会 同 □□部会 同 △▽部会 6 7 8 9 10 11 12 1 2 通学見守り立哨 → → → → → → → 交通安全月間 →→ 3年 / 5% / 75% 来年度、どうします?(付箋に記入) 組織名 3 役員年数/女性/出席率 盆踊り 収穫祭隔年? 雪祭り 運動会隔年? 草刈り→→ 一斉除雪 一部請負 3年 / 20% / 70% サロンの会 例会体重+血圧測定 →→→→→→→→→→→ 健康相談 → → → → 4年 /100%/100% 自治会 4 5 6 花見 弁当値上げ 清掃 安全推進 協会 自治組織 ○○部会 同 □□部会 同 △▽部会 7 8 9 10 11 12 1 2 協力金 通学見守り立哨 → → → → → → → 交通安全月間 →→ 女性役員増 3年 / 5% / 75% 優先順位の高い付箋をもとに、方針を検討する 組織名 3 役員年数/女性/出席率 盆踊り 収穫祭隔年? 雪祭り 運動会隔年? 草刈り→→ 一斉除雪 一部請負 3年 / 20% / 70% サロンの会 例会体重+血圧測定 →→→→→→→→→→→ 健康相談 → → → → 4年 /100%/100% 自治会 4 5 6 花見 弁当値上げ 清掃 安全推進 協会 自治組織 ○○部会 同 □□部会 同 △▽部会 7 8 9 10 11 12 1 2 協力金 通学見守り立哨 → → → → → → → 交通安全月間 →→ 秋の行事 ・収穫祭 隔年開催検討 →運動会と併せて、 住民アンケートでたずねる 女性役員比率 ・各自治会の役員・部会担当で 女性の比率を高めるよう要請 (特に健康福祉、安全安心担当) 女性役員増 3年 / 5% / 75% 運動会 ・小学校との連動強化 (地域交流種目も)
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