自己紹介 経歴 • • • • • • • 1984 1990 1996 2001 2004 2006 現在 (株)東洋情報システム(現TIS) (株)オムロン NTTアドバンステクノロジ(株) フリーランス 大阪市立大創造都市研究科 同研究科 修士号取得 同研究科 博士課程に在籍中 かつての専門分野 • OSカーネル(UNIXカーネル) • UCバークレイの4.4BSD開発プロジェクト(1992) – オムロン社製ワークステーションへの移植作業 • NTT研究所向け試作開発(1996~2000) – 試作ハードウェアに対するBSDカーネル移植 – BSDカーネルに対する各種機能拡張 • データのバルク転送 • 帯域保証 • ATMスイッチのサポート 学業での専門分野 • 構造化オーバーレイ(P2P技術) – 永続アーカイブの実現性の検討から着目 – 主に構造化オーバーレイの応用に関わる研究 • 修士論文 – 「パーソナル・アーカイブのための 自律分散型データ共有システムの設計」 • 本提案は博士課程の研究の一環でもある クラウド・コンピューティングの技術基盤 としての構造化オーバーレイ 大阪市立大学大学院 創造都市研究科 藤田昭人 クラウド・コンピューティング • Google の CEO Eric Schmidt が提唱したバズワード – ある種のグリッド・コンピューティング – ユーティリティ・コンピューティングやSaaS とは異なる (ビジネス・モデル上は) • Google の検索サービスのためのインフラが雛形? – インターネット上に点在するデータ・センターのサーバー を集約した仮想コンピュータ – 利用者の要求に応じてコンピューティング・リソースを 再分配する • エンドユーザーにはあんまり関係がない話 パーソナル・サーチ・エンジン • 「インターネット上に広く点在するノードの雲」という システム形態は同じ • クラウド・コンピューティングの視点で考察すると・・・ – – – – – サービスの受益者は一般のエンドユーザー 提供されるのはサービスではなくサービスの実現手段 インフラストラクチュアはより自律的な要素から構成される サービスの提供者と利用者が混在している コンピューティング・リソースの集約・再分配よりも ノード間の情報共有に力点が置かれる • クラウド・コンピューティングの発展形態として定義できる? 構造化オーバーレイ • パーソナル・サーチ・エンジンの情報共有を支えるP2P技術 – オーバーレイ・ネットワークが特定の構造を形成する – 網羅的な情報探索が可能 → 分散システムへの応用に適している • Key Base Routing (KBR) – オーバーレイ構造にあったルックアップ・アルゴリズムによる情報探索 – Plaxston のアルゴリズムが有名 • KBR の上位に複数のアブストラクションが定義されている – DHT – CAST 分散ハッシュテーブル メッセージのマルチキャスト(ALMに利用される) 技術的な課題 • 構造化オーバーレイの問題点 – 格納済みデータの明示的な削除ができない • Soft State Storage の考え方に基づくリフレッシュ機構で対応 – データ更新の一貫性が保証されない • Google の Chubby と同等のシステムを DHT の上位に実装 • 検索エンジンの実現 – オープンソース版MapReduceの導入を検討 • 詳細は未定 ビジネス的な課題 • サービスの提供者と利用者が不明確である – サービス参加にチャージするのは望ましくない • 対価が得られるような必須の役割とは? – 有料の情報抽出手段の提供 – リフレッシャー利用の有料化 – 一部のインデックスへの登録を有料化 • 検索エンジンの開発と並行して検討せざるえない 研究の現状 • DHT上に Chubby と同等の分散ロックを開発中 – Cource-grained なロックサービスを提供 – 構造化オーバーレイ上のスーパーノード間で Paxos 分散合意アルゴリズムにより一貫性を維持 – CASTによるRPC • Bamboo DHTを活用した実装 – GCJを利用してネーティブ・コードを生成 → C/C++ コードとの並存が可能 • 現在の進捗 – KBRシミュレーションまでは完成 まとめ • パーソナル・サーチ・エンジンのインフラストラクチュアを クラウド・コンピューティングの発展形態として定義したい • 情報共有ミドルウェアとしての構造化オーバーレイ部分 の機能強化を進めている • その一環としてDHT上で分散ロック・サービスを開発中 • 検索エンジン実現の検討としてビジネス・モデルも検討
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