企業の農業参入に密着 東京富士大学 安田研究室 チームY 主な報告の流れ~目次~ 1. 日本の農業の現状 – – – – 自給率 就業者数 耕地面積 放棄地 2. 株式会社の農業参入 の現状 3. 調査概要 4. 提案 5. まとめ 40%(08年度) 79%(60年度) 自 給 率 290万人(09年度) 農業就業人口 1151万人(65年度) 就 業 者 数 463万ha(08年度) 農地 600万ha(65年度) 耕 地 面 積 38.6万ha(05年度) 耕作放棄地 13.5万ha(75年度) 放 棄 地 株式会社の参入状況 • 2005年農地法改正による株式会社参入解禁後の 特定法人貸付事業(リース方式)による参入企業数 特定法人貸付事業実施参入法人 計 建設会社 食品会社 その他 農業生産法 人に移行し たもの※ 平成 21年 349社 125社 72社 144社 8社 平成 20年 281社 93社 64社 121社 3社 平成 19年 206社 76社 46社 84社 0社 ※ 特定法人貸付事業後、農業生産法人に移行したもの (出所)農林水産省資料より 株式会社の農業参入の可能性 • 農政局によると、株式会社の農業参入は… – 耕作放棄地を有効活用 – 農業従事者の高齢化に歯止めがかかる – 次世代の担い手に成りうる – 自給率UPにつながる!カモ • でも、参入会社のうち、6割超が赤字・・・。そ のせいで参入数も伸び悩み・・・。なぜ?? • そこで株式会社のビジネスモデルを見てみよう。 インタビュー調査対象企業 飲食 生産 (大企業) 小売業 フレッシュ信州 (中小企業) 委託 食品 ワタミファーム キューピー 建設 松下組 イオン セブン&アイ 農業とのかかわり方は? 大企業の場合 • 販売の観点から、売れる商品、売り方などの アドバイス • 作付け計画・出荷計画などのアドバイス • 販売体制の準備や店舗販売のフォロー 中小企業の場合 • 農場で生産者として直接作業に従事 農業経験者または農業の専門知 識を持っている人材はいるのか 大企業の場合 • 委託が大半であるものの、農場責任者は企 業側出身者が多い。必要に応じて現場の作 業者に指導する。 中小企業の場合 • ほとんどが直営、但し、農業経験者はほとん どいないのが現状 農業参入にあたり最も障害 になった事はなにか 大企業の場合 • 販売については分かるが、現場の少数の責 任者を除き、農作業についてはほとんど分か らない 中小企業 • 基本的に素人なため、技術面と知識面で経 験が乏しい。 • 販売ルートの確保が難しい。 大企業のビジネスモデル トレーサビリティの 確保 2007年 食品リサイク ル法改正 原材料の安 定的確保 大 企 業 ブランド イメージ向上 大企業のビジネスモデル 売れる商品のアドバイス 大 企 業 両者の弱み を補完 農作物を安定供給 農 家 中小企業のビジネスモデル 既存事業 の成熟化、 縮小 景気 後退 中小企業 余剰人員 の発生 雇用 確保 中小企業のビジネスモデル 農協 中小企業 繁忙期 直売所 中小企業のメイン事業 メイン事業 加工会社 閑散期 サブ事業としての農業 雇用確保の多角化 小売業 • 多くの中小企業は、兼営農家ならぬ、兼営農 業生産法人 大企業と中小企業の違い • 大企業の多くは販売に責任を持つ一方で、生 産は農家に委託している。 ⇒それぞれの強みを活かし成功している! • 多くの中小企業は、自らが生産に従事する一 方で、販売は農協や直売所に委託したり、加 工会社や小売業と契約している。 ⇒そもそも農業に従事した経験が少ないので、ノ ウハウが少なく、生産性に大きな課題あり! 多くの課題を抱える中小企 業が農業参入時に 様々な問題点を改善し、 うまく成功するために・・・ 提案 農業従事者または農業経験者を アドバイザーとして顧問契約を結ぶ。 メリット • 営農ノウハウ習得が可能 • そのことで、生産性を向上さ せコストを抑えることができ たり、高品質の作物を作り、 差別化を図ることができる! アドバイザー 希望者 条件にあったアドバイザーの 紹介 企業 条件 アドバイザー 希望者 登録 企業 JA 条件 アドバイザー 希望者 企業 企業が求める営農ノウハウとは・・・ 無農薬でやっていきたいが、 技術や情報がなく困っている 栽培技術が確立していないため、 病気などに対して処置が難しい 農作物によっては専門的な技術が必要 • 本業ではないため、生産ノウハウに乏し く、どうしても効率が悪くなってしまう コスト削減を考える • 10a当たり粗収益は、1万3,036円の粗利益。 – 1アール(1a)= 6畳の部屋10個分(10m×10m=100m2) • 10a当たり全額算入生産費は11万8,605円。 • 粗利益率は、9.9% – 13036÷(13036+113036)×100=9.9026% 118605 13036 費用 0% 10% 20% 30% 40% 粗利益 50% 60% 70% 80% 90% 100% アドバイザー契約(生産性) • アドバイザー契約をすることで、5~10%程度 のコスト削減を果たす。 • アドバイザーの報酬は以下の通りとする。 – 報酬=基本契約金(売上高の1%)+出来高制 – 5%削減に成功した場合:売上高の1%加算 – 8%削減に成功した場合:売上高の2%加算 – 10%削減に成功した場合:売上高の3%加算 5%の削減に成功した場合 0% 10% 費用 20% 30% コンサルタント費用 40% 50% 成功報酬部分 60% 70% 削減部分粗利益 80% 90% 従来の粗利益 100% 8%の削減に成功した場合 0% 20% 費用 コンサルタント費用 40% 成功報酬部分 60% 削減部分粗利益 80% 従来の粗利益 100% 10%の削減に成功した場合 0% 20% 費用 コン サルタン ト費用 40% 成功報酬部分 60% 削減部分粗利益 80% 従来の粗利益 100% 差別化 有機栽培で農作物を作ることで、 既存の慣行栽培での 作物との差別化を図る。 消費者の有機農産物の購入 • 消費者の食、農産物への意識がより安全性を求 めている傾向にある! • 少々値段は上がっても食の安全化から消費者は 有機農作物を買ってくれる。 有機農法で差別化を図る! • 有機農法は、害虫など の影響を受けやすい • アドバイザー契約により 薬品などを撒 かずとも雑草・害虫などの影響を受け ないノウハウを取得を目指す!! アドバイザー契約(差別化) • アドバイザー契約をすることで、10~30%程度 の売上向上を果たす。 • アドバイザーの報酬は以下の通りとする。 – 報酬=基本契約金(売上高の1%)+出来高制 – 10%売上向上に成功した場合:売上高の2%加算 – 20%売上向上に成功した場合:売上高の4%加算 – 30%削減に成功した場合:売上高の6%加算 売上10%増に成功した場合 0% 10% 20% 従来の費用 30% 40% コンサルタント費用 50% 成功報酬部分 60% 70% 売上向上部分粗利益 80% 90% 従来の粗利益 100% 売上20%増に成功した場合 0% 10% 従来の費用 20% 30% コンサルタント費用 40% 50% 成功報酬部分 60% 70% 売上向上部分粗利益 80% 90% 従来の粗利益 100% 売上30%増に成功した場合 0% 10% 20% 従来の費用 30% 40% コンサルタント費用 50% 成功報酬部分 60% 70% 売上向上部分粗利益 80% 90% 従来の粗利益 100% アドバイザーとの顧問契約を 結ぶことで中小企業の農業参入時 の問題を改善することで・・・。 今後の日本の農業に きっと明るい明日が やってくる!! 参考文献 資料:農業白書(農林水産省) 農林水産省「土地管理情報収集分析調査」 農林水産省:「耕地および作付け面積統計」、「農林業センサス」 農業参入事例 http://www.nca.or.jp/hojinsien/jirei/18_sugita.html 日本は食糧戦争に勝てるか http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/67762/40442615 主要先進国 食料自給率 www://ameblo.jp/muramatsu/image-10323170555-10235370843.html インタビューに協力して頂いた 企業様、官公庁様 • • • • • 関東農政局 草薙様 セブン&アイホールディングス イオン 星田様 ワタミ 福田様 松下組 松下様 柳町様 ありがとうございました!
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