コンピュータリテラシ 第15回(最終) デスクトップは、整理して使いましょう。 散らかったファイルは、_Mac以下のDocumentsフォルダやPictures フォルダに移動し、フォルダに分けて整理しましょう。移動によって使 えなくなるものがないよう、注意して移動しましょう(tex文書とその中 の画像データは一緒に移動する、など)。 プレゼンテーション(発表) (1) 印刷物として広く配布 ← 文書作成の技術 (2) 聴衆を集めて口頭発表 ← プレゼンテーションソフトで作成した スライド資料を使って発表を行う技術 (3) Webページを公開 ← Webページの作成と公開 プレゼンテーションソフト 発表用スライド作成 • PowerPoint(ノンフリー、Microsoftのプロプ ライエタリ) • Keynote(Appleの内臓ツール、プロプライエ タリ) • Impress(OpenOfficeのフリーソフト) Keynoteについて • https://manuals.info.apple.com/MANUALS/0/ MA526/ja_JP/J0342168KeynoteUM.pdf#searc h='Keynote+%E4%BD%BF%E3%81%84%E6%9 6%B9‘ • https://www.apple.com/jp/support/ より Wordを使えれば、PowerPointでスライドを作成するのは 問題ないと思います。 Keynoteの使い方もPowerPointとそう変わりません。 やってみましょう。 プレゼンソフトによるスライド作成 • 目的: 口頭発表時の補助に用いる、視 覚に訴える資料をスライドの形で作る • スライドは、いくつかのパターンが用意さ れているのを使う • 白紙のスライド、もあるがパターンのスラ イドを使うことで、簡単なスライド作りで質 の高い発表を導く狙い スライド作りの流れ (1)スライド入力: ・各種スライドの使い方 = さまざまな要素(絵図、 表、グラフなど)を含んだスライドを作れる (2)スライド編集: ・各スライドの内容修正等 ・スライド単位の編集(スライドの並び順の変更等) ・スライドに装飾や効果をつける (3)スライドショーの実行: リハーサルを繰り返しながら、スライドを完成する スライド単位の編集 • 全体を見渡すには「表示」「スライド 一覧」 • 「標準」の表示画面の左、スライドの テキスト表示を編集しても良い • 各スライドにはノート(メモ)も付加で きる 発表の目的 • 誰に向かって話すか • 紹介 • 報告 実験や観察の結果、さらにその分析や考 察を伝える • 説得 コンペ、宣伝、売り込みなど、相手に何か を決定させるため 発表の構成 • 聴衆が聞いていて分かりやすい話の展 開構成 -- PREP法などの型 ポイント(結論)→理由→具体例→再度、 結論 -- 起承転結、序破急といったリズム スライド作成 • 1枚目は「表紙のスライド」、タイトルと発表者は重 要 • 発表の「目次スライド」(特に長めの発表の時) • 各スライドにふさわしいタイトルを付ける • 1枚のスライドで伝える事柄はひとつ • 長文(しゃべる文章等)をそのまま載せるのは× • 箇条書きを使って、視覚に訴える(話を聞く補助と して有効なように) • 文字や背景の、色やデザインも重要。読みやすさ、 話の構成や進行、雰囲気、個性、印象 • 最後に「まとめのスライド」で印象を残す スライドの文字 • スライドは文章をタラタラ書くものではな いので、文字は大きいものを使用 • タイトルは最低32ポイント以上 • 箇条書きは最低24ポイント以上 • 字体も日本語文字は全角ゴシック、アル ファベットはサンセリフ体など目立つもの スライドのレイアウト、装飾等 「デザイン」メニュー • スライドに「デザインテンプレート」適用 • 配色(背景と文字の色合い)に注意 アニメーション • スライド上の各要素に動きを付けることができる • スライドショー実行時は、(マウスやキーを押す ことで)動きをひとつづつ進めることができる • たくさん動きを付けると、スライドを進めるのに時 間が掛かる → 時間が足らないとき困る • 動きをうまく使いながら発表するには、相当の練 習が必要 • 不要な動きは話の邪魔になったり、スライドを見 にくくする • 効果的な動きだけを付けるようにしよう! スライドショー • 作成したプレゼンテーションはスライドショー で「実行」するのが本来の使い道。 • スライドショー実行中のスライド制御は、画面 左下に隠れているメニューを用いる。「スライ ドを戻す」などの制御ができる。 その他 • 具体例、たとえ話、体験談を挙げる • ユーモア • 聴衆との対話、質疑応答 発表本番へ向けて • 発表会場の事前チェック(ファイルの持ち込み方法、 使用可能な機材、会場の大きさ・配置など) • 入念なリハーサル リハーサルは必ず行う スライドを使って実際にしゃべる。スライドの調整、 制限時間の確認。 • 本番 声の大きさ、しゃべる速さや息つぎ、立ち位置や立 ち方、機材・小道具の使用、アイコンタクト、動作、 語りかけ、質疑応答、ユーモアやジョーク スライド資料の印刷 • 作成したスライドをプリンタで印刷することも できる。 • 実際に紙に印刷する前に、印刷のプレビュー 画面で印刷の具合を十分確認すること。A4の 紙一枚にスライド一枚ではなく、複数枚のスラ イドを印刷することもできる。 • 印刷物の資料とすることを重視してスライドを 作るあまり、プレゼン用のスライドとしては不 適切なものにならないように注意しよう。 .pptxファイルの利用 • スライド資料を.pptxファイルで渡すと、 簡単に流用されるおそれがある。スライ ドのファイルを人に渡すときは、.pdfファ イルで。 • 電子文書共有には.pdfファイルが良い。 • .pdfファイルにして、リンクタグでweb上 に置くことも可能。検索対象にもなる。 PDFファイルについて • Portable Document Format: JISやISOにも採用さ れている文書共有の標準規格。 • .docx文書や.pptxスライドだとMicrosoft Officeで ないと扱えないが、PDF文書は、 OSやアプリケー ションに依存することなく、フリーソフトAdobe Readerにより広く閲覧される。 Adobe Readerで はファイルの編集はできないので、pdf文書は勝 手な書き換えが難しいのも利点。 • PDF文書の編集にはAdobe Acrobatなどの有償ソ フトが必要。PDF文書は、署名を付けることがで きたり(書名の確認はReaderで可能)、改ざんさ れれば分かるような仕掛けが利用できる。 発表の中身(内容自体や発表の構成が しっかりしていることなど)がもちろん大事 であるが、プレゼンソフトの使いこなしで、 発表の優劣に差がつくこともある。 良い発表者になるには、発表技法について学んだり、プレゼ ンソフトを習得する努力も大いに必要。 発表の機会をなるべく多く得て、精進するのが「良い発表者 への一番の近道」。人の発表から学ぶことも多いので、人の 発表を良く見聴きするのも大事。 光と色の原理 • • • • • • • • 光は電磁波。電波よりずっと周波数が高い 電波→赤外線→可視光線→紫外線→X線 周波数によって色が変わる(虹の七色。赤→。。。→紫) 人間の目(網膜)には3種類の周波数を感じる受容体がある (赤、緑、青) この3種類が感じる強さの比率に応じてさまざまな色が感じ られる この受容体は光がある程度強くないと働かない。 明るさだけ感じる受容体は光が弱くても働く→暗いと色が分 からない 3種類の色(RGB)を混ぜ合わせることでさまざまな色が作り 出せる JISの色相環 • 色を環状につなげて表現することが多い→色 相環 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%B2%E7%9B%B8 • 暖色系、寒色系という分類(感じ方の違いによ る) • 補色という関係(色相輪の反対側) HSBカラー表現と色立体 • 色には「色相(Hue)」「彩度(Saturation)」「明度 (Brightness)」という3次元がある • HSBカラー表現:この3つの次元を指定する方 法 • 色相:色の種類、彩度:鮮やかさ(純粋さ)、明 度:明るさ • 彩度が0だとさまざまな色の灰色 • この3つの次元をあらわしたもの→色立体(可 能な範囲が色により違う) RGBによるカラー表現 • 上で説明したように、RGBを混ぜ合わせること で任意の色が表現できる。この色に透過率 (アルファ値)を指定できるようになっている。 • コンピュータではRGBそれぞれの明るさを0~ 255で表現することが多い。 • これを24ビットカラーと呼ぶ(0~255→8ビット で表せる、それが3色ぶん) CMYKによるカラー表現 • カラー印刷用の色指定 • シアン、マゼンタ、イエローの配合ですべての 色を表現。配合で鮮やかな黒を作るのは難し いので、黒を加えてCMYK。 色づかいに関する考慮点 • Webページやプレゼン用スライドの場合は、 「ちゃんと読める」ことがまず一番大切 • 「文字の色」と「背景の色」を近い色にすると 読みにくいから× 原則1: 赤と緑の区別に頼ってはいけない - 遺伝子的に赤と緑の区別がつけられないと いう人が一定割合存在 続・色づかいに関する考慮点 • 原則2: 背景と文字の色が補色の関係にならない ようにする - 補色は残像として残るのでちらちらして不愉快 青紫(30,0,80)と黄(255,255,0)、 オレンジ(255,100,0)と青、赤と緑 • 原則3: 背景と文字の色に「明度の差」があると読 みやすい - 暗い背景に明るい文字か、その逆かはデザイ ンによる 続々・色づかいに関する考慮点 • その先は配色とかセンスの問題 - どぎつい色は下品など 配色に関する知識 • 配色…デザイン系の知識だが基本は知ってお くとよい • 寒色系と暖色系 • 赤や黄色→興奮、淡い色→鎮静 • 淡い暖色→かわいらしい/軽い、暗い寒色→ 重い、伝統、高級 etc. ●Officeやiアプリ内臓ツールでは、付属のdraw系描 画ツールを使って文書中で作図を行うのが便利。 ●描画や作図専用のソフトを使えば、画像は別ファ イルに作成したものを、文書中に取り込む方法も可 能です。 作図/描画ソフト • 絵や図は、作図ソフトや描画ソフトを使って描く。 • それを利用目的に合った画像形式のファイルに保存 して使う。 • 作図/描画ソフトにはdraw系とpaint系がある draw系(ベクトル形式画像) 描かれるものを図形の組合せとして (ベクタ形式)表 現。作図向き。 Officeやiアプリ内臓の描画ツール、Inkscape、Illustrator paint系(ラスター形式画像) 描かれる絵を点の集まりとして(ラスタ形式)表現。お 絵描き向き。 windowsアクセサリのペイント、Gimp、Photoshop Draw系の描画ツールの機能 • 図形単位で描く(ベクター形式で保存するには、フ リーな線が描けるものも曲線をうまく当てはめたり している) • 「図形のグループ化/グループ化解除」「ある図形 を他の図形の前面/背面にする」機能が必ず必要 • ベクター形式からラスタ形式の画像ファイルを作る のは容易 使うときのコツ: (画像はベクタ形式、つまり図形の組み合わせで表されるので) 複数図形のグループ化を行ってコピーや移動、図形の上下指定ができる のが便利。作図に何回も出てくる同じ部品図形は、コピーして使うときっ ちり揃って綺麗。 グループ化した図形は、いつもでもグループ化解除もできる。 ペイント系描画ツール ペイント系: フリーハンドの絵、点の加工がで きる。写真の画像加工まで可能。 • windowsアクセサリのペイント(機能少なすぎ、 簡単な画像加工しかできない) • Gimp (フリー) • Adobe PhotoShop 使うときのコツ: (画像はラスタ形式、つまり点の集まりとして表されるので) 画像を拡大して点ごとの加工ができるのが利点。 図形を描いても図形として扱えず、「ただの点」になってしまう点は、 レイヤー機能で補いながら描くと良い。 Gimp、psなど高機能なペイント系の機能 • ペイント系描画ツールでは、絵が部品化されない点を 補うために、絵を階層(レイヤー)に分けて描く機能が 導入されている。消しゴムで余計なところを消さないで すむ。 • 写真の色など微妙な色も、同じ色をスポイドで吸い 取って使うことができる(写真の巧妙な修整) • ぼかし、など高度の機能が満載で楽しい • gimp公式サイト http://www.gimp.org/ http://www.gimp.org/about/ • ライセンス説明 ユーザーズマニュアル http://www.geocities.jp/gimpfile/gum_jp/index.html 作図/描画ソフト(まとめ) • 絵や図は、作図ソフトや描画ソフトを使って描く。 • それを利用目的に合った画像形式のファイルに保 存して使う。 • 作図/描画ソフトにはdraw系とpaint系がある。グラフ 作成ツールとともに、それぞれ愛用のものを持とう。 draw系 描かれるものを図形の組合せとして (ベクタ形式) 表現。作図向き。 paint系 描かれる絵を点の集まりとして(ラスタ形式)表現。 お絵描き向き。 画像を保存するファイルの形式による違い • 代表的な画像ファイルの形式は、JPEG、GIF、PNG、BMPあ たり。それぞれのファイル拡張子は、.jpg、.gif、.png、.bmp など(大文字が使われたりすることもある)。 • JPEGは、非可逆圧縮(保存時にデータ圧縮がされるが、再 生時100%元の画像には戻らない)。人の目には画質劣化 は目立たない。(用途)写真やweb画像。 • PNGは、可逆圧縮、画質劣化はなし。写真画像ではデータ 圧縮率が低い。(用途)イラストやweb画像。 • GIFは、可逆圧縮、扱える色数が限られるので画質劣化あ り。(用途)GIFアニメーション、web画像。 • BMPはデータ圧縮をしない。(用途)Windowsの標準画像 MATLABのTAHライセンス • 東工大生のMATLABの利用: TAH(Total Academic Headcount)ライセンス http://wwwnode/39.gsic.titech.ac.jp/ Adobeのソフト • https://helpx.adobe.com/jp/support.html?promoid=KLXNC フォトショップ • https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/tutorials.html イラストレータ • https://helpx.adobe.com/jp/illustrator.html インデザイン • https://helpx.adobe.com/jp/indesign.html Word機能活用(画像レイアウト) • 「挿入」メニューの「図」で、画像ファイルを指 定して取り込む、描画ツール(等のツール)で 描くなど。 • 画像領域は、(マウスの右ボタンで)表示位置 や周囲のテキストとの配置などのレイアウト 指定を行い、表示を整える。 Word機能活用(レイアウトについて) • グラフや数式混じりの文書は、なるべく綺麗 に見えるように、レイアウトまできちんと行うこ と。 • グラフは画像の扱いと同じ。 • 数式は、数式ツールで書き、文中数式か独立 行数式かのレイアウトを指定。 http://www.itc.u-toyama.ac.jp/el/word102/linear_format.htm Word機能活用(形式を選択して貼付) • Word文書中でExcelで作成した表やグラフの資 料を使用するときは、ExcelとWordの連携使用 が便利(Excelシート上の図表をWord文書に入 れるとき、「形式を選択して貼り付け」)。Word文 書中に貼り付けた後、図表のレイアウト指定を きちんと行ってください。 Word機能活用(図表管理) • Wordでレポート作成する場合も、文書書法として、 図表に通し番号をつけ、レポート本文中より参照 することは守ってください。「参考資料」メニューの 「図表」機能が利用できます。 https://support.office.com/ja-jp/article/Word%e3%81%a7%e5%9b%b3%e8%a1%a8%e7%95%aa %e5%8f%b7%e3%82%92%e8%bf%bd%e5%8a%a0% e3%81%99%e3%82%8b-82fa82a4-f0f3-438f-a42234bb5cef9c81?CorrelationId=c254e963-226d-4ff690dc-39f6c1ea54d8&ui=ja-JP&rs=ja-JP&ad=JP Word機能活用(参照文献) • レポート末尾に書く引用文献や参考文献は、 「参考資料」メニューの「引用文献と文献目 録」を使用し、文献情報を入力して文献リスト を作るようにする。
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