システムの調達(sd

システムの調達
システム設計
第4回
前回のポイント
ソフトウェアは




“大きい” 複雑
完璧なものはない
チームで開発
 プロジェクトマネージャ
開発手法
 複雑なソフトウェアを,間違いなく開発するた
めの手法が提案された
 ウォーターフォールモデル 古典
システムの調達
前 提


ソフトウェアの開発を採り上げる
 システム ⇒ ソフトウェアシステム
開発は外部のベンダ企業に依頼する
 vendor 売り手
ま ず

発注者
 どのようなシステムが欲しいのか
 ハードウェアは
 新規システムか既存システムの機能拡張
か
 納期は
 …
 システムの満足すべき条件をまとめる
 提案依頼書(RFP Request For Proposal)
次 に

ベンダ企業(複数の場合も)
 RFPを基に,どのようなシステムを開発するか
提案する
 提案書
 開発するシステムの費用を示す
 見積書
 ここでは,提案書に含める
そ し て

発注者
 提案書の検討
 複数のベンダ企業から提案されている場合
も
 ベンダ企業の選定
 両者が合意すれば契約

発注者
 システムの要件
をまとめる
 提案依頼書
 比較・検討
 ベンダ企業選
定

ベンダ企業

契約
検討
 提案書
?

RFP = 提案書でないのか?

RFPがあっても,提案書を出さない場合は?
提案依頼書の作成
提案依頼書(1)

システムの概要
 システムの仕様を具体的にまとめたもの
 何のためのシステムなのか
 システムのメリットは何か
 既存システム(があれば)との関係
 既存システムの問題点
 既存システムの変更 ⇔ 新システムを新た
に開発
提案依頼書(2)

提案依頼事項
 求める回答は…
提案依頼書(3)

調達条件
 納期
 発注形態
 保守
 著作権・機密事項
 …

費用
 開発するソフト
ウェアの”代金”
 諸経費
提案依頼を受けたベンダ企業では
まず何をするのか?
手を挙げるかどうか?

ソフトウェアの開発にはコストがかかる

トラブルが起きると大きな損害

提案依頼書の慎重な検討
システムを完成できるか?



自社の技術力
 得意分野
 ノウハウの蓄積 ⇒ コスト減
 未知の分野
 新たな人材の確保(養成) ⇒ コスト増
人手
次の受注を狙うために
 社内で不足なら,再委託
コスト増を受け入れる
…
場合も
儲かるか?

赤字でも受注を狙うことがある
判 断 は?


一人の社員(担当営業)では決められない
会議(役員)の会議
 会議資料の作成
 開発プロジェクト計画書(開発計画書)
 提案書・見積もりの根拠
開発プロジェクト計画書
単に“開発計画書”
開 発 計 画 書(1)

内容・書式は会社により異なる

開発する(受注する)システムの概要

(開発)プロジェクトの概要

スケジュール(スケジューリング 後で補足)
開 発 計 画 書(2)
コスト
もし,これが1か月なら,プログラマの1か月分の人
 突き詰めれば人件費
件費がコストとなる(かなり単純化している)
 システムの大きさ ⇒ 必要な人手
この大きさを“1人月”という
 プログラムの作成だけに限っていうと
 プログラムの行数(A行)
 プログラマの生産性(1就業日当たりB行)
 A/B 日必要

開 発 計 画 書(3)


(2)の生産性は状況により変わる
 得意分野か未知の分野か
いろいろな要因で手間がかかる場合がある ⇒
人手がかかる ⇒ コスト増
例えば,発注者の要求にあいまいな点
実際に受注したら,そこを詰めなければならない
各工程の大きさ
投入できる人員の生産性の人数
から所要日数を求める
スケジューリング(1)

各工程の中の作業ごとに
開発の各工程の所要日数
細かく日数を求める場合も
 ウォーターフォールモデルなら
 要求分析(要件定義)
 外部設計
 内部設計
 プログラムミング
 テスト
スケジューリング(2)

ガントチャートやPERT図(アローダイアグラム)を
作る


今回の提案依頼書に応えることになったら
⇒ 受注を目指す
提案書を作成する
提 案 書
この段階では開発予定のシステム
なので,提案システムと呼ぶ
提 案 書(1)

提案システムの概要と特徴
 提案依頼書のシステムを具体化
 使用時のイメージがつかめる など
 誰がどのように使うのか
 制約条件
 ハードウェアの条件 など
 他のベンダが提案するであろうシステムとの
違い(セールスポイント)
提 案 書(2)

開発プロジェクトの概要
 体制
 自社の人員・協力会社の人員
 新規開発・既存システムの変更・パッケージの
利用?
 スケジュール
 発注者側との協議スケジュール
 完成するまで一切ない,ということはない
提 案 書(3)

契約条件など
 納期・費用(見積もり)
 納入物
 著作権に関する事項
 守秘義務も関するもの
 保証など
提 案 書(4)

補足 納期・費用(見積もり)
 支払い方法(一括・分割)
 納期
 全システム一括納品・サブシステムごとに
納品
 支払方法に関係
提 案 書(5)

補足 納入物・著作権に関する事項
 どのような文書(マニュアル)
 プログラム(実行形式のものだけ・ソースも含
める)は?
 こういったものの著作権はどうするか?
 発注者は再利用できることを期待?
 ベンダは別の案件でも使い回したい?
提 案 書(6)

補足 守秘義務も関するもの
 システムのテストで,実際のデータを用いる
 このデータは発注者の営業秘密である
 取扱い方法を明記
 借用・保管・廃棄
提 案 書(7)

補足 保証など
 納品後,不都合な点があった場合の対応
 例 検収後1年は無料で対応
 技術サポート(使用方法の指導)
 例 コールセンター
 例 要員を配置
ま と め
ま と め(1)

ここで考えているシステムは高価なもの
 発注者 システム自体だけでなく,そのシステ
ムが稼働しない・稼働が遅れることによる損害
もある
 ベンダ 予想外のコスト発生などは避けたい
ま と め(2)

発注者
 システムの要件
をまとめる
 提案依頼書
 比較・検討
 ベンダ企業選
定

ベンダ企業

契約
検討
 提案書
補 足

ガントチャートやPERT図は,プロジェクトの進捗
管理にも使うことができる