周辺モデル

東京大学医学系研究科
特任助教 倉橋一成
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混合効果モデルの一般化
一般化線形混合効果モデル(generalized linear mixed effect
model; GLMM)
◦ 2値:ロジスティック混合効果モデル
◦ カウント:ポアソン混合効果モデル
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2種類の概念
◦ 周辺モデル(Liang and Zeger 1986)
◦ 条件付きモデル
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各時点を横断データと考える
◦ 各横断の「周辺」をモデル化する
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一般化推定方程式(generalised estimating equations; GEE)
によって推定
◦ 適切なリンク関数、誤差分布、相関構造を持つ尤度関数が存在しない
◦ 擬似尤度近似計算を拡張
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いくつかの相関構造
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恒等行列
交換可能相関:Compound symmetry
AR-1自己相関:時点が離れるほど相関が小さくなる、相関を累乗する
無構造相関:すべての相関係数を推定する
相関構造が誤特定されていても一致性を持つ→頑健
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変量効果を条件付けたパラメータを推定する
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周辺モデル→固定効果の推定?
条件付きモデル→変量効果の推定?
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respiratory
◦ 呼吸器疾患に関する2つの治療法を比較するランダム化臨床試験
◦ 呼吸器の状態を1カ月ごとに4回測定
◦ 結果変数:2値
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epilepsy
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◦
てんかん患者のランダム化臨床試験
標準化学療法 + プロガビド vs. 標準化学療法 + プラセボ
発作の数を2週間毎に4回測定
結果変数:カウント
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ランダム切片モデル
◦ Yij = β0 + β1*tj + ui + eij
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ランダム切片・勾配モデル(random intercept and slope)
◦ Yij = β0 + β1*tj + ui + vi*tj + eij
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