ネストしたVMを用いた仮想化システムの高速メンテナンス 大庭 裕貴 (九州工業大学) 光来 健一 (九州工業大学 / JST CREST) VMマイグレーションの活用とその問題 仮想化システムのメンテナンス ハイパーバイザ等のメンテナンスが必要 セキュリティパッチなど メンテナンス後にシステムの再起動が必要 仮想マシン(VM)の再起動によるダウンタイム メンテナンス前にVMをマイグレーション VMの再起動が不要 マイグレーションはシステムに大きな負荷をかける ネットワークを介してVMのメモリ内容の転送が必要 すべて再起動 ホスト1 ホスト2 メモリ内容 メンテナンス後 再起動 VM VM VM VM VM VM VM VM VM ハイパーバイザ ハイパーバイザ VM VM ハイパーバイザ 提案:VMBeam メンテナンスのための低負荷かつ高速なマイグレーション機構 一台の計算機の中に2つの仮想化システムを構築 その仮想化システム間でVMをマイグレーション メモリ操作だけでマイグレーションを完了 ホストVM1 ゲスト VM ゲスト VM ホストVM2 ゲスト VM マイグレーション ゲスト VM ゲスト VM ゲスト VM ゲストハイパーバイザ ゲストハイパーバイザ ホストハイパーバイザ VM間メモリスワップ メモリスワップによるマイグレーション ホストVM間でゲストVMのメモリを入れ替える ホストハイパーバイザがメモリ割り当てを変更 ネットワークを介したメモリ転送と同等の効果を得る より高速で低負荷 ホストVM間ではゲストVMのメモリ情報のみを送る マイグレーション先には空のゲストVMを作成 メモリスワップ・サーバがメモリ内容を入れ替える マイグレーション先メモリ情報の転送 ホストVM1 ホストVM2 マイグレーション元メモリ情報の転送 ゲスト VM ゲスト VM メモリ メモリスワップ サーバ メモリ メモリ 情報 ホストハイパーバイザ 実験 ゲスト VM メモリ 情報 400 346.5 350 CPU メモリ LAN 仮想ネットワーク転送 実験環境 Intel Xeon 8コア 32GB 1GbE メモリスワップ 仮想ネットワーク転送 300 負荷[%] メモリスワップ 0.6 時間 [s] ゲスト VM メモリ転送のCPU負荷を比較 仮想ネットワークでの転送の約1/4 メモリ転送速度を比較 物理ネットワークでの転送より17倍高速 仮想ネットワークと比べても28%高速 0.7 ホストVM2 ホストハイパーバイザ 実メモリ 0.8 ホストVM1 250 200 150 0.5 100 0.4 50 0.3 0 98.7 0.2 0.1 0 0 256 512 768 ゲストVMのメモリサイズ[MB] 1024 1280 今後の課題 VM間メモリスワップをマイグレーションに組み込む
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