ルーチン化されていない技術

ピアノ
鉄鋼
テレビ
化粧品
デジタルカメラ
水道水
宝飾品
コピー機
グループ1
小バッチ単位
での生産
①顧客の注文に応じる単一製品の製造
②技術的に複雑なものを一つずつ生産
③大型装置を段階を追って組み立てる
④小バッチ単位での生産
⑤大バッチ単位で部品を生産したあと多様に組み立てる
グループ2
大バッチ単位
で大量生産
⑥大バッチ単位での組み立てライン
グループ3
連続工程生産
⑦大量生産
⑧連像工程生産に大バッチ単位での大量生産を組み合わせ
たもの
⑨バッチ単位での化学物質の連続生産方式
⑩液体、ガス、固体の連続的に流れる生産
課題2
サービス技術と製造技術の違いについて
下の8つの観点から考えてください
1.アウトプット
2.生産と消費のタイミング
3.何を集約するか
4.顧客とのかかわり方
5.人的要素の重要性
6.品質測定
7.対応のはやさ
8.設備の設置場所の重要性
サービス技術と製造技術の違い
サービス技術
製造技術
有形
①アウトプット
無形
②生産と消費の
タイミング
同時
消費されるまで
製品を在庫できる
③集約するもの
労働と知識の集約
資本資産の集約
相互作用が多い
直接の相互作用が
少ない
④顧客との
関わり方
サービス技術と製造技術の違い
⑤人的要素の
重要性
⑥品質測定
⑦対応のはやさ
⑧設備の設置場所
の重要性
きわめて重要
相対的に低い
受け取り方に左右
され、測定が難しい
直接に測れる
迅速な対応が必要
きわめて重要
それほどの即応性
が求められない
それほど重要では
ない
課題③
有機的構造と組織的構造の違いについて、
下の5つの観点で考えてください
①公式化
②中央集権化
③スタッフの能力要件
④スパン・オブ・コントロール
⑤コミュニケーションと調整
製造から販売まで手掛ける化粧品会社の組織構造は、
製造する工場と、販売する接客サービスとで、違います。
それぞれ、どのような組織構造なのか、先ほどの5つの
観点を考慮に入れて、次の4つのうちどれにあてはまる
のか考えてください
大部分が有機的構造
職人的技術
機械的構造
ルーチン化された技術
有機的構造
ルーチン化されていない
技術
大部分が機械的構造
エンジニアリング
接客の組織構造
有機的構造
【ルーチン化されていない技術】
①低い公式化の程度
②少ない中央集権化
③トレーニングおよび経験
④中程度から狭いコントロール・スパン
⑤水平方向のコミュニケーション、会議
工場の組織構造
大部分が有機的構造
【職人的技術】
①中程度の公式化
②中程度の中央集権化
③仕事の経験
④中程度から広範囲の
コントロール・スパン
⑤水平方向、口頭のコミュニケーション
製造会社
1.
2.
3.
4.
5.
製品とサービス
の混在
サービス会社
鍵
公式化
中央集権化
スタッフの能力要件
スパン・オブ・コントロール
コミュニケーションと調整
工場と接客の
この2つの観点
を見ていきます!

資生堂グループは、1872年、日本で初めての洋風調剤薬局として東京銀座に
創業して以来、140年にわたり日本の化粧品技術と文化をリードしてきました。
美しい生活文化の創造を使命として、化粧品のみならずさまざまな領域において、
ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界各地で事業を展開しているマルチブランドカ
ンパニーです

カウンセリング領域
化粧品専門店・デパート・量販店を主力チャネルと
する高・中価格帯の化粧品で、カウンセリングやワ
ンポイントアドバイスで販売している

セルフ領域
ドラッグストア・量販店のセルフ売り場を主力チャネ
ルとする低価格帯の化粧品でお客様に自由に選ん
でいただく形で販売

トイレタリー領域
ドラッグストア・量販店を主力チャネルとするトイレタ
リー商品の提供

多種多様な化粧品の形態に合わせて一つひとつ製造工程
を選定し、生産精度を高めている。
化粧品の製造技術には、数多くの試作品の中から決定した処方を、確実
に量産することが求められます。化粧品には「化粧水」「乳液」「クリーム」
などのスキンケア製品から、「ファンデーション」「マスカラ」「口紅」などの
メーキャップ製品、さらに「シャンプー」「コンディショナー」などのトイレタ
リー製品など、多種多様の性状、形態があります。
資生堂では、製品一つひとつの性状、形態に合わせて最適な製造装置
を選定。製造工程を組み上げ、安定した品質をつくり続けています。

通常の化粧品は「混合タンク」で一回ごとに製造していま
す。
しかし、シャンプー、コンディショナーなどのトイレタリー製
品は、市場の厳しい要求に応えるために、高い生産効率
の実現が必要。
これを目的に開発した生産方式が、「連続生産方式」。
原料の納入から計量、混合、乳化、冷却、貯蔵をひとつの
統合システムで全自動制御。
高い効率での製造を実現している。
この生産方式は、久喜工場が開発して以来、
約30年の間、処方の進化とともに数々の改良、
工夫を積み重ね、
現在の姿に進化した

資生堂は機械設備の修理・保全や工程管理など
幅広い技能を持つ「多能工」を養成
→生産合理化を促進

多能工養成は工場内で講習会を週一回開き、油圧機
の構造や電気配線の仕組みなどを教育、職場内訓練
(OJT)で設備保全の実習(3)を施す
問題解決!!
問題発生!!
ヘッドフォン型受信端末
で二人は無線で
復旧の指示を受ける
口頭での
コミュニケーション(5)

美容師やビューティーコン
サルタント(美容部員)など
美容のプロをめざす
資生堂美容技術専門学校
「資生堂学園」を運営
美容部員になるため
には、経験や訓練が
必要(3)
美容部員
今後は顧客との
カウンセリングにも
活用していく
2013年6月に
ipadを約1万人の
全美容部員、リテール
サポーターに配布
営業担当者
掲示板で議論
水平方向の
コミュニケーション
(5)
リテールサポーター

販売ノルマ撤廃(2006年)
「ノルマのために推奨品を積極的すぎるくらいに声をかけてオ
ススメしていた」(西村敦子・美容統括部長)
⇒顧客満足度にはつながらない

人事評価制度の変更
販売成績→顧客の声(直接評価)
応対した美容部員が顧客にアンケートはがきを渡し、記入して
頂いたアンケートをもとに満足度や有益性などが示され、本人
にフィードバックされる
例)「ごあいさつや話し方はいかがですか」などの質問に
4段階で回答
フリーアンサーの解答欄にはお礼の言葉から苦情まで様々
数字による機械的な評価からの脱却
工場
接客
•連続工程生産
•有機的組織構造が有効
•美容部員
•有機的組織構造が有効
事業部門は相互に異なるものであり、
必要になる技術も異なる
その技術によって、
組織の構造とマネジメントが異なる

資生堂、全美容部員にiPad 1万1000台、接客活用
2013/6/14 23:57
資生堂は、米アップルのタブレット型端末iPad(アイパッド)を約1万
1000台導入した。投資額は数億円。美容部員や陳列棚の管理を担うリ
テールサポーターが1人1台ずつ携帯する。本社と美容部員とのコミュニ
ケーションを強化するほか、店頭でのカウンセリングに活用する。
6月上旬に全美容部員とリテールサポーターに配布した。美容部員は
顧客の声をiPadに入力して本社に迅速に伝える一方、本社は売り場提
案や店頭での販売促進についての情報などを画像をつけて送る。掲示
板機能を設け、営業担当者と美容部員、リテールサポーターの3者で売
り場の改善策などを議論する(5)。
今秋以降はカウンセリングにも活用する。iPadをネット接続して顧客の
質問を分析し最適な商品を割り出すほか、顧客の希望にあったメークの
仕上がりイメージ図を画面で紹介する予定。店頭にない商品や過去の
商品の情報も即座に答えられるようにする。

実施前には「美容部員がやる気をなくす」「売り上げが
減る」と反対の声が上がった
「数字が一時的に落ちても構わない」と抵抗を押しの
けた

機械的な数字による評価から、
有機的な評価??

本社の評価制度の見直し
社員が上司の目ばかりを気にしないように、
新たに「360度評価」を取り入れた
新制度では、例えば支店長は美容部員も含めて30
~40人に評価される

フリー、フラットな組織
1992年
フリーでフラットでフレキシブルな組織を目指す『3F組織』
の取り組みを開始
米国のゼネラル・エレクトリック(GE)の阻止機構改革をお
手本に、組織の多層性を排して、全部並列にした

ゼネラル→SBU(戦略的事業単位)
マネジメントコントロールと業務効率という観点から、事業
本部・事業部・部門という既存の組織構造は維持され、
SBUはそれにオーバーラップする形で横断的に設定され
ていた。その結果として一種の並列構造が生み出された。