基本論理回路の組み合わせ コンピュータを動作させている電子回路 は、基本論理回路 とよばれる回路から 成り立っています。 基本論理回路の種類は AND回路、 OR回路、 NOT 回路 のたった 3つ しかありません。 今回の授業では、この3つの基本論 理回路を組み合わせた応用回路を 学習してみましょう! 基本論理回路の復習 基本論理回路は、次の3種類 しかありません。 AND回路 OR回路 NOT回路 AND回路(論理積回路) 図記号 (MIL記号) 入力 A 出力 X 入力 B 論理式 真理値表 X=A・B 入力 A 入力 B 出力 X 0 0 0 1 0 0 0 1 0 1 1 1 スイッチ A、B の ON 、OFF を 0 と 1 に置き換えて、 AND回路(論理積回路)の原理を電気回路で表現すると・・・ さらに電球 X の点灯、消灯を 0 と 1 に置き換えると・・・ スイッチA 電池 スイッチ A スイッチ B 電球X の状態 OFF 0 OFF 0 点灯 0 しない ON 1 OFF 0 点灯 0 しない OFF 0 ON 1 点灯 0 しない ON 1 ON 1 点灯 1 電球X スイッチB OR回路(論理和回路) 図記号 (MIL記号) 入力 A 出力 X 入力 B 論理式 真理値表 X=A+B 入力 A 入力 B 出力 X 0 0 0 1 0 1 0 1 1 1 1 1 スイッチ A、B の ON、OFF を 0 と 1 に置き換えて OR回路(論理和回路)の原理を電気回路で表現すると・・・ さらに電球 X の点灯、消灯を 0 と 1 に置き換えると・・・ スイッチA スイッチB 電池 スイッチ スイッチ スイッチ A B B 電球X の状態 OFF 0 OFF 0 点灯 0 しない ON 1 OFF 0 点灯 1 OFF 0 ON 1 点灯 1 ON 1 ON 1 点灯 1 電球X NOT回路(否定回路) 図記号 (MIL記号) 論理式 真理値表 入力 A 出力 X X=A 入力 A 出力 X 0 1 1 0 スイッチA、B の ON 、OFF を 0 と 1 に置き換えて NOT回路(否定回路)の原理を電気回路で表現すると・・・ さらに電球 X の点灯、消灯を 0 と 1 に置き換えると・・・ スイッチA 電池 スイッチA 電球X の状態 OFF 0 点灯 1 ON 1 点灯 0 しない 電球X 応用回路 基本論理回路を組み合わせて作られた次の応用回路の特性を 調べてみよう! 入力A 入力B 出力Z ステップ 1 このままでは、複雑でわかりずらいので、1つにまとめられている 入力Aと入力Bをそれぞれ2つに分ける。 入力A 入力A 入力B 入力B 出力Z 入力B 入力A ステップ 2 回路を3つの部分に分解する。 ① 入力A 入力B 出力Z ② 入力B 入力A ③ ステップ 3 分解した3つの回路それぞれで真理値表を作成する。 ① ② A X B A 0 0 1 1 B 0 1 0 1 B Y A C C X 1 0 0 0 1 1 0 0 ③ D A 0 0 1 1 B D Y 0 1 0 1 1 1 0 0 0 1 0 0 X Y Z X Y Z 0 0 0 0 1 1 1 0 1 0 0 0 ステップ 4 分解した3つの部分を再び合わせて、いちばん最初の状態に戻す。 そして、さきほど作った真理値表をまとめて考えてみる。 入力 A 入力B 出力Z A B Z 0 0 1 1 0 1 0 1 0 1 1 0 左の真理値表をみると、入力AとBの 値が不一致のときのみXから1が出 力されることがわかる! このおもしろい性質のため、この回 路は様々な所に利用されている! じつは、この回路のことを排他的論 理和回路 といい、次のように1つの 記号で表すことができます。 コンピュータは2進数の足し算を行うときにこの排他的論理和を使っている! 授業のまとめ 複雑に見える応用回路も、基本的な3つの回路 (AND、OR、NOT)の組み合わせに過ぎない。 複雑な応用回路の真理値表を作るには、基本 的な3つの回路に分解して考えれば良い。
© Copyright 2025 ExpyDoc