前回シンポ討論からの課題

太陽面爆発の発現機構の解明
前回シンポ討論からの課題
2015.2.18
清水 敏文
(ISAS/JAXA)
フレア:短時間の磁気エネルギー解放
• “典型的”フレア/CMEの共通理解
磁気ロープ形成・成長
不安定化して上昇する
ねじれた磁場
シア(ねじれ)磁場
磁気リコネ
クション
ローカル
ダ
イ相
ナ乗
ミ的
ッ発
ク展
に
不安定化
磁気リコネクション
グルーバル
磁気ロープ放出
フィラメント噴出、CME
フレアリボン (足元)
(Roore+2001)
15/01/20
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フレア:短時間の磁気エネルギー解放
• “典型的”フレア/CMEの共通理解
磁気ロープ形成・成長
シア(ねじれ)磁場
磁気リコネ
クション
ダ
イ相
ナ乗
ミ的
ッ発
ク展
に
【最も理解できていない課題】
フレアトリガー
不安定化
何が、どこで、いつ不安定化させるか?
磁気ロープ放出
フィラメント噴出、CME
c.f., Emerging-flux trigger model
15/01/20
3
シンポジウム「スペース太陽物理学の将
来展望」(2014.10.21)のまとめ
• 観点1:観測研究とモデリング研究の連携 (鳥海)
– Solar-C時代の研究では、観測解析側もモデリング研究者
と協働なしではブレークスルーする成果が得難い
– 理論から見た目標設定: トリガ容疑者絞込み、物理機構
の解明、事後特定
– 取得データの解釈: RMHD計算等モデリングツール
• 観点2:必要な観測は何か? (伴場)
– ARカバーする視野、0.2”十分
– 長時間連続かつ均質データの取得
• 観点3:”惑星間空間への影響” (浅井)
• 観点4: フレアと粒子加速 (渡邉)
太陽・太陽圏研究領域の目標・戦略・工程表
(太陽研究者連絡会、2015.1.31 ISASへ提出)
• ミッション成果を最大化するために、観測を支え
かつ新課題を切り開く理論シミュレーション研究
の戦略的な推進
• 3次元コロナ磁場モデルの開発
– SOLAR-Cの打ち上げまでに3次元コロナ磁場モデルを
高度化し、彩層磁場データを利用することできる一般
的な平衡磁場の境界値問題を解く方法論を開発
• 太陽面爆発モデルと予測シミュレーションの開発
– 観測データに基づく精密な3次元MHDシミュレーショ
ンを用いてフレア爆発とCMEを再現すると共に、その
過程で見出された知見に基づいて最も効果的な爆発
予測アルゴリズムを開発
捻れたコロナ磁場構造・蓄積された自由
エネルギーの推定
• NLFFF (Non linear force-free field)モデル
– Photospheric NLFFF code
• 光球ベクトル磁場を境界に使う
• 様々なmethods
En/Ep = 0.88 ~ En/Ep = 1.30 for an X3.4-class flare in AR 10930
(Schrijver +08)
En/Ep = 0.87 ~ En/Ep = 1.25 for AR 10953 “Japan” (DeRosa+09)
• Preprocessing of vector mag. data for improvement
(Wiegelmann+06, Fuhrmann+07, Yamamoto&Kusano+12 … )
– Coronal NLFFF forward fitting code (COR-NLFFF,
Aschwanden+13)
• ポテンシャル磁場に、コロナループイメージを使用
彩層磁場を使ったモデルの展望
• 凹凸の彩層磁場データを用いて、コロナ磁場推定の精度を高め
ることができるか?光球ベクトルからの外挿磁場に対して、彩層
磁場で制限を与える方法か? (今後研究が必要)
講演と議論
• NLFFFモデルの現状と彩層磁場を使った展望
(井上、20分)
• モデリング視点からフレア・CME発生予測の
ための観測戦略 (草野、20分)
• 議論 (20分)